JPS6389768A - 複合防水工法 - Google Patents

複合防水工法

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JPS6389768A
JPS6389768A JP23344786A JP23344786A JPS6389768A JP S6389768 A JPS6389768 A JP S6389768A JP 23344786 A JP23344786 A JP 23344786A JP 23344786 A JP23344786 A JP 23344786A JP S6389768 A JPS6389768 A JP S6389768A
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徹 小嶋
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は陸屋根、ベランダ、廊下、室内床などの建築物
の防水工法に関し、詳しくは、塗膜防水材と特定の繊維
質複合シートとを組合わせた複合防水工法に関する。
また、本発明は従来のアスファルト防水との併用が可能
で、特に劣化したアスファルト防水層の改修工事に好適
な複合防水工法を提供するものである。
(従来の技術) 建築物の防水工法の代表的なものとしては、アスファル
ト防水工法、シート防水工法、塗膜防水工法があげられ
る。中でも、塗膜防水工法は施工が簡便で、他のニエ法
に見られるような防水シートの継目がなく、防水層全体
が連続した塗膜で形成され、また平滑な仕上り面が得ら
れ、特に塗膜防水材として着色されたウレタンエラスト
マーを用いるようにすれば美しい外観をもった防水層が
得られる。このような利点をいかして塗膜防水工法は、
施工対象面が複雑な形状で、シート状防水材を水密的に
貼りつけにくい箇所や狭小面積の箇所における防水工事
に殊に適している。ちなみに、塗膜防水工法は、塗膜防
水材を例えばコンクリートの対象面に一定の厚みで塗布
して防水層を形成するというものであり、代表的な塗膜
防水材は“JIS A 6021屋根防水用塗膜材”に
規定されている。塗膜防水材のうちで最も一般的に広く
使用されているものはウレタンゴム系の材料である。
しかしながら、塗膜防水工法は上記のような好ましい面
をもちながら、その一方で後述のような難点があるため
、前記他のニエ法に比べその使用頻度は圧倒的に低くそ
の改善が望まれている。
即ち、形成される塗膜防水層の厚みは通常数I程度のも
のといわれているが、その塗膜の厚さとそこに使用され
た材質(塗膜防水材)によって得られる防水層の機械的
強度に対して、この防水層と下地との接着力が大きいた
め、下地に発生するクラックや版状の下地材の継目部分
におこる振動により防水層の破断が生じやすいといった
欠陥がある。また、下地材に一定含有率以上に水分が含
まれていると、その蒸発圧力によって防水層に膨れが発
生したりすることがある。
こういった欠点を解消するために、繊維質シートを補強
材として併用したり、防水層の膨れ防止をねらって特殊
な形状のプラスチックフオームシートや繊維質シートを
併用した工法が提案されてはいるが、依然としてその効
果は充分とはいいがたい。
一方、既存の建物の保全に努めるべく、劣化した防水層
を改修するいわゆる改修工事のニーズが最近非常に高ま
ってきている。こういった改修工事を行なう手段は、(
a)既存の防水層を撤去し改めて新たな防水層を形成す
る方法と、(b)旧い防水層を残したままその上面に新
たな防水層を形成する方法とである。これら(a)(b
)の方法にはそれぞれ一長一短があるが、経済性と社会
的な要因から後者(b)の例の方が比較的多い。そして
、後者(b)の場合、新たな防水層は劣化した旧防水層
を下地として施工されるが、歴史的な背景からアスファ
ルト防水層が下地となる場合が多い。
ところで、劣化したアスファルト防水層(旧防水層)の
上面に新たな防水層を形成する場合、新設する防水層が
アスファルト系の防水材であればそれ程問題を生じない
が、シート防水工法や塗膜防水工法のように旧防水層と
材質を異にする手段が採用されたときには、下地との接
着性が悪く直接施工することができない。また、下地と
なる旧防水層が新設する高分子防水材と同質の材料で形
成されているものであっても。
新設する防水層との接着性に問題が生じることさえある
。このような場合には、通常、旧防水層の上面にモルタ
ルや樹脂モルタルなどを塗布し、乾燥硬化を待って、こ
れを下地として新規防水層をその上面に形成しているの
が実情である。だが、このような施工法は工期が長くな
るだけでなく、勢い樹脂モルタルやモルタルの塗布厚は
薄くなり勝ちで亀裂を生じやすい。そして、亀裂が過度
になると新設防水層の損傷や。
下地との接着不良をまねくことになる。
更に、改修工事においては屋根全体を改修せず、故障を
起している部分のみを改修する場合がある。このような
場合にこそ塗膜防水材を用いる改修工法は、前述のよう
に、その特長に合致し非常に好ましい方法でありながら
、下地(旧防水層)との接着性に難があり、施工後漏水
事故を再び起す危険性をはらんでいる。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のように塗膜防水工法は、施工が非常に簡便で仕上
りが綺麗で好ましい方法でありながら、防水層の破断や
膨れ現象が生じやすく、長期間にわたる防水機能に不安
があり、また、改修工事においては下地となる劣化した
旧防水層や部分的な改修を施すとき下地や周辺の材料と
の十分な接着性が得られず、これらを解決するためにや
むなく、施工に先立ってモルタルやモルタル樹脂などを
塗布して下地の調整をしなければならないのがほとんど
である。
本発明はこういった欠陥・不都合を解消すべく、■形成
された防水層の破断や膨れが起らず、長期間にわたって
高い防水性能が維持されるといった複合防水工法を提供
するものであり、更に、■特に改修工事において、劣化
した旧防水層や周辺の材料との接着性が向上されるべく
モルタル、樹脂モルタルなどによる下地調整を敢えて行
なうことなく、直接必要対象面に施工可能な複合防水工
法を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の塗膜防水材を用いた複合防水工法は、必要であ
れば、準備工程としての施工が行なわれる。即ち、施工
対象面に極端な凹凸が存在している場合にはこれを平滑
にし、かつ、必要なら下地全面にプライマーを塗布する
。そうした後で1本発明では第1工程で後述する繊維質
複合シートを施工対象面に貼着し、次いで、第2工程と
して前記繊維質複合シートの上面全体に塗膜防水材を塗
布して防水層を形成するという工程がとられる。
前記の準備工程は、通常の防水工事において常識的にな
されていることであるが、従来の塗膜防水工法では下地
に凹凸が現われていると塗膜厚が不均一になり塗膜の薄
い部分で破断、損傷を受けやすいことから、その準備工
程は人手と時間をかけて入念に行なわれる。
しかし1本発明による工法においては、第1工程で用い
られる繊維質複合シートが適度の剛性を有しており、こ
の繊維質複合シートを施工面へ接着させ塗膜防水材が塗
布される直前には表面状態が比較的平滑になっており、
このため下地に可成りの凹凸がみられても多くの場合前
記の準備工程を省略させることができる。
第1工程で用いられる繊維質複合シートは次のような構
成からなるものである。すなわち、第1図に示したよう
に1本発明での繊維質複合シート1は、合成繊維および
/またはガラス繊維からなる不織布層11の上面にはガ
ラス繊維および/または合成繊維からなる網状シート1
2が、また不織布層11の下面には合成樹脂フィルムも
しくはシート(以降「樹脂フィルム」と略記することが
ある)13がそれぞれ強固に積層されており、樹脂フィ
ルム13の下面には粘着材層14が積層されたものであ
る。そして、粘着材層14の樹脂フィルム13と接する
面と反対側の面には剥離シート15が貼付されている。
ここでの不織布層11及び網状シート12は、第2工程
で繊維質複合シート1の上面に塗布される塗膜防水材の
塗膜を補強し、併わせで、防水層全体の寸法安定性を得
るためのものであるが、この目的達成するためには、前
記上面に塗布された塗膜防水材が容易に網状シート12
及び不織布層11内にまで浸透して、樹脂フィルム13
の上面まで密実な状態で到達するように、嵩高に形成さ
れていなければならない、もっとも、網状シートを設け
ることなく不織布層11中に液状の塗膜防水材を浸透さ
せることも考えられるが、先に指摘した補強効果の点を
考慮すると、その米坪量をかなり高める必要が生じ、そ
の結果、塗膜防水材の浸透性に支障が出てくる。また、
塗膜防水材の使用量も高まり経済性の面で不利である。
このような背景から本発明工法では不織布層11と網状
シート12とを併用することにし、これによって不織布
層11を薄くして塗膜防水材の浸透時間を短かくすると
ともに塗膜防水材の所要量を減らしている。また網状シ
ート12によって必要な機械的強度を得、更には、寸法
安定性の向上をもはかっている。
不織布層11及び網状シート12の積層からなる繊維シ
ートにおいては、それぞれの材質が異なっている必然性
はなく、従って、これらにはアクリル繊維、ポリエステ
ル繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、
ポリオレフィン系繊維などの汎用有機合成繊維やガラス
繊維。
カーボン繊維、金属繊維などの汎用無機繊維を単一もし
くは複数混合した状態で用いることができる。しかし、
必要とする特性と経済性を考慮すると、網状シート12
にはガラス繊維の使用が特に好ましく、不織布層11に
はポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維などの
使用が特に好ましい。 ただし、不織布層11で用いら
れる合成樹脂及び/又はガラス繊維は1〜20デニール
好ましくは2〜10デニールで、1平方メートル当り3
0〜200 g好ましくは50〜100 gの重量をも
つ程度のものが適当である。不織布層11の厚さは密度
のちがいにより一概に決められないが平均して0.1〜
2 m <らいである。
網状シート12は100〜5000デニール、好ましく
は200〜1000デニールくらいの繊維束を1〜50
本/インチ好ましくは5〜10本/インチ程度に縦、横
に配して編んだシートであるが、この編み方は適宜なさ
れいてよい。
これら不織布層11と網状シートとの接合は。
選択された繊維の種類に合わせて適合する接着材を用い
るか、いずれかの層又はシートの繊維の中に低融点の繊
維を混合し、加熱融着させる等によって行なうこともで
きる。網状シート12にガラス繊維を用いかつ不織布層
11にポリエステル繊維を用いたときの接合の一例とし
ては、溶剤タイプのアクリル樹脂系接着材を用して接合
しうる。更には、刺子縫いなどにより不織布層11と網
状シート12とを一体化させてもよい。
つまり、不塗布層11と網状シート12とで構成される
繊維シートは、その上から塗膜防水材を施工時に塗布し
た際、これらの繊維シート内に塗膜防水材が浸透しにく
くならなければその接合手段は何であってもかまわない
樹脂フィルム13は不織布層11より下方への塗膜防水
材の浸透防止及び下地から水分等の防水層への浸入を阻
止すること意図して設けられている。
もし、この樹脂フィルム13が設けられていないと、網
状シート12上から塗布した塗膜防水材が不織布層11
を通過して下層の粘着材層14に達し、後述するように
粘着材非塗布部分が設けられている場合には、下地とな
っているコンクリートや劣化した旧防水層に到達する。
このような状態になると使用する粘着材や旧防水層に含
まれる油分のような低分子量成分が塗膜防水材へ移行し
防水層の劣化を促進させたり、接着性の低下をまねくこ
とになり、また。
下地がコンクリートの場合には前述のように接着が高ま
りすぎて下地が振動したときに防水層の破断をまねく恐
れがある。特に、塗膜防水材としてウレタン系ゴムを採
用した場合にはそうした障害が起りやすい。
これに対し、樹脂フィルム13を不織布層11の下面に
積層させると、繊維質複合シート全体に機械的強度が高
まり、更に繊維質複合シートに剛性を附与せしめるよう
にもなる0機械的強度としては、引張強さ、引裂強さ、
貫入抵抗、衝撃強さなど防水層に要状される強度が増大
する。
樹脂フィルム13の積層によって繊維質複合シート全体
の引張強さ、引裂強さが向上し、このため不織布層11
の厚さを低減させることが可能になり、貫入抵抗や衝撃
強さが向上することにで下地に凹凸がある場合でも特に
凸凹によってもたらされる繊維シートや防水層全体の局
部的な破壊を防止することができる。
なお、繊維質複合シート1に剛性が不足していると、こ
れを下地に貼着させる第1工程において、繊維質複合シ
ートにしわが入りやすく作業能率が低下する。また、下
地の凹凸が準備工程で処理しきれていないとき、貼着し
た繊維質複合シートが下地に馴んで塗膜防水材の塗布面
即ちシート表面に下地の凸凹が現われてしまい、均一な
塗膜厚となりにくい。このような点をも考慮して、繊維
シート(不織布層11及び網状シート12からなる)に
樹脂フィルム13が接合されている。粘着材M14を塗
布する際に樹脂フィルム13があると強固に積層できる
。しかし、樹脂フィルム13がない場合には不繊布層1
1の表面が粗であるために強固に積層しにくい。
このような趣旨にかなうものであれば樹脂フィルム13
の材質には特に限定されず1例えば塩化ビニル樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリエステル樹脂など最の汎用な樹脂を使用することが
できる。
これらの樹脂フィルムは単独で使用されても2種以上の
異種フィルムを積層したものであってもよい、特に、ポ
リエステル樹脂フィルムは機械的特性の面では好適であ
るが耐アルカリ水性が優れているとはいい難いので、そ
の両面もしくは下面にポリエチレンフィルムを積層した
ものの使用が有利である。
ここに用いられる樹脂フィルム13の厚さは特に規定さ
れない。しかし、前述の効用及び経済性を考えると0.
01〜0.1aa程度が適当である。
不織布層11と樹脂フィルム13との接合は、双方の材
質に合った接着材を用して行ってもよく。
また、樹脂フィルム13を押出機を用いて成型しながら
不織布層11に融着させてもよい、こうした接合方法は
いずれにせよ特別の技術を要するものではなく、通常広
く行なわれている積層技術によって達成できる。
本発明工法においては、第1工程として、第2図に示し
たような網状シート12に、不織布層11及び樹脂フィ
ルム13の積層体を繊維質複合シート1′とし、これの
樹脂フィルム13面に適当な接着材を塗布して、又は下
地の方あるいは下地及び樹脂フィルム13面の両方に塗
布しながら対象下地に貼着することも可能である。しか
し、この場合には、接着材塗布にまつわる作業上の支障
が出てくることが多いので、施工性向上のために、第1
図にみられる樹脂フィルム13の下面に当初から粘着材
層14を設けておくようにした繊維質複合シート1の使
用の方がずっと望ましい。従って、施工前にあっては、
第1図にみられるように、粘着材層14の下面に当初か
ら剥離紙(剥離シート)15を設けておき、施工時に剥
離シート15を取りのぞくようにするのが有利である。
粘着材層14の機能又は施工時に塗布される粘着材の機
能は、繊維質複合シート1又は1′を下地に接着させる
だけではなく、施工後、下地の動きが発生したとき、こ
れによって発生する防水層に作用する外力を粘着材の適
度の流動性によって分散させ、防水層の破断を防止する
働きをもっている。
こういった働きに加えて耐熱性、耐寒性、耐水性といっ
た粘着材に要求される基本的性能を具備するものであれ
ば、粘着材の材質は問わない。但し、特に改修工事を考
え、下地となる劣化した口切水層がアスファルト防水層
の場合には、ここに採用する粘着材として合成高分子、
天然高分子などをアスファルトに添加して得られるいわ
ゆる改質アスファルト系のものが好ましい。
一例を示すと、 ストレートアスファルト    85重量%SBSブロ
ックコポリマー    10重量%石油樹脂     
      5重量%からなる組成のものがあげられる
。粘着材層14又は施工時に塗布される粘着材の厚は0
.1〜2.0an程度であるが0.5〜1.Onn程度
が好ましい範囲である。
ところで、粘着材層14又は施工時に塗布される粘着材
は樹脂フィルム13の下面全体に塗工されてもよいが、
好ましくは、例えば第1図にみられるごとく1点状又は
線状のごとく部分的に設けられて粘着材非積層部=粘着
材非塗布部(S)が連通した状態にしておくのが有利で
ある。
その理由は既に従来技術として記載したところから理解
しうるように、下地の対して防水層が全面にわたって粘
着されていると、下地に含まれている水分が温度上昇に
よって気化し、その圧力によって防水層が部分的に膨れ
ることがあり、このような現象を回避する手段として防
水層を下地に対して部分的に接着させ、下地の水分が気
化したとき、その加圧状態にある気化水分を非接着部分
(S)を通過させて外部に逃すことができるからである
。殊に、こうした粘着材非積層部(S)が連通した状態
にある粘着材層14又はそのような状態を呈するように
粘着材を塗布することは、コンクリートのように水分含
有率が比較的高い下地への施工には効果的である。
粘着材層14における又は施工時に塗布される粘着材の
粘着材塗工部(第1図においては粘着材積層部)と非塗
工部〔第1図においては粘着材非積層部(S)〕との面
積比は特に規定されないが、使用する粘着材の有する接
着力によって定められる。下地に対する防水層の接着力
は、条件によって異なるが少なくとも2000kg/r
&以上であることの好ましいことが経験的に知られてい
る。
ここで使用する粘着材の接着力が乏しすぎると、粘着材
塗工部の面積を大きくとらざるを得なくなって、非塗工
部〔粘着材非積層部(S)〕の面積が小さくなり、脱気
効果すなわち蒸発気化した加圧水蒸気を外界へ導びく効
果が乏しくなる。このため、脱気効果の点から粘着材非
塗工部〔粘着材非積層部(S)〕の面積は、少なくとも
10%以上好ましくは20%以上とれるようにしておく
のが望ましい。
第1図のように、樹脂フィルム13の下面に当初から粘
着材層14が形成されている場合は剥離紙15がその上
に設けられているが、これは単に施工時でないときに粘
着材層14を保護する作用だけに限られず1例えば、樹
脂フィルム13の片面に粘着材層14を設けながらそこ
に剥離紙15をあてがい、その一方で樹脂フィルム13
の他面に不織布層11及び網状シート12を設けるよう
にすれば一工程で連続的に長尺の繊維質複合シート1を
巻取り製造することができ、これからも粘着材層14に
剥離紙15を宛がっておくことには意義がある。
さて、前記した不織布層11の下面に積層した樹脂フィ
ルム13は1次の理由によってもその存在は不可欠とな
る。即ち、前述の部分的に粘着材層がもうけられた複合
防水層において樹脂フィルムが挿入されていないことを
想定すると、上面から塗布した塗膜防水材は不織布層を
透過して下地に達し、加圧水蒸気を逃すために設けられ
た脱気路すなわち粘着材非塗工部(S)を埋めてしまう
。このような不都合を避け、施工後完成された防水層に
おいて下地と防水層とが設計通りの接着面積で接合され
るようにするためにも樹脂フィルム13は必要である。
上記のような繊維質複合シート1又は1′を施工対象下
地に貼着させる際、施工面積が大きかったりすると、隣
接するシート同志を互いにつき合わせた状態で行なわな
ければならない。通常、こうした場合、つき合わせ部分
における塗膜防水層の機械的な補強を行なうために、別
に前記のような網状シート、不織布層あるいはこれらの
積層シートなどをテープ状にしてつき合せ部分を覆うよ
うに貼りつける必要がある。
こうした面倒と回避するための繊維質複合シートの形態
としては第3図及び第4図に示したごときのものの使用
が有効である。
第3図及び第4図は本発明で用いられる第1図及び第2
図の繊維質複合シート1及び1′の変形を示しており、
樹脂フィルム13及び粘着材層14あるいは樹脂フィル
ム13の片方の側縁に沿って、即ち、前記長尺の繊維質
複合シート1及び1′の幅方向の片側に沿って、一定の
幅で不織布11及び網状シート12がはみ出した状態に
あるものである。
この変形の繊維質複合シート2及び2′は施工に際して
、一定幅ではみ出している部分を隣接する繊維質複合シ
ートの他方の側縁の上に重ねて敷設にするのに極めて有
利である6次いで、この上から第2工程としての塗膜防
水材の塗布が行なわれる。なお、前記はみ出し部分の幅
は1〜20C!l好ましくは3〜10a1程度である。
前記のはみ出し部分は網状シート12および不織布層1
1からなっているため、上面に塗布される塗膜防水材は
これらに容易に浸透し、重ね合せた隣接繊維質複合シー
トにまで到達し、どの部分においても繊維質複合シート
で補強された連続的な塗膜防水層が得られる。
本発明工法において第2工程で(塗布工程)用いられる
塗膜防水材は1通常使用されている材料すなわち代表的
なものとしては、JIS A 6022に表示されてい
るすべての材料が例示できる。
また、これら以外の塗膜防水材であっても、施工時に液
状を呈していて、塗布後比較的短時間で硬化被膜を形成
し、この被膜が防水層として必要な性能を具備するもの
であればすべて適用できる。
塗膜防水層の塗布厚はその材料の有する性質により決め
られる。しかし、前記のように少なくとも下層にある繊
維質複合シート1又は1′表面の網状シート12が完全
に埋め込まれるだけの塗布厚が必要となる。更に、時に
は露出防水層であっても施工後ある程度の耐歩行性が要
求されるときがありその場合にはそうした要求に応じた
塗布厚が必要となる。
前記JIS A 6022に規定された材料のうちウレ
タンゴム1類により軽度の耐歩行性の要求を満たす場合
を例にとると、この塗膜防止材を約1.5kg/r&の
割合で一度全面に塗布し、硬化後頁にその上面に約2.
0kg/rrrの割合で全面に塗布するようにすればよ
い、塗膜防水材の塗布は、スプレー、ローラー刷毛、ス
クイジー等通常用いられている器具を用いて行なうこと
ができる。
第5図は下地20に繊維質複合シート1又は1′を貼着
し、その上面に塗膜防水材が塗布された後、硬化して塗
布防水層が形成されて防水施工が完了した状態を示して
いる。第5図中、30は網状シート12の上にある部分
の塗膜防水層を表わしている。また、31は網状シート
12及び不織布層11に浸透している塗膜防水材を示し
ている。
従って1本発明工法での塗膜防水材はその表面から樹脂
フィルム13の上面にいたるまでのところを意味してい
る。
(作  用) 本発明工法は下地に特に大きな凹凸がみられ /なけれ
ば敢えて準備工程をとる必要はない。これは繊維質複合
シート1又は1′が特異な構成からなり適度な剛性を有
しているためである。
本発明による施工は、第2図及び第4図に示した繊維質
複合シート1’、 2’では樹脂フィルム13の下面及
び/又は下地に粘着材を塗布して、又は、第1図及び第
3図に示したような当初から粘着材層14を有している
繊維質複合シート1゜2であれば単に、剥離シート15
を剥がしてこれを下地20に接着させた後、この上から
(網状シート12上から)液状の塗膜防水材を塗布する
だけでよい。液状の塗膜防水材は樹脂フィルム13の存
在により、網状シート12及び不織布11を充たしても
それ以上は下方に流動していくことはない。
(効  果) 本発明によれば建築物の状態如何にかかわらず、また下
地の状態に左右されることなく良好な防水工法が行なえ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図、第2図、第3図及び第4図は本発明工法で使用
される繊維質複合シートの四側の断面図である。第5図
は本発明工法がなされた状態の一例を示す断面図である

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、必要に応じてプライマーを塗布した下地に、繊維質
    複合シートを全面にわたって貼着し、次いで、その複合
    シートの上面に塗膜防水材を塗布してなる複合防水工法
    において、該繊維質複合シートとして、合成繊維および
    /またはガラス繊維からなる不織布層の上面に、ガラス
    繊維および/または合成繊維よりなる網状シートが、か
    つ、下面に合成樹脂シートもしくはフィルムがそれぞれ
    強固に積層されている構成のもの、あるいはこれの合成
    樹脂シートもしくはフィルムの下面にさらに粘着材層が
    設けられている構造のものを使用することを特徴とする
    複合防水工法。 2、前記繊維質複合シートが、下層側の合成樹脂シート
    もしくはフィルム及び粘着材層の片方の側縁に沿って、
    一定の幅で、それらの上層の不織布層および網状シート
    がはみ出した状態にあり、施工に際して、前記一定幅で
    はみ出している部分を隣接する繊維質複合シートの他方
    の側縁の上に重ねるようにして敷設する特許請求の範囲
    第1項記載の複合防水工法。 3、前記塗膜防水材としてポリウレタン系塗膜防水材が
    用いられる特許請求の範囲第1項記載の複合防水工法。 4、前記塗膜防水材としてアスファルト系塗膜防水材が
    用いられる特許請求の範囲第1項記載の複合防水工法。 5、前記粘着材が又は前記粘着材層が、アスファルト系
    粘着材で行なわれ又は形成されている特許請求の範囲第
    1項記載の複合防水工法。 6、前記粘着材層が当初から設けられていない繊維質複
    合シートを用いて下地に粘着を行なうに際しては、合成
    樹脂シートもしくはフィルムの下面及び/又は下地に点
    状あるいは線状のごとく部分的に粘着材を塗布し、その
    粘着材の塗布されていないところは連通した状態となる
    ようにしてなされる特許請求の範囲第1項記載の複合防
    水工法。 7、前記粘着材層が合成樹脂シートもしくはフィルムの
    下面に点状あるいは線状の如く部分的にもうけられてい
    て、粘着材非積層部分が連通した状態にある繊維質複合
    シートを用いる特許請求の範囲第1項記載の複合防水工
    法。
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