JPS639311Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案は洗浄後の排水液中に殺菌液を注入する
装置を改良した自動洗浄・滅菌装置に関する。

〈従来技術〉 汚れや細菌に汚染された器具を自動洗浄・滅菌
する装置は、院内の手術部やその周辺あるいは病
棟から細菌やウイルスを持ち出さないことによつ
て、院内感染を防止するようにしたものである。

然しながら、この装置における洗浄後の排水液
中には細菌が混入しており、これを殺菌処理して
下水道に流す必要がある。

一般に、排水液中への殺菌液注入は殺菌液タン
ク内の液をインペラ式ポンプおよび往復ポンプに
より吸込み、加圧後注入されるようになつている
ため、殺菌液が直接ポンプ機構部に触れていた。
そのため、殺菌液（例えば次亜塩素酸ソーダの５
％溶液を20倍に稀釈したもの。）のもつ有機性に
よりポンプ機構部の材質の劣下を早め故障も多
く、またコストも高くつくという欠点があつた。

〈目的〉 本考案はこのような点を解決するため、エアー
ポンプより送られた圧縮空気を用いて排水液中に
殺菌液を注入するようにした自動洗浄・滅菌装置
を提供することを目的とするものである。

〈実施例〉 以下本考案の一実施例を図面と共に説明する。

第１図は自動洗浄・滅菌装置の殺菌液注入部の
概略構成図であり、１は洗浄および殺菌を行なう
缶体、２は缶体１内の洗浄水および蒸気を排出す
る排水（蒸）管、３は缶体内の洗浄水および蒸気
の保持および排出を制御する排水（蒸）電磁弁、
４は殺菌液注入管、５は缶内排水・排蒸時の水・
蒸気の逆流を防止する逆止弁、６は殺菌液量を調
整する流量調節弁、７は殺菌液タンク、８は圧縮
空気送入管、９は注入停止後のタンク内残圧を逃
し液切れを良くするエアー抜き弁、１０は圧縮空
気を作るエアーポンプ、１１はエアー吸入口であ
る。

第２図は殺菌液タンク部７の拡大図であり、こ
のタンク７中に次亜塩素酸ソーダの５％溶液を20
倍に稀釈した殺菌液１２が貯えられている。

このように構成された殺菌液注入部の動作は次
のようである。

まず、缶体１内の洗浄水排水と同時にエアーポ
ンプ１０が作動し、エアー吸入口１１より空気を
吸い込み、圧縮空気送入管８、エアー抜き弁９を
通して殺菌液タンク７内に圧縮空気を送り込む
（矢印Ａはエアーポンプ１０による圧縮空気送入
の状態を示している）。この圧縮空気により殺菌
液は押し下げられ（矢印Ｂ）、殺菌液タンク７の
底にまで配管された殺菌液注入管４に導入され
（矢印Ｃ）、流量調節弁６、逆止弁５を通じて排水
管２内に流れ込む。即ち、注入管４内に殺菌液が
押し上げられ排水管２に送られる（矢印Ｄ）。こ
の注入により缶体１から排出された洗浄水は殺菌
液と混合され、所望の殺菌処理がなされて下水道
へと排水されていく。

〈効果〉 以上のようにしてなる本考案によれば、圧縮空
気により殺菌液タンク内の殺菌液を押し出して排
水中に注入するようにしたものであるから、殺菌
液のもつ有機性によりポンプ等の材質を劣化させ
ることもなく、且つコスト安な殺菌液注入部を備
えた自動洗浄・滅菌装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の自動洗浄・滅菌装置の殺菌液
注入部の概略構成図、第２図はその殺菌液タンク
部の構成を示す拡大図である。 １……缶体、２……排水管、４……殺菌液注入
管、７……殺菌液タンク、８……圧縮空気送入
管、１２……殺菌液。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内部に洗浄水および蒸気を導入することにより
   収納した被洗浄物を洗浄・殺菌する缶体と、この
   缶体内の洗浄水および蒸気を排出する排水管とを
   有する自動洗浄・滅菌装置において、 殺菌液を貯えるタンクと、該タンクに圧縮空気
   を送る圧縮空気送入管と、圧縮空気により該タン
   クから押し出された殺菌液を上記排水管に導く殺
   菌液注入管と、該注入管の途中に設けられた流量
   調節弁および逆止弁とから成ることを特徴とする
   自動洗浄・滅菌装置。