JPS63824Y2

JPS63824Y2 -

Info

Publication number: JPS63824Y2
Application number: JP1981016540U
Authority: JP
Priority date: 1981-02-06
Filing date: 1981-02-06
Publication date: 1988-01-11
Also published as: JPS57133650U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はリーダを前後に傾動可能に支持する杭
打機のリーダ支持装置に関するものである。

従来、この種のリーダ支持装置においては、リ
ーダ下部に取付けたリーダピンを、ベースマシン
前部に装着したリーダサポートに前後方向に一定
範囲でスライド可能に取付け、このリーダピンに
はスライドヨークを固定し、このスライドヨーク
の左右方向中央部に単一の油圧シリンダを連結
し、該シリンダの伸縮作動によつてリーダピンを
前後にスライドさせる構成となつている。ところ
が、この従来装置によると、リーダサポートとリ
ーダピンの摺接部分の摩擦抵抗が左右アンバラン
スになつた場合に、リーダピンの左右両側の移動
量に差が生じ、該ピンが傾いてしまう場合が多々
あつた。これが繰り返されると上記摺接部分の摩
耗が著しく促進され、装置の耐久性が低下するこ
とになつていた。さらに、このようなリーダピン
の傾きによつてリーダ軸がしばしば変動すること
によつて杭打精度が悪くなり、作業に支障を来す
ことにもなつていた。

また、近時、アースオーガの大型化の傾向にあ
り、これに伴つてアースオーガからリーダに加え
られるねじり荷重も増大し、このねじり荷重によ
つても上記したようなリーダピン傾斜状態に陥る
こととなつていた。

一方、リーダピンの左右両側を別々の油圧シリ
ンダで移動させる構成も一部に採用されている
が、これによると、実際上、リーダ重量やリーダ
に装着されたアタツチメント重量のアンバラン
ス、それにリーダの傾斜等によつて二本の油圧シ
リンダに作用する負荷が不均等となり易いため、
該両シリンダを完全に同期させることは困難とな
り、これを解決するために油圧システムが複雑化
および大型化する問題があつた。

そこで本考案は、あくまでも単一の油圧シリン
ダを用いた簡単な構造で、リーダピンの傾きを確
実に防止できる杭打機のリーダ支持装置を得んと
するものである。

以下、本考案の実施例を図に依拠して説明す
る。１はベースマシン、２は該ベースマシン１の
前部に樹立されたリーダ、３はこのリーダ２に装
着されたアースオーガである。ベースマシン１の
前面にはリーダサポート４がピン５…によつて装
着されている。リーダ２は、下部がリーダピン６
を介してリーダサポート４に支持され、この下部
でリーダ重量が支えられる。また、同リーダ２の
上部は、上下両側が自在継手を介してリーダ２お
よびベースマシン１に枢着された左右一対のステ
イシリンダ７によつて支持され、リーダ２はこの
ステイシリンダ７による上部支持点を支点として
前後に傾動しうるように起立支承されている。

リーダサポート４によるリーダ下部の支持構造
を第２図以降によつて詳述する。

リーダピン６はリーダ下部を左右に貫通して設
けられている。リーダ２から突出した該リーダピ
ン６の左右両側にはスラストワツシヤ８，８、さ
らにその外側にスライドブロツク９，９が装着さ
れ、該スライドブロツク９，９が、リーダサポー
ト４の前端部左右両側に設けられた前後に長い窓
孔状のガイド孔１０，１０に前後にスライド可能
に嵌合されている。こうして、リーダピン６がリ
ーダサポート４に対して前後水平方向にスライド
しうるように支持されている。

１１は油圧シリンダで、リーダサポート４内の
後部に前後方向に沿つた水平姿勢で設けられてい
る。また、リーダサポート４の前後方向中間部に
は回転軸１２がリーダピン６と平行、すなわち左
右方向に沿つた水平姿勢で回転自在に取付けられ
ている。この回転軸１２の軸方向中間部にトルク
アーム１３が該軸１２と一体回動しうるように垂
下姿勢で装着され、このトルクアーム１３の下端
が油圧シリンダ１１のロツド端に連動連結されて
いる。回転軸１２の左右両側部はリーダサポート
４外に突出され、この回転軸左右両端部に左右一
対のトルクレバー１４，１４が該軸１２と一体回
動しうるように上向き姿勢で装着されている。こ
の両側トルクレバー１４，１４には左右一対のリ
ンク１５，１５の前端が枢支連結され、この両リ
ンク１５，１５の後端が前記リーダピン６の左右
両端部に枢支連結されている。なお、一対のリン
ク１５，１５およびトルクレバー１４，１４はそ
れぞれ形状、サイズ、それに位相的にも左右全く
同一となるように構成されている。

このようにして、左右一対のリンク１５，１５
とトルクレバー１４，１４と単一の回転軸１２お
よびトルクアーム１３、それに油圧シリンダ１１
によつてリーダピン６のスライド機構が構成され
ている。

かゝる構成において、油圧シリンダ１１を伸縮
作動させると、第４図に示すようにトルクアーム
１３が回動し、これと一体に回転軸１２が回転す
る。この回転軸１２の回転力は左右のトルクレバ
ー１４，１４によつてリンク１５，１５に前後方
向のスライド力として伝えられ、このスライド力
がリーダピン６の左右両端部に同時に伝達され
る。すなわち、この装置によるときは、左右全く
同一構造でかつ左右同期作動するスライド機構に
よつて油圧シリンダ１１の伸縮力がリーダピン６
の左右両端部に同時に加えられ、かつ、該ピン左
右両端部は常に同期して移動するように構成して
あるため、該ピン６とリーダサポート４の摺接部
分の摩擦抵抗が左右アンバランスになつた場合等
でも同ピン６が傾くおそれがなくなる。このた
め、スライドブロツク９，９等上記摺接部分の摩
耗が軽減され、装置の耐久性が向上するととも
に、リーダのねじれを防止して精度の安定した杭
打作業を行なうことができる。また、アースオー
ガ掘削作業時にリーダ２に作用するねじり荷重
は、リーダピン６から両側リンク１５，１５に互
いに逆方向に加えられ、トルクレバー１４，１４
を介して回転軸１２に伝えられ、こゝで相殺され
るため、リーダ２からのねじり荷重は油圧シリン
ダ１１には伝達されない、従つて、油圧シリンダ
１１には前後方向荷重に対する充分な強度さえも
たせればよいため、該シリンダ１１を特別仕様と
する必要がなく、従来装置で使用されているのと
同等のもので事足りることとなる。ところで、ア
タツチメントからリーダ２に加えられる左右方向
の荷重は、スラストワツシヤ８，８を介してリー
ダサポート４に伝えられる。従つて、スライド機
構に左右方向の無理な荷重が作用するおそれがな
い。

なお、上記実施例では油圧シリンダ１１と回転
軸１２とを該軸１２の軸方向中央部で連結した
が、この連結位置は左または右にずらせても差支
えない。要は、平面的にみて、シリンダ１１の伸
縮動作線方向とリーダピン６の動作方向線が平行
となり、第４図に示すようなリンクモーシヨンが
行なわれるようにすればよい。

以上述べたように本考案によれば、単一シリン
ダ式の簡単な構造でありながら、リーダピンを常
に左右両側同期状態で前後にスライドさせること
ができ、摺動抵抗の左右アンバランスや掘削作業
時のねじり荷重によるリーダピン６の傾きを確実
に防止することができる。このため、従来問題と
なつていたリーダピンの傾きによるリーダピンと
リーダサポートの摺接部分の摩耗、それが高じで
の破損、リーダのガタツキを防止できる。

従つて、装置の耐久性を向上できるとともに、
精度の安定した杭打作業を行なうことができるも
のである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は杭打機の
全体側面図、第２図は第１図−線に沿う要部
の拡大断面図、第３図は同拡大側面図、第４図は
作用を設明するための模式図である。１……ベースマシン、２……リーダ、４……リ
ーダサポート、６……リーダピン、１１……油圧
シリンダ、１２……回転軸、１３……トルクアー
ム、１４，１４……トルクレバー、１５，１５…
…リンク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ベースマシンの前部にリーダサポートを取付
け、このリーダサポートに対し、リーダ下部の左
右両側に突出させたリーダピンを前後水平方向に
スライドしうるように取付ける杭打機のリーダ支
持装置において、上記リーダサポートに上記リー
ダピンと平行な水平姿勢で回転軸を設け、この回
転軸の左右両側に一対のトルクレバー、中間部に
単一のトルクアームをそれぞれ該軸と一体に回動
しうるように取付け、上記トルクアームを、リー
ダサポートに前後水平方向に伸縮作動するように
設けられた単一の油圧シリンダに連動連結する一
方、上記両トルクレバーを左右一対のリンクを介
して上記リーダピンの左右両側に連動連結してな
ることを特徴とする杭打機のリーダ支持装置。