JPS6381051A

JPS6381051A - インクジエツト記録装置

Info

Publication number: JPS6381051A
Application number: JP22497786A
Authority: JP
Inventors: Toyofumi Inoue; 豊文井上; Yasuo Matsumura; 保雄松村; Kazuaki Omi; 近江　和明; Sadao Okano; 貞夫岡野; Kazuaki Aoki; 青木　和明
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1986-09-25
Filing date: 1986-09-25
Publication date: 1988-04-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、インクジェット記録装置に関する。

従来の技術一般にインクを噴出するノズルは、通常１０〜１００μ
ｍの直径をもち、直接大気中に噴出された構造になって
いる場合が殆どであるため、インク中の溶剤が蒸発して
インクの粘度か高くなり、インクジェット粒形成に不規
則を生じ、噴射方向やドツト形状の乱れを生じ、ついに
は、ノズルの目詰まりを生じる。又、通常の金属あるい
は樹脂などを用いたノズルでは、特にインクと接する部
分での腐蝕により、上記の不都合な点を生じ易い。

特に１行の文字幅分の複数個のノズルや１ライン同時印
字をなす多数個のノズルを有するマルチノズルの場合に
は、目詰まりに加えて、ヘッドの汚れが著しい。更に、
連続噴射型のようなインク回収部を必要とする装置の場
合、上記液滴形成部の不都合な点に加えて、同様の原因
で生じるインク回収部での不都合な点、即ち回収不良や
インクタンク中のインクの粘度特性の変化等による液滴
発生、記録挙動の不都合を生じ易い。

たとえば、第１図に示すような典型的なインクオンデマ
ンド型インクジェット記録装置のヘッドのおいて、ノズ
ル部３は、通常、金属又は樹脂等で形成されているが、
特にインクと接する部分で腐蝕が生じ易く、噴射方向、
ドツト形状の乱れ、目詰まりなどを起こし易い。また、
インクが外気にさらされる部分では、インク乾燥物など
か、ノズル部分に付着して目詰まりの原因となるが、イ
ンク自体の乾燥性は記録時の紙上における即乾性と相反
する特性であり、インクそのものによる対策には限界が
ある。また、第２図に示されるような連続噴射型のもの
でも、液滴形勢部分のノズル部３ではインクオンデマン
ド型のものと基本的に同じ不都合が生じ易く、更に上記
インク回収部８（通常、ガターとよばれる）を備えてい
るため、信頼性に対する懸念は更に大きくなる。即ち、
ガタ一部におけるインクの乾燥、付着及びガタ一部の腐
蝕が液滴形成部におけると同様に生じ易くなり、回収不
良などにつながる。また、ガターに付着したインクが外
気に長時間ざらされると、乾燥しないまでも、粘度の上
昇を招き、インクタンク中のインク全体の粘度特性を長
時間の間に変化させ、液滴発生、記録挙動の不都合を招
くことになる。

ところで、インクジェット記録に用いられるインクは、
一般に着色剤である染料や顔料と、湿潤剤、溶解剤、Ｉ
）Ｈ調整剤、防腐剤等の添加剤と、水又は有機溶媒とか
らなり、そして着色剤は通常１〜１０％添加される。従
って、水又は有機溶媒が蒸発してインクが乾燥した状態
では、着色剤とその仙の添加剤とが残り、粘度が高くな
る。また、湿潤剤はある程度の溶媒を含むが、ノズルの
目詰まりを完全に防ぐことはできない。従って、このイ
ンクによるノズルの目詰まりを防止するために、従来は
、ノズルの先端にインクの乾燥、同化を防ぐキャップを
設ける方法、インクヘッドのノズル部分を水やアルコー
ルにより洗浄する装置を設ける方法等が提案されている
。発明が解決しようとする問題点しかしながら、ヘッドの先端にキャップを被せる方法で
は、インクの乾燥による同化を防止するには効果がおる
が、キャップ内にインクの付着物が沈積してノズルの目
詰まりを生じるという欠点があり、また洗浄装置を設け
る方法は、装置が複雑になり、さらに蒸気の発生でイン
ク粒子の飛しようを乱すという欠点があるなど、いずれ
も俵本的解決策とはなりえていないのが実状である。又
連続噴射型インクジェット記録装置については、インク
回収部の問題点に対する具体的対策として、十分なもの
は知られていない。

本発明は、以上のような従来におけるインクジェット記
録装置の不都合な点を解決することを目的とする。

即ち、本発明の目的は、（１〉ノズル部の腐蝕による噴射方向の不安定化を防止
する、（２）ノズル部の腐蝕による目詰まりを防止する、（３
）ノズル部におけるインクの乾燥を防止する、（４）ノ
ズル部に付着したインクかすの除去を容易にする、（５〉安定したドツト形状の記録を行う、（６）インク
回収部の腐蝕による回収インクの汚れを防止する、（７）回収系を通過するインクの粘度の上昇を防ぎ、安
定した吐出を行う、（８）回収系におけるインクの不純物混入を防止し、ポ
ンプ、フィルター、ノズルなど、インク供給系における
目詰まりを防止する、インクジェット記録装置を提供することにある。

問題点を解決するための手段本発明のうち、第１の発明は、液滴形成部のノズルから
一連のインク滴を噴出し記録を行うインクジェット記録
装置において、ノズル部か黒鉛で形成されたことを特徴
とする。

本発明のうち、第２の発明は、液滴形成部およびインク
回収部を有し、該液滴形成部のノズルから一連のインク
滴を噴出し記録を行う連続噴射型インクジェット記録装
置において、ノズル部およびインク回収部か黒鉛で形成
されたことを特徴とする。

本発明のおいて、ノズル部及びインク回収部を形成する
黒鉛は、その表面がふっ素化されているのが一層好まし
い。

次に、本発明のおけるノズル部およびインク回収部の製
造について説明する。黒鉛の製造法については、多くの
残置、文献等があるのでここでは省略する。黒鉛を、ノ
ズル部およびインク回収部として使用するために加工す
るには、一般的方法を用いることができ、加工後のイン
ク噴出用の穴をあける方法としては、マイクロパンチ、
放電加工などが挙げられる。ぶつ化黒鉛の製法としては
、通常、炭素材とふっ素カスとの直接反応を用いる方法
かあり、表面をふっ素化した後に装置本体との接着性向
上のために裏面を研磨し、最後に上記黒鉛の場合と同様
の方法で加工する。あるいは、黒鉛板を研削、穴あけ等
の加工を施した後、表面をふっ素化し、接着面を再研磨
してもよい。

上記方法とは別に、最近注目を集めている方法として、
プラズマ法がある。この方法は、危険性のない安定な化
合物をふっ泉源として使用でき、複雑な形状をしたター
ゲットにも−様な被覆ができる。更に、材料の表面のみ
のふっ素化が可能、反応装置が簡単、処理時間が短い等
、数多くの長所を備えている。具体的には、前記の方法
と同様に所望の形状に加工された黒鉛をターゲットとし
、プラズマ装置の放電条件（投入パワー、ガス圧、流量
、温度など〉を適切な値に設定し、ふっ泉源であるガス
（ＣＦ４、ＳＦ６など）を流し、適当な時間放電させる
ことにより、ふっ素化処理が完了する。この方法では、
ポリエチレン等のバインダーに黒鉛を練り込んだ材料に
対してもふっ素化処理が可能であり、ぶつ化黒鉛の場合
に近い効果をあげることができる。その場合には、その
材料そのものに加え、金属製ノズル板に適当な方法で、
黒鉛を樹脂中に分散させたものを塗布し、その後プラズ
マふっ素化を行ってもよい。

作用本発明のインクジェット記録装置において、例えば、イ
ンクオンデマンド型の場合、電気信号を圧電素子に加え
ることによって圧力波に変換し、液滴形成部に供給され
ているインクをノズル部から噴射するが、その場合、ノ
ズル部は、黒鉛より形成されているから、ノズル部は腐
蝕されにくく、また、インクに対して漏れにくいという
性質をもっている。したがって、ノズル部にインクが付
着したり、ノズル部が腐蝕したりすることがない。

また、インク回収部も黒鉛で形成されているため、ノズ
ル部におけると同様に、インクの付着や腐蝕がおこらな
い。

実施例次に、本発明を実施例によって説明する。

第１図は、第１発明が適用される市販のインクオンデマ
ンド型のインクジェット記録装置の一例てあって、圧電
素子１に加えられた電気信号か振動板２によって圧力波
に変換され、その圧力波によってインク室４に供給され
ているインクをノズル部３から噴射する構成となってい
る。本発明においては、ノズル部３は黒鉛で形成された
ものを用いて改造を施している。

この装置によって、試作インクを用い、印字テストを行
い、改造前の装置との比較を行った。実験開始時にノズ
ル部を洗浄し、純水を噴射して目詰まり等の異常がない
ことを確認した後、１０時間印字、１４時間停止のザイ
クルで繰返し実験を行った結果、改造前の装置では、３
サイクル後にノズル部で目詰まりを生じ、実用に耐えら
れなくなったのに対し、改造後の装置では、１０ザイク
ルのテスト後でも、目詰まりは見られず、液滴発生及び
記録挙動も実験開始時と何等変化は見られなかった。

第２図は、第２発明が適用される市販の電荷制御型のイ
ンクジェット記録装置の一例であって、圧電素子１に電
圧を印加し、インク室４に供給される加圧インクをノズ
ル部３から噴出させ、帯電電極６によって粒子化したイ
ンクに信号に応じた荷電を与えた後、偏向電極７によっ
て偏向させ、一方、インク回収部８によって回収された
インクはインクタンク５に送られ、ポンプによってイン
ク室４に循環させるような構成を有している。本発明に
おいては、ノズル部３およびインク回収部８は後記のプ
ラズマ法により作成したぶつ化黒鉛（イオンボンバード
メントにより表面洗浄した黒鉛を四ふつ化炭素を用いて
、ＲＦｐｏｗｅｒ５０Ｗ、ガス流量２０ｃｍ３／ｍ　ｉ
　ｎ、ガス圧５Ｔｏｒｒの条件で作成）で形成されたも
のを用いて改造を施している。

この装置により、前記と同様なインクを用いて、同様な
、テストを行った。また、各サイクル終了時毎に、イン
クタンク５から回収インクをサンプリングし、室温にお
ける粘度測定及びノズル部とインク回収部の観察を行っ
た。その結果、改造前の装置では３サイクル後にインク
滴の飛しよう方向に乱れを生じ、そのままテストを１サ
イクル追加して続行したところ、ノズル部の目詰まりを
生じた。更にインク回収部の数個所にインクが乾燥し、
固形物が付着していた。一方、改造後の装置では、１２
サイクル後でも目詰まりは起こらず、液滴発生挙動にも
変化は見られず、回収部の汚れも僅かであった。また、
粘度測定の結果から、テスト開始時のインクの粘度に対
する１２サイクル目の回収インクの粘度上昇は、改造後
のものでは、改造前のそれに比して無視できる程小ざく
、この程度の上昇は実用上、問題とはならなかった。

発明の効果黒鉛は、高温で安定であり、熱伝導がよく、熱膨張は小
さく、耐熱衝撃性に優れているとともに、強酸化性の酸
、臭素等を除き、殆どの化学薬品に耐食性をもつ。一方
、ぶつ化黒鉛は、黒鉛の持つ耐薬品性、耐熱性に優れる
という性質に加えて、極端に低い表面エネルギを有し、
代表的な疎水性物質であるテフロンよりも濡れにくいと
いう性質をもつ。

したがって、本発明のインクジェット記録装置−１２＝は、この様な物質を用いて形成されているから、ノズル
部にインクが付着し難く、ノズル部が腐蝕することがな
い。また、インク室内に僅かでも負圧があれば、インク
柱をインク室内に押込む効果があるため、インクが乾燥
しがたい。また、仮にノズル部でインクが乾燥した場合
でも、付着力は弱いので、インクの僅かな圧力によって
付着物は除去される。したがって、また、安定したドツ
ト形状の記録を行うことができる。

更に、インク回収部を設けた連続噴射型インクジェット
記録装置においては、インク回収部についても、ノズル
部におけると同様に、腐蝕することがなく、また、イン
クのガター表面に対する付着力が小さいので、インク滴
が外気にざらされている時間を極力短くすることができ
、インクの汚染、粘度増加の防止効果が大きい。したが
って、回収系を通過するインクの粘度上昇が防止でき、
安定した吐出を行うことができ、また、回収系における
インクの不純物混入を防止し、ポンプ、フィルター、ノ
ズルなど、−（ンク供給系における目詰まりを防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明が適用されるインクジェット記録装置
の一例の概略断面図であり、第２図は、本発明が適用さ
れる連続噴射型インクジェット記録装置の一例の概略断
面図である。１・・・圧電素子、２・・・振動板、３・・・ノズル部
、４・・・インク室、５・・・インクタンク、６・・・
帯電電極、７・・・偏向電極、８・・・インク回収部。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）液滴形成部のノズルから一連のインク滴を噴出し
記録を行うインクジェット記録装置において、ノズル部
が黒鉛で形成されたことを特徴とするインクジェット記
録装置。
（２）ノズル部を形成する黒鉛の表面が、ふつ素化され
たものである特許請求の範囲第１項に記載のインクジェ
ット記録装置。
（３）液滴形成部およびインク回収部を有し、該液滴形
成部のノズルから一連のインク滴を噴出し記録を行う連
続噴射型インクジェット記録装置において、ノズル部お
よびインク回収部が黒鉛で形成されたことを特徴とする
連続噴射型インクジェット記録装置。
（４）ノズル部を形成する黒鉛の表面及び／又はインク
回収部を形成する黒鉛の表面が、ふっ素化されたもので
ある特許請求の範囲第３項に記載の連続噴射型インクジ
ェット記録装置。