JPS64224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯機のゴミ取り器の改良技術に関す
る。

洗濯機械で洗濯する際に衣類に付着する糸屑、
綿ぼこりなどのゴミを取除く簡易ゴミ取り器とし
て円錐形ネツトの開口部リングに吸着盤を取付け
たもの（実公昭47−24828）や、ネツトの開口部
の中心に接続したボールチエーン等の先端に特定
形状のクリツプを付けたもの（実公昭55−40152）
が従来から知られている。前者の場合、洗濯時に
洗濯槽内壁面の水面下に吸着盤で取付けておき、
水流にそつて流れる糸屑等をネツトに捕促するも
のであるが、長い間の使用で吸盤の吸着力が弱ま
つて壁面にそつて横ずれたり離脱し、槽の中心に
もつて行かれるためネツトに捕促した糸屑が再び
水流中に散乱するという欠点がある。後者の場合
はクリツプによつて洗濯槽の排水口近傍に取付け
るようになつているため、離脱のおそれはないが
洗濯時の水流によつてネツト全体がチエーン部で
回転運動をを起すとき、槽中の糸屑がチエーンの
ボール間にからまりつき易く、このためチエーン
部での自由回転が妨げられ、ネツトに不自然の力
がかかつて水流中に適正な姿勢を保つことができ
なくなつてゴミ回収の効果が薄れ、チエーンが切
損したりクリツプが外れたりする欠点があり、又
その特定形状のクリツプは洗濯槽の特定形状の
孔、例えば全自動洗濯機の多くみられる丸孔に対
しては係合するが、二槽式（洗濯機としぼり槽付
き）の縦長孔には使用できない等の欠点があつ
た。

本考案はかかる従来の欠点を解消するためにな
されたものであり、その目的は長時間使用して槽
壁から離脱することなく、かつゴミ取り効果が薄
れることのない洗濯機のゴミ取り器の提供にあ
る。

本考案の構成は第１図に示すように、円形開口
を有する円錐形ネツト１の上記開口縁にその中心
部を通る支持腕２を有するリング体３を取付け、
この支持腕の中心部７にボールチエーン４の一端
を取付け、その他端に２本の金属線材を平行にな
らべてカギ状に折り曲げその先端５ａを若干外側
へ開いた形状のクリツプ５を取付けるとともに、
上記ボールチエーンを覆う可撓性材よりなる管体
６を取付けた洗濯機のゴミ取り器に関するもので
ある。

これを詳細に説明すれば、円錐形ネツトは例え
ばポリ塩化ビニール樹脂、ポリエチレン樹脂等を
成形して細かい目のアミ状としたもので、洗濯槽
の排水口を接近して取付け、強い水流を直接に受
けるために相当に丈夫なものである必要がある。
リング３はネツト１とでき得れば同系の樹脂によ
り成形したもので、中心に向かつて２本又は３本
の支持腕２を有し、腕の中心部７に内側が広く外
側が狭い穴８を設け、この穴にボールチエーン４
の一端をワリミゾ付きストツパ９を介して取付け
る。ボールチエーンは一方に突出部を他方に凹部
を有する金属球体を凹凸部分で相互に嵌合し、か
しめて屈曲自在かつ回転自在の運動ができるチエ
ーンに組合せたものである。ボールチエーンの他
端のくびれた部分にカギ状のクリツプ５を取付け
る。クリツプは防錆処理した金属線を二つ折りに
してその折り目部分でボールチエーンをはさみ、
２本平行にならべた状態でカギ状に折り曲げその
先端を外側に開いたものである。ボールチエーン
を覆う可撓性管体６は例えばポリ塩化ビニール樹
脂からなるパイプを適当な長さに切断したもの
で、その内径はボールの外径よりわずかに大きい
程度で、ボールチエーンとともに折り曲げ自在と
なるとともにボールチエーンに対して回転自在と
なる。

このようなゴミ取り器は、第３図に示すように
クリツプのカギ状先端を洗濯槽の上部排水口の細
窓部分（又は格子部分）にさしこんでひつかけ
る。上部排水口に細窓がない場合には、その附近
の適当な個所に固定した針金等を延長してクリツ
プと接続するとよい。ゴミ取り器はその円錐形ネ
ツトの開口部が洗濯槽の上部排水口附近で水面に
かかるように水面よりやや高い位置（４〜５cm）
のところにクリツプのかぎをさしこんで取り付け
る。

以上説明したように本考案によれば、(1)ゴミ取
り器はボールチエーンとクリツプによつて排水口
附近に取付けられるから、洗濯、排水時の水流に
対し自由に回転し屈曲しながら排水口に集まるゴ
ミを直接に受けてゴミ取り効果が大きく、(2)ボー
ルチエーンは屈曲自在な管体で覆われているため
に糸屑等がボールチエーンのボール間に巻き付く
ことなく、したがつてボールチエーンの回転を阻
むこともなく水流にまかせて自由に回転し屈曲し
無理な力がかかることがなく、したがつて外れに
くい、(3)クリツプの先端が外側へ折り曲げられて
いるため先端が洗濯槽の他の細窓から槽内に突出
することなく、先端で洗濯中の衣類を傷つけるこ
とがない(4)ボールチエーンの先端を金属線クリツ
プで洗濯機の細窓に取付けることにより、洗濯時
に外れてゴミ取り器が槽中に離脱することがな
く、ネツト内にゴミがたまつたときに随時取外し
てゴミを捨て、再び取付けることが容易である、
(5)カギ状のクリツプは全自動洗濯機にも二槽式洗
濯機のいずれにも適用可能である等その実用的効
果は多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるゴミ取り器の全体斜面図
第２図は同主要部断面図、第３図は本考案のゴミ
取り器の使用態様を示す説明図である。 １……円錐形ネツト、２……支持腕、３……リ
ング体、４……ボールチエーン、５……クリツ
プ、６……可撓性管体、７……腕の中心部、８…
…穴、９……ストツパ、１０……細窓部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円形開口を有する円錐形ネツト１の上記開口縁
   にその中心部を通る支持腕２を有するリング体３
   が取付けられ、この支持腕の中心部にボールチエ
   ーン４が取付けられ、このボールチエーンの他端
   に洗濯機の上部排水口に固定するための２本の金
   属線材を平行にならべてカギ状に折り曲げたクリ
   ツプ５が取付けられた、洗濯機のゴミ取り器であ
   つて、上記ボールチエーン全体を覆うように可撓
   性材からなる管体６が取付けられるとともに、上
   記カギ状に折り曲げたクリツプの先端５ａは外側
   に折り曲げられている洗濯機のゴミ取り器。