JPS638790B2 - - Google Patents

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JPS638790B2
JPS638790B2 JP56150704A JP15070481A JPS638790B2 JP S638790 B2 JPS638790 B2 JP S638790B2 JP 56150704 A JP56150704 A JP 56150704A JP 15070481 A JP15070481 A JP 15070481A JP S638790 B2 JPS638790 B2 JP S638790B2
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JP
Japan
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adsorbent
carrier
compound
plasma
drying
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JP56150704A
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Inventor
Naokuni Yamawaki
Tadaaki Furuta
Shozo Suzuki
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPS638790B2 publication Critical patent/JPS638790B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、血液中に溶解した高分子量物質を除
去し、血液を浄化する免疫吸着装置の製造法に関
する。さらに詳しくは、生体の免疫機能の異常に
関連した疾患の患者血液中に認められる有害な自
己抗体などのイムノグロブリンおよび/またはそ
の複合体を、安全かつ効率よく吸着除去できる免
疫吸着装置の製造法に関する。 周知の如く、血液中に発現する自己抗体などの
イムノグロブリンおよび/またはその複合体は、
癌や慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス
等の自己免疫疾患、あるいはアレルギー、臓器移
植時の拒絶反応等の生体の免疫機能と深く関係し
た疾患の原因および病態の進行と密接な関係をも
つていると考えられている。 最近、患者血漿中の抗原、自己抗体、免疫複合
体といつた悪性物質を除去する上から、患者血漿
と他の新鮮凍結血漿ないしはアルブミン製剤と入
れ換える血漿交換療法が施行され、かなりの症状
軽減、進行防止、あるいは治癒効果が確認される
ようになつてきた。 しかしながら、この血漿交換療法には、(1)除去
した血漿を補充するための新鮮凍結血漿ないしは
血漿成分の大量かつ持続的な入手が困難なこと、
(2)他人の血漿を利用するため、肝炎ウイルス等の
感染の危険が高いといつた欠点があり、一般に普
及できるものではない。 また、患者血漿中の悪性物質の除去には、限外
過膜を用いる方法があり、血漿成分の補給を要
しないという長所を有しながらも、(1)分子量によ
り、きれいに分離することができないこと、(2)除
去に分子量以外の選択性がないため、血漿中の有
用な物質も除去してしまうこと、(3)膜の目づまり
による過速度の低下、カツトオフ分子量の変動
などの問題点を有している。 さらに、担体にプロテインA、DNA、補体の
第1成分などの生体高分子や変性生体高分子、合
成核酸ポリマーなどを担体に固定し、自己抗体お
よびその複合体を除去する方法も提案されてい
る。しかしながら、これらの方法は、固定化物質
が高価であるうえに抗原性を有するため、血液中
に溶出した際に副作用を生ずる危険があると同時
に、その活性が不安定なため、固定化時の取扱
い、固定化後の保存等により、失活を起こし易い
欠点があつた。特に致命的な問題点は、その不安
定性により、治療器として必須の要件である無菌
状態をもたらすために、滅菌操作を行なうことが
できないことである。滅菌操作の一つとして、化
学滅菌があり、エチレンオキサシド、プロピレン
オキサイド、ホルマリンなどとの反応により、そ
の目的が達成されるが、その反応に際し、細菌の
みならず固定化物質とも反応が起こり、自己抗体
などの被結合物質との結合能が失なわれ、従来、
化学滅菌を用いることはできなかつた。 また、ホルマリンによる化学滅菌を水溶液中で
行なう場合には、滅菌処理後ホルマリンを洗い出
すことが必要であり、そのために長時間の水洗を
行なうといつた不便さがあり、より簡便なガス雰
囲気下におけるエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイドなどが好んで用いられるようになり、
滅菌処理後の水洗操作が不用となつた。しかしな
がら、ガス雰囲気下の滅菌では、被滅菌物質が乾
燥していることが必要であつた。従来の吸着材に
使用される担体では、この乾燥に際して、その構
造の変化が起こるために、有効な表面積が低下
し、吸着性能が低下するといつた欠点があつた。 本発明者らは、これらの問題点を克服すべく、
簡便かつ安全で、患者血液もしくは血漿中より自
己抗体などの悪性物質を効率よく除去でき、かつ
化学滅菌処理が可能な吸着材について鋭意研究し
た結果、水酸基を有する架橋高分子化合物であつ
て、保水量が0.5〜6g/g、比表面積(BET
法)が5m2/g以上である粒子状担体に、被吸着
物質と結合可能な官能部位を含有する有機低分子
化合物を共有結合で結合させることにより、目的
とする被吸着物質の除去が可能であると同時に、
固定化物質の変性および担体の表面積の変化が少
なく、化学滅菌処理が容易に行えることを見い出
した。さらに、乾燥による構造変化が少なく、吸
着性能が低下しない吸着材の提供を目的に検討し
たところ、水酸基を有する架橋高分子のうち、構
造変化が少ないものは、保水量が0.5〜6g/g、
表面積が5m2/g以上であることを見い出し、本
発明を完成するに至つた。これにより、安全に体
外循環を行なうことができ、実際の臨床用上の困
難を打破することができた。 すなわち、本発明は、水酸基を有する架橋高分
子化合物であつて、保水量が0.5〜6g/g、比
表面積(BET法)が5m2/g以上である粒子状
担体に、被吸着物質と結合可能な官能部位を含有
する有機低分子化合物を共有結合で結合させ、得
られる吸着材を乾燥処理して被処理液の流通が可
能な容器内に充填したのち、または前記吸着材を
被処理液の流通が可能な容器内に充填して乾燥処
理したのち、ガス雰囲気下の滅菌処理を行うこと
を特徴とする免疫吸着装置の製造法である。 本発明において被吸着物質と結合可能な官能部
位とは、被吸着物質とフアンデルワールス力また
は/およびクーロン力によつて相互作用し、被吸
着物質を吸着材に吸着する機能を有する化学構造
を意味する。 本発明に用いられる粒子状担体としては、水に
不溶性のものであつて、かつ水酸基を有する架橋
高分子化合物であつて、保水量が0.5〜6g/g、
より好ましくは1.0〜5.0g/gの範囲にあり、か
つ5m2/g以上の比表面積をもつものが好適に使
用できる。保水量は担体を生理食塩水と平衡にし
た時、単位乾燥担体当り担体内に含みうる生理食
塩水の量として定義される。保水量が6g/gよ
り大きくなると、担体の機械的強度が低下し、製
造、滅菌処理、輸送などにおいて、粒子の破壊が
起こり好ましくない。保水量が0.5g/gより小
さくなると、担体粒子の孔量および比表面積が減
少するために、吸着能力が低下し好ましくない。
比表面積はBET吸着法により測定され、5m2
gより少ないと吸着性能が低く好ましくない。担
体は血液、血漿などの体液といつた高粘度、高溶
質濃度の液を高流速で長時間安定に流通できると
同時に、高い吸着性能を保持させうるためには、
平均粒径25〜2500μm、より好ましくは40〜
1000μmのものが好適に用いられるが、血液を流
通させるためには400μ以上であることが望まし
い。 本発明に用いられる担体は、血漿蛋白、血球成
分などとの相互作用を抑制するためと同時に、イ
ムノグロブリンおよび/またはイムノグロブリン
複合体と結合可能な部位を有する有機低分子化合
物を多量に保持させるために、5meq/g以上の
水酸基密度を有する担体が好適に用いられる。 本発明に用いられる担体は、水酸基を有する化
合物と架橋性化合物とで構成され、架橋性化合物
を水酸基を有する化合物に対し、10重量%以上、
より好ましくは10〜50重量%含有することによ
り、好適な担体が得られる。架橋性化合物が少な
い場合には、担体の物理的強度が低下し、化学滅
菌処理にも耐えなくなり好ましくない。架橋性化
合物が多すぎると、水酸基密度が低下し、好まし
くない相互作用が増加すると同時に、保水量が低
下し適当でない。 担体の製造方法としては、水酸基を有するモノ
マーの重合またはポリマーの化学反応による水酸
基の導入により合成できる。両者を併用して合成
することもできる。重合方法としては、縮合重
合、ラジカル重合、イオン重合、開環重合等の公
知の重合法を用いることができる。架橋剤は重合
時共重合により導入するとよい。またポリマーの
化学反応(ポリマーと架橋剤)で導入してもよ
い。 一例をあげると、ビニル系モノマーまたはビニ
レン系モノマーとビニル系またはアリル系架橋剤
との共重合により作ることができる。この場合の
担体としては、架橋ポリビニルアルコール、架橋
2−ハイドロオキシエチルアクリレート、架橋2
−ハイドロオキシエチルメタアクリレート等の架
橋ビニル系ポリマーを例示することができる。 架橋剤としては、トリアリルイソシアヌノー
ト、トリアリルシアヌレート等のアリル化合物
類、エチレングリコールジメタアクリレート、ジ
エチレングリコールジメタアクリレート等のジ
(メタ)アクリレート類、ブタンジオールジビニ
ルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエー
テル、テトラビニルグリオキザール等のポリビニ
ルエーテル類、ジアリリデンペンタエリスリツ
ト、テトラアリロキシエタンのようなポリアリル
エーテル類、グリシジルメタクリレート等のグリ
シジルアクリレート類を用いることができる。特
に機械的強度、硬さ、微細孔構造、化学的特性の
面よりトリアリルイソシアヌレート単位が好まし
い。また必要に応じてビニルエステル、ビニルエ
ーテル等のコモノマーを共重合したものも用いる
ことができる。 ビニル系またはビニレン系共重合体の場合に
は、カルボン酸のビニルエステルとイソシアヌレ
ート環を有するビニル化合物(アリル化合物)を
共重合し、共重合体を架水分解して得られるポリ
ビニルアルコールのトリアリルイソシアヌレート
架橋体が、機械的強度、硬さ、細孔の安定性、化
学的特性の面で特に良好な担体を与える。 有機低分子化合物を担体に結合する方法は、共
有結合、イオン結合、物理吸着、包埋あるいは重
合体表面への沈澱不溶化等あらゆる公知の方法を
用いることができるが、結合物の溶出性よりみ
て、共有結合により保持、不溶化して用いること
が好ましい。そのため通常固定化酵素、アフイニ
テイクロマトグラフイで用いられる公知の担体の
活性化方法および結合方法を用いることができ
る。 活性化方法を例示すると、ハロゲン化シアン
法、エピクロルヒドリン法、ビスエポキシド法、
ハロゲン化トリアジン法、ブロモアセチルブロミ
ド法、エチルクロロホルマート法、1・1′−カル
ボニルジイミダゾール法等をあげることができ
る。本発明の活性化方法は、該有機低分子化合物
のアミノ基、水酸基、カルボキシル基、チオール
基等の活性水素を有する求核反応基と置換およ
び/または付加反応できればよく、上記の例示に
限定されるものではない。 本発明に用いられる有機低分子化合物として
は、臨床時に担体より遊離した場合に、体内にお
いて抗原性を有しない化合物であることが望まし
く、分子量が1万以下、特にポリペプチド化合物
では分子量1000以下であることが好ましい。有機
低分子化合物を用いることにより、従来の高分子
量生理活性物質を用いる場合に比較して、吸着材
の調製、乾燥、滅菌等の取扱いにおいて、その吸
着特性を損うことなく免疫吸着装置を製造できる
ものである。 有機低分子化合物としては、脂肪族、芳香族、
肪環式化合物等の有機低分子化合物類、アミノ
酸、ペプチド、糖ペプチド類、糖、オリゴ糖、多
糖類、プリン塩基、ピリミジン塩基等の核酸塩
基、ヌクレオシド、ヌクレオチド等の核酸関連化
合物類等を用いることができる。 疾患、悪性物質別に例示すると、慢性関節リウ
マチ患者血漿中に高率で検出されるリウマチ因
子、免疫複合体の吸着用としては、対生理食塩水
溶解度100ミリモル/dl(25℃)、より好ましくは
30ミリモル/dl以下の疎水性有機化合物および該
化合物を含む重合体を用いることができる。 疎水性化合物の中では、少なくとも一つの芳香
族環を有する化合物が、特に好ましい結果を与え
る。芳香族環とは、芳香族性を持つた環状化合物
を意味し、いずれも有用に用いうるが、ベンゼ
ン、ナフタレン、フエナントレン等のベンゼン系
芳香族環、ピリジン、キノリン、アクリジン、イ
ソキノリン、フエナントリジン等の含窒素6員
環、インドール、カルバゾール、イソインドー
ル、インドリジン、ポルフイリン、2,3,2′,
3′−ピロロピロール等の含窒素5員環、ピロダジ
ン、ピリミジン、sym−トリアジン、sym−テト
ラジン、キナゾリン、1,5−ナフチリジン、プ
テリジン、フエナジン等の多価含窒素6員環、ピ
ラゾール、イミナゾール、1,2,4−トリアゾ
ール、1,2,3−トリアゾール、テトラゾー
ル、ベンズイミナゾール、イミダゾール、プリン
等の多価含窒素5員環、ノルハルマン環、ペリミ
ジン環、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベ
ンゾフラン等の含酸素芳香族環、ベンゾチオフエ
ン、チエノチオフエン、チエビン等の含イオウ芳
香族環、オキサゾール、イソオキサゾール、1,
2,5−オキサダイアゾール、ベンズオキサゾー
ル等の含酸素複素芳香環、チアゾール、イソチア
ゾール、1,3,4−チアダイアゾール、ベンゾ
チアゾール等の含イオウ複素芳香環などの芳香族
環およびその誘導体を少なくとも1つ有する疎水
性低分子有機化合物が好ましい結果を与える。中
でもトリプタミン等のインドール環を含む化合物
は、特に好ましく用いることができる。また、疎
水性アミノ酸およびその誘導体も好ましく用いる
ことができる。 疎水性アミノ酸およびその誘導体とは、
Tanford、Nozaki〔J.Am.Chem.Soc.、184、4240
(1962)、J.Biol.Chem.、246、2211(1971)〕〔タン
フオードノザキ(ジヤーナル・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサエテイ、184、4240(1962)、
ジヤーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリ
イ、246、2211(1971)〕により定義された疎水性
尺度でみて、1500cal/mol以上のアミノ酸およ
びその誘導体で、対生理食塩水溶解度100ミリモ
ル/dl以下の化合物を意味する。例えば、リジ
ン、バリン、ロイシン、チロシン、フエニルアラ
ニン、イソロイシン、トリプトフアンおよびその
誘導体等である。これらの疎水性アミノ酸および
その誘導体の中では、トリプトフアンおよびその
誘導体が特に良好な結果を与える。 疎水性化合物を含む重合体とは、分子量1万以
下の重合体、より好ましくは分子量1000以下の重
合体である。これによりプロテインA(分子量
42000)のような天然高分子に比較して固定化時
の取扱い、固定化後の保存も容易に行えるもので
ある。また、当該物質が不溶性担体から溶出した
場合にも、分子量1万以下の重合体は、生体に対
する抗原性が無視できるほど小さく安全であり、
滅菌操作も容易に行えるものである。該重合体
は、疎水性化合物モノマー単独または他の化合物
との共重合により得られる。疎水性化合物モノマ
ーとしては、例えばトリプタミン等のインドール
環を含む化合物のビニル誘導体、トリプトフアン
等の疎水性アミノ酸を用いることができる。 また、全身性エリテマトーデス患者など自己免
疫疾患の患者の血液中に高頻度で見い出される抗
核抗体や抗DNA抗体およびそれらの免疫複合体
の除去用としては、アデニン、シトシン、グアニ
ン、ウラシル、チミン、ヒポキサンチン、キサン
チンなどの塩基、アデノシン、シチジン、グアノ
シン、ウリジン、イノシン、キサントシン、デオ
キシアデノシン、デオキシシチジン、デオキシグ
アノシン、デオキシウリジン、チミンジンなどの
ヌクレオチド、アデノシン5′−リン酸、シチジン
5′−リン酸、グアノシン5′−リン酸、イノシン
5′−リン酸、ウリジン5′−リン酸、およびこれら
のリボースがデオキシリボースになつたもの、お
よび二リン酸、三リン酸、また、2′位、3′位にリ
ン酸がついたものなどのヌクレオチド、ヌクレオ
チドにグルコース、マンノース等の糖が結合した
もの、ネクレオチド数10以下のオリゴヌクレオチ
ド、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
(NAD)、フラビンアデニンジヌクレオチド
(FAD)、コエンザイムA、コエンザイムB12など
のヌクレオチド補酵素、およびこれらすべての誘
導体を用いることができる。 また、抗リンパ球抗体、抗血小板抗体、抗赤血
球抗体、抗アセチルコリンレセプター抗体、抗平
滑筋抗体、抗表皮細胞間抗体、抗基底膜抗体、抗
プロテオグリカン抗体、抗コラーゲン抗体、抗胃
内因子抗体、抗甲状腺ミクロソーム抗体、抗マイ
クロゾーム抗体、抗大腸抗体等の自己抗体の吸着
用としては、体組織および体細胞表層の糖脂質、
糖タンパク質、プロテオグリカン等を構成してい
る単糖およびその誘導体である。単糖としては、
ピラノースまたはフラノース構造を持つたN−ア
セチル−D−グルコサミン、N−アセチル−D−
ガラクトサミン等のヘキソサミン、D−ガラクト
ース、D−マンノース、D−グルコース等のヘキ
ソース、L−フコース、L−ラムノース等の6−
デオキシヘキソース、D−キシロース、D−アラ
ビノース等のペントース、N−アセチルノイラミ
ン酸、N−グリコリルノイラミン酸等のシアル酸
が用いられる。これらはα型、β型いずれの異性
体も特に限定なく用いることができる。 オリゴ糖としては、上記単糖の単独または2種
以上のオリゴマーを直鎖状、分枝状にかかわりな
く用いることができる。特に2量体から12量体ま
でが良好な結果を与える。 本発明は、以上の例示に限定されるものではな
く、広く有機低分子化合物においてその効果を発
揮するものである。 本発明の免疫吸着装置は、上述の如き吸着材を
乾燥処理を施したのち、被処理液の流通が可能な
容器内に充填するか、あるいは容器内に充填した
のち、乾燥処理を施し、さらにガス雰囲気下の滅
菌処理を行つたものである。 乾燥処理は、凍結乾燥、熱風乾燥、真空乾燥等
公知の乾燥方法を用いることができる。乾燥所要
時間を短縮するため、アセトン、エタノール等の
低沸点の有機溶剤で置換した後に乾燥する方法も
好ましく用いることができる。 第1図は本発明の免疫吸着器の1実施例を示す
ものであり、円筒1の一端開口部に、内側にフイ
ルター2を張つたパツキング3を介して流体導入
口4を有するキヤツプ5をネジ嵌合6し、円筒1
の他端開口部に、内側にフイルター2′を張つた
パツキング3′を介して流体導出口4′を有するキ
ヤツプ5′をネジ嵌合6′し、フイルター2および
2′の間隙に吸着材を充填保持させて吸着材層7
を形成してなるものである。 吸着材層7には、本発明の前記吸着材を単独で
充填してもよく、他の吸着材と混合もしくは積層
してもよい。吸着材層7の容積は、体外循環に用
いる場合、50〜400ml程度が適当である。 ガス雰囲気下の滅菌処理の方法としては、「日
本薬局法」に規定される方法、条件を用いること
ができる。エチレンオキシドガス滅菌の場合を例
示すると、エチレンオキサイドガス濃度1100mg/
、温度40℃、湿度33〜60%、時間4時間等の条
件で実施することができる。 本発明の吸着器を体外循環で用いる場合には、
大略次の二通りの方法がある。一つには、体内か
ら取り出した血液を遠心分離機もしくは膜型血漿
分離器を使用して、血漿成分と血球成分とに分離
したのち、血漿成分を本発明の装置に通過させ、
浄化したのち、血球成分と合わせて体内にもどす
方法であり、他の一つは、体内から取り出した血
液を直接本発明の吸着器に通過させ、浄化する方
法である。 体液の通液方法としては、臨床上の必要に応
じ、あるいは設備の設置状況に応じて、連続的に
通液してもよいし、また断続的に通液使用しても
よい。 本発明の吸着装置は、以上述べたように、体液
中の自己抗原、自己抗体などのイムノグロブリン
ないしはそれらの複合体をきわめて効率よく除去
でき、かつ臨床上安全に使用できるものである。 以下、実施例により本発明の実施の態様をより
詳細に説明する。 実施例 1 2−ヒドロキシエチルメタクリレート100g、
エチレングリコールジメタクリレート25g、グリ
シジルメタクリレート12g、酢酸エチル124g、
ヘプタン124g、ポリ酢酸ビニル(重合度500)
3.1gおよび2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル3.1gよりなる均一混合液と、ポリビニルアル
コール1重量%、リン酸二水素ナトリウム二水和
物0.05重量%およびリン酸水素二ナトリウム十二
水和物1.5重量%を溶解した水400mlとをフラスコ
に入れ、十分撹拌したのち、60℃で18時間、さら
に75℃で5時間加熱撹拌して懸濁重合を行ない、
粒子状共重合体を得た。過水洗後、分級を行な
い、平均粒径180μの担体を得た。 また、得られた粒子状担体の保水量は4.5g/
gであり、その比表面積は10m2/gであつた。標
準球状タンパク質のリン酸緩衝食塩水を用いて測
定した排除限界分子量は約150万であつた。 表1に示した有機低分子化合物を、水酸化ナト
リウム水溶液を用いてPHを9.5に調節した0.1M炭
酸水素ナトリウムに溶解し、担体10mlに加え、25
℃にて16時間振盪、反応させ、未反応の活性化官
能基をグリシンによりブロツキングしたのち、
別と生理食塩水による洗浄をくりかえし、免疫吸
着材を得た。 該免疫吸着材をアセトンで洗浄置換したのち、
熱風乾燥器で60℃、6時間乾燥した。得られた乾
燥免疫吸着材を、第1図に示す如き8mlの容器に
充填し、免疫吸着装置としたのち、エチレンオキ
サイドガス滅菌器にて、エチレンオキサイドガス
濃度1100mg/、温度40℃、湿度50%、4時間の
条件で化学滅菌処理を行つた。 滅菌前後の免疫吸着器を用い、第2図に示すモ
デル実験系を用いて吸着実験を行なつた。 すなわち、容器8に全身性エリテマトーデス患
者血漿9を15ml入れ、ポンプ10により毎分0.5
mlの流速で汲み出し、免疫吸着器11に送り、ド
リツプチヤンバー12およびサンプリング口13
を経て、容器8に返送されるようにチユーブ14
を配設した。 上記実験系により、血漿を3時間循環させた
後、血漿をサンプリングし、血漿中の自己抗体で
ある抗DNA抗体は血球凝集法、抗核抗体は酵素
抗体法により測定した。免疫複合体はポリエチレ
ングリコール沈澱物の補体消費量測定により求め
た。 結果を表1に示した。
【表】 実施例 2 実施例1と同様にして作成した担体に、表2に
示した各種有機低分子化合物を保持させて免疫吸
着材とした。慢性リウマチ患者血漿を用い、実施
例1と同様の吸着実験を行つた。 自己抗体であるリウマチ因子は、ラテツクス凝
集法およびワーラー・ローズ法により測定した。
免疫複合体は実施例1と同様にして測定した。 結果を表2に示した。
【表】 実施例 3 実施例1と同様にして作成した平均粒径450μ
の抗体に、L−トリプトフアンメチルエステルを
28μmol/ml結合せしめた吸着材を充填し、エチ
レンオキサイド滅菌処理を施した免疫吸着器を用
い、第2図に示す実験系にて慢性リウマチ患者血
液25mlを3時間再循環を行つたところ、循環後の
赤血球、白血球の減少率は4%以下であり、血小
板の減少率は35%以下であつた。リウマチ因子
(ラテツクス凝集)は8分の1に減少していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の免疫吸着装置の1例を示す断
面図、第2図は本発明の免疫吸着装置を用いたモ
デル実験説明図である。 1……円筒、2,2′……フイルター、3,
3′……パツキング、4,4′……体液導出入口、
5,5′……キヤツプ、6,6′……ネジ、7……
吸着材、8……容器、9……患者血漿または血
液、10……ポンプ、11……免疫吸着器、12
……ドリツプチヤンバー、13……サンプリング
口、14……チユーブ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水酸基を有する架橋高分子化合物であつて、
    保水量が0.5〜6g/g、比表面積(BET法)が
    5m2/g以上である粒子状担体に、被吸着物質と
    結合可能な官能部位を含有する有機低分子化合物
    を共有結合で結合させ、得られる吸着材を乾燥処
    理して被処理液の流通が可能な容器内に充填した
    のち、または前記吸着材を被処理液の流通が可能
    な容器内に充填して乾燥処理したのち、ガス雰囲
    気下の滅菌処理を行うことを特徴とする免疫吸着
    装置の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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