JPS6411389B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6411389B2
JPS6411389B2 JP1705480A JP1705480A JPS6411389B2 JP S6411389 B2 JPS6411389 B2 JP S6411389B2 JP 1705480 A JP1705480 A JP 1705480A JP 1705480 A JP1705480 A JP 1705480A JP S6411389 B2 JPS6411389 B2 JP S6411389B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
temperature
cast
thickness
tensile strength
Prior art date
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Expired
Application number
JP1705480A
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English (en)
Other versions
JPS56114570A (en
Inventor
Masanobu Tsuchida
Hiroo Komuro
Masayuki Kagitani
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINTO IND
Original Assignee
SHINTO IND
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Publication date
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Priority to JP1705480A priority Critical patent/JPS56114570A/ja
Publication of JPS56114570A publication Critical patent/JPS56114570A/ja
Publication of JPS6411389B2 publication Critical patent/JPS6411389B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は球状黒鉛鋳鉄鋳物の製造方法に関する
ものである。
従来、球状黒鉛鋳鉄鋳物は生砂造型あるいは自
硬性砂造型などの造型法による鋳型により製造さ
れているが、このような鋳型では鋳造された鋳物
の冷却速度が緩漫なためにその金属組織が粗大で
不均一となり、焼入れ、焼戻し等の熱処理を施し
てもせいぜい40〜80Kg/mm2程度の引張強さしか得
られず、したがつて、これ以上の高い引張強さが
要求される場合には、価格の高い鋼材製品や鍜造
製品などを使用せねばならないという欠点があ
る。
本発明は以上のような欠点のない球状黒鉛鋳鉄
鋳物の製造方法を目的として完成されたもので、
金型肉厚比(金型の肉厚とこの金型により鋳造さ
れる鋳物の肉厚との比)を4〜10:1とした金型
の表面に厚み0.05〜0.5mmの塗型を施すとともに
該金型の温度を60〜250℃として溶湯を金型鋳造
し、該溶湯が凝固したのち金型より取出して900
〜930℃の温度で0.5〜6時間加熱し、次いで、10
〜200℃/secの冷却速度で冷却することを特徴と
するものである。
すなわち、本発明は前記したような従来の砂型
による鋳型の代りに注湯された溶湯の冷却速度が
速くて細かい金属組織の鋳物が得られる金型を使
用し、該金型の肉厚とこの金型により金型鋳造さ
れる鋳物の肉厚の比である金型肉厚比と金型表面
に施される塗型厚みおよび金型温度を冷却速度が
速くなるように設定し、さらに、金型鋳造された
鋳物に対し従来は行われていなかつた熱処理を施
すことにより、極めて引張強さの高い球状黒鉛鋳
鉄鋳物が得られるようにしたものである。さら
に、詳細に説明すると、肉厚を金型肉厚比が4〜
10となるように形成され、かつ、表面へ施される
塗型厚みを0.05〜0.5mmとして60〜250℃の温度と
された金型に、主な配合成分が炭素3.5〜3.8%、
珪素2.6〜3.3%、マンガン0.4〜0.8%でマグネシ
ウム処理等を施された溶湯を注湯し、該溶湯が凝
固したのち金型から取出して熱処理炉により900
〜930℃の温度で0.5〜6時間加熱し、次いで、10
〜200℃/secの冷却速度で強制空冷あるいは液体
冷却により冷却して焼入れを行うことにより黒鉛
の粒径が小さくされるとともにその粒数が増加し
て極めて微細で均一な金属組織の引張強さの大き
い球状黒鉛鋳鉄鋳物が得られる。また、その後、
1〜10時間、250〜600℃の温度で焼戻しを行う
と、金属組織は一層微細となつて引張強さのさら
に高い球状黒鉛鋳鉄鋳物が得られるものである。
次に、所定の金型条件とされた金型に溶湯を金型
鋳造して得られた球状黒鉛鋳鉄鋳物に対し、熱処
理方法を種々に変えた場合の引張強さおよび金属
組織を以下の実施例に基づいて図面と共に説明す
る。なお、第2図、第3図に示される各顕微鏡写
真の腐食処理はナイタール腐食によるものであ
り、また、各顕微鏡写真において、イは鋳放し組
織、ロは焼鈍組織、ハは強制空冷組織、ニおよび
ニ′は油焼入れ後の焼戻し組織、ホおよびホ′は水
焼入れ後の焼戻し組織をそれぞれ示し、かつ、前
記顕微鏡写真のうちイ,ロ,ハ,ニ,ホの倍率は
100倍であるが、ニ′,ホ′の倍率は400倍としてあ
り、さらに、使用される溶湯は実施例に記載した
配合成分のものに限定されるものでないことはも
ちろんである。
実施例 1 金型肉厚比(金型の肉厚とこの金型により鋳造
される鋳物の肉厚との比)を4〜10:1、塗型厚
み0.05〜0.5mm、金型温度60〜250℃の条件の金型
に主な配合成分が炭素3.5〜3.8%、珪素2.6〜3.3
%、マンガン0.4〜0.8%の溶湯を金型鋳造して得
られた球状黒鉛鋳鉄鋳物を熱処理炉において920
℃の温度で3時間加熱し、その後、これを炉冷に
より焼鈍するとその引張強さは第1図に示すよう
に50Kg/mm2となり、また、この場合の顕微鏡写真
は第2図のロに示すもので、鋳放しの場合の顕微
鏡写真イに比べ黒鉛の粒径が小さく、かつ、粒数
が多くなつて、単なる焼鈍によつても引張強さが
増加していることが認められ、また、前記におい
て920℃の温度で3時間加熱後に約50℃/secの冷
却速度で強制空冷すると、引張強さは第1図に示
すように90Kg/mm2となり、この場合の顕微鏡写真
ハによれば、前記の焼鈍の場合における顕微鏡写
真ロの白い基地組織は灰色に変化していてフエラ
イトからパーライトに組織変態されていることが
示され、これにより引張強さは焼鈍の場合よりも
増大していることがわかり、さらに、冷却速度を
若干遅くして約10℃/secにした場合でも引張強
さは80Kg/mm2と高い値を示している。
実施例 2 実施例1と同じ条件で得られた球状黒鉛鋳鉄鋳
物を熱処理炉において920℃の温度で3時間加熱
したのち、約100℃/secの冷却速度で油冷するこ
とにより焼入れを行い、次いで、300℃の温度で
4時間加熱して焼戻しを行うと、引張強さは第1
図に示すように137Kg/mm2となり、第3図に示さ
れるこの場合の顕微鏡写真ニによれば強制空冷し
た場合の顕微鏡写真ハのパーライト組織が緻密と
なり、ソルバイト、ベイナイト等の針状組織が析
出した状態となつていて、これにより引張強さが
増大していることがわかる。なお、拡大された顕
微鏡写真ニ′によればパーライト組織が緻密な層
状をなしていることがさらにはつきりと認められ
る。
実施例 3 実施例1と同じ条件で得られた球状黒鉛鋳鉄鋳
物を熱処理炉において920℃の温度で3時間加熱
したのち、約200℃/secの冷却速度で水冷するこ
とにより焼入れを行い、次いで、300℃の温度で
4時間加熱して焼戻しを行うと、引張強さは第1
図に示すように150Kg/mm2となり、第3図に示さ
れるこの場合の顕微鏡写真ホによればソルバイ
ト、ベイナイト等の針状組織が実施例2の場合よ
りさらに緻密となつて引張強さが増加しているこ
とがわかり、また、拡大された顕微鏡写真ホ′に
よれば、針状組織が緻密となつていることがさら
にはつきりと認められる。
以上の説明によつて明らかなように、本発明に
よれば、金型肉厚比(金型の肉厚とこの金型によ
り鋳造される鋳物の肉厚との比)、塗型厚みおよ
び金型温度を冷却速度が速くなるように設定して
金型鋳造し、その後、熱処理を施すことにより鋼
材製品や鍛造品よりも高い引張強さの球状黒鉛鋳
鉄鋳物が得られ、したがつて、鋼材製品、鍛造品
のような高価なものを使用する必要がなくなつて
極めて経済的であるとともに鋳物製品の寸度を従
来の場合より細くしたり、薄くして使用できて鋳
物製品の軽量化に役立つなどの利点を有し、業界
にもたらすところは極めて大なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る球状黒鉛鋳鉄鋳物の熱処
理方法の相違による引張強さの変化を示すグラ
フ、第2図イ,ロ,ハおよび第3図ニ,ホ,ニ′,
ホ′は同じく熱処理方法の相違による金属組織の
変化を示す顕微鏡写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金型肉厚比(金型の肉厚とこの金型により鋳
    造される鋳物の肉厚との比)を4〜10:1とした
    金型の表面に厚み0.05〜0.5mmの塗型を施すとと
    もに該金型の温度を60〜250℃として溶湯を金型
    鋳造し、該溶湯が凝固したのち金型より取出して
    900〜930℃の温度で0.5〜6時間加熱し、次いで、
    10〜200℃/secの冷却速度で冷却することを特徴
    とする球状黒鉛鋳鉄鋳物の製造方法。
JP1705480A 1980-02-14 1980-02-14 Manufacture of spheroidal graphite cast iron casting Granted JPS56114570A (en)

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JP1705480A JPS56114570A (en) 1980-02-14 1980-02-14 Manufacture of spheroidal graphite cast iron casting

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Publication Number Publication Date
JPS56114570A JPS56114570A (en) 1981-09-09
JPS6411389B2 true JPS6411389B2 (ja) 1989-02-23

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ID=11933272

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JP1705480A Granted JPS56114570A (en) 1980-02-14 1980-02-14 Manufacture of spheroidal graphite cast iron casting

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JPH0626751B2 (ja) * 1984-11-13 1994-04-13 トヨタ自動車株式会社 微細球状黒鉛を有する鋳鉄材料の製造方法

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JPS56114570A (en) 1981-09-09

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