JPS639900A - 燃料集合体洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は原子力発電所の炉心から取出された燃料集合体
を洗浄して、付着した放射性腐蝕生成物を除去して処理
する燃料集合体洗浄装置に関する。

（従来の技術） 原子力発電プラントでは原子炉−次系を構成する機器、
配管等から発生する腐蝕生成物が燃料集合体を構成する
燃料棒に付着する。この付着した腐蝕生成物が原子炉運
転中に中性子照射によって放射化されて放射性腐蝕生成
物となる。この放射性腐蝕生成物の一部は燃料棒から剥
離して原子炉−次系に拡散して原子炉−次系の機器及び
配管に付着する。その結果これらの機器・配管の放射線
線量率が上昇して、−次系の開蓋・配管類の保守・点検
作業を行なう作業員の放射線被Ｉｌｌ量を増大させてい
る。

そこでこの放射線線量率を低減させるために。

プラント定期点検期間中に使用中燃料棒を洗浄して燃料
棒に付着した腐蝕生成物を除去することがなされている
。

そこでまず第４図を参照して洗浄の対象となっている燃
料集合体の構成を説明す＊ｍ４図は燃料集合体上の構成
を示す斜視図であり、図中符号２はチャンネルボックス
である。このチャンネルボックス２内には複数本（例え
ば８行×８列）の燃料棒３が格子状に装架されている。

これら燃料棒３の上端および下端は上部タイブレート４
及び下部タイブレート５により支持されている。軸方向
にはスペーサ６が複数箇所に亘って設置され燃料棒３の
間隔保持をなしている。

次に上記構成をなす燃料集合体上から腐蝕生成物を除去
する方法としては、以下に示すいくつかの方法がある。

■まず水噴射により燃料棒に付着した腐蝕生成物を離脱
させる方法。

■ブラシにより離脱させる方法。

■還元材を含有した流体を流通させて還元溶解除去する
方法。

■樹脂粒を含有した流体を流通させて除去する方法。

しかしながら上記従来の洗浄方法によると以下に示す問
題がある。

■例えば水噴射方法あるいはブラシによる方法の場合に
は、まずチャンネルボックス２を取外す必要があるとと
もに、洗浄した後に再度装着する必要があり、該作業に
は長時間を要してしまう。

■通常燃料棒３に付着する腐蝕生成物は、離脱しにくい
ものと、簡単に離脱するものとがあり、上記′チャンネ
ルボックス２を取外す場合に離脱しゃすい腐蝕生成物は
離脱することがある。これは周囲の環境を汚染するとい
う意味で好ましいことでは無い。

■燃料棒３は複数本が狭隘な空間内（チャンネルボック
ス内）に格子状に設置されているので、外周に位置する
ものについては効果的に洗浄することが可能であるが、
内部に位置する燃料棒については効果的な洗浄ができな
いという問題が有る。

■また還元材溶解除去方法の場合あるいは樹脂粒流を流
す方法の場合には、樹脂粒の回収装置あるいは還元材の
回収Ｈ置が必要となり、洗浄装置として大掛りなものと
成ってしまうという問題が有るとともに、万−樹脂粒或
いは還元材が燃料棒間に残存してしまった場合には燃料
集合体を炉心に戻した後の健全性が損われてしまうこと
も予想される。したがって樹脂粒或いは還元材を完全に
回収する必要があり、作業に長時間を必要としてしまう
。

■さらに従来の洗浄方法ではいずれも作業に長時間を必
要とし、定期点検期間中に燃料集合体の全数を洗浄する
ことが困難となっているとともに、昨今定期点検に要す
る時間の短縮化が要求されており、短時間で済む洗浄装
置の実現が要求されている。

（発明が解決しようとする問題点） このように従来の洗浄装置及び洗浄方法にあっては、作
業に長時間を必要とするととともに、効果的な洗浄がで
きないことはもとより、洗？ｐ後の燃料健全性が懸念さ
れるという問題があり、本発明はまさにこのような点に
基づいてなされたものでその目的とするところは、洗浄
に要する時間を短縮するとともに、効果的な洗浄を提供
することが可能で、かつ燃料健全性を損うことのない燃
料集合体洗浄装置を提供することにある。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） すなわち本発明による燃料集合体洗浄装置は、プール水
を貯蔵する燃料貯蔵プール内の側壁に敷設された走行用
レールと、この走行用レールに沿って上下動可能に設置
され燃料集合体側面を囲んで燃料集合体に超音波撮動を
与える超音波撮動部と、上記燃料貯蔵プール内の底部近
傍に設置され燃料集合体の下部を支持する受け座と、上
記走行用レールに取付けられ燃料集合体の上部を支持す
る支持部と、上記受け座下方に設置され燃料集合体より
剥離した腐蝕生成物を含有するプール水を吸引・処理す
る腐蝕生成物処理部とを具備したことを特徴とするもの
である。

（作用） つまり洗浄対象の燃料集合体を受け座、支持部および超
音波撮動部により支持した状態で、超音波振動部から燃
料集合体に超音波撮動を与えながら上下動させ、それに
よって付着した腐蝕生成物を剥離させる。そしてこの剥
離した腐蝕生成物を腐蝕生成物処理部により吸引・処理
するものである。

（実施例） 以下第１図及び第２図を参照して本発明の一実施例を説
明する。尚従来と同一部分には同一符号を付して示しそ
の説明は省略する。第１図は本実施例による洗浄装置の
構成を示す図であり、図中符号１１は燃料貯蔵プールで
ある。この燃料貯蔵ブール１１内にはプール水１２が貯
蔵されている。このプール水１２により燃料貯蔵ブール
１１内に貯蔵されている図示しない使用済み燃料からの
放射線を遮蔽し、かつ冷却する。上記燃料貯蔵プール１
１の側壁にはレール１３が鉛直方向に敷設されている。

このレール１３の上端は燃料貯蔵プール１１の上端縁の
運転床１６に設置されたサポート１４に固定されており
、又その下端は燃料貯蔵プール１１の底部に設置された
ベース１５に固定されている。図中符号１６はベース１
５の脚である。また上記サポート１４は運転床１６にス
タッドボルト１７およびナツト１８により固定されてい
る。上記レール１３には超音波振動部上１が上下動可能
に設置されており、この超音波振動部ＬＬはチェーン３
４を介して前記サポート１４に取付けられた巻上げ装ｆ
ｔ３５に連結されている。

この巻上げ装置３５を駆動することによりチェーン３４
を介して超音波振動部ユの上下動をなす。

この超音波振動部１１は角型中空部１９ａを有しており
、この角型中空部１９ａに洗浄対象の燃料集合体上が挿
通される。上記超音波振動部ユには複数（本実施例では
４個）の超音波振動体２０が設置されており、これら複
数の超音波振動部２０が夫々独立して作動して上記中空
部１９ａに振動を与える。上記４＠の超音波振動体２０
は第３図にも示すように上記角型中空部１９ａの４面に
夫々１体ずつ設置されている。そしてこれら超音波振動
体２０は夫々ケーブル２１を介して前記運転床１６上に
投雪された超音波発信器２２に接続されている。上述し
たようにこれら４個の超音波振動部２０は夫々独立して
作動可能であって、本実施例では隣接する２面に位置す
る２個の超音波振動体２０を１組として、適宜いずれか
一方の組のみを動作させる。これは相互に対抗する位置
の超音波振動体２０を同時に作動させると相互に干渉し
て振動効果が減じてしまうからである。上記超音波振動
体２０の上下位置には複数（上方に４個、下方に４個）
のガイドローラ２３が取付けられている。これらガイド
ロー５２３の対面距離は上記超音波振動体２００対面距
離より小さくなっており、洗浄対象の燃料集合体上の中
心と超音波振動部１９の中心がずれた場合には燃料集合
体上がガイドローラ２３に摺接してその位置が修正され
るようになっている。尚このガイドローラ２３は撮動を
吸収し得るように弾性体により構成されている。又図中
符号２４は走行用レール１２に係合するガイド部である
。

前記ベース１５上には受け座２５が設置されている。こ
の受座２５は円錐状の窪み２５ａを有しているとともに
、その中央には貫通孔２５ｂが形成されている。洗浄対
象の燃料集合体１（７）下部タイブレート５は上記窪み
２５ａに嵌合し、それによって支持される。また前記走
行用レール１３の超音波撮動部ユの上方位置には支持部
２６が取付けられている。この支持部２６は略リング状
に形成されケーシング２７にサポートローラ２８が取付
けられた構成となっている。

前記受け座２５の下方には腐蝕生成物処理部２９が設置
されている。図中符号３０は配管であって、この配管３
０は前記貫通孔２５ｂに接続されている。この配管３ｏ
には濾過排水装置３１が接続されている。この濾過排水
装置３１はケーブル３２を介して前記運転床１６上に設
置された電ａ盤３３に接続されている。

以上の構成を基にその作用を説明する。まず洗浄装置全
体を燃料貯蔵ブール１１内に設置するとともに、サポー
ト１４を介して走行用レール１３を設置する。次に超音
波振動部ユが最下端位置にあることを確認する。次に洗
浄対象の燃料集合体上を図示しない燃料取扱機により洗
浄装置に装架する。すなわち燃料燃料集合体上を支持部
２６のサポートローラ２８に摺接させながら降下させ、
ざらに超音波振動部１９のガイドローラ２３に摺接させ
ながら降下させる。そして燃料集合体１ｐ下部タイブレ
ート５が受け座２５の窪み２５ａに嵌合した所で終了す
る。

燃料集合体上が装架されたら、濾過排水装置３１を駆動
させて、燃料集合体り内のブール水１２を濾過排水する
。かかる操作により燃料集合体上内に下向きの水流が発
生する。このような下向きの水流が発生した状態で超音
波振動部１９を動作させる。すなわち超音波発生器２２
を作動させて超音波振動体２０を振動させる。その際前
述したようにいずれか一方の組の２個の超音波ｍ１ｌ１
体２０のみを撮動させる。この超音波振動部２０による
超音波振動はブール水１２を介してチャンネルボックス
２を貫通し、燃料棒３の表面に伝達される。その結果燃
料棒３の表面に付着している腐蝕生成物が効果的に剥離
して離脱する。この状態で巻上げ装置３５を駆動してチ
ェーン３４を介して超音波振動部ＩＬを走行用レール１
３に沿って上下動させる。これによって燃料集合体上の
軸方向略全域に対して洗浄を施すことが可能となる。

一方１１説した腐蝕性生成物は、燃料集合体り内に発生
している下向きの水流により下降して下部タイブレート
５より排出される。排出された腐蝕性生成物は貫通孔２
５ｂ、排水管３０を介して濾過排水装置３１内に補修さ
れて濾過処理される。

かかる一連の洗浄動作にあって、超音波振動体２０の組
の切換えがなされる。すなわち前述したように隣接する
２面に位置する超音波振動部２０が動作している時には
、池の２面に位置する超音波振動部２０は停止している
。これを適宜切換えることにより効果的な洗浄が可能と
なる。そして洗浄が終了したら、超音波発信器２２及び
濾過排水装置３１を停止させて前記燃料取扱磯により燃
料集合体上を撤去する。

以上本実施例によると以下のような効果を秦することが
出来る。

■まず洗浄に際してチャンネルボックス２を装着したま
まで行なうことが出来るので、従来チャンネルボックス
２の着脱に長時間を要していたのに対して作業時間を大
幅に短縮させることができるとともにと、作業も大幅に
容易となる。またチャンネルボックス２を装着したまま
であるので、燃料集合体り内に異物が侵入して燃料棒３
が損傷するといったとも無い。

■また従来の樹脂粒あるいは還元材を使用した洗浄とは
異なり、何等異物を使用しないので、樹脂粒あるいは還
元材の回収に長時間を要する、あるいはそれらが残留し
て燃料の健全性を損うといった問題も効果的に解消され
る。

■また本実施例の場合には超音波撮動を使用しており、
この超音波撮動は燃料集合体上の内部まで効果的に伝達
されるので洗浄効果も極めて高いものである。よって原
子炉−次系における放射性腐蝕生成物の員も大幅に低減
され、作業員の被曝低減を図ることが出来る。

■また濾過排水装置３１であるが、従来還元材あるいは
樹脂粒を使用して洗浄していた場合に比べて放射性生成
物を含有した比較的少量のプール水がその濾過対象であ
るので、その負担も大幅に軽減され、その結果設備の小
型化・簡略化が図れる。

■そして超音波振動部１９にはガイドローラ２３が設置
されており、このガイドローラ２３により燃料集合体上
の超音波振動装置ユに対する位置が略一定の位置に調整
されるので、燃料集合体上の全周に亘ってその洗浄効果
が均一化して、効果的に洗浄することが可能となる。ま
たこのガイドローラ２３の存在により超音波振動体２０
に燃料集合体１が直接接触することはないので、超音波
振動体２０が撮動の反動により破損するといった事態も
効果的に防止される。さらにガイドローラ２３が超音波
撮動部上１の昇降を円滑にしているとともに、弾性体に
より構成されているので衝撃を吸収して各部の損傷を効
果的に防止していることは勿論である。

■さらに超音波振動部１９は４面に超音波振動体２０を
有しており、これらを隣接する２面毎に適宜切換えて振
動させるようにしているので、洗浄効果が高いことはも
とより、燃料集合体上を一旦装着すれば上記切換え操作
により全面に対して効果的に洗浄を施すことができる。

尚これら超音波振動体２ｏの撮動パターンは任意に設定
可能である。例えば腐旭性生成物の付着状態によっては
別の振動パターンが効果的であることがある。例えば非
常に強固に付着している場合には１面ずつ振動させる方
が効果的であり、その場合にはそのようにパターンを切
換えて行なうことが出来る。

尚本発明は前記一実施例に限定されるものではなく、例
えばガイドローラ２３を金ｆｆ１Ｗとして、その軸支部
に弾性体を設置するようにしてもよく、同様の効果を秦
することができる。

［発明の効果］ 以上本発明による燃料集合体洗浄装置によると、洗浄作
業が容易になるとともに、それに要する作業時間も大幅
に短縮され、かつ洗浄効果も極めて高いものである。し
たがって短い時間内に数多くの燃料集合体を洗浄するこ
とが可能となり、定期点検の時間を短縮する上で極めて
効果的である。

また作業時間が短縮されること、及び効果的な洗浄によ
り原子炉−次系の放射性腐蝕生成物量が減少するので作
業員の被曝低減を図る上で極めて効果的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による洗浄装置の構成を示す
図、第２図は第１図の■−■断面図、ダ 第３図は第１図の■−■断面図、第７図は燃料集合体を
一部切欠いて示す斜視図である。 １　・・・燃料集合体、２・・・チャンネルボックス、
３・・・燃料棒、１１・・・燃料貯蔵プール、１２・・
・プール水、１３・・・走行用レール、ユ・・・超音波
振動部、２５・・・受け座、２６・・・支持部、２９・
・・腐蝕生成物処理部。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 第２図 第３図

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）プール水を貯蔵する燃料貯蔵プール内の側壁に敷
   設された走行用レールと、この走行用レールに沿つて上
   下動可能に設置され燃料集合体側面を囲んで燃料集合体
   に超音波振動を与える超音波振動部と、上記燃料貯蔵プ
   ール内の底部近傍に設置され燃料集合体の下部を支持す
   る受け座と、上記走行用レールに取付けられ燃料集合体
   の上部を支持する支持部と、上記受け座下方に設置され
   燃料集合体より剥離した腐蝕生成物を含有するプール水
   を吸引・処理する腐蝕生成物処理部とを具備したことを
   特徴とする燃料集合体洗浄装置。
2. （２）上記超音波振動部は、燃料貯蔵プールの外部に設
   置された超音波発信器にケーブルを介して接続された超
   音波振動体と、燃料集合体の側面に摺接してこれをガイ
   ドするガイドローラとから構成されていることを特徴す
   る特許請求の範囲第１項記載の燃料集合体洗浄装置。
3. （３）前記支持部は略リング状に形成されたケーシング
   と、このケーシングに取付けられ燃料集合体をサポート
   するサポートローラとから構成されていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の燃料集合体洗浄装置。
4. （４）前記超音波振動体は複数設置されており、これら
   複数の超音波振動体が夫々独立して動作可能であること
   を特徴とする特許請求の範囲第２項記載の燃料集合体洗
   浄装置。
5. （５）上記超音波振動体は燃料集合体の４面に対応して
   ４面に設置され、隣接する２面に位置する超音波振動体
   を１組として、１組の超音波振動体が振動している場合
   には他の１組の超音波振動体は停止していることを特徴
   とする特許請求の範囲第４項記載の燃料集合体洗浄装置
   。