JPS6379710A - 酸素富化器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の利用分野］ 本発明は、酸素よりも窒素を吸着しやすい吸着剤を用い
て空気から酸素富化気体を得るための装置に関するもの
であり、特に医療用として使用するのに適した酸素富化
器に関する。さらに詳細には、本発明は使用に供される
酸素富化気体中の酸素ｓｉの水準を変更するための特定
の調節手段を備えた改良された酸素富化器を提供するも
のである。

［従来技術］ 近年ぜんそく、肺気腫症、慢性気管支炎等の呼吸器系器
官の疾患に苦しむ患者が増加する傾向にあると言われて
いるが、その治療法で最も効果的なものの１つに酸素吸
入法がある。

かかる酸素吸入法とは、酸素ガスあるいは酸素富化空気
を患者に吸入させるものであって、その酸素ガスや酸素
富化空気の供給源として酸素ガスボンベが従来より用い
られていたが近年空気中から酸素富化気体を分離する酸
素富化器が開発されてからは、使用時の便利さや保守管
理の容易さから次第に普及するようになってきている。

この酸素富化器としては主として、酸素選択透過性膜を
用いた模型酸素富化器と窒素又は酸素を選択的に吸着す
る吸着剤を用いた吸着型酸素富化器の２種類がある。模
型酸素富化器の場合には膜の選択透過特性から４０％程
度の酸素濃度の空気が得やすい特徴があり、他方吸着型
酸素富化器の場合には分離操作の安定性の点から９０％
等の高濃度の酸素富化気体が得やすい特徴がある。尚呼
吸器疾患患者の酸素吸入法による治療に際しては、患者
の状態に応じて約４０％程度の低濃度の酸素富化気体が
要求される場合もあれば、９０％程度の高濃度の酸素富
化気体が必要とされる場合もある。

これまでの酸素富化器を用いた酸素吸入法では、高濃度
酸素富化気体が必要な時は吸着型酸素富化器が、低濃度
の酸素富化気体が必要な場合に模型酸素富化器が各々別
々に使用されていた。即ち酸素吸入法を行なうのに吸着
型酸素富化器と模型酸素富化器の両方を準備する必要が
あった。尚９０％程度の高濃度を目的とした従来の吸着
型酸素富化器において、使用に供する酸素富化気体の流
出１調節パルプを単に大きく開くだけでは酸素濃度が７
０％程度に低下するがその濃度が±２０％と大幅に変動
し安定な運転が出来ず、低濃度域ではとても実用に供し
得るものではなかった。

［発明の目的］ 本願発明は、この様に同種の酸素吸入法を行なうのに吸
着型と模型の両タイプの酸素富化器を準備する不便さを
解消することを目的としている。

更に詳細には、１つの酸素富化器で少なくとも９０％程
度の高濃度酸素富化気体と４０％程度の低濃度酸素富化
気体の両方が安定に得られ且つ小型で使用しやすい富化
器を提供することを目的としている。

［発明の構成］ 本発明者らは、かかる目的を達成するために鋭意研究を
行なった結果、窒素を選択的に吸着する吸着床を用いた
圧力変動吸着型酸素富化器において、吸着剤床から吐出
された酸素富化気体を貯留する貯留タンク手段に空気を
流入させる特定の手段を設け、目的とする酸素富化気体
中のＭ素溌度に対応させてその空気流入量を調節するこ
とが非常に有効であることを見い出し本発明に到達した
ものである。

即ち本発明は、酸素よりも窒素を吸着しやすい吸着剤を
充填せしめた少なくとも１基の吸着床と、該吸着床に空
気を供給するためのコンプレッサー手段と、該吸着床か
ら得られた酸素富化気体の貯留タンク手段と、該貯留タ
ンク手段から使用に供する酸素富化気体の流量を設定す
るためのＩ！設定手段を備えた圧力変動吸着型酸素富化
器において、該コンプレッサー手段の吐出側と該吸着床
の空気入口側を連結した導管手段から分岐し、該貯留タ
ンク手段の入口側に又は該貯留タンク手段と該吸着床を
連結した導管手段に連結したバイパス手段を具備せしめ
、該バイパス手段にバイパス深漬調節手段を設けたこと
を特徴とする酸素富化器である。

以下本発明について図面を用いながらさらに詳細に説明
する。

本発明の酸素富化器に関して好ましい実施態様を第１図
に例示する。即ち第１図の富化器では、酸素よりも窒素
を選択的に吸着する吸着剤を充填した吸着床１．２に、
圧縮機４によって圧縮された空気Ａを冷却器５及びドレ
ーントラップ６を経て三方弁により切り換えて交互に流
入せしめ、例えば吸着床１を通過する際に窒素が吸着さ
れて酸素が富化された気体が弁１２を通過した後逆止弁
１４を経て貯留タンク３に流入する。そこに貯留された
酸素富化気体は、除菌フィルター等のフィルター２１．
流り設定器２２及び気泡形式等の加湿器２３を経た後、
所定の濃度及び所定の流量でＤとして使用に供される。

尚Ｂはドレーンの排出を示している。

またこの酸素富化器では、弁８を閉じて吸着床１におい
て上記の吸着工程が終了した後片７，１２及び１３を閉
じて弁１１を開き、既に脱着を終えて常圧の状態にある
吸着床２と吸着床１を均圧化せしめ、ざらに弁７及び１
１を閉じ弁１３を開き三方弁９の流路を吸着床２の方に
切り換えて吸着床２における吸着工程を開始する。一方
眼着床１については、弁８を開いて窒素富化気体Ｃを排
出して圧力を常圧に減圧した後、弁１２を一定時間開い
て酸素富化気体を吸着床１に向流的に流すことによって
その中の吸着剤の脱着再生を行なう。この様な操作を両
法で順次行なうことによって圧力変動型吸着操作を行な
うものである。固片１２と直列又は並列に一定の開度の
オリフィスを併設してもよい。

本発明は、かかる第１図に例示される圧力変動吸着型酸
素富化器において、貯留タンク３の上流側に圧縮された
空気の一部を混入するためのバイパス手段２４を備え、
そのバイパス手段にはバイパス流量調節手段２５を備え
ることを特徴とするものであって、必要とされる酸素富
化気体り中の酸素濃度の水準に対応してそのｉａ調節手
段２５を不連続的に切り換えることができるようになっ
ている。

この酸素富化器において、例えば酸素富化気体り中の酸
素濃度が約９０％程度となるようにバイパス流量調節手
段２５の開口度を定め、またＤ中の酸素１１度が約４０
％程度となるように該手段２５の開口度をさらに大きく
定めることによって本発明の目的が達成される。尚第１
図におけるバイパス手段２４の下流側の先端が貯留タン
クの入口側に直接連結されてもよい。また同手段２４の
上流側の先端が冷却器５の下流側に連結されていてもよ
いが、同図の如く冷却器５の上流側の方が加湿器２３に
おける加８！量が低減されるので好ましい。

本発明の酸素富化器のさらに好ましい実施態様としては
、使用に供される酸素富化気体り中の酸素濃度の水準に
対応したバイパス流量調節手段２５のおおまかな開口度
１４節のみではなくて、例えば第１図に示す如くバイパ
ス流量調節手段２５と流Ｑ設定器２２を連動せしめて、
使用に供される酸素富化気体りの流量に対応してバイパ
ス流量調節手段２５をさらに微調節するようにする方式
があげられる。

かかるバイパス流量調節手段２５を調節する際に、流量
設定器２２における設定流量が増加すればそれと共にバ
イパス手段を流通する空気流ｍを増加するように調節す
れば、酸素富化気体りの所定の範囲例えば約６！ｌ／１
ｎ以下あるいは約５！ｌ／ｌｌ１ｉｎ以下における流量
において富化気体り中の酸素濃度を実質上一定に保ちや
すい利点がある。尚流量設定器２２としては、いかなる
ものであってもよいが、複数個の異なる開口面積の独立
した細孔を有したプレートを備え、その細孔を選定して
そこに富化気体を流通せしめるようにしたものが、操作
性に優れており好ましい。この種の流量設定器を用いる
場合には、貯留タンク３とＩＩ設定２２の間に下流側（
二次側）の圧力を出来るだけ一定に調節し得る二次圧調
節弁等の減圧弁を設けることが望ましい。またバイパス
流Ｉｍ節手段２５としては酸素富化気体りの酸素濃度水
準に対応し得る様な不連続的な２又は３種のオリフィス
等流１ｗＡ節機構を備え、さらに好ましくは流量設定器
２２の開口度に対応して不連続的又は連続、的に変化し
得る複数のオリフィス又はニードル形式等の開口度ｉｕ
ｉ機構をも合わせて備えているものが望ましい。尚流ｍ
設定器２２とバイパス流量調節手段２５の連動のさせ方
としては、ギヤ等を介した手動式のものであってもよい
が、電気的信号を用いた電動式のものが好ましい。

本発明の酸素富化器は、このバイパス手段に設けたバイ
パス流量調節手段なる特有の構成を有し、かかるバイパ
ス流ｆｉ１節手段を適宜設定することによって、酸素濃
度が例えば約９０％程度、約４０％程度の２水準のみで
はなくて、約９０％、約６５％及び約４０％等の３水準
の酸素富化気体を容易にＩＩることかできる。尚、各水
準における酸素濃度が使用汲置によって少し変動するが
従来技術に比して格段にその変動が少なく、その具体的
な変動中の側として±５％以下があげられ、特に医療用
量も頻繁に使用される２〜５ｆ／ｓｉｎの範囲ではその
変動中が±３％以下と非常に安定に運転し得る。

また本発明の！Ｓ！！素富化器の機能、として好ましい
運転型式は、例えば吸着床１の吸着工程に際し、まず弁
１２を閉じた状態で圧縮空気を流入せしめて所定の圧力
まで加圧させた後はじめて弁１２を開くことによって、
吸着工程時の圧力をできるだけ一定にする方式を取るこ
とが好ましく、特に高濃度の酸素富化気体を得ようとす
る場合に有効である。

また吸着→脱着→均圧化等の一連のサイクル操作におい
て、各サイクルに要する時間は通常一定であるが、取り
出す所定の酸素富化気体の酸素濃度に応じたサイクル時
間を採用する可変サイクルタイプであってもよい。尚こ
の各サイクルを行なわせるための各々の弁のコントロー
ルを、その富化鼎に内蔵したマイクロコンピュータ−等
によって行なう方が操作が簡単で且つ確実に出来る。

また本発明の酸素富化器における吸着床の数については
、第１図に例示した様に２基形式が医療用として要求さ
れる酸素富化気体の流量の上限として例えば約６１／ｍ
ｉｎを満足し且つ小型軽量なものが得やすく最も実用的
であるが、更に小型。

軽量化を目的に１基形式にすることもでき、大流量を目
的とした場合に３基又はそれ以上とすることもできる。

またその吸着床に充填される吸着剤としては、通常窒素
をより吸着しやすいゼオライト５Ａタイプ、１３Ｘタイ
プ等のゼオライト系のものが用いられるが、それ以外の
ものであってもよい。尚これらの窒素を吸着しやすい吸
着剤の充填部の上流側に、水分をより吸着しやすいシリ
カ。

アルミナ等の脱水用吸着剤を充填してもよい。

さらに本発明におけるコンプレッサー手段としては、通
常圧縮機が用いられるが、場合によってはフロア−形式
のものであってもよく、また脱着操作を完全にするため
にこれらのコンプレッサー手段の吸引側に吸着床を連結
したり他の真空ポンプ手段を用いて大気圧以下の減圧に
することも有効である。

本発明の酸素富化器は、呼吸器疾患患者等の治療を目的
とした医療用用途に適するものであるが、それ以外にも
スポーツ時等の疲労回復などにも使用すると有効である
。

〈発明の効果〉 本発明の酸素富化器は、例えば約９０％及び約４０％等
の巾広いｆ［で複数の水準における所定の濃度範囲にお
いて安定に酸素富化気体が得られる優れた効果を奏する
ものである。即ち医療用酸素富化器として使用されてい
た約９０％程度の富化気体を得る吸着型酸素富化器と約
４０％程度の富化気体を得る膜型酸素富化器の両方の機
能を兼ね備えたものであって、従来の吸着型と同程度の
小型軽量である特徴を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の酸素富化器に関する好ましい実施態
様を例示したものである。この図において、１．２は吸
着床、３は貯留タンク手段、４はコンプレッサー手段、
２２は流Ｍ設定手段、２４はバイパス手段、２５はバイ
パス流量調節手段を示している。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）酸素よりも窒素を吸着しやすい吸着剤を充填せし
   めた少なくとも１基の吸着床と、該吸着床に空気を供給
   するためのコンプレッサー手段と、該吸着床から得られ
   た酸素富化気体の貯留タンク手段と、該貯留タンク手段
   から使用に供する酸素富化気体の流量を設定するための
   流量設定手段を備えた圧力変動吸着型酸素富化器におい
   て、該コンプレッサー手段の吐出側と該吸着床の空気入
   口側を連結した導管手段から分岐し、該貯留タンク手段
   の入口側に又は該貯留タンク手段と該吸着床を連結した
   導管手段に連結したバイパス手段を具備せしめ、該バイ
   パス手段にバイパス流量調節手段を設けたことを特徴と
   する酸素富化器。
2. （２）該バイパス流量調節手段が、使用に供する酸素富
   化気体の酸素濃度の所定の範囲に対応して該バイパス手
   段を流通する空気の流量を調節し得るものである特許請
   求の範囲第１項記載の酸素富化器。
3. （３）該バイパス流量調節手段が、使用に供する酸素富
   化気体の酸素濃度を該所定の範囲内に維持するために、
   該流量設定手段に対応して該バイパス手段を流通する空
   気流量を微調節し得るものである特許請求の範囲第２項
   記載の酸素富化器。
4. （４）該バイパス流量調節手段が、該流量設定手段にお
   ける設定流量の増加に対応して該バイパス手段を流通す
   る空気流量を増加せしめるように微調節し得るものであ
   る特許請求の範囲第３項記載の酸素富化器。
5. （５）該流量調節手段が、バルブ手段及び／又はオリフ
   ィス手段を用いたものである特許請求の範囲第１項記載
   の酸素富化器。