JPS638258Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、傘布に露先を取付ける装置に関す
るものである。

従来、各傘骨の先端に嵌め合わす露先を傘布に
取付けるには、露先の末端部外周に傘布の周縁を
重ねると共に、傘布から露先に設けてある透孔に
縫糸を通して縫着するので、手数のかかる問題が
あつた。

また、老化現象により糸が弱くなると、開傘時
に傘布に発生する大きな張力により糸切れが起
る。

このため、見苦しくなると共に、糸切れの箇所
が二箇所同時に発生すると、傘布がまくれる問題
もあつた。

この考案は、簡単に露先を取付けることができ
ると共に、露先から傘布が外れないようにして、
上述の問題を解消することを目的としている。

この考案は、リングに傘布の取付け部分を挿通
したのち、露先の先端からリングを押し込みなが
ら、上記露先とリングとで傘布の取付け部分を挾
持するようにした露先の取付け装置を提供する。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図において、１は傘骨の先端に嵌め込んで取付
ける露先である。

上記の露先１は、金属或は合成樹脂等を用いて
形成され、露先１の未端面から内方には、傘骨の
先端を嵌入する凹入孔２が設けられている。

３は露先１の先端から末端方向に押し込むリン
グである。

上記のリング３は、金属或は合成樹脂を用いて
形成し、例えば筒状体を寸断すると簡単かつ容易
に大量生産することができる。

また、リング３の内径は、露先１の外径と略同
等になつて、リング３の内周と露先１の外周との
間に大きな間隙が発生しないようになつている。

なお、露先１の外径は、ストレートなものと、
第１図で示したように先端部の径をわずか小さく
してリング３の嵌め込みを容易にした段付のもの
とがある。

次に露先の取付方法を説明すると、まず第１図
で示したようにリング３に傘布Ａの周縁露先取付
け部分を挿入する。

次に、露先１の先端にリング３を嵌め合わすと
共に、上記露先１の末端方向（露先１の末端に鍔
４を設けてある場合は、上記鍔４に当接する位置
まで、鍔を設けてない場合は、露先１の末端の少
し手前の位置まで）に押し込んで、上記リング３
と露先１とで傘布Ａの周縁取付け部分を挾着す
る。

上記リング３の押し込み方法は、第１図で示し
たように座板上の起立ピンに露先１の凹入孔２を
嵌挿したのち、露先１の先端にリング３を嵌め合
せ、そして露先の貫通孔を有する押し板を降下さ
せながら、上記押し板の下面貫通孔の周縁により
リング３を押し込んだり、或は対の嘴片を開閉さ
せることができる工具の片方嘴片にピンを介し露
先１を保持させたのち、上記露先１の先端に傘布
の周縁取付け部分を挿通したリング３を嵌め合
せ、そして残る片方の嘴片に設けてある露先貫通
孔の縁によつてリングを押し込むようにする。

以上のようにして露先１を取付けたのち、傘布
Ａの裏面側に上記露先１を反転させ、そして傘骨
Ｂの先端に凹入孔２を嵌め込む。

なお、露先１に対し、リング３を異色としてお
くことにより、色どりのよい露先となる。

以上のように、この考案に係る露先の取付け装
置によれば、リングに傘布の周縁露先取付け部分
を挿入したのち、露先の先端からリングを押し込
んで、上記露先とリングとで傘布の周縁露先取付
け部分を挾着するので、糸を用いた手間のかかる
取付け作業が不要になる。

また、老化現象により糸切れが発生して、開傘
時に見苦しくなる等の不都合をなくすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る取付け装置の分解平面
図、第２図は傘布に露先を取付けた縦断側面図、
第３図は傘骨に露先を取付けた平面図、第４図は
同上の縦断拡大側面図である。 Ａ……傘布、１……露先、２……凹入孔、３…
…リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 末端面から内方に傘骨の先端を嵌め込む凹入孔
   を有する露先と、この露先の先端から嵌装して押
   し込むリングとから成り、リングに挿入した傘布
   の周縁露先取付け部分を上記リングと露先とで挾
   着するようにした露先の取付け装置。