JPS638233Y2 - - Google Patents
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- JPS638233Y2 JPS638233Y2 JP1985140776U JP14077685U JPS638233Y2 JP S638233 Y2 JPS638233 Y2 JP S638233Y2 JP 1985140776 U JP1985140776 U JP 1985140776U JP 14077685 U JP14077685 U JP 14077685U JP S638233 Y2 JPS638233 Y2 JP S638233Y2
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Landscapes
- Cigarettes, Filters, And Manufacturing Of Filters (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本考案はたばこ煙の香喫味に悪影響を与えるこ
となく不要ガス相成分の低減に有効で、しかも量
産可能な喫煙ホルダーに関する。 (従来の技術) 一般にたばこの喫煙によつて生ずる煙成分は、
低分子成分から高分子成分に至るまでの多種類の
化学成分から構成されており、通常これらは大別
してガス相成分と粒子相成分とに区分される。 粒子相成分は、たばこ煙の約8%を占め、ニコ
チン、有機酸エステル、フイタジエンその他の高
沸点成分などからなり、これらの成分中には、た
ばこ香喫味の源泉となる有用成分が多く含有され
ている。一方、ガス相成分は、たばこ煙の約92%
を占め、この成分中にも粒子相成分と同様、たば
この香喫味に重要な役割を与える有機ガス成分が
一部含有されているが、反面、一酸化炭素
(CO)、酸化窒素(NOx)、アルデヒドなど健康
上望ましくないとされている成分や、喫煙に際し
て刺激を与える成分が含有されている。従つて、
このような不要ガス相成分の低減は近年たばこ産
業における重要な課題とされている。 従来、上記たばこ煙中の不要ガス相成分を低減
させる手段としては、たばこフイルター又は喫煙
ホルダー内に活性炭を装填してこれに吸着させる
方法、たばこ巻紙、フイルターチツプ紙又は喫煙
ホルダーの側面に小孔を開けて、喫煙時に空気を
この小孔から同時に吸引させ、たばこ煙を希釈す
る方法などが実用化されている。しかし、前者の
活性炭吸着法の場合は、不要ガス相成分と同時に
香喫味上有用な煙成分も吸着される欠点があり、
又、後者の開孔空気希釈法の場合は、不要ガス相
成分の濃度が希釈される効果が著しい反面、香喫
味成分の濃度も伴せて希釈されるという欠点を伴
なう。 これらの欠点を解決する手段として本考案者等
はガス相成分の拡散現象を利用した喫煙ホルダー
を考案した(実公昭60−5828号公報)。この喫煙
ホルダーは煙の粒子相成分は通さないが、低分子
のガス相成分をある程度通すような通気性の紙
で、煙不通過性のプラスチツク、金属、陶器等の
硬質素材からなる柱体の外周を煙通路となる空隙
部を隔して巻いた筒状体をホルダー内に挿着して
なるもので、煙の通路から通気性の紙を通して不
要ガス相成分のみを選択的に外部に拡散させて減
少させる点で香喫味に対する影響が少なく望まし
い手段である。しかしこの喫煙ホルダーでは、内
部に煙不透過性の硬質の柱体を包含させるため、
通常のフイルター巻上機による製造が困難であ
り、連続多量生産に適さずコスト高となる欠点が
ある。 (考案が解決しようとする問題点) 本考案はたばこ煙から不要ガス相成分を減少さ
せる手段の従来技術に伴なう上記の問題点に着目
してなされたもので、その目的は、たばこ煙の香
喫味に実質的に悪影響を与えることなく、一酸化
炭素、酸化窒素等の不要ガス相成分を効果的に低
減させ、かつ安価に量産可能な喫煙ホルダーを提
供することにある。 (問題点を解決するための手段) 以下に本考案を実施例を示す添付の図面に基づ
いて詳細に説明する。 第1図に本考案の喫煙ホルダーの縦断面図、第
2図に第1図の喫煙ホルダーに挿着されるフイル
タープラグの斜視図を示した。 図において、本考案の喫煙ホルダーに挿着され
るフイルタープラグ1は、50mm/H2O以下の超
低ろ過性繊維束からなる煙ろ過材2の外周部を通
気度5〜15ml/min・cm2・10cmH2Oの範囲の通気
性プラグ紙3を用いて円柱状に巻上げることによ
り作製される。 上記において通気抵抗はフイルタープラグ1中
に空気を20℃、760Torrにおいて17.5ml/secの流
速で通過させたときの入口と出口との間に生じた
圧力差をmm水柱で表わしたものであり、又、通気
度は差圧100mmH2Oのもとに紙の通気面1cm2を
1min間に通過する空気量(20℃、760Torr、60
%RH)をml/min・cm2・10cmH2Oで表わしたも
のである。 この煙ろ過材2は繊維束を構成する単繊維の繊
度、本数等を適当に選択することにより所望の通
気抵抗に調製することができるが、通常単繊維の
繊度としては約7〜20デニール、単繊維の収束本
数は1800〜5100本の範囲である。この繊維束を構
成する繊維としては、一般にたばこ煙フイルター
素材として広く使用されているアセテート繊維が
望ましいが、このほか、ポリウレタン、ポリオレ
フイン、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊
維、木材パルプ、レーヨン、ガラス等の再生繊
維、および綿、絹等の天然繊維であつてもよい。
この煙ろ過材2の上記の通気抵抗は通常のシガレ
ツトフイルターに使用されるフイルターの通気抵
抗200〜250mmH2O/100mmに比し著しく少さく、
たばこ煙の粒子相成分に対しては超低ろ過性であ
る。 この煙ろ過材2の通気抵抗を50mmH2O/100mm
以下に限定した理由は、50mmH2O/100mmを超え
るときは、煙中の香喫味にかかわる粒子相成分の
ろ過量が大となり、たばこの銘柄に特有の香喫味
イメージを変化させてしまい好ましくないためで
ある。 又、煙ろ過材2の外周に巻上げられるプラグ紙
3はその通気度が5〜15ml/min・cm2・10cmH2O
の範囲のものが望ましく、5ml/min・cm2・10cm
H2O未満ではガス相成分の煙ろ過材2からプラ
グ紙3を通しての拡散による減少効果が不十分と
なり、一方、15ml/min・cm2・10cmH2Oを超える
ときは、フイルター内に空気が導入され希釈され
るため粒子相成分の減少率も急激に増加し、たば
こ煙の香喫味を低下させるので望ましくない。 フイルタープラグ1の直径及び長さは、十分な
ガス相成分の低減が達成できると共に所持に好都
合な大きさの喫煙ホルダーに挿着し得るようにす
る上から適宜に設定できるが、通常直径約0.8cm、
長さ約3〜6cmが適当とされる。 以上の構成からなるフイルタープラグ1は通常
のフイルタープラグ製造装置を用いて容易に量産
することができる。 第1図において4はフイルタープラグ1を挿着
する円筒形の筒体であり、その一端は内壁に周設
されたリブ6を介して巻たばこ保持部5に形成さ
れ、又、他端には吸い口7が螺合又は嵌合等によ
り着脱自在に装着される。リブ6は筒体4内に挿
着されるフイルタープラグ1の位置決めと同時
に、喫煙によるたばこ煙が殆どフイルタープラグ
1の煙ろ過材2内を通過するように形成される。
又、筒体4の筒壁には、フイルタープラグ1のプ
ラグ紙3を通して外部に放散される煙中ガス相成
分の放散用開孔8が設けられる。この開孔8は筒
体4内に挿着されたフイルタープラグ1と筒体4
の内壁との間に形成される間隙9に連通して適宜
設けられる。この開孔8は例えば幅2〜3mm、長
さ10〜30mmの長孔を2〜4列筒体4の軸方向に穿
設したものとすることができる。又、第1図の例
ではフイルタープラグ1は筒体4内に吸い口7の
側から挿着される。 第3図は本考案の喫煙ホルダーの他の実施例の
縦断面図を示し、この実施例ではフイルタープラ
グ1が挿着される筒体10と吸い口7が一体に形
成されると共に、巻たばこ保持部11が筒体10
と螺合又は嵌合により着脱自在に形成される。こ
の場合、フイルタープラグ1の位置決め用等のリ
ブ6は巻たばこ保持部11の内壁に周設されてい
る。この例ではフイルタープラグ1は筒体10の
巻たばこ保持部11側から挿着される。 以上の構成からなる筒体4,10、吸い口7、
巻たばこ保持部11等は保持、使用に際して容易
に変形しないように、プラスチツク、金属、木
材、陶器等の硬質材料により製作される。 (作用) 上述の構成からなる本考案の喫煙ホルダーに巻
たばこを接続して喫煙するときは、後述する実施
例からも明らかなように、喫煙された主流煙中の
粒子相成分の減少率に比しガス相成分の減少率が
特に大きい。この理由は以下に述べる作用機構に
より達成されるものと考えられる。すなわち、喫
煙されるたばこ煙は巻たばこの未燃焼部分を通過
したのち、本考案のフイルタープラグ1の煙ろ過
材2の繊維層内を通過するが、煙ろ過材2の通気
抵抗は極めて少さいため煙中の粒子相成分は殆ど
ろ過されることがない。又、煙ろ過材2のプラグ
紙3は通気度が5〜15ml/min・cm2・10cmH2Oの
範囲であるため、分子量の大きい粒子相成分はプ
ラグ紙を通しての外部拡散が殆ど防止されると共
に、分子量の小さいガス相成分のみが煙ろ過材2
と外気との間の濃度差に基づく分子拡散が活発に
行なわれて短時間に減少する。又、このガス相成
分の拡散は、煙ろ過体中心部からプラグ紙3まで
の流動抵抗が減少することにより、より促進され
るものと考えられる。 又、本考案によれば煙ろ過材2の通気抵抗を前
述した範囲で種々に変えることにより、僅かでは
あるが粒子相成分の減少率を調整し得る作用があ
る。 (実施例 1) 単糸繊度15デニールのアセテート繊維約3000本
を収束して直径8.3mmの繊維束を作り、これを長
さ30mmに切断して煙ろ過材とし、これを通気度10
ml/min・cm2・10cmH2Oのプラグ紙で巻上げてフ
イルタープラグを試製した。このフイルタープラ
グの通気抵抗は30mmH2O/100mmであつた。 このフイルタープラグを第1図に示す構造の内
径10.5mmの金属製筒体内に挿着し、筒体の端部に
吸い口を取付けた全長62mmの本考案の喫煙ホルダ
ーを作製した。この喫煙ホルダーの巻たばこ保持
部に市販のハイライト(日本たばこ産業株式会社
登録商標)を接続し、フイルトローナ社(英国)
製の定容量型自動喫煙装置に装填して標準条件
(1分間1回、1回2秒間に35ml吸引される条件
で、刻み部分5cmを喫煙する。)で喫煙させ、主
流煙中の粒子相成分をケンブリツジフイルターに
捕集秤量すると共に、主流煙中ガス相成分のうち
COを富士電気計装株式会社製2FB赤外線CO分析
計を用いて定量した。 一方、対照として前記ハイライトについて上記
と同様の試験方法で主流煙中の粒子相成分とCO
とを夫々定量し、この値を基準として上記本考案
の喫煙ホルダーを用いた場合の粒子相成分及び
COの減少率を算出した。結果は次表のとおりで、
粒子相成分の減少率に比しCOの減少率が顕著で
あつた。
となく不要ガス相成分の低減に有効で、しかも量
産可能な喫煙ホルダーに関する。 (従来の技術) 一般にたばこの喫煙によつて生ずる煙成分は、
低分子成分から高分子成分に至るまでの多種類の
化学成分から構成されており、通常これらは大別
してガス相成分と粒子相成分とに区分される。 粒子相成分は、たばこ煙の約8%を占め、ニコ
チン、有機酸エステル、フイタジエンその他の高
沸点成分などからなり、これらの成分中には、た
ばこ香喫味の源泉となる有用成分が多く含有され
ている。一方、ガス相成分は、たばこ煙の約92%
を占め、この成分中にも粒子相成分と同様、たば
この香喫味に重要な役割を与える有機ガス成分が
一部含有されているが、反面、一酸化炭素
(CO)、酸化窒素(NOx)、アルデヒドなど健康
上望ましくないとされている成分や、喫煙に際し
て刺激を与える成分が含有されている。従つて、
このような不要ガス相成分の低減は近年たばこ産
業における重要な課題とされている。 従来、上記たばこ煙中の不要ガス相成分を低減
させる手段としては、たばこフイルター又は喫煙
ホルダー内に活性炭を装填してこれに吸着させる
方法、たばこ巻紙、フイルターチツプ紙又は喫煙
ホルダーの側面に小孔を開けて、喫煙時に空気を
この小孔から同時に吸引させ、たばこ煙を希釈す
る方法などが実用化されている。しかし、前者の
活性炭吸着法の場合は、不要ガス相成分と同時に
香喫味上有用な煙成分も吸着される欠点があり、
又、後者の開孔空気希釈法の場合は、不要ガス相
成分の濃度が希釈される効果が著しい反面、香喫
味成分の濃度も伴せて希釈されるという欠点を伴
なう。 これらの欠点を解決する手段として本考案者等
はガス相成分の拡散現象を利用した喫煙ホルダー
を考案した(実公昭60−5828号公報)。この喫煙
ホルダーは煙の粒子相成分は通さないが、低分子
のガス相成分をある程度通すような通気性の紙
で、煙不通過性のプラスチツク、金属、陶器等の
硬質素材からなる柱体の外周を煙通路となる空隙
部を隔して巻いた筒状体をホルダー内に挿着して
なるもので、煙の通路から通気性の紙を通して不
要ガス相成分のみを選択的に外部に拡散させて減
少させる点で香喫味に対する影響が少なく望まし
い手段である。しかしこの喫煙ホルダーでは、内
部に煙不透過性の硬質の柱体を包含させるため、
通常のフイルター巻上機による製造が困難であ
り、連続多量生産に適さずコスト高となる欠点が
ある。 (考案が解決しようとする問題点) 本考案はたばこ煙から不要ガス相成分を減少さ
せる手段の従来技術に伴なう上記の問題点に着目
してなされたもので、その目的は、たばこ煙の香
喫味に実質的に悪影響を与えることなく、一酸化
炭素、酸化窒素等の不要ガス相成分を効果的に低
減させ、かつ安価に量産可能な喫煙ホルダーを提
供することにある。 (問題点を解決するための手段) 以下に本考案を実施例を示す添付の図面に基づ
いて詳細に説明する。 第1図に本考案の喫煙ホルダーの縦断面図、第
2図に第1図の喫煙ホルダーに挿着されるフイル
タープラグの斜視図を示した。 図において、本考案の喫煙ホルダーに挿着され
るフイルタープラグ1は、50mm/H2O以下の超
低ろ過性繊維束からなる煙ろ過材2の外周部を通
気度5〜15ml/min・cm2・10cmH2Oの範囲の通気
性プラグ紙3を用いて円柱状に巻上げることによ
り作製される。 上記において通気抵抗はフイルタープラグ1中
に空気を20℃、760Torrにおいて17.5ml/secの流
速で通過させたときの入口と出口との間に生じた
圧力差をmm水柱で表わしたものであり、又、通気
度は差圧100mmH2Oのもとに紙の通気面1cm2を
1min間に通過する空気量(20℃、760Torr、60
%RH)をml/min・cm2・10cmH2Oで表わしたも
のである。 この煙ろ過材2は繊維束を構成する単繊維の繊
度、本数等を適当に選択することにより所望の通
気抵抗に調製することができるが、通常単繊維の
繊度としては約7〜20デニール、単繊維の収束本
数は1800〜5100本の範囲である。この繊維束を構
成する繊維としては、一般にたばこ煙フイルター
素材として広く使用されているアセテート繊維が
望ましいが、このほか、ポリウレタン、ポリオレ
フイン、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊
維、木材パルプ、レーヨン、ガラス等の再生繊
維、および綿、絹等の天然繊維であつてもよい。
この煙ろ過材2の上記の通気抵抗は通常のシガレ
ツトフイルターに使用されるフイルターの通気抵
抗200〜250mmH2O/100mmに比し著しく少さく、
たばこ煙の粒子相成分に対しては超低ろ過性であ
る。 この煙ろ過材2の通気抵抗を50mmH2O/100mm
以下に限定した理由は、50mmH2O/100mmを超え
るときは、煙中の香喫味にかかわる粒子相成分の
ろ過量が大となり、たばこの銘柄に特有の香喫味
イメージを変化させてしまい好ましくないためで
ある。 又、煙ろ過材2の外周に巻上げられるプラグ紙
3はその通気度が5〜15ml/min・cm2・10cmH2O
の範囲のものが望ましく、5ml/min・cm2・10cm
H2O未満ではガス相成分の煙ろ過材2からプラ
グ紙3を通しての拡散による減少効果が不十分と
なり、一方、15ml/min・cm2・10cmH2Oを超える
ときは、フイルター内に空気が導入され希釈され
るため粒子相成分の減少率も急激に増加し、たば
こ煙の香喫味を低下させるので望ましくない。 フイルタープラグ1の直径及び長さは、十分な
ガス相成分の低減が達成できると共に所持に好都
合な大きさの喫煙ホルダーに挿着し得るようにす
る上から適宜に設定できるが、通常直径約0.8cm、
長さ約3〜6cmが適当とされる。 以上の構成からなるフイルタープラグ1は通常
のフイルタープラグ製造装置を用いて容易に量産
することができる。 第1図において4はフイルタープラグ1を挿着
する円筒形の筒体であり、その一端は内壁に周設
されたリブ6を介して巻たばこ保持部5に形成さ
れ、又、他端には吸い口7が螺合又は嵌合等によ
り着脱自在に装着される。リブ6は筒体4内に挿
着されるフイルタープラグ1の位置決めと同時
に、喫煙によるたばこ煙が殆どフイルタープラグ
1の煙ろ過材2内を通過するように形成される。
又、筒体4の筒壁には、フイルタープラグ1のプ
ラグ紙3を通して外部に放散される煙中ガス相成
分の放散用開孔8が設けられる。この開孔8は筒
体4内に挿着されたフイルタープラグ1と筒体4
の内壁との間に形成される間隙9に連通して適宜
設けられる。この開孔8は例えば幅2〜3mm、長
さ10〜30mmの長孔を2〜4列筒体4の軸方向に穿
設したものとすることができる。又、第1図の例
ではフイルタープラグ1は筒体4内に吸い口7の
側から挿着される。 第3図は本考案の喫煙ホルダーの他の実施例の
縦断面図を示し、この実施例ではフイルタープラ
グ1が挿着される筒体10と吸い口7が一体に形
成されると共に、巻たばこ保持部11が筒体10
と螺合又は嵌合により着脱自在に形成される。こ
の場合、フイルタープラグ1の位置決め用等のリ
ブ6は巻たばこ保持部11の内壁に周設されてい
る。この例ではフイルタープラグ1は筒体10の
巻たばこ保持部11側から挿着される。 以上の構成からなる筒体4,10、吸い口7、
巻たばこ保持部11等は保持、使用に際して容易
に変形しないように、プラスチツク、金属、木
材、陶器等の硬質材料により製作される。 (作用) 上述の構成からなる本考案の喫煙ホルダーに巻
たばこを接続して喫煙するときは、後述する実施
例からも明らかなように、喫煙された主流煙中の
粒子相成分の減少率に比しガス相成分の減少率が
特に大きい。この理由は以下に述べる作用機構に
より達成されるものと考えられる。すなわち、喫
煙されるたばこ煙は巻たばこの未燃焼部分を通過
したのち、本考案のフイルタープラグ1の煙ろ過
材2の繊維層内を通過するが、煙ろ過材2の通気
抵抗は極めて少さいため煙中の粒子相成分は殆ど
ろ過されることがない。又、煙ろ過材2のプラグ
紙3は通気度が5〜15ml/min・cm2・10cmH2Oの
範囲であるため、分子量の大きい粒子相成分はプ
ラグ紙を通しての外部拡散が殆ど防止されると共
に、分子量の小さいガス相成分のみが煙ろ過材2
と外気との間の濃度差に基づく分子拡散が活発に
行なわれて短時間に減少する。又、このガス相成
分の拡散は、煙ろ過体中心部からプラグ紙3まで
の流動抵抗が減少することにより、より促進され
るものと考えられる。 又、本考案によれば煙ろ過材2の通気抵抗を前
述した範囲で種々に変えることにより、僅かでは
あるが粒子相成分の減少率を調整し得る作用があ
る。 (実施例 1) 単糸繊度15デニールのアセテート繊維約3000本
を収束して直径8.3mmの繊維束を作り、これを長
さ30mmに切断して煙ろ過材とし、これを通気度10
ml/min・cm2・10cmH2Oのプラグ紙で巻上げてフ
イルタープラグを試製した。このフイルタープラ
グの通気抵抗は30mmH2O/100mmであつた。 このフイルタープラグを第1図に示す構造の内
径10.5mmの金属製筒体内に挿着し、筒体の端部に
吸い口を取付けた全長62mmの本考案の喫煙ホルダ
ーを作製した。この喫煙ホルダーの巻たばこ保持
部に市販のハイライト(日本たばこ産業株式会社
登録商標)を接続し、フイルトローナ社(英国)
製の定容量型自動喫煙装置に装填して標準条件
(1分間1回、1回2秒間に35ml吸引される条件
で、刻み部分5cmを喫煙する。)で喫煙させ、主
流煙中の粒子相成分をケンブリツジフイルターに
捕集秤量すると共に、主流煙中ガス相成分のうち
COを富士電気計装株式会社製2FB赤外線CO分析
計を用いて定量した。 一方、対照として前記ハイライトについて上記
と同様の試験方法で主流煙中の粒子相成分とCO
とを夫々定量し、この値を基準として上記本考案
の喫煙ホルダーを用いた場合の粒子相成分及び
COの減少率を算出した。結果は次表のとおりで、
粒子相成分の減少率に比しCOの減少率が顕著で
あつた。
【表】
(考案の効果)
本考案の喫煙ホルダーは以上詳細に説明した構
成及び作用よりなり、又実施例の結果からも明ら
かなように、巻たばこをこの喫煙ホルダーに接続
して喫煙するときは、たばこ煙中の香喫味成分を
多く含む粒子相成分の減少を極力防止しつつ、一
酸化炭素、酸化窒素、アルデヒド等の不要ガス相
成分を効果的に減少させることができる。又、本
考案の喫煙ホルダーに挿着されるフイルタープラ
グ及びこれを挿着するためのホルダーも量産可能
であるから安価に提供することができる等の利点
が得られる。 (実施例 2) 15デニールのアセテート繊維約4000本及び4デ
ニールのアセテート繊維約11000本を束ね通気度
10ml/min・cm2・10cmH2Oのプラグ紙で巻き上
げ、直径8.3mm長さ30mmのフイルタープラグとし
た。フイルタープラグの通気抵抗はそれぞれ102
mmH2O/100mm、50mmH2O/100mmであつた。 このフイルタープラグと実施例1で得られたフ
イルタープラグとを実施例1と同様の第1図に示
す構造の喫煙ホルダーに挿着し、ハイライト及び
チエリー(ともに日本たばこ産業株式会社登録商
標)を接続したものを特別に訓練されたパネル20
人による官能検査の対象とした。この結果20人全
員から通気抵抗102mmH2O/100mmのフイルター
プラグのでは製品の香喫味イメージが変わるが、
通気抵抗30mmH2O/100mm及び50mmH2O/100mm
のフイルタープラグを挿着したホルダーでは変化
しないというコメントが得られた。
成及び作用よりなり、又実施例の結果からも明ら
かなように、巻たばこをこの喫煙ホルダーに接続
して喫煙するときは、たばこ煙中の香喫味成分を
多く含む粒子相成分の減少を極力防止しつつ、一
酸化炭素、酸化窒素、アルデヒド等の不要ガス相
成分を効果的に減少させることができる。又、本
考案の喫煙ホルダーに挿着されるフイルタープラ
グ及びこれを挿着するためのホルダーも量産可能
であるから安価に提供することができる等の利点
が得られる。 (実施例 2) 15デニールのアセテート繊維約4000本及び4デ
ニールのアセテート繊維約11000本を束ね通気度
10ml/min・cm2・10cmH2Oのプラグ紙で巻き上
げ、直径8.3mm長さ30mmのフイルタープラグとし
た。フイルタープラグの通気抵抗はそれぞれ102
mmH2O/100mm、50mmH2O/100mmであつた。 このフイルタープラグと実施例1で得られたフ
イルタープラグとを実施例1と同様の第1図に示
す構造の喫煙ホルダーに挿着し、ハイライト及び
チエリー(ともに日本たばこ産業株式会社登録商
標)を接続したものを特別に訓練されたパネル20
人による官能検査の対象とした。この結果20人全
員から通気抵抗102mmH2O/100mmのフイルター
プラグのでは製品の香喫味イメージが変わるが、
通気抵抗30mmH2O/100mm及び50mmH2O/100mm
のフイルタープラグを挿着したホルダーでは変化
しないというコメントが得られた。
第1図は本考案の喫煙ホルダーの縦断面図、第
2図は本考案の喫煙ホルダーに挿着されるフイル
タープラグの斜視図、第3図は本考案の喫煙ホル
ダーの他の実施例を示す縦断面図である。 1……フイルタープラグ、2……煙ろ過材、3
……プラグ紙、4……筒体、5……巻たばこ保持
部、6……リブ、7……吸い口、8……開孔。
2図は本考案の喫煙ホルダーに挿着されるフイル
タープラグの斜視図、第3図は本考案の喫煙ホル
ダーの他の実施例を示す縦断面図である。 1……フイルタープラグ、2……煙ろ過材、3
……プラグ紙、4……筒体、5……巻たばこ保持
部、6……リブ、7……吸い口、8……開孔。
Claims (1)
- 通気抵抗50mmH2O/100mm以下の超低ろ過性繊
維束からなる煙ろ過材の外周部を通気度5〜15
ml/min・cm2・10cmH2Oのプラグ紙で円柱状に巻
上げたフイルタープラグを、一端にたばこ保持部
を連通形成し、他端に吸い口を連通形成すると共
に、筒壁に開孔部を形成した筒体の内部に着脱自
在に挿着してなることを特徴とする喫煙ホルダ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985140776U JPS638233Y2 (ja) | 1985-09-17 | 1985-09-17 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985140776U JPS638233Y2 (ja) | 1985-09-17 | 1985-09-17 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6249993U JPS6249993U (ja) | 1987-03-27 |
JPS638233Y2 true JPS638233Y2 (ja) | 1988-03-11 |
Family
ID=31047946
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985140776U Expired JPS638233Y2 (ja) | 1985-09-17 | 1985-09-17 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS638233Y2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50160596A (ja) * | 1974-06-21 | 1975-12-25 | ||
JPS5618583A (en) * | 1979-07-20 | 1981-02-21 | Tadashi Sakurai | Smoking pipe with filter |
JPS586468A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-14 | テクニコン・インストルメンツ・コ−ポレ−シヨン | 赤血球を球状体化処理する方法 |
JPS605828U (ja) * | 1983-06-24 | 1985-01-16 | 弘進ゴム株式会社 | 衣服等の生地 |
-
1985
- 1985-09-17 JP JP1985140776U patent/JPS638233Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50160596A (ja) * | 1974-06-21 | 1975-12-25 | ||
JPS5618583A (en) * | 1979-07-20 | 1981-02-21 | Tadashi Sakurai | Smoking pipe with filter |
JPS586468A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-14 | テクニコン・インストルメンツ・コ−ポレ−シヨン | 赤血球を球状体化処理する方法 |
JPS605828U (ja) * | 1983-06-24 | 1985-01-16 | 弘進ゴム株式会社 | 衣服等の生地 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6249993U (ja) | 1987-03-27 |
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