JPS637807B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 固体粒子含有液用汚泥床使用形清澄装置であ
つて、より特定的には懸濁微粒子含有液を受容し
且つ清澄した液体と汚泥とを送出するために使用
され、 −清澄チヤンバ４と、 −この清澄チヤンバの下に延在する分配チヤンバ
５と、 −内部で接触し合う前記微粒子が補助剤の助けで
互にフレークを形成するような混合物を得るべ
く、前記懸濁液にフロキユレーシヨン補助剤を
添加するための手段８，９，１１と、 −ほぼ均等な圧力を発生させながら前記分配チヤ
ンバ内に前記混合物を導入するための手段２
と、 −前記清澄チヤンバの底で表面全体に亘つて分配
される複数のインゼクタ２２であつて、各々が
軸線２２ａを有すると共にガイド手段を備え、
各インゼクタが清澄チヤンバの面積に亘つて分
配される流量で清澄チヤンバの底から継続的に
前記混合物を導入すべく前記分配チヤンバを清
澄チヤンバに連通せしめるようなインゼクタ
と、 −清澄チヤンバ４の上方部で清澄した液体４ｂを
継続的に排出する排出口と、 −前記清澄液排出口より下方の汚泥用連続排出口
２６ とを備え、 −前記インゼクタからの流量はこれらインゼクタ
の上方に汚泥床４ａが形成され、この床の中で
前記懸濁混合液が既に形成されたフレークの間
を上昇し、その結果この液体中に依然として懸
濁している微粒子が前記フレークと結合してこ
れらフレークの体積を増大させ、前記液体が清
澄した状態で前記汚泥床の上方に到達し、清澄
液層４ｂを形成することになるように選択さ
れ、 −清澄チヤンバの下方でこのチヤンバと共外延的
に配置され、清澄チヤンバが第１段を構成する
一方で、第２段を構成するような公知タイプの
濃縮チヤンバ３と、 −前記汚泥床の上部層からあふれたフレークを受
容してこの汚泥床の高さを制限する上方入口７
ａと、該汚泥床中に形成された粗水稠密フレー
ク、集塊を受容すべく清澄チヤンバ４の底に設
けられる少なくとも１つの穴１８からなる下方
入口と、前記濃縮チヤンバ３内で中間の高さに
設けられる出口とを有する垂直方向中央坑７ とをも備え、 −前記濃縮チヤンバが前記中央坑の出口より高方
の清澄水出口１３と下方部の汚泥出口２６とを
有することを特徴とする清澄装置。

２ 前記濃縮チヤンバ３、分配チヤンバ５及び清
澄チヤンバ４が互にほぼ連続した側壁を有し、そ
のため装置の構成が容易であることを特徴とする
請求の範囲１に記載の装置。

３ モータ２１により回転駆動して、前記粗大集
塊を中央坑７の下方入口１８方向へ移送させるべ
く清澄チヤンバの底のスクレーパアーム１９を駆
動させると共に、濃縮汚泥を濃縮チヤンバ３の汚
泥排出口２６方向へ移送させるべく該チヤンバの
底のスクレーパアーム２４を駆動させる軸方向シ
ヤフト２０を備えることを特徴とする請求の範囲
１に記載の装置。

４ 前記中央坑７が集塊濃度の高い液体の第２段
３への分配を向上させるためのデフレクタ１６を
下部に具備することを特徴とする請求の範囲１に
記載の装置。

５ インゼクタ２２を有する第１段４の底部が水
平であるか、又は下に頂点を有するやや円錐状の
形状を有することを特徴とする請求の範囲１に記
載の装置。

６ 汚泥集中第２段３の底部が水平であるか、又
は下に頂点をもつやや円錐状の形状を有し、且つ
底に沈降した固体物質を継続的に排出せしめる回
転スクレーパブレード２４を備えることを特徴と
する請求の範囲１に記載の装置。

固体物質含有液の清澄装置 本発明は懸濁微小物質を含んだ水を高速清澄す
る装置に係る。

本発明の装置で清澄処理すべき水は通常何らか
の工業的過程の結果として生じ、且つ例えば工業
的２次使用に共されるか、又は公共用水領域に廃
棄されるような水である。但しこの種の水だけに
限定されるというわけではない。以下の記述では
鉱業残留水を例にとつて本発明の装置を説明する
が、本発明の装置は勿論これ以外にも極めて多様
な固体含有液の清澄に使用し得る。

従来使用されてきた装置は一般的に、懸濁固体
物質の分離とデカンテーシヨンとを生起させて所
与の基準に適合する十分に清澄した液体又は水を
得るのに比較的長い時間を要する。これは分離上
昇速度が数ｍ／時を越えないからである。従つて
これら従来の装置は高価で大型の装置とならざる
を得なかつた。

周知の如く、固体粒子の沈降を促進するために
は、フロキユレーシヨン現象を生起せしめ得る補
助剤を固体粒子含有液中に少量添加して懸濁粒子
を相互に結合させる必要がある。フロキユレーシ
ヨン現象は固体物質を互に接近させて、集塊又は
フレークを形成せしめる。これら集塊又はフレー
クの大きさはそれを構成する粒子の大きさより明
らかに大きいが、単位容積重量はそれを構成する
固体より小さい。

フロキユレーシヨン後は通常、種々の大きさと
密度とを有するフレークを含んだ液体を、フレー
ク濃度のより高いデカンテーシヨン領域に導入し
て前記フレークの粗大化を促進し、それによつて
沈積速度を増加させる。デカンテーシヨン領域の
下部に沈降したフレークは互に集結し、適切に決
定された平均速度に応じて多少とも濃縮した汚泥
の形状で一般的には連続的に、時には断続的に抽
出される。清澄した液体はこれと同時に単なるオ
ーバーフローによつてデカンテーシヨン装置の上
部で採取される。これは清澄と固体の沈降とを単
一チヤンバ内で、即ち単一段で生起させる装置の
場合である。

液体の清澄及び固体の集結という２つの機能を
より速く生起せしめるべく、これら２つの機能を
分離し、装置の２つの別個の部分で実施せしめる
ようにし得ることも知られている。この場合の装
置は２段式と称する。これらの段は清澄段を集結
段の上に配して互に積重させるか、同心的に配置
するか又は併置してもよい。

しかしながら、液体の清澄及び固体の集結の速
度に関して最大の結果を得るためには、密度がで
きるだけ大きく、集塊粒度が十分に大きくて例え
ば１〜10mmであり、且つ未凝集懸濁微小物質を最
早殆んど含まないようなフレークを形成すべく、
装置の種々の部分における水力学的運動全体を制
御しなければならない。

知られている如く、フロキユレーシヨン補助剤
によつて生起するフロキユレーシヨン現象は機械
的凝集力の小さい集塊を形成せしめ、清澄領域内
の水力学的運動はこれら集塊の構造と物理的特性
とに有利な又は有害な作用を同時に及ぼし得る。

装置の或る部分での速度が急激過ぎると形成し
たフレークが破壊され、極めて微小な沈降し難い
集塊を多く含む過度に広い範囲の粒度スペクトル
に亘るフレークが形成される。別の部分での速度
が緩慢過ぎると過度に大きいフレークが形成され
て互に結合する。その結果透水性を殆んど示さな
い連続層が形成され、清澄すべき液体の流通を妨
害する。そのため不安定現象が生起して、前記液
体がフレークを破壊するような速度を示すことに
なる領域が形成される。

より特定的には、公知清澄法の一例は下記の操
作からなる。

−接触し合う前記微粒子が互に結合してフレーク
を形成するように、フロキユレーシヨン補助剤
を前記懸濁液に加え、 −この混合物をほぼ均等な圧力で分配チヤンバ内
にほぼ継続的に導入し、このチヤンバの下部で
表面に配分された複数のインゼクタを介して清
澄チヤンバ内に導入し、 −このチヤンバの上方部の液体排出口から清澄し
た液体を排出させ、 −且つより下方に配置された汚泥排出口から汚泥
を排出させる。

注入する懸濁液の流量は前記インゼクタの上方
に汚泥床が形成され、この床内で懸濁液が既に形
成されたフレークの間を上昇し、この水の微粒子
がこれらフレークに結合してこれらフレークの体
積を増加させ、その結果前記液体が部分的に清澄
した状態で前記汚泥床の上方に到達し、清澄液層
が汚泥床の上方に形成されることになるように選
択する。

この公知の方法は仏国特許第2477896号（ゲザ
ーユ（Ghezail）他）に記載されている。この公
知方法は下記の如き特徴を有する。

前記インゼクタが清澄チヤンバの底に設けられ
た注入口である。これら注入口から上方へ向けて
漏斗状部材が先広がりに延びる。この先行特許で
は（第５ページ、第１〜第５行）、前記漏斗状部
材を切断する各水平面上では、注入懸濁水の通過
断面が当該漏斗の内部ゾーン全体で構成され、そ
のため注入口から流出した後でこの水の速度が急
激に低下する。これは所望の結果である。何故な
らこの方法では本質的に、注入口上方の汚泥床中
に擾乱が存在しないことが望まれるからである。
実際、注入口を介する速度が大きいと漏斗の壁か
ら距離をおいて軸方向円筒形ジエツトが形成され
る。この公知方法ではまた、一時的吸引により注
入口を介する流動方向を突如反転させることによ
つて、汚泥の一時的部分的排出を前記注入口を介
して定期的に実施する。

懸濁水の流動方向をこのように短時間定期的に
逆転させると、透水性の不十分な連続層の形成と
前述の不安定現象の発生とが或る程度阻止され
る。

漏斗の斜面は前記定期的方向逆転時に汚泥を注
入口まで誘導する。

別の公知方法にも透水性不十分な連続汚泥層の
形成を或る程度回避せしめるものがある。これは
仏国特許第1115038号（ドウグルモン
（Degremont））に記載の方法であつて、注入口
を介する懸濁水の流れを定期的に一時促進させる
方法を使用する。

米国特許第4263137号（コス（Kos））に対応す
る仏国特許第2431317号（ドール・オリバー
（Dorr Oliver））に記載の如き公知方法もある。
この方法では注入懸濁水の流れを緩慢にし且つこ
の懸濁水を分配する漏斗状ガイド手段を含む可動
インゼクタを使用する。

本発明の目的は、汚泥床を有し、この床が安定
しているために大きな液体平均上昇速度が得られ
るような効果的清澄装置を簡単且つ経済的に実現
することにある。

前記平均上昇速度の増加は、所定面積の装置で
処理される懸濁液の流量の増加につながり、又は
所定流量の装置の場合にはその装置に必要な面積
の減少につながる。処理すべき水の流量が大きい
場合には、装置の面積の減少は経済的に重要な利
点となる。

本発明は、固体粒子含有液用汚泥床使用形清澄
装置に係る。この装置はより正確には懸濁微粒子
含有液を受容し且つ清澄した液と汚泥とを送出す
るためのものであり、 −清澄チヤンバ４と、 −前記清澄チヤンバの下に延在する分配チヤンバ
５と、 −その内部で接触し合う前記微粒子が補助剤の助
けで互に結合してフレークを形成するような混
合物を得るべく、前記懸濁液にフロキユレーシ
ヨン補助剤を添加するための手段８，９，１１
と、 −ほぼ均等な圧力を発生させながら前記分配チヤ
ンバ内に前記混合物を導入するための手段２
と、 −前記清澄チヤンバの底で表面全体に亘つて分配
される複数のインゼクタ２２であつて、各々が
軸線２２ａを有すると共にガイド手段を備え、
各インゼクタが清澄チヤンバの面積に亘つて分
配される流量で清澄チヤンバの底から継続的に
前記混合物を導入すべく前記分配チヤンバを清
澄チヤンバに連通せしめるようなインゼクタ
と、 −清澄チヤンバ４の上方部で清澄した液体４ｂを
継続的に排出する排出口と、 −前記清澄液排出口より下方の汚泥用連続排出口
２６ とを備え、 −前記インゼクタからの流量はこれらインゼクタ
の上方に汚泥床４ａが形成され、この床の中で
前記懸濁混合液が既に形成されたフレークの間
を上昇し、その結果この液体中に依然として懸
濁している微粒子が前記フレークと結合してこ
れらフレークの体積を増大させ、前記液体が清
澄した状態で前記汚泥床の上方に到達し、清澄
液層４ａを形成することになるように選択さ
れ、 −この装置の特徴は、清澄チヤンバの下方でこの
チヤンバと共外延的に配置され、清澄チヤンバ
が第１段を構成する一方で第２段を構成するよ
うな公知タイプの濃縮チヤンバ３と、 −前記汚泥床の上部層からあふれたフレークを受
容してこの汚泥床の高さを制限する上方入口７
ａと、該汚泥床中に形成された粗大稠密フレー
ク集塊を受容すべく清澄チヤンバ４の底に設け
られる少なくとも１つの穴１８からなる下方入
口と、前記濃縮チヤンバ３内で中間の高さに設
けられる出口とを有する垂直方向中央坑７ とをも備え、 −前記濃縮チヤンバが前記中央坑の出口より高方
の清澄水出口１３と下方部の汚泥出口２６とを
有することにある。（括弧内の符号は非限定的
具体例を示す添付図面中の符号である。） 更に、好ましくは下記の構成法を採用する。

−装置の構成を容易にすべく、前記濃縮チヤンバ
３と、分配チヤンバ５と清澄チヤンバ４とが互
にほぼ連続した側壁を有するようにする。

−該装置が、モータ２１により回転して中央坑７
の下方入口１８方向へ前記粗大集塊を移送すべ
く清澄チヤンバの底部のスクレーパアーム１９
を駆動させると共に、濃縮汚泥を濃縮チヤンバ
の汚泥出口２６方向へ移送すべく濃縮チヤンバ
３の底部のスクレーパアーム２４を駆動させる
軸方向シヤフト２０を備える。

−前記中央坑７が集塊濃度の高い液体の第２段３
内への分配を向上させるためのデフレクタ１６
を下部に備える。

−インゼクタ２２を有する第１段４の底部が水平
であるか、又は下に頂点を持つやや円錐の形状
を有する。

−汚泥集結用第２段３の底部が水平であるか、又
は下に頂点を持つやや円錐の形状を有し、底に
沈降した固体物質を継続的に排出せしめる回転
スクレーパブレード２４を具備する。

以下添付図面に基づき非限定的具体例を挙げて
本発明をより詳細に説明する。尚、ここに記載及
び図示する諸エレメントは、本発明の範囲内で同
一の技術的機能をもつ別のエレメントに換え得る
ものと理解されたい。図面を通して同一エレメン
トには同一符号を付した。

第１図は本発明の装置の一具体例を該装置の垂
直軸線を通る第２図の平面−による断面図で
示す説明図である。

第２図は前記装置を第１図の水平平面−に
よる断面図で示す拡大説明図である。

第３図は第２図と同一の縮尺大で第１図の細部
を示す詳細説明図である。

第４図はインゼクタにより汚泥床中に発生する
乱流の簡略説明図である。

第１図では懸濁固体物質（例えばリン酸塩洗浄
の結果生じる粘土）を含む懸濁液が水であり、管
路１を介して第１次フロキユレーシヨン槽２内に
導入され、次いで清澄デカンテーシヨン装置３に
供給される。

この清澄デカンテーシヨン装置は垂直軸線３ａ
を有し、全体的に円筒形の互に積重された２つの
段で主に構成され、上方第１段４が前記清澄チヤ
ンバを構成する。このチヤンバは前記排水口を構
成する円形最上縁４ｂでのオーバーフローによつ
て水を放出する。該チヤンバの底部はチヤンバ５
によつて限定され、このチヤンバ５が前記分配チ
ヤンバを構成し、且つ上方段４と濃縮チヤンバを
構成する下方第２段６とを互に分離する。

この図では上方第１段４の底部が水平状に示さ
れているが、これは頂点が下にある円錐形にして
もよく、その場合も該装置の機能は変わらない。

２つの段４及び６の間に配置されたチヤンバ５
は上方段の下部に形成される汚泥床４ａへの供給
に使用され、この汚泥床内で第２次フロキユレー
シヨンが生起し、このフロキユレーシヨンによつ
て集塊又はフレークが形成され、これらフレーク
は下段６内に沈降し、集結する。

チヤンバ５に具備されるインゼクタについては
後で第２図および第３図を参照しながら詳述す
る。

上方第１段４及び下方第２段６は、前記汚泥床
の厚みの中で７ａ部分で開放されて、第１段内の
該汚泥床内に形成されたフレークを下方第２段に
通過させる中央坑７により互に連通する。前記フ
レークは第２段内で沈降し集結する。

集塊の形成には種々のポリマーを含めて様々な
市販のフロキユレーシヨン補助剤を使用し得る。
但し、使用するフロキユレーシヨン剤は沈降させ
るべき固体物質と清澄処理すべき液体の特性とに
最も良く適合するものでなければならない。

フロキユレーシヨンに使用する補助剤は最大効
果を得るのに適した濃度に希釈し、通常は装置の
２〜３箇所の地点から注入する。

第１図に示したように、第１投与分の補助剤は
槽２内で第１次フロキユレーシヨンを生起させて
粒径１〜２mm以下の小フレークを形成すべく、清
澄処理される水を槽２内に導入する前に８部分を
介して導入される。

このフロキユレーシヨンの後で第２投与分の補
助剤を混合チヤンバの役割も果たす分配チヤンバ
５の入口の部分９に導入する。

第２次フロキユレーシヨンは上方第１段４の汚
泥床４ａ内で生起する。通常は、これら最初の２
つのフロキユレーシヨンだけで十分であるが、或
る種の粒子に関しては同一の補助剤を第３投与分
として、坑７の下方の点１０から下方段６へと導
入する。場合によつては点１０に導入する補助剤
は異なる種類のものであつてもよい。何故ならこ
の補助剤は段６内でのフレークの集結を促進する
補助剤であり得るからである。種々の量の導入補
助剤は多頭形計量ポンプ１１か、又は異なる補助
剤を用いる場合には同一タイプのポンプ２個によ
つて所定量分計量される。

清澄装置の２つの段は清澄した液体を送出す
る。上方段はオーバーフローと循環管路４ｃ及び
管１２を介する排出とによつてこの送出を行な
い、下方段６は管１３を介して行なう。この管は
管１２を介して第１段から流出する清澄した液体
と管１３を介して第２段から流出する清澄した液
体との割合を調整すべく弁又は他の水力学的調整
デバイス１４を具備する。

通常、第１段で得られる清澄液の流量は第２段
で得られる清澄液の流量と実質的に同等である。
液体の清澄の質を向上させ且つ第２流量対第１流
量の比を増大させたい場合には前記の割合を変え
てもよい。尚、前記流量比は２まで増大させ得
る。

第１段４の汚泥床４ａの安定性を向上させるた
めには中央坑７に複数の渦防止フイン１５を具備
する。

また、坑７を通つて下方段６に供給される懸濁
液の分配を向上させるべく、この坑７の下部に円
錐形デフレクタ１６も備える。

坑７は汚泥床４ａの厚みの中の頂部７ａで解放
されるだけでなく、汚泥床の底と該坑とを直接連
通させるべく上方段４の底の近傍に設けられる穴
１８を１つ以上有する。このようにすれば汚泥床
４ａに含まれる懸濁液分のうち少量が坑７方向へ
流れ、大部分が坑７の頂部でオーバーフローして
段６方向へ流れることになる。この構成からは、
過度に粗大化して坑７の頂部まで上昇し得ないよ
うな集塊を直接坑７を介して通過せしめ得るとい
う利点が得られる。

穴１８を介する粗大集塊の排出を容易にするた
めには、スクレーパブレード１９の求心的機械的
作用による緩慢な回転運動によつてこれら粗水集
塊を坑の前記穴の方向へ押動かし、排出させる。
これらのブレードはモーター減速装置２１によつ
て作動する制御シヤフト２０により制御される。
このシヤフト２０は第２段６の底に集結した汚泥
を管２６を介して水力学的に排出させるべく、前
記汚泥を排出させるためのスクレーパブレード２
４も前記と同じ運動によつて制御する。

第３図は分配チヤンバ５及びインゼクタの拡大
断面図を示し、第２図はこれらインゼクタの部分
平面図を示している。

前述の如く、集塊の形成、これら集塊の粒度の
均等性及びこれら集塊の密度は清澄装置の良好な
機能の本質的パラメータである。

本発明の目的を達成するためには、清澄処理す
べき液体の流量を清澄装置の横断方向面全体に亘
つてできるだけ均等に分配せしめる必要があり、
従つてチヤンバ４内の汚泥床４ａの中を上昇する
流れの速度を均等にする必要がある。

そのためには第３図に示した如く、清澄用第１
段４の底部をチヤンバ５で規定する。このチヤン
バは清澄チヤンバ４の床面を構成し且つ表面に複
数の流出孔が分配して設けられた隔壁５ａを上部
に有する。これらの流出孔２１は第１次及び第２
次フロキユレーシヨン用の２つの投与分の補助剤
を既に受容した清澄処理すべき液体をこのチヤン
バに導入しめる。

各孔２１はその孔２１から流出する清澄すべき
液体を各孔の面積の40〜100倍大きい面積に亘つ
て炸裂させるべく乱流運動を発生させる扁平サイ
クロンチヤンバ２２の出口を構成する。

第２図に示すように、各扁平サイクロンチヤン
バ２２は孔２１内と汚泥床４ａの底とで引き続き
継続されることになる乱流運動を該チヤンバ内で
開始させ、それによつて清澄処理すべき液体の均
等な分配及びフロキユレーシヨン剤とこの液体と
の混合を実施せしめるように接線方向の流入孔２
１ａを有する。

各扁平サイクロン２２は流出孔２１及び流入孔
２１ａと共に前述のインゼクタを構成する。この
インゼクタは垂直方向軸線２２ａを有し、前述の
如き種類の第１乱流を発生させる。この乱流は第
４図に符号Ｔ１で示されている。この乱流はイン
ゼクタの膨張ゾーン２２ｂの境界まで達し、次い
で当該インゼクタの軸線方向に戻り、この軸線上
に下降流が発生する。この乱流は上方にＴ２の如
き第２乱流を維持せしめ、これら第２乱流は上方
に更に別の乱流を維持せしめる。その結果汚泥床
の下部にはかなりの乱流擾乱が生じる。この擾乱
は上方へ向けて漸減し、そのため汚泥床の上部層
は実質的に擾乱されない。

一方、第２図から明らかなように、サイクロン
の接線方向流入孔は、底部の部分的運動を消去し
且つチヤンバ４内の全体的乱流運動を回避すべ
く、左から右又は右から左への乱流運動方向を生
じるように互い違いに配置される。

本発明の利点を明らかにすべく非限定的一例と
して、固体物質濃度30〜40ｇ／の懸濁粘土水を
16〜18m³／ｈの割合で清澄する従来型スロツトシ
ステムによる汚泥床への供給を用いる直径１ｍの
２段式装置と比較した結果、同一直径を有する前
述の如きタイプの本発明の装置は沈降乾燥物質ト
ン数に対して同一のフロキユレーシヨン剤消費
量、即ち90〜100ｇで、70〜80m³／ｈの流量を清
澄処理し得た。

テストした装置は直径20mmの流出孔を汚泥床内
に有する約50個のサイクロンインゼクタから汚泥
床への供給を行なうように構成したものである。

なお、本発明の装置においては、汚泥床によつ
て流量の半分に致り得る大量分の清澄処理すべき
液体を連続的に分離・除去し、且つ濃縮懸濁液を
液体清澄及び汚泥濃縮用第２段３に浸透せしめる
ように発明の装置を作動させてもよい。