JPS638691B2 - - Google Patents

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JPS638691B2
JPS638691B2 JP55047803A JP4780380A JPS638691B2 JP S638691 B2 JPS638691 B2 JP S638691B2 JP 55047803 A JP55047803 A JP 55047803A JP 4780380 A JP4780380 A JP 4780380A JP S638691 B2 JPS638691 B2 JP S638691B2
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zero
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Fumio Ando
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は3相電力系統の事故時、その事故点ま
での測距性能の改善を図つた地絡距離継電装置に
関する。
従来、地絡距離継電装置の距離要素としては ZRY=VY/IY+(K1−1)I0 ……(1) 但し、 VY:相対地電圧 IY:VYと同一相の相電流 I0:零相電流 K1:複素定数 で表わされる測距インピーダンスZRYに応動する
ものが用いられている。
この継電装置は一般に定数K1を保護区間送電
線の(零相リアクタンス)/(正相リアクタン
ス)とし、インピーダンスZRYのリアクタンス分
|XRY|が一定値以下のとき動作する特性として
ある。したがつて、このような継電装置におい
て、前記の距離要素は整定距離(すなわち継電器
設置点からの正相リアクタンスがXRYである距
離)より近い事故では動作し、遠い事故では動作
しないものとされている。
しかし、これは近似的に成立つものであり、一
般の場合にはこのような考えで適用し得るが、短
距離送電線、とくにケーブル送電線では事故点抵
抗および負荷により測距に大きな誤差を生じ適用
が困難となる。
この関係を第1図の系統に適用する場合につい
て説明する。第1図において、AおよびDは電
源、BおよびCは母線、Lはケーブル送電線、
CTは変流器、VTは計器用変圧器、RYは継電装
置である。図示のように母線Cで1相地絡事故を
生じた場合の継電装置RYの応動を検討する。第
2図はこの場合の事故相を基準相とした対称分等
価回路で、簡単のため正相インピーダンスと逆相
インピーダンスを等しいとしたものである。第2
図において、Z1AおよびZ0Aは各々母線Bより電源
A方向を見た正相および零相インピーダンス、
Z1LおよびZ0Lは各々送電線Lの正相および零相イ
ンピーダンス、Z1DおよびZ0Dは母線Cより電源D
の方向を見た正相および零相インピーダンス、R
Fは事故点抵抗である。正相、逆相および零相の
事故分電流I1F,I2FおよびI0Fが母線Bの側より事
故点に流入し、正相の負荷分電流I1Lが母線Bよ
り電源Dの方向に流れる。また、正相、逆相およ
び零相の事故分電流I1F″,I2F″,I0F″が電源Dより
事故点に流入する。電流IFは事故点電流の各対称
分各々の和と次の関係がある。
IF=I1F+I1F″=I2F+I2F″=I0F+I0F″ ……(2) ここでV1F,V2FおよびV0Fは各々事故点、すな
わち母線Cの正相、逆相および零相電圧、V1
V2およびV0は各々母線B、すなわち継電装置設
置点の正相、逆相および零相電圧である。電圧
VFは VF=V1F+V2F+V0F=3IFRF ……(3) であり、従つて事故点の事故相対地電圧と等し
い。
母線Bの電圧と母線C(事故点)の電圧の間に
は次の関係がある。
V1=(I1F+I1L)Z1L+V1F V2=I2FZ1L+V2F V0=I0FZ0L+V0F …(4) したがつて、母線Bの事故相の相対地電圧VY
は VY=V1+V2+V0=(I1F+I2F+I1L)Z1L+I0FZ0L
VF ……(5) となる。
各対称分の事故分電流は次式で得られる。
IF=EF/2Z1+Z0+3RF ……(6) 但し、 Z1=(Z1A+Z1L)Z1D/Z1A+Z1L+Z1D Z0=(Z0A+Z0L)Z0D/Z0A+Z0L+Z0D ………(7) であり、EFは事故発生前の母線C(事故点)の正
相電圧である。
I1F=I2F=Z1D/Z1A+Z1L+Z1DIF I0F=Z0D/Z0A+Z0L+Z0DIF ………(8) また、事故相の相電流IYは各対称分電流の和で
あるので次式となる。
IY=I1F+I2F+I1L+I0F ……(9) 一般の場合は、(8)式でZ1A+Z1L+Z1DとZ1Dおよ
びZ0A+Z0L+Z0DとZ0Dの角度の差を無視できるこ
とが多く、電流I1F,I2FおよびI0Fは近似的に電流
IFと同位相となる。このような場合前述のように K1=|X0L|/|X1L| ……(10) 但し、|X0L|はZ0Lのリアクタンス分、 |X1L|はZ1Lのリアクタンス分 とした(1)式に応動するリアクタンス継電器は正確
に測距する。
すなわち、正相負荷分電流I1Lを0とすると、
(1)、(5)、(9)、(10)式より(1)式のI0は第2図I0Fに等

い) ZRY=(I1F+I2F)Z1L+I0FZ0L+VF/I1F+I2F+X0L
/X1LI0F =(I1F+I2F)(|R1L|+j|X1L|)+I0F(|
R0L|+j|X1L||X0L|/|X1L|)+VF/I1F+I2F
|X0L|/|X1LI0F =j|X1L|+(I1F+I2F)|R1L|+I0F|RoL|+
VF/I1F+I2F+|X0L|/|X1L|I0F……(11) 但し、|R1L|、|R0L|はZ1L、Z0Lの抵抗分とな
る。(11)式の第2項は、I1F,I2F,I0FおよびVFがす
べてIFと同位相であり、|R1L|、|R0L|、|X0L
および|X1L|はすべて実数であるので、実数す
なわち抵抗分となる。すなわち測距インピーダン
スZRYのリアクタンス分は事故点までの正相リア
クタンス|X1L|に等しく、|R1L|、|R0L|およ
びVFの影響を受けない。
これに対して、正相負荷分電流I1Lを考慮する
と測距インピーダンスZRYは、 ZRY=(I1F+I2F+I1L)Z1L+I0FZ0L+VF/I1F+I2F
+I1L+|X0L|/|X1L|I0F =j|X1L|+(I1F+I2F+I1L)R1L+I0FR0L+VF
/I1F+I2F+I1L+|X0L|/|X1L|I0F……(12) となる。(2)式の第2項は、電流IFと90゜前後の位
相差のある電流I1Lの項を含むため、虚数分を含
む。このため測距インピーダンスZRYのリアクタ
ンス分は|X1L|と異なつたものとなり測距誤差
を生ずる。この測距誤差では、抵抗分|R1L|お
よび|R0L|はリアクタンス分|X1L|に対して
比較的小さな値であるため、|R1L|および|R0L
|により生ずる誤差は|X1L|に対してそれほど
大きくない。しかし電圧VFにより生ずる誤差は
短距離送電線、特にケーブル送電線では|X1L
の値が小さいため大きな値となる。
ここで量的関係を明白にするために、実系統に
即して第2図の系統定数を1000MVA、275kVベ
ースの%単位で次のように与える。
Z1A=j29 Z1L=0.028+j1 Z1D=j10 Z0A=j9.82 Z0L=0.2+j0.18 Z0D=j10 (13) Z1LおよびZ0Lは275kVOFケーブル4Kmの値で
ある。これらの値を用い、母線Cの事故前電圧
EFを100%、電圧|VF|を10%以下として各事故
分電流を(6)、(8)式より求めると |IF|≒500% I1F=I2F≒0.25IF I0F≒0.5IF
……(14) となり、電流IFの位相は電圧VFの大きさにより多
少変化するが、電圧EFに対して90゜弱の遅れとな
る。
ここで、母線BよりCの方向に約500MWの送
電を行なつているものとし、正相負荷分電流I1L
の大きさを50%、位相角を電流IFより90゜進みと
する。(I1Lは電圧EFとほぼ同位相であるためこの
ような位相関係となる。)したがつて電流I1LとIF
の関係は I1L=j0.1IF ……(15) となる。
(12)式に(13)〜(15)式を代入すると、 ZRY≒j|X1L|+〔(0.25+0.25+j0.1)0.028+0.5
×0.2〕IF+VF/〔0.25+0.25+j0.1+0.18/1×0.5〕
IF ≒j|X1L|+0.114+j0.0028/0.59+j0.1+VF
(0.59+j0.1)IF ≒j|X1L|+(0.200−j0.029)+(1.745−j0.29
6)VF/IF……(16) となる。
(16)式の第3項でVFはIFと同位相であり、且
つその大きさは一般には5〜10%程度を考慮すれ
ば良い。|VF|=10%とすると、(14)式で|IF
=500%であるのでVF/IF=10/500×100%=2%とな る。5の値を(16)式に代入すると、 ZRY≒j|X1L|+(0.200−j0.029)+(3.49−
j0.592) ……(17) となり、第2項の−j0.029%および第3項の−
j0.592%の和−j0.621%が本来の測距リアクタン
スj|X1L|=j1%に対する測距誤差となる。こ
の場合、測距誤差の割合は0.621倍にも及び、著
しく大きな割合となる。
ところで、従来装置に見られる測距誤差を大幅
に改善することができる地絡距離継電装置として
次のようなものが提案されている。
第3図はこの地絡距離継電装置がa,b,cの
3相よりなる3相電力系統のa相に用いられる場
合の構成例を示すものである。第3図において、
Ba,Bb,Bcは各々a,b,c各相の母線、La
Lb,Lcは各相の送電線、CTa,CTb,CTcは各相
の変流器、VTa,VTb,VTcは各相の計器用変圧
器、1は継電装置である。a相送電線Laの電流
に対応する電流IYが変流器CTaの二次側に得ら
れ、また各相送電線La,Lb,Lcの電流の和に対
応する電流3I0(零相電流I0の3倍)が、各相変流
器CTa,CTbおよびCTcの二次電流の和として得
られる。各相送電線La,Lb,Lcの対地電圧に等
しい電圧が各相母線Ba,Bb,Bcより各相計器用
変圧器VTa,VTb,VTcの一次側に加えられ、対
応した電圧VY,Vb,Vcが二次側に得られる。
これらの電流IYおよび3I0および電圧VYが継電
装置1に加えられる。継電装置1は、 E1=VY−IEZS ……(18) E2=I0 ……(19) IE=IY+(K1−1)I0 ……(20) 但し、K1およびZSは複素定数 で与えられる2つの電気量E1,E2の位相関係が
所定条件になつたとき動作する。
第4図は継電装置1の構成例を示すものであ
る。第4図において、2は巻線2Pおよび2Sを有
する変圧器、3,4および5は各々巻線3P,3
Q,3S,4P,4S,5Pおよび5Sを有する
変流器、6,7および8はインピーダンス素子、
9は位相検出器、9A,9B,9C,9Dは端
子、9Eは移相器、9Fおよび9Gは方形波変換
器、9Hはアンド回路、9Jはタイマである。電
圧VYが変圧器2の巻線2Pに加えられ巻線2S
に電圧V2Sを生ずる。電流IYおよび3I0が各々変流
器3の巻線3Pおよび3Qに加えられ、巻線3S
およびインピーダンス素子6に電流I3Sが流れて
電圧V6を生ずる。電流3I0に変流器4および5の
巻線4Pおよび5Pにも加えられ、巻線4Sおよ
び5Sとインピーダンス素子7および8に各々電
流I4SおよびI5Sが流れ、電圧V7およびV8を生ず
る。
電圧V8およびV2S,V6,V7の加算値VZ=V2S
(V6+V7)が各々位相検出器9の端子9Cおよび
9Dと9Aおよび9Bを経て移相器9Eおよび方
形波変換器9Gに加えられる。移相器9Eの出力
電圧V9Eが方形波変換器9Fに加えられる。方形
波変換器9Fおよび9Gの出力e9Fおよびe9Gがア
ンド回路9Hに加えられ、その出力e9Hがタイマ
9Jに加えられる。タイマ9Jの出力e9が継電装
置1の出力として用いられる。
以上の構成で各電圧には次の関係が得られるよ
うにする。
V2S=H1VY,V6=H1(IY−I0)ZS, V7=H1I0K1ZS,V8=H1I0…(21) 但し、H1は定数 (21)式の関係から VZ=V2S−(V6+V7)=H1〔VY−{IY+(K1−1)
I0}−ZS ……(22) となり、電圧VZは(18)式の電気量E1に比例し
電圧V8は電気量E2に比例する。電圧V9Eは電圧
V8に対して90゜遅れとする。出力e9Eおよびe9G
各々電圧V9EおよびVZの正の半波に生ずる。出力
e9Fと出力e9Gがともに存在するとき出力e9Hを生
じ、出力e9Hが系統周波数での90゜の間以上続けて
生ずると出力e9を生じ継電装置1が動作する。
電圧VZとV9Eの位相差が±90゜の範囲内のとき
出力e9Gとe9Fが同時に90゜以上の間生じ、出力e9
生ずる。電圧V8は電圧V9Eより進みであるので、
出力e9を生ずる条件は電圧V8に対して電圧VZ
0゜〜180゜遅れのときとなる。これらの関係から継
電装置1は電気量E1がE2に対して0゜〜180゜遅れの
とき動作する。
以上の構成例に於いて、各定数の選び方の代表
例の1つは次のものである。
K1=Z0L/Z1L、Z^S=Z1^L ……(23) 但し、Z^S、Z1^Lは各々ZSおよびZ1Lの角度で以下
□^で□の量の角度を示す。
次に第5図を用いて以上の構成例を第1図の系
統に適用した場合の応動を説明する。第5図は定
数ZSをZ1Lの値に等しく整定し、母線Cで1相地
絡事故を生じたときの応動を説明するためのベク
トル図で、ベクトルの値は先に例示した、(13)
(14)および(15)式の条件のものを示してある。
定数ZSは事故点までの正相インピーダンスに等し
く整定されており、継電装置1が動作限界状態に
あれば正しく測距されたことになる。
第5図でI1F+I2F,I1LおよびI0Fのベクトルが
(14)および(15)式の値より先ず画かれる。継
電装置の入力零相電流I0はI0F成分のみであるの
で、電気量E2はI0Fと等しい。電流ベクトルIE
(20)式の電流を表わすもので、次の関係がある。
IE=IY+(K1−1)I0=I1F+I2F+I1L+K1I0F
……(24) 電圧VYは(5)式の関係と(13)式の値から図示
ベクトルとなる。尚、電圧VFは(3)式および(4)式
の関係から電流I0Fと同位相である。IEZSのベクト
ルは線路降下分電圧VY−VFすなわち(I1F+I2F
I1L)Z1L+I0FZ0Lのベクトルに一致する。これは
次のように説明される。(24)式および(23)式
よりIEZSは IEZS=(I1F+I2F+I1L)ZS+I0FZ0L/Z1LZS……(25) ZS=Z1Lとしたので IEZS=(I1F+I2F+I1L)Z1L+I0FZ0L……(26) 以上述べた関係から、電圧VYベクトルの頭は、
ベクトル(I1F+I2F+I1L)Z1L+I0FZ0Lの頭を通り、
I0FすなわちE2ベクトルに平行な直線上にある。
継電装置1が動作する条件、すなわち電気量E1
がE2に対して0゜〜180゜遅れである条件は、電圧VY
ベクトルの頭がIEZSベクトルの頭を通り、E2ベク
トルに平行な直線より下方にある場合で、図示の
動作範囲となる。電圧VYベクトルは動作限界線
上にあり測距誤差は無い。もし定数ZSをインピー
ダンスZ1Lより大きくすれば確実に動作し、小さ
くすれば確実に不動作となる。
このように測距誤差が著しく改善される理由は
次のとおりである。(18)および(20)式で定数
ZSの角度Z^Sおよび定数K1を(23)式としたこと
により、事故点までの正相インピーダンスがZS
等しい状態の事故では、(18)式の電気量E1は事
故点電圧VFに等しくなる。前述のように電圧VF
は事故点電流IFと同位相である。また継電器の入
力零相電流I0は事故電流分I0Fのみであり、この電
流I0Fは電流IFと殆んど同位相である。したがつて
電流I0は事故点電圧VFと殆んど同位相である。こ
のように先に提案された地絡距離継電装置では電
圧VFと殆んど同位相の電流I0を電気量E2として
用い、(18)式の電気量E1との位相関係に応動さ
せることにより、測距誤差を殆んど零にするもの
である。
以上のように先に提案された地絡距離継電装置
は測距誤差を著しく改善することができるが、保
護区間の背後方向事故で動作するという問題点が
ある。
一般に地絡距離継電装置は当該相の保護区間方
向事故でのみ動作する方向要素と組合せて使用さ
れるので、距離要素は背後方向事故で動作するも
のでも差支え無い。しかし、距離要素が背後事故
で動作しない場合には、方向要素で方向を識別す
る必要が無く、単に当該相の地絡事故を検出する
相選別要素、たとえば不足電圧継電器など簡単な
構成の継電器と組合せ使用し得る利点がある。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は測距誤差を大幅に改善され、且
つ保護区間の背後方向事故では動作しない地絡距
離継電装置を提供しようとするものである。
以下本発明の一実施例について説明する。本発
明は(19)式の電気量E2のかわりに次式のもの
を用いるものである。
E′2=I0−K2V0 ……(27) 但し、K2は角度が背後零相インピーダンスの
逆数の角度と近似的に等しい角度であつて、90゜
又は90゜強の遅れ角度の定数、V0は零相電圧 ここで、定数K2の角度K^2と第2図の零相イン
ピーダンス(背後零相インピーダンス)Z0Aの角
度Z0^Aの関係を K^2=−Z0^A ……(28) のようにすると、第2図のように、母線Bより母
線Cの方向の事故の場合には、 V0=−I0FZ0A ……(29) の関係があるので、(28)、(29)式の関係から−
K2V0は電流I0Fと同位相である。したがつて
(27)式の電気量E′2を(19)式の電気量E2のかわ
りに用いても、保護区間方向事故での応動は全く
同様であり、測距誤差を殆んど零にすることがで
きる。
電気量E′2を(27)式とした場合は背後方向事
故で不動作となし得る理由を図面を用いて説明す
る。第1図の系統で母線Bの背後、すなわち電源
Aと母線Bの間で1相地絡事故を生じた場合の対
称分等価回路を第6図に示す。第6図において、
第2図と同一部分は同一記号で示す。Z1A′および
Z0A′は各々電源Aと事故点間の正相および零相イ
ンピーダンス、Z1A″およびZ0A″は各々母線Bと事
故点間の正相および零相インピーダンスである。
図の場合、(18)、(20)および(27)式の継電装
置の入力電圧および電流は VY=(I1F″+I2F″−I1L)Z1A″+I0F″Z0A″……(30
) IE=−I1F″−I2F″+I1L−K1I0F″ ……(31) I0=−I0F″ ……(32) V0=−I0F″(Z0L+Z0D) ……(33) となる。この関係を用いて、事故点電流IFを基準
ベクトルとして各ベクトルを画くと第7図とな
る。(30)式の電圧VYに関して、(I1F″+I2F″)
Z1A″およびI0F″Z0A″のベクトルは、電流I1F″,
I2F″およびI0F″がいずれも電流IFと殆んど同位相
であるため、電流IFに対して進み位相である。−
I1LZ1A″は第5図の場合と逆位相で電流IFとほぼ同
位相であり、また電圧VFは電流IFと同位相であ
る。以上の関係から電圧VYは電流IFに対して進み
位相となる。(31)式の電流IEに関して、−I1F″,−
I2F″および−I0F″はいずれも電流IFと逆位相であ
る。このため−(I1F″+I2F″)および−K1I0F″は図
示ベクトルとなる。これに第5図の場合と同様の
電流I1Lが加わり電流IEのベクトルが構成される。
電流IEは電流IFに対して逆位相に近い位相角であ
り、したがつてIEZSはIFより概ね90゜遅れとなる零
相電圧V0は(33)式で示され、Z0L+Z0Dの角度は
90゜進みであるので、電流−I0Fに対して約90゜進み
である。またZ0Aの角度も90゜進みであるので、
(28)式の関係からK2は90゜遅れであり、−K2V0
電圧V0より90゜進みとなり、−K2V0は電流IFと同
位相となる。ここで、定数K2を、系統のどのよ
うな運転状態に対しても、すなわちインピーダン
スZ0Dが最小となる場合でも |K2|>1/|Z0L+Z0D| ……(34) となるようにすれば、−K2V0のベクトルは−
I0F″のベクトルより確実に大きく、−I0F″−K2V0
のベクトルすなわち(27)式の電気E′2のベクト
ルは電流IFと同位相となる。継電装置の動作範囲
は(18)式の電気量E1がE′2に対して0゜〜180゜遅れ
の場合であり、この動作範囲は電気量E′2が電流
IFと同位相の条件では、図のようにIEZSのベクト
ルの頭を通りベクトルE′2に平行な直線より電圧
VYベクトルの頭が下方にある場合である。前記
の各ベクトルの関係から電圧VYベクトルの頭が、
背後事故でこの範囲に入ることは無く、動作する
ことは無い。これに対して提案されている地絡距
離継電装置のように(19)式の電気量E2を用い
た場合、背後事故ではE2の位相は電流−I0F″と同
位相となり、図の動作範囲と逆の範囲が動作範囲
となり、動作する。
(27)式の電気量E′2を合成する手段を第8図
に示す。電気量E1を得る手段および、E1とE′2
位相関係を検出し応動する手段は第4図と全く同
様であるので、簡単のため省略する。第8図にお
いて、第4図と同一部分は同一記号で示す。1
0,11,12は各々巻線10P,10S,11
P,11S,12Pおよび12Sを有する変圧
器、13は移相器である。第3図の電圧VY,Vb
およびVcが各々巻線10P,11Pおよび12
Pに加えられ、比例した電圧V10,V11およびV12
が各々巻線10S,11Sおよび12Sに生ず
る。電圧V10,V11およびV12の和V10+V11+V12
が位相器13に加えられ、その出力電圧V13と電
圧V8の差V8−V13を生ずる。電圧V8−V13が電気
量E2に対応した値として用いられ、第4図の電
圧V8のかわりに位相検出器9の端子9Cおよび
9Dに加えられる。
以上で、各電圧の間には次の関係がある。
V10=H2VY、V11=H2Vb、V12=H2Vc }(35) V13=H3(V10+V11+V12) 但し、H2およびH3は定数である。
(35)式の関係から V10+V11+V12=H2(VY+Vb+Vc)=3H2V0
……(36) となり、 V13=3H2H3V0 ……(37) となる。したがつて(21)式の関係から V8−V13=H1I0−3H2H3V0=H1(I0
−3H2H3/H1V0) ……(38) となり、3H2H3/H1=K2となるようにすれば、
V8−V13は(27)式の電気量E2に対応したものと
なる。
(1) 平行2回線に対する適用平行2回線に適用さ
れる本発明を説明するに当り、まず先に提案さ
れた地絡距離継電装置の構成例を第9図の系統
図を用いて説明する。第9図において、第1図
および第3図と同一部分は同一記号で示す。
L′は送電線、CT′は変流器、14は継電装置で
ある。送電線LおよびL′は各各正相自己インピ
ーダンスZ1L、このZ1Lに等しい逆相自己インピ
ーダンス、および零相自己インピーダンスZ0L
を有し、また両回線相互間に零相相互インピー
ダンスZ0Mを有する。変流器CTの二次電流IY
よび3I0と計器用変圧器VTの二次電圧VYが第3
図と同様の構成により得られ、また変流器
CT′の二次電流のベクトル和(3倍の零相電
流)3I′0が第3図の変流器CTの2次回路と同
様の結線により得られ、継電装置14に加えら
れる。
継電装置14は E3=VY−IGZS ……(39) E4=I0+K4I′0 ……(40) IG=IY+(K1−1)I0+K3I′0 ……(41) 但し、K3およびK4は定数 で与えられる2つの電気量E3およびE4が所定
の関係(E3がE4に対して0゜〜180゜遅れ)になつ
たとき動作する。
第10図は継電装置14の構成例を示すもの
である。第10図において、第4図と同一部分
は同一記号で示し、また簡単のため位相検出器
9の内部は省略して示す。15および16は各
各巻線15P,15S,16P,16Qおよび
16Sを有する変流器、17および18はイン
ピーダンス素子である。第10図で第4図と異
なる部分は次のとおりである。隣回線零相電流
I′0の3倍3I′0が巻線15Pに加えられ、巻線1
5Sおよびインピーダンス素子17に電流I15S
が流れて電圧V17を生ずる。また、電流3I0およ
び3I′0が各々巻線16Pおよび16Qに加えら
れ、電流I16Sが巻線16Sおよびインピーダン
ス素子18に流れて電圧V18を生ずる。電圧の
加算値VZ=V2S−(V6+V7+V17)および電圧
V18が各々位相検出器9の端子9Aと9Bおよ
び9Cと9Dに加えられる。以上の構成で各電
圧は(21)式のほか、次の関係が得られるよう
にする。
V17=H1I′0K3ZS、V18=H1(I0+K4I′0
……(42) 電圧V18は(40)式の電気量E4に比例し、ま
た(21)および(42)式から VW=V2S−(V6+V7+V17)=H1〔VY−{IY+(K1
1)I0+K3I′0〕ZS ……(43) となり、電圧VWは(39)式の電気量E3に比例
する。このような電圧VWおよびV18が位相検出
器9に加えられ、位相検出器9は電気量E3
E4に対して0゜〜180゜遅れのとき動作する。
以上の構成例に於いて、各定数の選び方の代
表例の一つはK1およびZ^Sを(23)式とするほ
か次のようにするものである。
K3=Z0M/Z1L K4=1 ……(44) 以下、この例について検討する。
定数ZSをyZ1Lに整定し、その整定点に於ける
1相地絡事故を検討する。(但し、yは0〜1
の実数とする。)この場合の母線Bに於ける地
絡相対地電圧VYは次のようになる。
VY=(I1+I2)yZ1L+I0yZ0L+I′0yZ0M+VF
……(45) 但し、I1,I2,I0は各々送電線LのB母線側
の正相、逆相および零相電流、I′0は送電線L′の
B母線側の零相電流、 また、(39)式の電流IGは対称分で表わし、
(23)および(44)式を代入すると、 IG=I1+I2+K1I0+K3I′0=I1+I2+Z0L/Z1LI0+Z0M
/Z1LI′0 ……(46) となるので、(45)、(46)式より VY=IGyZ1L+VF ……(47) となり、(37)式の電気量E3は E3=IG(yZ1L−ZS)+VF ……(48) となり、ZS=yZ1Lの場合はE3=VFとなる。ま
た(38)式の電気量E4は(44)式より E4=I0+I′0 ……(49) となる。
(49)式の電気量E4は、母線Bより電源D
の方向の事故では、電源Aよりの零相電流に等
しく、事故点電流IFおよび事故点電圧VFと殆ん
ど同位相である。
以上のように整定距離点事故で、本例は電気
量E3とE4が同位相であり、動作限界状態にあ
り、事故点電圧VFがあつても測距誤差を生じ
ない。また、|ZS|>|yZ1L|の場合は、(48)
式の第1項IG(yZ1L−ZS)は、Z1LおよびZSの角
度が90゜弱進みであるので、電流IGに対して遅
れ位相となる。電流IGと電流I0+I′0の位相差は
それほど大きくないので、IG(yZ1L−ZS)は電
気量E4に対して遅れ位相となり、したがつて
電気量E3はE4に対して遅れ位相となるので動
作する。逆に、|ZS|<|yZ1L|の場合は電気
量E3がE4に対して進み位相となるので動作し
ない。このように上記の実施例は事故点電圧
VFがあつても負荷電流の影響を受けること無
く正しく応動するものである。
次に平行2回線送電線に適用される本発明の
実施例を第11図により説明する。第11図に
おいて、第4図と同一部分は同一記号で示す。
また、電圧VWおよびV18は第10図の同一記号
の電圧、電圧V13は第8図の同一記号の電圧と
同様にして得られ、これらの各電圧を得る回路
は簡単のため図示を省略する。電圧VWおよび
電圧V18−V13が各々位相検出器9の端子9A
と9Bおよび9Cと9Dに加えられる。
電圧V18−V13は(37)および(42)式によ
り V18−V13=H1〔I0+K4I′0−3H2H3V0/H1〕 ……(50) となり、3H2H3/H1=K2となるようにすれば
電圧V18−V13は次式の電気量 E′4=I0+K4I′0−K2V0 ……(51) に比例する。また電圧VWは(39)式の電気量
E3に比例するので第11図の実施例は(39)
式の電気量E3と(51)式の電気量E′4が所定の
関係(E3がE′4に対して0゜〜180゜遅れになつたと
き動作する。
第9図の系統の場合、母線Bより電源Dの方
向の事故では、 V0=−(I0+I′0)Z0A ……(52) 但し、Z0Aは母線Bと電源Aの間の零相イン
ピーダンス の関係がある。定数K2の角度を(28)式のよ
うにすれば、−K2V0はI0+I′0と同位相である。
したがつて、定数K4を(44)式の値とすれば
電気量E′4の位相は事故点電流IFおよび事故点
電圧VFと同位相である。
以上の関係から、母線Bより電源Dの方向の
事故で、本実施例は第10図の実施例と全く同
様に応動し、事故点抵抗による測距誤差を生じ
ない利点を有するものである。
また、背後方向、すなわち第9図の母線Bよ
り電源Aの方向の事故では、第6図の等価回路
の母線BおよびびCの間の部分の各インピーダ
ンスZ1LおよびZ0Lを第9図の送電線Lおよび
L′を並列にしたインピーダンスとし、第6図の
電流I1L,I1F″,I2F″およびI0F″を第9図の送電
線LおよびL′の各対称分電流の和とすれば、第
9図の場合も第6図の等価回路と同様の電圧電
流の関係となる。
送電線LおよびL′の各々の電流は、送電線L
およびL′の電流の和の1/2にほぼ等しいので、
第10図の実施例は第4図の構成例と同様に背
後方向事故で動作する。しかし、本実施例は定
数K2を系統の運転状態に関係なく、 |K2|>|1/Z0BD| (但し、Z0BDは母線Bより電源Dの方向を見た
零相インピーダンス) になるようにしておけば、第8図の実施例の場
合と同様に保護区間の背後方向事故で動作する
ことがない。
(2) 零相電圧単独の使用 本発明の更に異なる実施例を第12図に示
す。第12図において、第4図および第8図と
同一部分は同一記号で示し、電圧VZおよび−
V13を得る回路は第4図および第8図と同様で
あるので、簡単のため省略する。電圧VZおよ
び−V13が各々位相検出器9の端子9Aと9B
および9Cと9Dに加えられる。
電圧VZは(18)式の電気量E1に比例し、電
圧−V13は次式の電気量E″2に比例する。
E″2=−K2V0 ……(53) したがつて第12図の実施例は電気量E1
E″2に対して0゜〜180゜遅れのとき動作する。
−K2V0は、先に説明したように事故点位置
に関せず事故点電流IFと同位相である。したが
つて、定数K2の値を(34)式とし、電気量E′2
を事故点位置に関せず事故点電流IFと同位相と
なるようにした場合の第8図の実施例と全く同
様に応動し、測距誤差なく且つ背後事故では不
動作となる利点を有するものである。
電気量E″2に応動する更に異なる実施例を第
13図に示す。第13図において、第10図お
よび第8図と同一部分は同一記号で示し、電圧
VWおよび−V13を得る回路は第10図および第
8図と同様であるので、簡単のため省略する。
電圧VWおよび−V13が各々位相検出器9の端子
9Aと9Bおよび9Cと9Dに加えられる。電
圧VWと−V13は各々(39)式の電気量E3およ
び(53)式のE″2に比例するので、第13図の
実施例は電気量E3がE″2に対して0゜〜180゜遅れ
のとき動作する。
電気量E″2すなわち−K2V0は事故点位置に関
せず事故点電流IFと同位相であり、第9図の系
統で母線Bより電源Dの方向の事故ではI0+I′0
と同位相である。したがつて、本実施例は母線
Bより電源Dの方向の事故では、第11図の実
施例と全く同様に応動し、測距誤差を生ぜず、
且つ保護区間の背後事故で動作しない利点を有
するものである。
(3) 定数および位相検出器の特性 前記の各実施例で各定数の角度Z^SおよびK^2
および定数K、K3およびK4の値を、各々
(23)、(28)および(44)式とした。しかし、
これらの角度および値は、測距誤差に対する影
響が小さい範囲で、各式に近似的な他の角度お
よび値とすることができる。すなわち、K1
よびK3の値はインピーダンスZ1L,Z0Lおよび
Z0Mがいずれも抵抗分が小さくインダクタンス
分が大きいインピーダンスであるので、複素数
とすること無く例えば K1=|Z0L/Z1L|またはZ0Lのリアクタンス分/Z1L
リアクタンス分 K3=|Z0M/Z1L|またはZ0Lのリアクタンス分/Z1L
リアクタンス分 としても測距誤差の影響は小さい。また、角度
Z^Sは必らずしも送電線の正相インピーダンスの
角度Z1^Lとする必要は無く、Z1^Lの角度と20゜〜
30゜の差を設けても、ZSのリアクタンス分と整
定距離点までの送電線リアクタンス分を等しく
しておけば、それほど大きな誤差とはならな
い。これはZ1^Lが85゜〜90゜であり、且つ(20)式
および(41)式の電流IEおよびIGが事故点電圧
VFとの位相差が比較的小さいため、Z^Sを上記
程度異ならせてもIEZSおよびIGZSのVFに対する
直角位相成分には大きな差が生じないためであ
る。また角度K^2は(28)式の値より若干遅れ
位相とした方が好ましい場合がある。すなわ
ち、第1図の系統で継電装置1の測距誤差を最
も小さくしたいのは母線Cの付近の事故の場合
である。この場合送電線亘長が長いと第2図の
Z0LのZ0Aに対する比が大きくなる。このような
場合Z0Lの抵抗分のインダクタンス分に対する
割合は一般にZ0AおよびZ0Dより大きいため、電
流I0Fは事故点電流IFより若干角度φだけ進みと
なる。したがつて、このような場合は角度K^2
を(28)式の値より角度φだけ遅らせることに
より、(27)、(51)および(53)式の−K2V0
事故点電流IFと同位相となり、測距誤差を改善
することができる。
前述の各実施例では位相検出器9の動作範囲
を、端子9Aと9B間の入力の端子9Cと9D
間の入力に対す位相角θ9が0゜〜180゜遅れの範囲
とした。この位相角θ9を他の種々の角度とする
ことができる。例えば、前述のように電流I0F
が事故点電流IFより角度φだけ進みとなるよう
な場合には、角度θ9の範囲0゜〜180゜の0゜を角度
φだけ遅れにすることが望ましい。この角度φ
だけ遅れの位相角は事故点電圧VFと同位相で
あり、このような場合のVFによる測距誤差を
解消し得る。また範囲0゜〜180゜の180゜の方は大
巾に縮小し得る。すなわち、保護区間内事故時
の電圧VYは第5図にその例を示すように送電
線電圧降下に比例する部分すなわちIEZ1Lに比
例する部分と事故点電圧VFの和である。した
がつて電圧VYはIEZSと同位相か進み位相であ
る。このため180゜のかわりに180゜−Z^Sより若干
大きな値としておけば、保護区間内事故で動作
し得る。このように位相検出器9の動作範囲は
種々変更実施し得るものである。
(6) 電気量合成手段および位相検出手段 以上の各実施例は電気量合成手段および位相
検出手段はほんの一例を示すものに過ぎず、他
の種々の手段がある。これらの手段は種々の距
離継電装置で公知であるので、簡単のため説明
を省略する。また、各電圧電流を1サイクル中
の同時刻に複数回サンプリングし、同時刻また
は異つた時刻のサンプル値を加減算して合成値
を求め、例えば|E1E2|sin(θ−α)(但しθ
はE1がE2より進む角度、αは一定角度)をデ
イジタル演算しその正負によりE1およびE2
位相関係を判断する手段、および|VYE2|sin
(θ′−α)と|IEZSE2|sin(θ″−α)(但し、
θ′およびθ″はVYおよびIEZSがE2より進む角度)
を演算し、その差の正負によりE1およびE2
位相関係を知る手段も公知である。本発明には
これらのすべての電気量合成手段および位相検
出手段を適用し得るものである。
以上述べたように本発明によれば、3相電力系
統において、負荷電流が重畳し且つ事故点抵抗電
流がある場合でも測距誤差を著しく改善すること
ができ、且つただ単に零相電圧を用いて位相比較
を行なうだけでなく、その定数K2として角度が
背後零相インピーダンスの逆数の角度と近似的に
等しい角度の定数であつて、90゜又は90゜強の遅れ
角度の定数としているので、保護区間の背後事故
に対して動作することのない地絡距離継電装置が
提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置が適用される系統構成図、
第2図は第1図の対称分等価回路図、第3図は本
発明に先立つて提案された地絡距離継電装置の構
成例を示す回路構成図、第4図は第3図の継電装
置の詳細を示す回路図、第5図の同構成例の応動
を説明するためのベクトル図、第6図は本発明の
一実施例における背後事故時の応動を説明するた
めの対称分等価回路図、第7図は同じく背後事故
時の応動を説明するためのベクトル図、第8図は
同実施例装置における回路構成図、第9図は平行
2回線に適用される本発明に先立つて提案された
地絡距離継電装置の構成例を示す回路構成図、第
10図は第9図の継電装置の詳細を示す回路図、
第11図は平行2回線に適用される本発明の他の
実施例を示す回路図、第12図及び第13図は本
発明のさらに異なる他の実施例をそれぞれ示す回
路図である。 1……継電装置、6,7,8……インピーダン
ス素子、9……位相検出器、9E……移相器、9
F,9G……方形波変換器、9J……タイマ、1
3……移相器、14……継電装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 3相電力系統において、相対地電圧をVY
    このVYと同一相の相電流をIY、零相電流をI0、整
    定インピーダンスをZS、K1、K2を定数(但しK2
    は角度が背後零相インピーダンスの逆数の角度と
    近似的に等しい角度であつて、90゜又は90゜強の遅
    れ角度の定数)としたとき、 VY−{IY+(K1−1)I0}ZSと I0−K2V0 の位相関係に応動することを特徴とする地絡距離
    継電装置。 2 3相電力系統において、相対地電圧をVY
    このVYと同一相の相電流をIY、零相電流をI0、零
    相電圧をV0、整定インピーダンスをZS、K1、K2
    を定数(但しK2は角度が背後零相インピーダン
    スの逆数の角度と近似的に等しい角度であつて、
    90゜又は90゜強の遅れ角度の定数)としたとき、 VY−{IY+(K1−1)I0}ZSと −K2V0 の位相関係に応動することを特徴とする地絡距離
    継電装置。 3 平行2回線からなる電力系統において、相対
    地電圧をVY、このVYと同一相の相電流をIY、零
    相電流をI0、零相電圧をV0、隣回線零相電流を
    I′0、整定インピーダンスをZS、K1、K2、K3、K4
    を定数(但しK2は角度が背後零相インピーダン
    スの逆数の角度と近似的に等しい角度であつて、
    90゜又は90゜強の遅れ角度の定数)としたとき、 VY−{IY+(K1−1)I0 +K3I′0}ZSと I0+K4I′0−K2V0 の位相関係に応動することを特徴とする地絡距離
    継電装置。 4 平行2回線からなる電力系統において、相対
    地電圧をVY、このVYと同一相の相電流をIY、零
    相電流をI0、零相電圧をV0、隣回線零相電流を
    I′0、整定インピーダンスをZS、K1、K2、K3を定
    数(但しK2は角度が背後零相インピーダンスの
    逆数の角度と近似的に等しい角度であつて、90゜
    又は90゜強の遅れ角度の定数)としたとき、 VY−{IY+(K1−1)I0 +K3I′0}ZSと−K2V0 の位相関係に応動することを特徴とする地絡距離
    継電装置。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5427940A (en) * 1977-08-04 1979-03-02 Nissin Electric Co Ltd Method of finding the distance to the grounded point

Patent Citations (1)

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JPS5427940A (en) * 1977-08-04 1979-03-02 Nissin Electric Co Ltd Method of finding the distance to the grounded point

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