JPS638570Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は包装容器に係り、さらに、詳しくは
上・下係止部を背面内に係止させて組み立てた六
面体の本装容器からなる。

従来、六面体からなる包装容器は通常係止部を
挾み込む上下面がそつくり返える傾向があり、特
に紙の目が横方向に走つている場合は、その傾向
が激しい。第１図の場合、正面Ｆに連接した上面
Ｕと下面Ｄは、これに連接した上係止部Cuと下
係止部Cdを背面Ｂ内に係止させて組み立てた際、
上面Ｕ及び下面Ｄは突出した円弧状にそりくり返
える所謂フラツプ状を呈するため、上面Ｕあるい
は下面Ｄにて直立させようとしても倒れてしまう
ことが欠点となつていた。

本考案は叙上の事情に鑑みて、第４図の如く吊
り下げ機能をもことのできるものにも吊り下げな
い場合に下面にて直立させることができ、これが
倒れることのない包装容器の提供を目的とするも
のである。

添付の第２，３，４図は本考案の一実施例を、
また第５，６図は本考案のまた別の実施例を示し
ており、以下これに就いて詳述する。

第２図において、正面１の右方には折目線２ａ
を介して右側面２が、また正面１の左方には折目
線３ａを介して左側面３、折目線４ａを介して背
面４、折目線５ａを介して糊代５が連接されてい
る。

正面１の上方には折目線６ａを介して上面６、
折目線７ａを介して上係止部７が連接されてい
る。また正面１の下方には折目線８ａを介して下
面８、折目線９ａを介して下係止部９が連接され
ている。

一方、右側面２の上下方には折目線１０ａ，１
１ａを介して右上覆片１０と右下覆片１１が連接
されている。また左側面３の上下方には折目線１
２ａ，１３ａを介して左上覆片１２と左下覆片１
３が連接されている。さらに背面４の上方には外
吊手片１４、折目線１５ａを介して内吊手片１５
が連接されている。

そして、正面１には抜窓１６が穿設され、外吊
手片１４と内吊手片１５には吊下孔１７，１８が
穿設されている。また背面４の下端４ｂは、正面
１の下端折目線８ａより短小にしており、折目線
１１ａと折目線１３ａを背面上りに傾斜させて、
組立時下面が背面上りに傾斜するようにしてい
る。

また背面４の下端には、足桁部１９，１９を設
けて該足桁部１９，１９の下端が、正面１１の下
端折目線８ａと同一水平線上にあるようにして、
組み立て包装容器が、正面１の下端折目線８ａと
背面４の足桁部１９，１９とで直立しうるように
している。

なお上下係止部７，９の両端の切り込み２０，
２０，２０，２０はロツク機構である・また各下
覆片１１，１３は折目線１１ａ，１３ａに対して
直角状に突出している。

第３図は同組み立て上りの包装容器で糊代５を
右側面２に接着し、吊下孔１７，１８は折目線１
５ａで折り返えし、覆片１０，１１，１２，１３
の上に上下面６，８を折り返えして係止部７，９
を係止させている。そして正面１の下端折目線８
ｅと背面４の足桁部１９，１９とで直立してい
る。第４図は第３図を−′線で切断した断面
図で、下面８の突出した円弧状のフラツプは、何
等支障となることもなく、上述の如くに直立しう
るものである。

第５図は、また別の実施例を示すが、先の実施
例と同様に２１は正面、２２は右側面、２３は左
側面、２４は背面、２５は糊代、２６は上面、２
７は上係止部、２８は下面、２９は下係止部、３
０は右上覆片、３１は右下覆片、３２は左上覆
片、３３は左下覆片である。そして３４は折返
片、３５は吊手片、３６は吊下孔であり、３７，
３７が足桁部である。

なお、正面２１の下端で下面２８に接する折目
線２８ａ上には、ハーフカツト３８，３８の切り
込みが入つている。このハーフカツトは、切り込
みが紙の外側から半分の厚みに入つており、従つ
て折目線２８ａにて折り曲げた際、ハーフカツト
３８，３８は丸味を帯びずに角が尖つた状態にな
る。そのため、第３図の組み立て上りの包装容器
においては、正面２１の下端折目線２８のハーフ
カツト３８，３８と、背面２４の足桁部３７，３
７とで、下面２８の巾は狭いにも拘らず、直立し
うる。

本考案の包装容器は、上記実施例の如く、六面
体とは云つても、吊手片を設けて吊り下げるよう
にすることもできる。しかし、六面体の下面は、
紙の目が横方向に沿つている場合、突出した円弧
状のフラツプを呈するために、下面が彎曲して座
りが悪く、下面にて直立させることはできなかつ
た。そのため店頭で吊り下げない普通の場合に
は、背面を下にして積み重ねるしかなかつた。し
かし、正面には抜窓等もあつて包装容器を重ねて
しまつたのでは内部の商品が分からなくなるの
で、何んとか下面にて包装容器を直立させたいと
いう要求があり、本考案の包装容器はこの要求に
答えうるものである。

そして、ハーフカツトの切り込みと併用させれ
ば、下面を背面上りに傾斜させ背面の下端に足桁
部を設ける効果が一層向上し、下面の巾が狭くて
も直立させることのできる有用且つ実用的な包装
容器である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す縦断面図、第２図は本考
案の一実施例を示す展開した状態の平面図、第３
図は同組み立て状態を示す斜視図、第４図は第３
図を−′線で切断した状態を示す縦断面図、
第５図は本考案のまた別の実施例を示す展開した
状態の平面図、第６図は同組み立て状態を示す斜
視図である。 図中：１，２１……正面、２，２２……右側
面、３，２３……左側面、４，２４……背面、
６，２６……上面、７，２７……上係止部、８，
２８……下面、８ａ，２８ａ……正面下端の折目
線、９，２９……下係止部、１９，３７……足桁
部、３８……ハーフカツトの切り込み。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 正面、背面、左・右側面に上・下面とからな
   り、上・下面に連接した上・下係止部を上記背
   面内に係止させて組み立てた六面体からなる包
   装容器において、該背面の下端を正面より短小
   にして組立時下面が背面上りに傾斜するように
   し、かつ背面の下端に足桁部を設けて包装容器
   を正面の下端と背面の足桁部とで直立しうるよ
   うにしたことを特徴とする包装容器。 ２ 正面の下端で下面に接する折目線上に、部分
   的にハーフカツトの切り込みを入れるようにし
   たことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の包装容器。