JPS639888Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテープレコーダ等の磁気記録再生装置
に用いるテープヘツドパツド装置において、簡単
な構成で磁気テープを安定に走行させるようにし
たものに関する。

近年の磁気記録再生装置は高密度な記録技術を
追求しており、多チヤンネル化を実用段階に入つ
ている。例えば、最近開発されて来たコンパクト
カセツトサイズの固定ヘツドPCMテープレコー
ダ等のデジタルテープレコーデイングにおいて
は、狭トラツクの録再が行なわれているので、非
常に高いトラツキングの精度が要求される。した
がつてテープ巾方向のテープの走行変動を精度よ
く押えテープ走行の安定性を計ることは重要な技
術的課題となつて来た。

従来、上記の様なテープ巾方向のテープの走行
変動を押えるために、磁気ヘツドを傾斜させた
り、ピンチローラの形状を変形させるものが考え
られているが、いずれも比較的大掛な装置となつ
てしまつた。また、磁気テープに磁気ヘツドへの
当接力を付与するテープヘツドパツド装置はテー
プ走行の安定化に深く関与するのにもかかわら
ず、従来、このテープヘツドパツド装置によつて
テープ巾方向のテープの変動を押えると言うよう
なことは深く考慮されなかつた。

この考案はテープヘツドパツドに当接力を付与
する板ばね等の弾性部材が付与する当接力の圧力
分布をテープ巾方向に沿つて順次大きくすること
により磁気テープを一定方向に引き寄せて走行さ
せ一定方向でテープ走行を規制し、簡単な構成で
テープ巾方向のテープの変動を押えることのでき
るテープヘツドパツド装置を提供することを目的
としている。

以下、本考案の一実施例を第１図及び第２図に
ついて説明する。第１はこの考案の一実施例を示
す平面図であり、１は磁気ヘツド、２は前記磁気
ヘツド１と当接する磁気テープ、３は前記磁気テ
ープ２の走行を規制するためのテープガイド、４
はテープヘツドパツド、５は前記テープヘツドパ
ツド４に当接力を付与する板ばねである。以下各
図において同一部分は同一符号で統一する。第２
図は第１図に示したものをａ−a′に沿つて切つた
断面を示したものであり、第２図で明らかな様に
板ばね５の厚さをテープ巾方向の上側から下側へ
順次厚くしたのでこの板ばね５が付与する当接力
の圧力は同様にテープ巾方向の上側から下側へ順
次大きくなる。このようにすれば、前記磁気テー
プ２はテープヘツドパツド４と接触しながら走行
する際に、下側の当接力の大きい方向に引き寄せ
られながら走行する。したがつて走行中の磁気テ
ープ２の下端がテープガイド３の下方向規制部に
常に当接することになり、テープ巾方向のテープ
の走行変動を完全に押えることができる。

また、上記実施例では、テープヘツドパツド４
に磁気テープ２への当接力を付与する板ばね５の
厚さをテープ巾方向に沿つて順次厚くしたが、第
３図に示す様に弾性係数の異なる２枚の板ばね
５′，５″をテープ巾方向に沿つて重ね合せてもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。

上記した如く、この考案はテープヘツドパツド
４と該テープヘツドパツド４に磁気テープ２への
当接力を付与する板ばね５等の弾性部材を備えた
テープヘツドパツド装置において前記弾性部材が
付与する当接力の圧力をテープ巾方向に沿つて順
次大きくしたので走行中の磁気テープ２の一端が
常にテープガイド３の上下方向規制部に当接し、
テープ巾方向のテープの走行変動を非常に簡単な
装置で完全に押えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図は同じく本考案の一実施例を示す断面図、第３
図は本考案の他の実施例を示す側面図。 ２……磁気テープ、４……テープヘツドパツ
ド、５……板ばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ テープヘツドパツドと該テープヘツドパツド
   に磁気テープへの当接力を付与する板ばね等の
   弾性部材を備えたテープヘツドパツド装置にお
   いて前記弾性部材が付与する当接力の圧力をテ
   ープ巾方向に沿つて順次大きくしたことを特徴
   とするテープヘツドパツド装置。 ２ テープヘツドパツドに磁気テープへの当接力
   を付与する板ばね等の弾性部材の厚さをテープ
   巾方向に沿つて順次厚くしたことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のテープヘ
   ツドパツド装置。 ３ 弾性係数の異なる複数の弾性部材をテープ巾
   方向に沿つて順次弾性係数が大きくなるように
   重ね合せて構成したことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のテープヘツドパツ
   ド装置。