JPS642237B2 - - Google Patents
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- JPS642237B2 JPS642237B2 JP55130988A JP13098880A JPS642237B2 JP S642237 B2 JPS642237 B2 JP S642237B2 JP 55130988 A JP55130988 A JP 55130988A JP 13098880 A JP13098880 A JP 13098880A JP S642237 B2 JPS642237 B2 JP S642237B2
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
Landscapes
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
本発明は原子力発電プラントに係り、特に復水
給水系での腐食生成物の発生を抑制するのに好適
な原子力発電プラントに関するものである。 沸騰水型の原子力発電プラントにおいては、運
転実績を重ねるにつれて、一次系、特に原子炉圧
力容器回りの放射線線量率が上昇する現象が現わ
れており、そのため、プラント定期点検時等の停
止時における作業従事者の被曝が上昇する傾向を
示し、これに対して諸対策がとられ、次第に改善
されつつある。 プラントの放射線線量率を上昇させる原因は、
原子炉内に持ち込まれるプラント配管、機器から
の腐食生成物(クラツド)である鉄(Fe)、コバ
ルト(Co)、マンガン(Mn)などが炉内で中性
子照射を受けて放射化し、それが一次系の配管、
機器に付着することにあることが、これまでの研
究で明らかになつている。また、クラツドとして
は給水系からの鉄クラツドが特に放射線線量率上
昇の主因になつていることが明らかにされ、その
対策として、従来、給水系に酸素ガスを微量注入
し、配管、機器に酸化皮膜を形成して防食対策を
行い、給水系における大幅な鉄クラツド発生低減
効果をあげている。また、復水浄化系上流からの
クラツド漏洩を少なくするために、復水浄化系の
改良がなされ、給水持込鉄クラツドが1〜5ppb
程度に抑えられるようになつている。 このようにして給水の鉄クラツドの炉内への持
ち込みが改善されたが、次の点に改善の余地があ
ることが解明された。以下、それを第1図に示す
沸騰水型原子力発電プラントの主要部系統図を用
いて説明する。原子炉1で発生した蒸気は、ター
ビン2で発電機を回し、その排気は、復水器3で
復水となり、ホツトウエル4で放射能を減衰さ
れ、復水配管5を通つてから復水ポンプ6によつ
て復水浄化系7へ送られる。復水浄化系7は、混
床式脱塩装置や粉末樹脂プリコート式フイルタよ
りなり、上流側で発生したクラツドの大部分を除
去する。復水浄化系7を出た復水は、配管8、給
水加熱器9、給水配管10を通つて再び原子炉1
に供給される。なお、配管8の途中からは酸素ガ
ス注入装置11から酸素ガスが微量注入される。
これで給水系での炭素鋼よりなる給水配管10の
防食を行い、給水系からのクラツドの発生を抑え
るようにしている。しかし、詳細に調査した結果
によれば、酸素ガス注入の効果は、高水温の接水
面では良好であるが、100℃以下の低水温部での
炭素鋼よりなる配管8では、酸素ガス注入による
鉄クラツド発生抑制効果が十分である。 これは、実験室的な腐食試験でも明らかで、第
2図はその結果の一例を示す線図である。第2図
において、a曲線は溶存酸素濃度10ppbにおける
水温と平均腐食減量との関係を示し、b曲線は溶
存酸素濃度100ppbにおける関係を示している。
これにより溶存酸素濃度10ppbのときは、水温が
高くなるほど腐食減量が大きくなるが、100ppb
のときは逆に腐食減量が抑制される。しかし、
100℃以下では温度が下がるにしたがつてその抑
制効果が減少することがわかる。 また、復水浄化系7より上流側でのクラツド発
生は、復水器3から復水配管5復水ポンプ6、復
水浄化系7にかけて炭素鋼で構成成してあるので
大きいことが最近の調査からわかつた。この原因
としては、復水中の溶存酸素濃度が7〜50ppbと
低く、また、温度が30℃前後と低いことがあげら
れる。第3図は炭素鋼の腐食特性を示しており、
c曲線は水温25℃、d曲線は水温50℃、e曲線は
水温100℃のときの溶存酸素濃度と腐食速度との
関係を示し、これより、溶存酸素濃度が7〜
50ppbと低く、かつ、水温が25〜50℃と低いとき
は腐食速度が大きいことがわかる。そして、実機
データによると、復水浄化系7より上流側での配
管、機器の腐食速度は30〜150mg/dm2・月程度
となつている。 このため、復水浄化系7の負荷としては大きく
なり過ぎ、混床式脱塩装置の逆洗頻度が増加し、
また、粉末樹脂プリコート式フイルタのブリード
回数が増加し、放射性廃棄物量が増大するという
問題が起こつている。さらに、復水浄化系7のク
ラツド除去効率は、クラツド濃度レベルが高い領
域ではほとんど変化がないため、入口クラツド濃
度が高いと、出口クラツド濃度もそれに応じて高
くなり、原子炉1へのクラツド持ち込み量も増
え、放射線線量率の上昇が大きくなるという問題
もある。 本発明は上記に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、腐食生成物の発生を低減する
ことができる原子力発電プラントを提供すること
にある。 本発明の特徴は、少なくとも復水の温度が100
℃以下、上記復水中の溶存酸素濃度が10〜50ppb
となるホツトウエルから給水配管に至るまでの配
管および機器の少なくとも一部ないし全部を0.5
〜2重量%のクロムを含有する鋼で構成した点に
ある。 以下本発明を第5図、第7図、第8図に示した
実施例および第4図、第6図を用いて詳細に説明
する。 上記したように、水中の溶存酸素濃度を制御し
て防食するようにしても、低水温部においては、
その効果があまり期待できないので、本発明者等
は新しい防食性のある鋼の採用を検討した。その
結果、水温20〜50℃、水中溶存酸素濃度10〜
50ppbおいて、鋼中にクロム(Cr)を含有させた
ときの平均腐食減量が第4図に示すようになり、
Crを0.5重量%以上で2重量%以下含有させると、
低水温条件においても良好な耐食性を示すことが
わかつた。なお、不鍜鋼は一般にCrが12重量%
以上のものをいうが、本発明では、第4図に示す
新しい知見からそれよりも低いCr含有量が0.5重
量%以上で2重量%以下で充分であることがわか
り、そのようにして高価なCrをできるだけ少な
くした材料で目的を達成するようにした。そこで
本発明においては、第5図の実施例に示すように
した。 第5図は本発明の原子力発電プラントの一実施
例を示す要部系統図で、第1図と同一部分は同じ
符号で示し、ここでは説明を省略してある。第5
図においては、復水浄化系7の出口から給水加熱
器9までの配管8と、給水加熱器9の水温100℃
までの部分(太い実線で示してある部分)はCr
を0.5〜2%含有させた鋼で構成してある。なお、
この鋼の代表的成分を第1表に示してある。
給水系での腐食生成物の発生を抑制するのに好適
な原子力発電プラントに関するものである。 沸騰水型の原子力発電プラントにおいては、運
転実績を重ねるにつれて、一次系、特に原子炉圧
力容器回りの放射線線量率が上昇する現象が現わ
れており、そのため、プラント定期点検時等の停
止時における作業従事者の被曝が上昇する傾向を
示し、これに対して諸対策がとられ、次第に改善
されつつある。 プラントの放射線線量率を上昇させる原因は、
原子炉内に持ち込まれるプラント配管、機器から
の腐食生成物(クラツド)である鉄(Fe)、コバ
ルト(Co)、マンガン(Mn)などが炉内で中性
子照射を受けて放射化し、それが一次系の配管、
機器に付着することにあることが、これまでの研
究で明らかになつている。また、クラツドとして
は給水系からの鉄クラツドが特に放射線線量率上
昇の主因になつていることが明らかにされ、その
対策として、従来、給水系に酸素ガスを微量注入
し、配管、機器に酸化皮膜を形成して防食対策を
行い、給水系における大幅な鉄クラツド発生低減
効果をあげている。また、復水浄化系上流からの
クラツド漏洩を少なくするために、復水浄化系の
改良がなされ、給水持込鉄クラツドが1〜5ppb
程度に抑えられるようになつている。 このようにして給水の鉄クラツドの炉内への持
ち込みが改善されたが、次の点に改善の余地があ
ることが解明された。以下、それを第1図に示す
沸騰水型原子力発電プラントの主要部系統図を用
いて説明する。原子炉1で発生した蒸気は、ター
ビン2で発電機を回し、その排気は、復水器3で
復水となり、ホツトウエル4で放射能を減衰さ
れ、復水配管5を通つてから復水ポンプ6によつ
て復水浄化系7へ送られる。復水浄化系7は、混
床式脱塩装置や粉末樹脂プリコート式フイルタよ
りなり、上流側で発生したクラツドの大部分を除
去する。復水浄化系7を出た復水は、配管8、給
水加熱器9、給水配管10を通つて再び原子炉1
に供給される。なお、配管8の途中からは酸素ガ
ス注入装置11から酸素ガスが微量注入される。
これで給水系での炭素鋼よりなる給水配管10の
防食を行い、給水系からのクラツドの発生を抑え
るようにしている。しかし、詳細に調査した結果
によれば、酸素ガス注入の効果は、高水温の接水
面では良好であるが、100℃以下の低水温部での
炭素鋼よりなる配管8では、酸素ガス注入による
鉄クラツド発生抑制効果が十分である。 これは、実験室的な腐食試験でも明らかで、第
2図はその結果の一例を示す線図である。第2図
において、a曲線は溶存酸素濃度10ppbにおける
水温と平均腐食減量との関係を示し、b曲線は溶
存酸素濃度100ppbにおける関係を示している。
これにより溶存酸素濃度10ppbのときは、水温が
高くなるほど腐食減量が大きくなるが、100ppb
のときは逆に腐食減量が抑制される。しかし、
100℃以下では温度が下がるにしたがつてその抑
制効果が減少することがわかる。 また、復水浄化系7より上流側でのクラツド発
生は、復水器3から復水配管5復水ポンプ6、復
水浄化系7にかけて炭素鋼で構成成してあるので
大きいことが最近の調査からわかつた。この原因
としては、復水中の溶存酸素濃度が7〜50ppbと
低く、また、温度が30℃前後と低いことがあげら
れる。第3図は炭素鋼の腐食特性を示しており、
c曲線は水温25℃、d曲線は水温50℃、e曲線は
水温100℃のときの溶存酸素濃度と腐食速度との
関係を示し、これより、溶存酸素濃度が7〜
50ppbと低く、かつ、水温が25〜50℃と低いとき
は腐食速度が大きいことがわかる。そして、実機
データによると、復水浄化系7より上流側での配
管、機器の腐食速度は30〜150mg/dm2・月程度
となつている。 このため、復水浄化系7の負荷としては大きく
なり過ぎ、混床式脱塩装置の逆洗頻度が増加し、
また、粉末樹脂プリコート式フイルタのブリード
回数が増加し、放射性廃棄物量が増大するという
問題が起こつている。さらに、復水浄化系7のク
ラツド除去効率は、クラツド濃度レベルが高い領
域ではほとんど変化がないため、入口クラツド濃
度が高いと、出口クラツド濃度もそれに応じて高
くなり、原子炉1へのクラツド持ち込み量も増
え、放射線線量率の上昇が大きくなるという問題
もある。 本発明は上記に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、腐食生成物の発生を低減する
ことができる原子力発電プラントを提供すること
にある。 本発明の特徴は、少なくとも復水の温度が100
℃以下、上記復水中の溶存酸素濃度が10〜50ppb
となるホツトウエルから給水配管に至るまでの配
管および機器の少なくとも一部ないし全部を0.5
〜2重量%のクロムを含有する鋼で構成した点に
ある。 以下本発明を第5図、第7図、第8図に示した
実施例および第4図、第6図を用いて詳細に説明
する。 上記したように、水中の溶存酸素濃度を制御し
て防食するようにしても、低水温部においては、
その効果があまり期待できないので、本発明者等
は新しい防食性のある鋼の採用を検討した。その
結果、水温20〜50℃、水中溶存酸素濃度10〜
50ppbおいて、鋼中にクロム(Cr)を含有させた
ときの平均腐食減量が第4図に示すようになり、
Crを0.5重量%以上で2重量%以下含有させると、
低水温条件においても良好な耐食性を示すことが
わかつた。なお、不鍜鋼は一般にCrが12重量%
以上のものをいうが、本発明では、第4図に示す
新しい知見からそれよりも低いCr含有量が0.5重
量%以上で2重量%以下で充分であることがわか
り、そのようにして高価なCrをできるだけ少な
くした材料で目的を達成するようにした。そこで
本発明においては、第5図の実施例に示すように
した。 第5図は本発明の原子力発電プラントの一実施
例を示す要部系統図で、第1図と同一部分は同じ
符号で示し、ここでは説明を省略してある。第5
図においては、復水浄化系7の出口から給水加熱
器9までの配管8と、給水加熱器9の水温100℃
までの部分(太い実線で示してある部分)はCr
を0.5〜2%含有させた鋼で構成してある。なお、
この鋼の代表的成分を第1表に示してある。
【表】
温度の一例を示すと、復水浄化系7の出口では
34℃、給水加熱器9の低圧第1段給水加熱器出口
では69℃、低圧第2段給水加熱器出口では97℃、
低圧第3段給水加熱器出口では12.7℃であり、上
記したCr入り炭素鋼を低圧第2段給水加熱器入
口までの配管、機器に採用すると、腐食が大幅に
低減される。そして、この区間での腐食量は、従
来の場合の約20%となる。 上記したように、本発明の実施例によれば、腐
食を大幅に低減することができ、鉄クラツドの給
水持込量は、従来の約300Kg/年から約60Kg/年
以下に軽減される。給水持込み鉄クラツド量と配
管表面放射線線量率との関係は、第6図に示すよ
うになるから、これより配管表面線量率を従来の
数百mR/hrから100mR/hr以下に低減できるこ
とがわかる。したがつて、被曝が大幅に低下し、
保守点検を容易に行うことができるようになる。
また、炉心へのクラツドの持込み量が大幅に減少
するので、炉心燃料棒への付着量が少なくなり、
燃料健全性が向上する。また、炉水クラツド濃度
が下がるので、炉水を浄化する炉水浄化系でのク
ラツド除去能力の余裕が増し、さらに、炉水浄化
系から出る放射性廃棄物の量が大幅に減少し、ラ
ドウエスト設備の小型化をはかることができる。 第7図は本発明の他の実施例を示す系統図であ
る。第7図においては、配管8のみならず、復水
器3より復水浄化系7までの復水に接する部分、
すなわち、復水器3の胴体、ホツトウエル4およ
び復水配管5なども(太い実線で示してある部
分)0.5重量%以上で2重量%以下のCrを含有し
た鋼で構成し、復水系の配管、機器よりの腐食生
成物(クラツド)の発生を低く抑えるようにして
ある。 第7図によれば、復水系の配管、機器からの鉄
クラツドの発生量が、従来、1100MWe級の原子
力発電プラント換算で年間約700Kgであつたもの
が、約200Kgに減少し、復水浄化系7の混床式脱
塩装置や粉末樹脂プリコート式フイルタの負荷を
大幅に軽減できる。したがつて、混床式脱塩装置
の逆洗頻度が少なくなり、また、粉末樹脂プリコ
ート式フイルタのブリード回数が減少し、それに
ともない放射性廃棄物量が少なくなるという新た
な効果がある。また、復水鉄濃度が数十ppbの範
囲となるから、復水浄化系7の除去効率にはほと
んど変化がなく、入口濃度低減により出口濃度が
低減され、給水配管8等のCr入りの鋼の採用と
あいまつて原子炉持込鉄量が減少し、プラントの
放射線線量率をさらに小さくできる。 第8図は本発明のさらに他の実施例を示す要部
系統図であり、第1図と同一部分は同じ符号で示
し、説明を省略する。第8図は第1図の系統と復
水浄化系廻りの系統構成が異なるサイドストリー
ム方式の復水系に本発明を適用した例を示してあ
る。本系統は、原子炉給水流量の変化と独立に復
水浄化系の流量を一定に制御できるようになつて
いる。これは、復水浄化系7の出口配管8が、復
水器3の清浄水タンク11に接続されていて、こ
の清浄水タンク12より給水に必要な流量が配管
13およびポンプ14を介して給水加熱器9に導
かれている。この場合は、復水器3、ホツトウエ
ル4、復水配管5、配管8、清浄化タンク12、
配管13等の復水に接する部分はすべて0.5重量
%以上2重%以下のCrを含む鋼で構成し、鉄ク
ラツドの発生を低減するようにしてある。したが
つて、この場合も第7図の場合同様の効果があ
る。 なお、上記した各場合とも、低温の復水に接す
る配管および機器を0.5重量%以上で2重量%以
下のCrを含む鋼で構成したが、0.5重量%以上で
2重量%以下のCrを含む鋼にさらに0.1〜1重量
%のモリブテン(Mo)を添加した鋼で構成する
ようにしてもよく、このようにするとさらに鉄ク
ラツドの発生を低減することができる。また、上
記した実施例では、0.5重量%以上で2重量%以
下のCrを含む鋼を100℃以下の復水に接する配管
および機器に採用したが、100℃以上の復水に接
する部分にも採用しても何等差し支えなく、これ
によりさらに鉄クラツドの発生を低減できること
はいうまでもない。また、上記の説明は沸騰水型
原子力発電プラントについて行つてあるが、耐食
性材料を必要とする重水炉や純水処理火力プラン
トにも本発明を適用することができ、同様の効果
がある。 以上説明したように、本発明によれば、腐食生
成物の発生を低減でき、腐食生成物の放射化を低
減して、被曝の少ない原子炉発電プラントとする
ことができるという効果がある。
34℃、給水加熱器9の低圧第1段給水加熱器出口
では69℃、低圧第2段給水加熱器出口では97℃、
低圧第3段給水加熱器出口では12.7℃であり、上
記したCr入り炭素鋼を低圧第2段給水加熱器入
口までの配管、機器に採用すると、腐食が大幅に
低減される。そして、この区間での腐食量は、従
来の場合の約20%となる。 上記したように、本発明の実施例によれば、腐
食を大幅に低減することができ、鉄クラツドの給
水持込量は、従来の約300Kg/年から約60Kg/年
以下に軽減される。給水持込み鉄クラツド量と配
管表面放射線線量率との関係は、第6図に示すよ
うになるから、これより配管表面線量率を従来の
数百mR/hrから100mR/hr以下に低減できるこ
とがわかる。したがつて、被曝が大幅に低下し、
保守点検を容易に行うことができるようになる。
また、炉心へのクラツドの持込み量が大幅に減少
するので、炉心燃料棒への付着量が少なくなり、
燃料健全性が向上する。また、炉水クラツド濃度
が下がるので、炉水を浄化する炉水浄化系でのク
ラツド除去能力の余裕が増し、さらに、炉水浄化
系から出る放射性廃棄物の量が大幅に減少し、ラ
ドウエスト設備の小型化をはかることができる。 第7図は本発明の他の実施例を示す系統図であ
る。第7図においては、配管8のみならず、復水
器3より復水浄化系7までの復水に接する部分、
すなわち、復水器3の胴体、ホツトウエル4およ
び復水配管5なども(太い実線で示してある部
分)0.5重量%以上で2重量%以下のCrを含有し
た鋼で構成し、復水系の配管、機器よりの腐食生
成物(クラツド)の発生を低く抑えるようにして
ある。 第7図によれば、復水系の配管、機器からの鉄
クラツドの発生量が、従来、1100MWe級の原子
力発電プラント換算で年間約700Kgであつたもの
が、約200Kgに減少し、復水浄化系7の混床式脱
塩装置や粉末樹脂プリコート式フイルタの負荷を
大幅に軽減できる。したがつて、混床式脱塩装置
の逆洗頻度が少なくなり、また、粉末樹脂プリコ
ート式フイルタのブリード回数が減少し、それに
ともない放射性廃棄物量が少なくなるという新た
な効果がある。また、復水鉄濃度が数十ppbの範
囲となるから、復水浄化系7の除去効率にはほと
んど変化がなく、入口濃度低減により出口濃度が
低減され、給水配管8等のCr入りの鋼の採用と
あいまつて原子炉持込鉄量が減少し、プラントの
放射線線量率をさらに小さくできる。 第8図は本発明のさらに他の実施例を示す要部
系統図であり、第1図と同一部分は同じ符号で示
し、説明を省略する。第8図は第1図の系統と復
水浄化系廻りの系統構成が異なるサイドストリー
ム方式の復水系に本発明を適用した例を示してあ
る。本系統は、原子炉給水流量の変化と独立に復
水浄化系の流量を一定に制御できるようになつて
いる。これは、復水浄化系7の出口配管8が、復
水器3の清浄水タンク11に接続されていて、こ
の清浄水タンク12より給水に必要な流量が配管
13およびポンプ14を介して給水加熱器9に導
かれている。この場合は、復水器3、ホツトウエ
ル4、復水配管5、配管8、清浄化タンク12、
配管13等の復水に接する部分はすべて0.5重量
%以上2重%以下のCrを含む鋼で構成し、鉄ク
ラツドの発生を低減するようにしてある。したが
つて、この場合も第7図の場合同様の効果があ
る。 なお、上記した各場合とも、低温の復水に接す
る配管および機器を0.5重量%以上で2重量%以
下のCrを含む鋼で構成したが、0.5重量%以上で
2重量%以下のCrを含む鋼にさらに0.1〜1重量
%のモリブテン(Mo)を添加した鋼で構成する
ようにしてもよく、このようにするとさらに鉄ク
ラツドの発生を低減することができる。また、上
記した実施例では、0.5重量%以上で2重量%以
下のCrを含む鋼を100℃以下の復水に接する配管
および機器に採用したが、100℃以上の復水に接
する部分にも採用しても何等差し支えなく、これ
によりさらに鉄クラツドの発生を低減できること
はいうまでもない。また、上記の説明は沸騰水型
原子力発電プラントについて行つてあるが、耐食
性材料を必要とする重水炉や純水処理火力プラン
トにも本発明を適用することができ、同様の効果
がある。 以上説明したように、本発明によれば、腐食生
成物の発生を低減でき、腐食生成物の放射化を低
減して、被曝の少ない原子炉発電プラントとする
ことができるという効果がある。
第1図は沸騰水型原子力発電プラントの主要部
系統図、第2図は従来の炭素鋼の水温と腐食減量
との関係線図、第3図は従来の炭素鋼の溶存酸素
濃度と腐食速度との関係線図、第4図は鋼のCr
含有量と腐食減量との関係線図、第5図は本発明
の原子力発電プラントの一実施例を示す主要部系
統図、第6図は給水持込み鉄クラツド量と配管表
面線量率との関係線図、第7図、第8図は本発明
の他の実施例を示す主要部系統図である。 1……原子炉、2……タービン、3……復水
器、4……ホツトウエル、5……復水配管、6…
…復水ポンプ、7……復水処理系、8……配管、
9……給水加熱器、10……給水配管、11……
酸素ガス注入装置。
系統図、第2図は従来の炭素鋼の水温と腐食減量
との関係線図、第3図は従来の炭素鋼の溶存酸素
濃度と腐食速度との関係線図、第4図は鋼のCr
含有量と腐食減量との関係線図、第5図は本発明
の原子力発電プラントの一実施例を示す主要部系
統図、第6図は給水持込み鉄クラツド量と配管表
面線量率との関係線図、第7図、第8図は本発明
の他の実施例を示す主要部系統図である。 1……原子炉、2……タービン、3……復水
器、4……ホツトウエル、5……復水配管、6…
…復水ポンプ、7……復水処理系、8……配管、
9……給水加熱器、10……給水配管、11……
酸素ガス注入装置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 タービン排気を復水器により凝縮し、放射能
を減衰するためのホツトウエルに留めた復水を復
水配管、復水ポンプ、復水浄化系、給水加熱器お
よび給水配管等を経由して原子炉に供給するよう
にしてなる原子力発電プラントにおいて、少なく
とも前記復水の温度が100℃以下、復水中の溶存
酸素濃度が10〜50ppbとなる前記ホツトウエルか
ら前記給水配管に至るまでの配管および機器の少
なくとも一部ないし全部を0.5〜2重量%のクロ
ムを含有する鋼で構成したことを特徴とする原子
力発電プラント。 2 タービン排気を復水器により疑縮し、放射能
を減衰するためのホツトウエルに留めた復水を復
水配管、復水ポンプ、復水浄化系、給水加熱器お
よび給水配管等を経由して原子炉に供給するよう
にしてなる原子力発電プラントにおいて、少なく
とも前記復水の温度が100℃以下、復水中の溶存
酸素濃度が10〜50ppbとなる前記ホツトウエルか
ら前記給水配管に至るまでの配管および機器を
0.5〜2重量%のクロムおよび0.1〜1重量%のモ
リブテンを含有する鋼で構成したことを特徴とす
る原子力発電プラント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55130988A JPS5754897A (en) | 1980-09-20 | 1980-09-20 | Atomic power plant |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55130988A JPS5754897A (en) | 1980-09-20 | 1980-09-20 | Atomic power plant |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5754897A JPS5754897A (en) | 1982-04-01 |
JPS642237B2 true JPS642237B2 (ja) | 1989-01-17 |
Family
ID=15047288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55130988A Granted JPS5754897A (en) | 1980-09-20 | 1980-09-20 | Atomic power plant |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5754897A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61105002A (ja) * | 1984-10-25 | 1986-05-23 | 株式会社日立製作所 | 沸騰水型原子力発電プラント |
JPH068914B2 (ja) * | 1986-10-20 | 1994-02-02 | 株式会社日立製作所 | 沸騰水型原子力プラントの放射性物質の付着抑制方法 |
JP6322493B2 (ja) * | 2014-06-17 | 2018-05-09 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子力プラントの炭素鋼部材への放射性核種付着抑制方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6048716B2 (ja) * | 1976-01-07 | 1985-10-29 | 株式会社日立製作所 | 原子炉配管の腐食防止方法 |
-
1980
- 1980-09-20 JP JP55130988A patent/JPS5754897A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5754897A (en) | 1982-04-01 |
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