JPH0116412Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、例えばボタンが外れた場合に一時的
に使用ができる仮ボタンに関するものである。

従来の技術 一般に洋服及び作業衣等にはボタンをボタン穴
に糸を通して取り付けている。又、衣服の良品は
布地の裏側に力ボタンを設け、表ボタンと力ボタ
ンとの間を糸で結びつけている。そして、このよ
うに衣類等に取りつけたボタンが外れた場合は、
針と糸でボタン穴に糸を通して衣類等に取りつけ
ている。

考案が解決しようとする問題点 従来のボタンの取り付け方法であると、外出中
等にボタンが外れると針と糸でボタン穴と布地に
糸を通して縫着しなければならず手間を要してい
た。

本考案は、上記のような問題点に鑑みてなされ
たものであつて、応急措置として誰でも簡単に取
りつけができる仮ボタンを提供することを目的と
している。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するための本考案の構成を、実
施例に対応する第１図を用いて説明すると、本考
案の仮ボタンは、半円形板１と該半円形板１より
径及び厚味の小さい半円形状の挿入板２の夫々の
弦を一体的に固着して前記半円形板１の弦の位置
より段差を設けた円形状ボタンＡを形成し、前記
挿入板２の弧の外周縁より前記円形状ボタンＡの
中心方向に向つて僅か許り切り込んでＶ状溝３を
設け、前記挿入板２全体をカバーしうるように内
部を中空にした半円形状カバー体Ｂの外周端と前
記半円形板１の外周端を蝶番附け５して前記半円
形状カバー体Ｂ内に挿入板２を挿入しうるように
形成し、前記半円形状カバー体Ｂの対応する上面
と下面の弦から弧の方向に向つて前記挿入板２の
半径の長さから前記Ｖ状溝３の深さを差し引いた
長さよりも短く切り込んで内端に小さい丸味を設
けたＶ状溝４を形成したものである。

作 用 次に作用を第２図とともに説明する。

表ボタン６を取りつけた紐７を一旦布地８を通
して布地８の裏側に引き出して、円形状ボタンＡ
のＶ状溝３内に嵌め込み、次に半円形状カバー体
Ｂ内に挿入板２全体を挿入して、紐７を半円形状
カバー体ＢのＶ状溝４に嵌め込ませて、半円形板
１と半円形状カバー体Ｂを嵌合する。Ｖ状溝３，
４の深さの和は挿入板２の半径よりも浅く設けら
れているので、半円形板１とカバー体Ｂを嵌合し
た場合にＶ状溝３，４は重なり合うことなくＶ状
溝３，４の内端間に一定の距離を設けているの
で、紐７はＶ状溝３の内端、即ち切込終端で支え
られて屈曲し、Ｖ状溝３，４内端間の半円形状カ
バー体Ｂの押圧力により挿入板２に押しつけられ
て紐７は円形状ボタンＡより抜け出ない。

尚、紐７を引き抜くときは、半円形板１と半円
形状カバー体Ｂの係合を互いに外すことにより紐
７はカバー体Ｂからの押圧力から開放され、引き
伸されて布地８から引き抜くことができるのであ
る。

実施例 実施例について図面を参照して説明すると、半
円形板１と半円形板１より径及び厚味の小さい半
円形状の挿入板２の夫々の弦を一体的に固着して
半円形板１の弦の位置に段差を設けた円形状ボタ
ンＡを形成する半円形板１と挿入板２は夫々の径
の中心及び厚みの中心が一致するように固着して
平面、底面、側面に段差を設ける。Ｖ状溝３は、
挿入板２の弧の外周縁より円形状ボタンＡの中心
方向に向つて僅かばかり切り込む。Ｖ状溝３の位
置は弧の外周縁中央部より切り込むことが好まし
い。半円形状カバー体Ｂは内部に挿入板２全体を
密着カバーしうるように弦部側面を開口した中空
体とする。半円形状カバー体Ｂの対応する上面と
下面の弦から弧の方向に向つて僅か許り切り込ん
で内端に丸味をもたせたＶ状溝４を形成する。Ｖ
状溝４の深さは、挿入板２の半径の長さからＶ状
溝３の深さを差し引いた長さよりも浅い。半円形
板１と半円形状カバー体Ｂの外周端を蝶番附け５
により左右に開閉するように形成する。９，１０
は係止具である。

考案の効果 本考案は以上のように構成されているので以下
の効果を奏する。

紐が屈曲されてＶ状溝の端部に引つ掛り、半円
形状カバー体で押圧され、かつ半円形板と半円形
状カバーの接合部でも押圧されるので紐を引つ張
つても抜け出ず、ボタンは衣服等にしつかりと固
定される。

係合部を互いに脱着することにより、紐の動き
を調整できる。

また、ボタンが外れた場合でもボタンの穴に針
を通すことにより容易に応急措置をとりうる。

さらに、布地の裏面に用いることにより、力ボ
タンとしての役目をしうるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案仮ボタンの斜視図、第２図はボ
タンの取付状態を示す一部切欠正面図、第３図は
第２図の平面図である。 １……半円形板、２……挿入板、３，４……Ｖ
状溝、５……蝶番附け、Ａ……円形状ボタン、Ｂ
……半円形状カバー体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 半円形板１と該半円形板１より径及び厚味の小
   さい半円形状の挿入板２の夫々の弦を一体的に固
   着して前記半円形板１の弦の位置より段差を設け
   た円形状ボタンＡを形成し、前記挿入板２の弧の
   外周縁より前記円形状ボタンＡの中心方向に向つ
   て僅か許り切り込んでＶ状溝３を設け、前記挿入
   板２全体をカバーしうるように内部を中空にした
   半円形状カバー体Ｂの外周端と前記半円形板１の
   外周端を蝶番附け５して前記カバー体Ｂ内に挿入
   板２を挿入しうるように形成し、前記カバー体Ｂ
   の対応する上面と下面の弦から弧の方向に向つて
   前記挿入板２の半径の長さから前記Ｖ状溝３の深
   さを差し引いた長さよりも短く切り込んで内端に
   小さい丸味を設けたＶ状溝４を形成した仮ボタ
   ン。