JPS638720Y2

JPS638720Y2 -

Info

Publication number: JPS638720Y2
Application number: JP9874883U
Authority: JP
Priority date: 1983-06-28
Filing date: 1983-06-28
Publication date: 1988-03-15
Also published as: JPS606798U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はフオークリフト等の油圧配管に関する
ものである。フオークリフトの高視界型１連３段
マスト又は２段フルフリーマスト或はトラツクク
レーンの多段伸縮ブーム等の複数又は複数組のシ
リンダを順次作動させる場合、作動順序を一定に
する必要がある。

本考案は複数のシリンダを移動させるとき、シ
リンダの作動シーケンスをより確実に行なわせる
ための油圧配管を提供することを目的とするもの
である。

例えば高視界型１連３段マスト又は２段フルフ
リーマストを備えたフオークリフトでは、荷物上
昇時、先に作動させるシリンダ（以下第１シリン
ダという）の作動必要圧力を後から作動させるシ
リンダ（以下第２シリンダという）の作動圧力よ
り小さな値に設定する必要がある。この方法とし
て従来、１第１シリンダ総受圧面積を第２シリンダ総受
圧面積より大きくする。

２第２シリンダへの油圧回路にチエツクバルブ
或いは絞りを入れて、第１シリンダへ油が流れ
易くする。

等の方法がとられている。

１）の方法では第１と第２シリンダの作動中の
上昇及び下降速度差が大きくなると同時に、切替
時のシヨツクが大きくなる。

又第２）の方法では油圧回路中の圧力損失のた
めに回路必要最高圧力が高くなり、機器の選定上
好ましくないばかりでなく、エネルギーの損失、
発熱の問題が発生する。

本考案は叙上の従来の技術の問題点を解決する
ため、第１シリンダへ圧油を供給している時は、
第２シリンダに対し、ベンチユリー効果によつて
負圧を作用させて、第２シリンダが先に作動する
のを積極的に防ぐようにしたものである。

以下この考案をフオークリフトに実施した実施
例について第１図を参照して説明する。図は２段
フルフリーマストを示し、１はキヤリツジ及びフ
オーク、２はエレベーシヨナリーアツプライト、
３はステイシヨナリーアツプライトである。４は
第１シリンダ、５は第２シリンダである。６はチ
エーン用シーブ、７はこれに巻掛けられているチ
エーンである。第１シリンダ４がのびると、第１
シリンダ４に対し１端を固定されたチエーン７の
他端は第１シリンダ４の伸び速度の２倍の速さで
上昇する。第１シリンダ４への給油は第２シリン
ダ５の中空ロツド１０を経て行われる。

第２図は第２シリンダ５の底部を示し、コント
ロールバルブ（図示せず）からの圧油は第２シリ
ンダのシリンダチユーブ９の底部へ供給される。
第２シリンダチユーブ９内には中空ロツド１０が
昇降可能かつ同心に装着されている。中空ロツド
１０の下端側部には仕切リング１３が取付けられ
これがシリンダチユーブ９の内面を摺動して上下
する。１２は中空ロツド１０の油路で、この下端
１０ａは下向にラツパ状に拡開している。この拡
開した下端１０ａに対応してコネクタ１１の先端
１１ａはノズル状をなしている。１０ｂは油路１２と仕切リング１３の下部油室１４とを
通ずる孔である。１０ｃは油路１２の頂部に穿設
された孔で、ここから第１シリンダ４へ圧油が供
給される。

コントロールバルブから供給される圧油は第２
シリンダ５の底部から中空ロツド１０内の油路１
２を通り、ロツド１０の上部の孔１０ｃから外部
へ配管され、第１シリンダ４へ接続される。

さて、圧油がコネクタ１１のノズル状端部１１
ａから噴出するが、この部分がラツパ状下向拡開
部１０ａとノズル状端部１１ａとでベンチユリー
作用をなし、この部分の静圧を小にする。第２シ
リンダ５の下部油室１４には負圧が作用し、第１
シリンダ４側へ優先的に圧油が供給される。従つ
て第１シリンダ４が先に上昇し、そのストローク
エンドに達すると、今度は第２シリンダ５の下部
室１４へ油がまわり、第２シリンダ５の上昇がは
じまる。

以上の如くコネクタ１１の上端でのベンチユリ
ー効果により、第１シリンダへまず優先して圧油
を供給し、第２シリンダ側は負圧にするので、第
１シリンダの先行作動シーケンスをより確実に行
うことができる。

又第１シリンダと第２シリンダの受圧面積差を
最小にとどめることができるので、上昇中のリフ
トスピードの変化が少く、シヨツクを小にするこ
とができる。

さらに第２シリンダ５への油路は孔１０ｂのみ
でよいので、チエツクバルブや絞りを勿論要しな
いので、回路の圧力損失が少なく、メインリリー
フセツト圧を低くすることができるから機器選定
上有利なばかりではなく、エネルギー節約、オイ
ルの過熱を防止できる利点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は２段フルフリーマスト式フオークリフ
ト。第２図は第２シリンダの底部詳細断面図。図において；１…キヤレツジ及びフオーク、２
…エレベーシヨナリーアツプライト、３…ステー
シヨナリーアツプライト、４…第１シリンダ、５
…第２シリンダ、６…（チエーン用）シーブ、７
…チエーン、８…（第２シリンダの）底部、９…
（第２シリンダの）シリンダチユーブ、１０…
（第２シリンダの）ロツド、１０ａ…（油路の）
下端、１０ｂ…孔、１０ｃ…孔、１１…コネク
タ、１１ａ…（コネクタの）先端、１２…（ロツ
ド内の）油路、１３…仕切りリング、１４…下部
油室。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

多段マストを備えたフオークリフト等、複数の
シリンダを順次作動するものに於て、第１シリン
ダへの給油を第２シリンダの中空ロツド内の油路
を介し行うようにし、該中空ロツドの油路の下端
を下向ラツパ状に拡開し、これと同心にコントロ
ールバルブからの配管コネクタのノズル状上端を
位置させたことを特徴とするフオークリフト等の
油圧配管。