JPS6379882A - プロスタサイクリン類の製造法 - Google Patents

プロスタサイクリン類の製造法

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JPS6379882A
JPS6379882A JP61223908A JP22390886A JPS6379882A JP S6379882 A JPS6379882 A JP S6379882A JP 61223908 A JP61223908 A JP 61223908A JP 22390886 A JP22390886 A JP 22390886A JP S6379882 A JPS6379882 A JP S6379882A
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良治 野依
Masaaki Suzuki
正昭 鈴木
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精二 黒住
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプロスタサイクリン類の新規な製造法に関する
。更に詳細には本発明は5,6−ジヒドロプロスタグラ
ンジンF2α類を原料とし、トリアルキルアミンの存在
か、パラジウム化合物と反応せしめ次いで水素化ホウ素
化合物と処理することによって、医薬品として有用な薬
理活性を有するプロスタサイクリン類を効率よく製造す
る方法に関する。
プロスタサイクリンはその有用な生理活性、例えば血小
板凝集阻止活性、血管拡張活性、抗潰瘍活性、抗喘息圧
政、制ガン活性等から極めて有用な医薬品として注目さ
れているのみならず、生体内細胞機能調節物質として医
学、薬学の面で有用な物質である。
しかしプロスタサイクリンはこれを薬物として製造する
には、その骨格に内包しているエノールエーテル結合が
、中性又は酸性の条件下に極めて加水分解され易い性質
を有する為、極めて憤重な製造法が要求され、いくつか
の方法が素手に提案されている。
本発明者らの知るかぎりにおいては次の4つの方法がプ
ロスタサイクリンの1m法として知られている。すなわ
ち ■PGFz αのハロゲン化をともなう環化反応によっ
て得る方法(E、J、 C0r(!VらJ、Amer。
CheIIl、 Soc、、 99.2006(197
7)及びR,A、 JOhnSOnら、 J、 Ame
r、 Chem、 Soc、、 100.7690(1
978)等参照)。
■シクロペンテニルアセトアルデヒド誘導体とシクロペ
ンタノンエノラートとのフルドール結合によって得る方
法(R,F、 Newtonら、J。
Chelll、 Soc、、 922(1981)参照
)。
■P G Hzよりプロスタサイクリン生合成酵素を含
有する政体物質を用いて得る方法 (S、 Honcadaら、 Nature、 263
.663(1976)及びR,A、 Sbidgelら
、 Prostaglandins、16.1(197
8)参照)。
■5.6−デヒドロPGFz α類の水銀化合物を用い
た分子内環化反応によって得る方法(野依ら、特開昭5
9−116281号公報参照)の4方法である。これら
の方法にはプロスタサイクリンを製造するという観点か
ら次の欠点がある。
第1の方法は、高価なPGFzαを利用し、しかも容易
に得られる出発原料であるCoreyラクトンからの製
造工程数が長い。第2の方法では、アルドール縮合体に
は4種の立体異性体が生成し、これを分離する必要があ
り、記載の方法によれば、旧又は(±)体しか得ること
が出来ない。第3の方法はいわゆる生物学的手段による
ものであり、大量のプロスタサイクリンを裂取すること
が困難であり、出発原料として不安定なPGHzを利用
しなければならない欠点がある。もちろんアラキドン酸
を用いてPGtlzを中間に生成させて用いる方法もめ
るが、同様に7ラキドン酸は不安定な不飽和脂肪酸であ
り、抗かであり、その入手は容易ではない。第4の方法
は上記の3方法に比べてより感嘆に目的物を裂取出来る
が、分子内環化に水銀化合物を用いるので工業的生産の
面に特に反応液の後処理に特別な処置を要するという欠
点がある。
従って上記製造法はプロスタサイクリン類の製造法とし
て工業的に満足し得るものではない。
本発明者は容易に入手し1qる原料化合物を用いて効率
的にプロスタサイクリン類を製造する方法について鋭意
研究した結果、5.6−ジヒドロプロスタグランジンF
2 α類を原料化合物として用い、該化合物を塩化パラ
ジウム等のパラジウム化合物と、トリアルキルアミンの
存在下、反応せしめ、次いで水素化ホウ素化合物で処理
することによって目的とするプロスタサイクリン類が、
5.6−ジヒドロプロスタグランジンF2 α類より容
易に製造し得ることを見出し本発明に到達したものであ
る。
すなわち本発明は下記式[I] J0 で表わされる5、6−ジヒドロプロスタグランジンF2
α類を不活性有機媒体中で、トリ(C+〜C6)アルキ
ルアミンの存在下、パラジウム(11)化合物と反応ぜ
しめ、次いで水素化ホウ素化合物で処理し、次いで必要
に応じて脱保護反応又は加水分解反応に付することを特
徴とする下記式[■]で表わされるプロスタサイクリン
類の1m法である。
本発明の製造法に置ける原料化合物である前期式[I]
で示される5、6−ジヒドロプロスタグランジンF2 
α類は、シクロペンタン環の4つの炭素(8,9,11
,12位)および7位と15位の2つの炭素が不斉炭素
になっているがこのうち、シクロペンタンじえの8位と
9位の結合手(置換基)が、互いにトランスの関係にあ
るもの以外の全てのジアステレオマーおよびエピマーを
包含する。本発明の製造法における化学反応は、立体配
座の変換なしに進むことが十分予測出来ることから、得
られる式[n]で示されるプロスタサイクリン類の立体
配座は、原料である式[I]の化合物、すなわち5,6
−ジヒドロプロスタグランジンF2 α類の立体配座と
同じものとなる。
前記式[I]において、13位と14位との間の記号 
は13位と14位との間が二重結合又は三重結合である
ことを表わしている。
Gは一〇 〇z R”又は−〇〇NR6R7を表わし、
ここでR5は01〜Cooのアルキル塁、置換もしくは
非置換のフェニル基、置換もしくは非置換の脂環式基、
置換もしくは非置換のフェニル(C+〜C2>アルキル
基又はトリ(C+ 〜C7)炭化水素−シリル基である
01〜Cooのアルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、1so−プロピル。
n−ブチル、 5ec−ブチル、 tert−ブチル、
 n −ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−
オクチル、n−ノニルおよびn−デシル等の直鎖状又は
分岐状のものを挙げることができる。
置換もしくは非置換のフェニル基の置換基としては、例
えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、 02〜C7アシロ
キシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい01〜C
4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC
1〜C4アルコキシ基。
ニトリル基、カルボキシル基又は(C+〜C6)アルコ
キシカルボニル基等が好ましい。ハロゲン原子としては
、弗素、塩素又は臭素等、特に弗素又は塩素が好ましい
。02〜C7アシロキシ基としては、例えばアセトキシ
、プロピオニルオキシ。
n−ブチリルオキシ、1so−ブチリルオキシ、n−バ
レリルオキシ、 1so−バレリルオキシ、カプロイル
オキシ、エナンチルオキシ又はベンゾイルオキシを挙げ
ることができる。
ハロゲンで置換されていてもよい01〜c4アルキル基
としては、メチル、エチル、n−プロピル、 1so−
プロピル、n−ブチル、クロロメチル。
ジクロロメチル、トリフルオロメチル等を好ましいもの
として挙げることができる。ハロゲンで置換されていて
もよい01〜c4アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、 1so−プD 7g
キシ、n−ブトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキ
シ、トリフルオロメトキシ等を好ましいものとして挙げ
ることができる。
(C+ 〜C6)アルコキシカルボニル基としては、例
えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル。
ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等を挙
げることができる。
置換フェニル基は、上記の如き置換基を1〜3個、好ま
しくは1個持つことができる。
置換もしくは非置換の脂環式基としては、上記したと同
じ置換基で置換されているが又は非置換の、飽和又は不
飽和の05〜C8、好ましくは05〜C6、特に好まし
くはC6の基、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル
、シクロへキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル
等を挙げることができる。
置換もしくは非置換のフェニル(C+〜C2)アルキル
基としては、該フェニル基が上記したと同じ置換基で置
換されているか又は非置換のベンジル、α−フェネチル
、β−フェネチルを挙げられる。
トリ(C+〜Cy )炭化水素シリル基としては、例え
ばトリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジ
メチルシリル基の如きトリ(C+ 〜C4)アルキルシ
リル、t−ブチルジメチルシリル基の如きジフェニル(
C+〜C4)アルキルシリル、トリベンジルシリル基又
はジメチル−(2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキ
シ)シリル基等を好ましいものとして挙げることができ
る。
−CONH2R7のR6、R7は同一もしくは異なり0
1〜Cooのアルキル基又はR6とR7はそれらが結合
している窒素原子と一緒になって更にヘテロ原子を含有
していてもよい5〜6員の置換もしくは非置換の環を表
わす。ここで01〜C1oのアルキル基は前述したと同
様のアルキル基が挙げられる。また上記置換もしくは非
置換の環に置ける置換基としては前述したと同様の置換
基が挙げられ、ヘテロ原子としては窒素、硫黄又は酸素
原子を挙げることができる。上記環としては例えば、1
−ピロリジル、チアゾリル、1−ピペリジル、モルホリ
ル、ピペラジル又は5,6−シヒドロフエナントリジル
基などを挙げることができる。
Gとしては、R5が01〜Cooアルキル基、特にメチ
ル基である一CO2R5が好ましい。
R1は水素原子、メチル基、又は保護されたエチニル基
である。保護されたエチニル基としては、例えばトリメ
チルシリルエチニル、t−ブチルジメチルシリルエチニ
ル基等が好ましい。これらのうち、水素原子又はメチル
基が好ましい。
R2は非置換のC5〜C8のアルキル基:置換されてい
てもよいフェニル基、フェノキシ基。
01〜C6アルコキシ塁もしくはC5〜C6シクロアル
キル塁で置換されている置換01〜G5 フルキル基;
又は置換もしくは非置換の脂環式基である。05〜C8
の非置換のアルキル基としては、直鎖状又は分岐状のい
ずれであってもよく、例えばn−ペンチル、n−ヘキシ
ル、2−メチル−1−ヘキシル、2−メチル−2−ヘキ
シル、n−ヘプチル、n−オクチル等、好ましくはn−
ペンチル、n−ヘキシル、2−メチル−1−ヘキシル。
2−メチル−2−ヘキシル等を挙げることができる。置
換01〜C5アルキル基としては、直鎖状又は分岐状の
いずれであってもよく、例えばメチル、エチル、n−プ
ロピル、 1so−プロピル、n−ブチル、 5ec−
ブチル、t−ブチル、n−ペンチル等を挙げることがで
きる。これらの置換アルキル基は、フェニル基:フェノ
キシ基;メトキシ。
エトキシ、n−プロポキシ、 1so−プロポキシ。
n−ブトキシ、 1so−ブトキシ、t−ブトキシ。
n−ペントキシ、n−ヘキソキシなどの01〜C6アル
コキシ基ニジクロペンチル、シクロヘキシルなどの05
〜C6シクロアルキル塁で置換されている。これらの置
換基はざらにR5の置換フェニル基の置換基として挙げ
た置換基によって置換されていてもよい。
置換C+〜C5アルキル基としては、これらのうち例え
ば弗素原子、塩素原子、メチル、エチルもしくはトリフ
ルオロメチル基で置換されていてもよいフェノキシ基又
はフェニル基によって置換された01〜C2アルキル基
、又はプロポキシメチル、■トキシエヂル、プロポキシ
エチル、ブトキシメチル、メトキシプロピル、2−エト
キシ−1,1−ジメヂルエチル、プロポキシジメチルメ
チル、又はシクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチ
ル、シクロへキシルジメヂルメチル、2−シクロへキシ
ル−1,1−ジメチルエチル等が好ましい。
置換もしくは非置換の脂環式基としてはR5に挙げたも
のと同じものを挙げることができる。
R2としては、n−ペンデル、2−メチル−1−ヘキシ
ル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基が好ましい。
R3およびR4は同一もしくは異なり、02〜C7アシ
ル喪t、 トリ(C+〜C7)炭化水素−シリル基又は
水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基で
ある。
02〜C7アシル基としては、例えば、アセチル、プロ
ピオニル、n−ブチリル、 1so−ブチリル、n−バ
レリル、1so−バレリル、カプロイル。
エナンチル、ベンゾイル等を挙げることができる。
これらのうち、C2〜C6脂肪族アシル基例えばアセチ
ル、n−又は1so−ブチリル、カプロイル。
あだはベンゾイルが好ましい。
トリ(C+〜C7)炭化水素−シリル基としては、R5
で挙げたものと同様のものが挙げられる。
水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基と
しては、例えばメトキシメヂル、1−エトキシエチル、
2−メトキシ−2−プロピル、2−■トキシー2−プロ
ピル、(2−メトキシエトキシ)メチル、ベンジルオキ
シメチル、2−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒド
ロフラニル。
4−(4−メトキシ−テトラヒドロピラニル)基又は5
,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ−ビシクロ[
3,1,0]へ]キスー4−イルを挙げることができる
。これらのうち、2−テトラヒドロピラニル、2−テト
ラヒドロフラニル、1−エトキシエチル、2−メトキシ
−2−プロピル、(2−メトキシエトキシ)メチル、4
− (4−メトキシテトラじドロピラニル)基又は6.
6−ジメチル−3−オキ′リー2−オキソービシクロ[
3,1,0]へ]キスー4−イルが特に好ましい。
これらのシリル基、アシル基およびアセタール結合を形
成する基は、水酸基の保護基であると理解されるべきで
ある。
R3又はR4としては、これらのうちt−ブチルジメチ
ルシリル基、2−テトラヒドロピラニル基、アセデル基
、1−メチル−1−ヘキシル基が好ましい。
原料化合物として用いる上記の如き式[I]で示される
5、6−ジヒドロプロスタグランジンF2α類は下記す
る方法により容易に製造することができる(野依ら、ジ
ャーナル・オブ・アメリカン争ケミカル・ソ4ノイエテ
ィ(J、八mer、 Chem、SOC,)107、3
348(1985)参照)。
11)ハロゲン−CH2−C二C77へG前記式[I]
で示される5、6−ジヒドロプロスタグランジンF2α
類を不活性有機媒体中で、トリ(C+〜Ce )アルキ
ルアミンの存在下、パラジウム化合物と反応し、次いで
水素化ホウ素化合物にて処理し、次いで必要に応じて脱
保護反応又は加水分解反応に付すことにより目的とする
プロスタサイクリン類[Ir]が得られる。この際用い
られる不活性有機媒体としては、非プロトン性有機媒体
、例えばエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンなどの
エーテル系有機媒体;クロロホルム、塩化メチレン、四
塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系有機媒体が好まし
く用いられる。
水銀(II)化合物としては、ハロゲン化パラジウム(
■)、カルボン酸パラジウム(II>塩が好ましく用い
られる。カルボン酸パラジウム(II)塩としては、例
えば酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム等が
挙げられ、ハロゲン化パラジウムとしては例えば塩化パ
ラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウムなどを挙
げることが出来る。なかでも特に塩化パラジウムおよび
そのベンゾニトリルまたアセトニトリルとの錯体が好ま
しい。パラジウム(n)化合物の使用量は、化学量論的
には原料化合物の5,6−ジヒドロプロスタグランジン
F2α類に対し等モル用いられるが、反応を実際に行う
に際しては、0.5〜10倍モル、好ましくは0.8〜
3倍モル用いられる。
かかるパラジウム(n)化合物とともにトリ(C+〜C
6)アルキルアミンが用いられる。トリ(C+〜C6)
アルキルアミンとしては、例えばトリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン等が挙げられ、なかでもトリエチルアミンが好ましい
。トリ(C1〜C6)アルキルアミンの使用量は、反応
にあずかるパラジウム(If)化合物に対し等モルでよ
いが、反応を実際に行うに際しては出発原おlに対し0
.1〜10倍モル、好ましくは0.5〜3.0倍モルで
ある。
反応温度は−150℃〜100℃好ましくは一80℃〜
−10℃の範囲である。
反応時間は通常5分から2時間の範囲である。
反応は、パラジウム(II)化合物とトリ(C+ 〜C
6)アルキルアミンの不活性有機媒体溶液に、原料化合
物あるいは原料化合物を水銀化合物を溶解するのに用い
た同一もしくは異なる不活性有機媒体に溶解せしめた溶
液を加えるか、あるいはその逆の加え方によって開始さ
れる。この第1段階の反応によって恐らく下記式[A]
で示される中間体が生成していると思われる。
R3 式[ilの5,6デヒドロプロスタグランジン「2α類
を不活性0機嫌体中でトリ(C+〜C2)アルキルアミ
ンの存在下パラジウム(n)化合物と反応せしめた後、
水素化ホウ素化合物で処理する。かかる処理により式[
A]の化合物のPdX基が還元的に脱離するものと思わ
れる。
ここで用いられる水素化ホウ素化合物としては、下記式
[f[I] M(R8)4  −mBHm      −−−−−−
[nl]で表わされる水素化ホウ素化合物が好ましい。
ここでMとしては例えばナトリウム、カリウム、リチウ
ムなどのアルカリ金属原子が好ましく挙げられ、R8と
しては、例えばメチル、エチル、 n −プロピル、n
−ブチル、 5ec−ブチル、n−ペンチル基(アミル
基)などの01〜C6のアルキル基;メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ基などの01〜C6のアルコ
キシ基が好ましく挙げられる。かかる水素化ホウ素化合
物としては例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホ
ウ素すチウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素
化トリエチルホウ素ナトリウム、水素化トリー5eC−
ビチルホウ素ナトリウム、水素化トリー5eC−ブチル
ホウ素リチウム、水素化トリー5ec−ブチルホウ素カ
リウム、水素化トリスアミルホウ素カリウム、水素化ト
リメトキシボウ素ナトリウム。
水素化トリメトキシホウ素リチウム、水素化トリエトキ
シホウ素ナトリウム、水素化トリエトキシホウ素リチウ
ム、水素化トリプロポキシホウ素ナトリウム、水素化シ
アノホウ素ナトリウムなどが挙げられる。これらのなか
でも特に水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリメトキシ
ホウ素ナトリウム、水素化トリエトキシホウ素ナトリウ
ムが好ましいものとして挙げられる。
かかる水素化ホウ素化合物の使用量は式[ilの5,6
−ジヒドロプロスタグランジンF2 α類に対し通常0
.5〜50倍モル、好ましくは2〜20倍モルの範囲で
ある。
水素化ホウ素化合物で処理するに際しては以下の如き方
法が採用される。
すなわち、第1段階の反応語、第1段階で用いた不活性
有機媒体を減圧留去などの方法を用いて除去してから、
例えばメチルアルコール、エヂルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、水、あるいはこれらの混合物などのプ
ロトン性媒体に溶解せしめた水素化ホウ素化合物を加え
てもよい。あるいは第1段階の反応の後、不活性有機媒
体を除去せずにプロトン性媒体に溶解せしめた水素化ホ
ウ素化合物を加えてもよい。この際、第1段階に用いら
れた不活性有機媒体に対して、好ましくは173〜10
倍〈容量)のプロトン性媒体が用いられる。プロトン性
媒体として、水を用いる場合には、例えば水酸化ナトリ
ウムなどを用いて調整したアルカリ性水を用いてもよい
また水素化ホウ素化合物とともにアルカリ金属(C1〜
C10)アルコキサイドを用いるのが好ましい。かかる
アルカリ金属(C1〜C10)アルコキサイドとしては
、例えばナトリウムメトキシド。
ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド。
ナトリウムブトキシドなどが挙げられ、なかでもナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシドが好ましい。ア
ルカリ金属(C+ 〜Coo)アルコキサイドの使用量
は、水素化ホウ素化合物に対し0.1〜50倍モル、好
ましくは0.9〜20倍モルである。
水素化ホウ素化合物で処理する際の反応温度は一150
〜ioo℃、好ましくは−80〜−10℃の範囲であり
、反応時間は、通常30分から24時間である。
かくして得られた反応液の後処理は、通常行われる方法
に準じて後処理すればよい。例えばベキ1ノン、ペンタ
ン、石油エーテル、エチルエーテルなどの水に難溶の有
機溶媒を加えるかあるいは、反応混合物を直接減圧濃縮
後同様の操作をして得た有機混合物を食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸
カリウムなどの乾燥財にて乾燥後有機媒体を減圧除去し
て粗生成物が得られる。後処理を行うに際しては、1q
られるプロスタサイクリン類の安定性を図るため、トリ
エチルアミン、トリメチルアミン等のアミン類を加える
のが好ましい。粗生成物は、所望により、々、2ムクロ
マトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、液体クロマ
トグラフィーなど、好ましくはトリエチルアミン類で塩
基性雰囲気にしだカラムクロマトグラフィーなどの精製
手段により、精製することが出来る。かくして1qられ
た生成物は更に必要に応じて脱保護反応または加水分解
反応に付すことができる。
水酸基の保護基の除去は、保護基がトリ(C+〜C7)
炭化水素−シリル基の場合には、例えば耐酸、テトラブ
チルアンモニウムフルオライド。
セシウムフルオライド等、好ましくは後2者のいずれか
(更に好ましくは、トリエチルアミンなどの塩基性化合
物の存在下)の存在下に、上記した如き反応溶媒(好ま
しくは水以外の反応溶媒)中で同様の温度で同様の時間
実施される。また保護基がアシル基の場合には、例えば
苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化カルシウムの水溶液もし
くは水−アルコール混合溶液、おるいはナトリウムメト
キシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドを
含むメタノール、エタノール溶液中で、加水分解せしめ
ることにより実施することができる。
カルボキシル基のエステル基の加水分解反応は、例えば
アルカリ性の条件下に加水分解を行えばよい。
脱保護反応又は加水分解反応の後の生成物は上記したと
同様の精製手段により精製することができる。
かくして前記式[II]で示されるプロスタサイクリン
類を容易にかつ効率良く製造することが出来る。
本発明により製造されるプロスタサイクリン類の具体例
を挙げれば以下のものがある。
(1)プロスタサイクリン (2) 16,17,18,19.20−ペンタノル−
15−シクロペンチルプロスタサイクリン (3) 16,17.1&、19.20−ペンタノルー
15−シクロヘキシルプロスタザイクリン (4) 17.20−ジメチルプロスタサイクリン(5
) 15−メチルプaスタザイクリン(6) (1)〜
(5)のメチルエステル(7) (1)〜(5)のエチ
ルエステル(8) (6)の11.15−ビス−1−ブ
チルジメチルシリルエーテル (9) (6)の11位がメトキシイソプロピル基、1
5位がt−ブチルジメチルシリル基で保護された化合物 (10) (6)の11位がt−ブチルジフェニルシリ
ル基、15位がt−ブチルジメチルシリル基で保護され
た化合物 (11)(6)の11位が4−(4−メトキシテトラヒ
ドロピラニル)基、15位が1−ブチルジメチルシリル
基で保護された化合物 (12)(6)の11位がジメチル(2,4,6−トリ
−を一ブチルフェニルオキシ)シリル基、15位がt−
ブチルジメチルシリル基で保護された化合物。
しかして本発明方法は、本発明者らの提案した容易に入
手出来る原料化合物である5、6−デヒドロPGFzα
誘導体より一段の反応で容易にプロスタサイクリン骨格
を誘導することが出来る所にその特徴がある。
このように本発明によって提供される方法は有用なプロ
スタグランジン1系医薬品を製造する上で簡便かつ、効
率よい方法を提供するものであり、その工業的意義は大
きい。
以下実施例を挙げて本発明を説明するが、これらに限定
されるものではない。
20dのフラスコに5,6−デヒドロPGE2メチルエ
ステル 11.15−ジーt−プチルジメヂルシリル 
エーテル(11,7111g)を入れ、フラスコ系を乾
燥し、アルゴン雰囲気下に乾燥したテトラヒドロフラン
(2d)を加え、−78℃に冷却した。これに塩化パラ
ジウム−ベンゾニトリル錯体(7,5mQ)とトリエチ
ルアミン(2,7μm)のテトラヒドロフラン(2M1
)溶液を5分間にわたり添加した。
反応液を4時間78℃で攪拌後、−50℃でざらに1.
4時間、−27℃でざらに14.7時間攪拌した。反応
液を再び一78℃に冷却した後、これに水素化ホウ素ナ
トリウム(3,7mg)の1Mナトリウムメトキシドの
メタノール溶液(0,2d)を加えた後、3時間攪拌し
た。−78℃でさらに3時間攪拌した後に、トリエチル
アミン0.01dを反応液に添加し、反応液を飽和Na
HCO3水溶液10Iril中に空け、攪拌後エーテル
10iを加えて抽出した。水層を分離し、エーテル抽出
(10dX2)を行い、抽出液を無水硫酸マグネシウム
:炭酸カリウム(1:1)f1合物上で乾燥した。
溶媒を留出した後、残渣をフロリジルを用いてカラムク
ロマトグラフィー(ヘキリン:酢酸エヂル:トリエチル
アミン=200:5:1)により精製し、9、7mgの
プロスタサイクリン メチルエステル11.15〜ジー
t−ブチルジメチルシリル エーテルを得た(収率83
%)。このもののスペクトルデータは天然のプロスタサ
イクリンがら導びいた標品のスペクトルデータと良く一
致した。
I R(CHG3 ) : 1735.1695cm−
1ト1−NMR(CDG3   )   :Dt)m0
.02〜0.03(S、 12H) 0.8〜0.9(21H,2x t−Bu−3i、 C
H3−)1.1〜2.7(m、 2ON) 3.65(S、3H,−0Ctb) 3.7 〜3.85(m、IH−0−CH>4.08(
m、2tl、−OCH) 4.53(m、IH,−CH=C) 5.47(Ill、21.−CH=C)実施例2.プロ
スタ9イクリン メチルエステルの合成 5mlの容量の意見環にPGI2メヂルエステルビスー
ii、1s−t−ブチルジメチルシリルエーテルを11
.9mgとり、THEo、5dを加え、更にテトラブチ
ルアンモニウムフルオライド(n−BU4NF )  
(1M/T )−I F ) 0.04m1を加え室温
(15℃)で12時間攪拌した。更にn−BCl2 N
 F (I M/THF ) 0.04dとトリエチル
アミンを少量加′え3時間攪拌した。反応液にn−へキ
リン(0,1%トリエヂルアミン含有)0.5I111
を加えそのまま濃縮した。濃縮液をそのままカラムクロ
マトグラフィーに供しく酢酸エチル:n−へキリン=1
:1.含0.1%Et3N>生成物としr5.4mg 
 (収率74%〉のPGIzメチルエステルを得た。
このもののスペクトルは天然のPGI2から得られるP
GIzメチルエステルのスペクトルデータと一致した。
[α ]     =  + 79.8℃   C0,
27,CHC父3  )m9 : 35℃。
IR(CHα3): 3600、3560−3280.1730.1695c
m −1。
IHNMR(CDC23)δ: 0.89(t、3.J=6.5tlZ、 CH3) 。
1.1−2.5(m、22. CtlzX9.CHX2
,011X2)。
3.67(S、3.0CH3) 。
3゜7−4.2(n+、3.  CHO=x3)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記式[ I ] ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・〔 I
    〕 〔式中、13位と14位との間の記号■は13と14位
    との間が二重結合又は三重結合であることを表わしてお
    り;Gは−CO_2R^5又は−CONR^6R^7で
    あり、R^5はC_1〜C_1_0のアルキル基、置換
    もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換の脂
    環式基、置換もしくは非置換のフェニル(C_1〜C_
    2)アルキル基又はトリ(C_1〜C_7)炭化水素−
    シリル基であり、R^6、R^7は同一もしくは異なり
    C_1〜C_1_0のアルキル基又はR^6とR^7は
    それらが結合している窒素原子と一緒になって更にヘテ
    ロ原糸を含有していてもよい5〜6員の置換もしくは非
    置換の環であり;R^1は水素原子、メチル基、又は保
    護されたエチニル基であり;R^2は非置換のC_5〜
    C_8のアルキル基、置換もしくは非置換の脂環式基又
    は置換されていてもよいフェニル基、フェノキシ基、C
    _1〜C_6のアルキル基もしくはC_5〜C_6のシ
    クロアルキル基で置換されている置換C_1〜C_5ア
    ルキル基であり;R^3、R^4は同一もしくは異なり
    C_2〜C_7のアシル基、トリ(C_1〜C_7)炭
    化水素シリル基又は水酸基の酸素原子と共にアセタール
    結合を形成する基である。シクロペンタン環上の8位と
    9位の結合手(置換基)は互いにシスである。〕で表わ
    される5,6−デヒドロプロスタグランジンF_2α類
    を、不活性有機媒体中でトリ(C_1〜C_6)アルキ
    ルアミンの存在か、パラジウム(II)化合物と反応せし
    め、次いで水素化ホウ素化合物で処理し、次いで必要に
    応じて脱保護反応又は加水分解反応に付することを特徴
    とする下記式[II] ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・〔II〕 〔式中、記号■、R^1、R^2は上記定義に同じであ
    る。G^1はGと同じか又は−COOHを表わし、R^
    3^1、R^4^1はそれぞれR^3、R^4と同じか
    又は水素原子を表わす。〕 で表わされるプロスタサイクリン類の製造法。 2、パラジウム(II)化合物がハロゲン化パラジウム(
    II)またはカルボン酸パラジウム(II)塩である特許請
    求の範囲第1項記載のプロスタサイクリン類の製造法。 3、ハロゲン化パラジウム(II)が塩化パラジウムであ
    る特許請求の範囲第2項記載のプロスタサイクリン類の
    製造法。 4、カルボン酸パラジウム(II)塩がパラジウム(II)
    アセテートである特許請求の範囲第2項記載のプロスタ
    サイクリン類の製造法。 5、パラジウム(II)化合物が塩化パラジウム−ベンゾ
    ニトリル錯体である特許請求の範囲台1項記載のプロス
    タサイクリン類の製造法。 6、水素化ホウ素化合物が下記式[III] M(R^8)_4−mBHm・・・[III] 〔式中、Mはアルカリ金属原子であり、R^8はC_1
    〜C_6のアルキル基、C_1〜C_6のアルコキシ基
    又はシアノ基であり、mは1〜4の整数である。〕 で表わされる水素化ホウ素化合物である特許請求の範囲
    第1項〜第5項のいずれか1項記載のプロスタサイクリ
    ン類の製造法。 7、水素化ホウ素化合物が水素化ホウ素ナトリウム、水
    素化トリメトキシホウ素ナトリウム又は水素化トリエト
    キシホウ素ナトリウムである特許請求の範囲第6項記載
    のプロスタサイクリン類の製造法。 8、水素化ホウ素化合物とともに、アルカリ金属(C_
    1〜C_1_0)アルコキサイドを用いる特許請求の範
    囲第1項〜第7項のいずれか1項記載のプロスタサイク
    リン類の製造法。 9、蒸気式[ I ]において、Gがメトキシカルボニル
    基である特許請求の範囲第1項〜第8項のいずれか1項
    記載のプロスタサイクリン類の製造法。 10、蒸気式[ I ]においてR^2がn−ペンチル基
    、2−メチル−1−ヘキシル基、シクロヘキシル基又は
    シクロペンチル基である特許請求の範囲第1項〜第9項
    のいずれか1項記載のプロスタサイクリン類の製造法。 11、蒸気式[ I ]においてR^3、R^4が同一も
    しくは異なりt−ブチルジメチルシリル基、2−テトラ
    ヒドロピラニル基、アセチル基、1−メトキシ−1−メ
    チルエチル基、4−(4−メトキシテトラヒドロピラニ
    ル)基、6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビ
    シクロ[3,1,0]ヘキス−4−イル基又はジメチル
    (2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルオキシ)シリ
    ル基である特許請求の範囲第1項〜第10項のいずれか
    1項記載のプロスタサイクリン類の製造法。 12、トリアルキルアミンがトリエチルアミンである特
    許請求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項記載のプ
    ロスタサイクリン類の製造法。
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