JPS6372726A - ポリ(2−アミノチオフエン)系導電体およびその製造法 - Google Patents

ポリ(2−アミノチオフエン)系導電体およびその製造法

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JPS6372726A
JPS6372726A JP21869186A JP21869186A JPS6372726A JP S6372726 A JPS6372726 A JP S6372726A JP 21869186 A JP21869186 A JP 21869186A JP 21869186 A JP21869186 A JP 21869186A JP S6372726 A JPS6372726 A JP S6372726A
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aminothiophene
poly
salt
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conductor
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JP21869186A
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English (en)
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Fumihiro Omori
大森 文博
Shuji Kitamura
修二 北村
Fumio Tanimoto
文男 谷本
Hisao Kitano
尚男 北野
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Original Assignee
Research Institute for Production Development
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリ (2−アミノチオフェン)系導電体とそ
の製造法に関するものである0本ポリ (2−アミノチ
オフェン)系導電体は導電性材料として電気工業、電子
工業において重要な材料となるものであり、この方面の
用途拡大に伴って化学工業製品であるチオフェンおよび
その誘導体の需要が増大し斯界の発展に寄与することが
大である。
〔従来の技術〕と〔発明が解決しようとする問題点〕最
近、導電性高分子乃至導電性樹脂の研究が盛んになり、
金属にかわる通電材料としての需要が大いに増大してき
ている。本発明者らはこの事情を総説([導電性樹脂の
実際応用技術J、KLシーエムシー刊、1984年、1
〜21頁および219〜233頁)として発表してきて
いる。従来の導電性樹脂の材料としてはポリアセチレン
、ポリ(p−フェニレン)、ポリ (p−フェニレンス
ルフィド)、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(ビ
ニルカルバゾール)、ポリジアセチレン、tt荷移動錯
体、ポリアニリン、ポリチアジル、グラファイト、導電
性炭素繊維が主であり、本発明にいうようなポリ(2−
アミノチオフェン)系導電体については全く知られてい
なかったのである。
ここにおいて本発明者らはポリ (2−アミノチオフェ
ン)の合成ならびにその性質に関して詳細な研究を行い
ポリ (2−アミノチオフェン)系導電体が上記した従
来の導電性樹脂の材料に比し遜色のない物性を有してい
ることを確かめ本発明を完成したのである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは2−アミノチオフェン(または2−チェニ
ルアミンとも云う)と呼ばれるメルカプタン的なアニリ
ン臭を有する物質ならびにその誘導体を原料として2−
チェニルイミン形構造の繰り返しによって表現される主
鎖を有する樹脂とその導電材料としての価値を明らかに
し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明者らは2−イミノチエニル基が主鎖とし
て含まれているポリ (2−アミノチオフェン)系導電
体を発見したのである。そして、2−アミノチオフェン
もしくはその塩、2−アミノチオフェンオリゴマーもし
くはその塩および2−アシルアミノチオフェンよりなる
群からえらばれた少なくとも一つの2−アミノチオフェ
ン系化合物に酸化的反応を行わせて得るポリ(2−アミ
ノチオフェン)系導電体の製造法を明らかにすると共に
、この樹脂がドーパントの添加により、更に導電性の向
上したポリ (2−アミノチオフェン)系導電体となし
うろことを明らかにしたのである。
ここで酸化的反応というのは酸素、オゾン、ハロゲン(
塩素、臭素、沃素等)、過酸化物(過ハロゲン酸、過ハ
ロゲン酸アルカリ、過酸化水素。
過ホウ酸アルカリ、過炭酸アルカリ、過硫酸アルカリ、
有機過酸化物等)、ルイス酸(三フフ化ホウ素、塩化第
二鉄、塩化第二セリウム、五フン化リン、三フフ化ヒ素
等)、遷移金属化合物(クロム酸、クロム酸カリ、重ク
ロム酸アルカリ、過マンガン酸アルカリ等)および脱水
素触媒にッケル系、パラジウム系、白金系、ロジウム系
、コバルト系、ルテニウム系等の触媒)よりなる群から
えらばれた少なくとも一つの酸化剤による化学酸化、ま
たは溶液中における電解酸化のいずれかの反応であり、
ドーパントというのは酸素、ハロゲン、ルイス酸、ルイ
ス塩基、ブレンステッド酸もしくはその塩、アルカリ金
属イオンもしくはその塩、第四級アンモニウムイオンも
しくはその塩および強電解質成分よりなる群からえらば
れた少なくとも一つの物質を意味するものである。
2−アミノチオフェンなる化合物は石油化学工業におい
て安価に得られるチオフェンのニトロ化。
還元によって容易に合成されるものである。またニトロ
チオフェンには2−異性体(融点46.5℃)と3−異
性体(融点78〜79℃)とがあるが、典型的な求電子
的ニトロ化反応によって得られるのは前者の2−二トロ
チオフエンで、後者はこのような方法によっては合成さ
れないので本発明の原料というのは工業的にも大変有利
なものである。
ニトロ化物の還元は発生器の水素による還元(例えば、
鉄−塩酸、錫−塩酸、錫−硫酸、錫−酢酸。
亜鉛−塩酸、亜鉛−酢酸、アルミニウムー水酸化ナトリ
ウム、アルミニウムー硫酸、金属水素化物−水、金属水
素化物−酸等による還元あるいは電解還元)によるか接
触還元(例えば、水素ガス−遷移金属系触媒による還元
)によって容易に達成される。
2−アミノチオフェン(このアセチル化物は融点160
℃であり、融点145〜148℃の3−アセトアミノチ
オフェンとは容易に区別できる)は液体(沸点 77〜
b ル化物とか塩(例えば、塩酸塩、塩酸塩・塩化第二錫複
塩)には安定な結晶性のものが多い0本発明の原料とし
て用いられる誘導体としては2−アミノチオフェン塩あ
るいは2−アシルアミノチオフェンである。また2−ア
ミノチオフェンと2−アミノチオフェンオリゴマーとの
関係は(1)式のごとくであり、このオリゴマーは2−
アミノチオフェンの空気酸化もしくは不完全部分酸化に
よって得られるものであるが、2−アミノチオフェンの
自然放置した場合に屡々見られる褐色〜褐黒色のカラメ
ル状の構造不明の樹脂状物は本発明にいう導電体として
は適当なものではない。本発明にいう2−アミノチオフ
ェンならびに2−アミノチオフェンオリゴマーはいずれ
も溶剤に易溶であり、無色〜褐色の透明な溶液を与える
。それで本発明にはオリゴマーもしくはその酸塩であっ
ても原料として使用できるものが次のごとく限定される
(1)式でn−Qの場合には2−アミノチオフェンを指
し、n−2〜50 (とくに好ましくはn−2〜20)
の場合には2−アミノチオフェンオリゴマーと呼ばれ取
扱い易いものである。
上記において2−アシルアミノチオフェンのアシル基は
ホルミル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ベ
ンゾイル基、ベンゼンスルホニル基またはトルエンスル
ホニル基等が工業的に有利であり、酸塩とは塩酸塩、フ
ッ化水素酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、硫酸塩、
硝酸塩、リン酸塩、ホウフッ化水素酸塩、ヘキサフルオ
ロリン酸塩、過ハロゲン酸塩、クロル錫酸塩、クロル鉄
酸塩、クロルアミン酸塩、クロル亜鉛酸塩、クロルマグ
ネシウム酸塩、ケイフッ化水素酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、
クロル酢酸塩、トリクロル酢酸塩。
トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンス
ルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、安息香酸塩、トリ
ル酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩等を指すのである。
このようなアシル化物、酸塩は2−アミノチオフェンの
精製とか保存のために、亦便利のよい誘導体であり、勿
論、反応の原料としても有用なものである。
酸化的反応を行わせることとは上記した2−アミノチオ
フェンまたはその誘導体に逐次的な重縮合反応を進め、
遂には単独重縮合物〔これは(II)式の重合物に相当
する〕あるいは他物質との共重縮合物〔これは(I[[
)式の共重合物に相当する〕の構造を有するポリ (2
−アミノチオフェン)系樹脂にすることである。
重合物(n≧50) (II)式の重合物の形態は重合度の増加に伴い有機溶
剤に可溶な樹脂から不溶の黒色樹脂にまで至っている。
(I[[)式には2−アミノチオフェンとアニリンとが
等モルづつ共重縮合したものを例示したが、本発明の2
−アミノチオフェン類はアニリンばかりでなく、他の共
重縮合性モノマーとも上記のごとく酸化的反応が円滑に
進行するものであれば何らの不都合なくポリ (2−ア
ミノチオフェン)系樹脂になしうるちのである0本発明
にいう2−アミノチオフェンもしくはその誘導体が従来
のポリアニリン、ポリチオフェン等に比して何故有利か
というと、反応条件を限定すると2−アミノ基のカップ
リング位置がチオフェン環の5−位置に決定され、従来
のポリアニリンに見られる1−アミノ基の4−位置への
カップリング以外の副反応(頭−頭結合2尾−尾結合、
ならびに1−アミノ基の2−位置へのカンプリングとい
うような好ましからざる反応)がほとんど無く、またポ
リチオフェンの合成の際にみられるような2−5結合と
2−4結合との混合というような現象も起こらないから
である。つまり、反応条件が温和に設定され、激烈な反
応にならない限り予期したごとき反応を化学的に、ある
いは電気化学的に行わせることができ、またポリピロー
ルの合成においてみられるような環内NH基の重合への
一部関与という副反応もないのである。それでこのよう
な2−アミノチオフェンまたはその誘導体の特性を生か
し、これはアニリンその他の共重縮合性モノマーの反応
における配向性の制<illのためにも重要な共重縮合
性モノマーになる。すなわち、例えばポリアニリンの合
成に際し、アニリンに対して2−アミノチオフェンを5
モル%混合して共重縮合を行わせるとポリアニリンの配
向関係がはっきりと決定され導電性のよいポリ (アニ
リン−2−アミノチオフェン)共重合体が得られること
も本発明者らによって知られた。
次に典型的なポリ (2−アミノチオフェン)構造につ
いて、その酸化、還元状態に応する極限式を図示するな
らば(A)〜(D)のごとくなる。
本発明者らの基礎的研究によると、2−アミノチオフェ
ンオリゴマーの状態においては、(A)。
CB)はロイコ調、  (C)、  (D)はニゲル調
であるが、酸化的反応によって重合度が増大すると(C
)の極限構造として(IV)、  (V)に示すような
黒色ポリマーになることが認められたのである。
(A)                (B)ここで
、(IV)と(V)をみると、これらはポリマー鎖の二
重結合が結合交替した形であり、この中間に構造欠陥を
有する状態が存在すると思われる。そしてこの構造欠陥
に起因する電子移動に伴いこの樹脂には一次元導電体の
性質が基本的に備わってくることになる。
2−アミノチオフェンもしくはその塩、2−アミノチオ
フェンオリゴマーもしくはその塩および2−アシルアミ
ノチオフェンよりなる群からえらばれた少なくとも一つ
の2−アミノチオフェン系化合物を化学酸化する方式に
は気相法、液相法あるいは固相法のいずれかで実施でき
るものであり、また電解酸化する方式は液相法で行われ
るものである。もっともこれらのうち液相法は水溶液中
でも非水溶液中でも実施できるものである。気相法とい
うのは2−アミノチオフェン系化合物を減圧下で蒸気化
し酸化剤を含む固体面あるいは液体面に接触させ化学酸
化を進行せしめるか、2−アミノチオフェン系化合物を
含む固体面あるいは液体面に気体酸化剤を接触させ化学
酸化を進行せしめるかのいずれかによって達成されるが
、これらの中には液相法と厳密に区別できない場合もあ
る。
また固相法は2−アミノチオフェン系化合物を吸着した
固体面あるいは2−アミノチオフェン系化合物を塗布凍
結した固体面に気体酸化剤または液体酸化剤を接触させ
固体面を固定した状態で化学酸化を進行させる方法であ
る。
化学酸化のよく用いられる一般的な操作法を示すと2−
アミノチオフェン系化合物を含有する水溶液または有機
溶剤溶液に酸化剤(例えばクロム酸、塩化第二鉄あるい
は過酸化物)を含む溶液を加え反応液のpHあるいは反
応温度等を調整して重縮合反応を円滑に進める。この反
応混合液は黄褐色から褐色を経て黒色にと変色し、均一
な溶液から遂には不均一な重合物を懸濁した溶液に至る
この重縮合反応は任意の所で酸化剤を中和してやること
により中断することもできる。この際最初に各試薬の濃
度を調整しておくとかなりの程度まで均一系で酸化反応
による重縮合を行わせることができ、その後非溶剤を加
えて重合物を沈殿させ、ついで沈殿物を捕集して洗浄、
乾燥して粉末状の樹脂を採取することができる。もしフ
ィルム状の樹脂を製造したい場合には粉末状の樹脂を適
当な極性非プロトン溶剤(例えばアセトニトリル、テト
ラヒドロフラン、二塩化メチレン、アセトン。
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン。
ヘキサメチルホスホルトリアミド等)に溶解して、これ
をガラス板もしくは金属板上に流側もしくは塗布し脱溶
剤することによって膜状に成型する操作が適用される。
一方これに対して電解酸化法によるときは2−アミノチ
オフェン系化合物を水、アルコール、エーテルもしくは
極性非プロトン溶剤等に溶解し、適当な強電解質(例え
ば塩酸、硫酸、ホウフッ化水素酸、過塩素酸、ヘキサフ
ルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ酸、トルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸
あるいはこれらのアルカリ塩等)を加えて0.5〜10
.OVの直流電圧をかける。この場合白金電極もしくは
ネサ膜を付着させたガラス板電極を用いて電解酸化する
と電橋板上にフィルム状の重合物を析出させることがで
きるのである。この場合、電極表面をプラスチックス・
フィルムで薄く被覆しておくとプラスチックス・フィル
ムに重合物が複合した形の樹脂フィルムかえられ、さら
にこの時の電極表面に図柄等を画いておくならばパター
ン化された導電性部分を有する複合樹脂フィルムを取得
することができるものである。
以上のような各種の方法で得られたポリ (2−アミノ
チオフェン)系導電体は大抵の場合、酸素。
ハロゲン、ルイス酸、ブレンステッド酸もしくはその塩
でドーピングされており、その導電性はσ=10−’〜
10−’S/cmである。この導電性は重合物の粉末の
加圧成型品、粉末溶液からのキャスティング成型品、電
解酸化法による重合フィルムの厚さとか密度、あるいは
2−アミノチオフェンとの共重縮合成分の種類とか量と
かにより変化するが、一応の目安としては半導体〜導体
領域に入っているとみなしうる。もっとも電解酸化法の
場合著しくドーパントが吸着されているならばσ=10
−3〜10’S/cmになることがあり、またこのよう
なポリ (2−アミノチオフェン)系導電体を注意して
アンモニア等で脱ドーピング(補償)してやるとσ= 
10−’〜10−’S/c!lになるものである。しか
し、一般的に云ってこの程度の導電性は導電材料として
特にσ値が大きいと云い難いので、さらに導電性を向上
させるためにドーパントを添加してその目的を達成しう
ろことが本発明者らによって見いだされた。
このドーパントの添加というのは半導体樹脂のバンド・
ギャップを縮めることを意味するもので、本発明にいう
ポリ (2−アミノチオフェン)系樹脂の場合には特に
有効である。本発明においては酸素、ハロゲン、ルイス
酸、ルイス塩基、ブレンステッド酸またはその塩、アル
カリ金属イオンもしくはその塩、第四級アンモニウムイ
オンもしくはその塩および強電解質成分のいずれもがド
ーパントとして有効である。そして、とくにドーパント
として効果のあった物質を示すと臭素、沃素。
フン化ホウ素、塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩
化第二鉄、三酸化イオウ、フルオロスルホン酸、三フッ
化リン、五フッ化リン、三フ7化ヒ素、五フフ化ヒ素、
五フフ化アンチモン、五塩化アンチモン、ホウフッ化水
素酸とその塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩)、ヘ
キサフルオロリン酸とその塩(例えばリチウム塩、ナト
リウム塩)、ヘキサフルオロヒ酸とその塩(例えばりチ
ウム塩、ナトリウム塩)、第四級アンモニウム塩(例え
ば塩酸塩、ホウフッ化水素酸塩、ヘキサフルオロリン酸
塩、ヘキサフルオロヒ酸塩)、過塩素酸塩(例えばリチ
ウム塩、アンモニウム塩)、ナトリウムアミド、フェニ
ルリチウム、ナフタリンカリウム、第四級アンモニウム
ヒドロキシド等である。
これらのドーパントはその性状により気相法。
液相法(溶液浸漬法)あるいは電解ドーピング法のいず
れかによってポリ (2−アミノチオフェン)系樹脂に
添加されドーピングされる。このドーピングが非常に好
都合に行われた場合にはσ=10−’〜10−”S/c
raのものが7F−10−’ 〜102S/c11とい
う導電体となるのである。このドーピングによって導電
性の増加と共にポリ (2−アミノチオフェン)系樹脂
の成型物あるいはフィルムの外観が金属光沢を帯びるよ
うになり非常にうまくドーピングができた場合にはσ=
200〜500S/cmに達することが認められている
さらに本発明の発展的研究として注目すべきことは、ポ
リ (2−アミノチオフェン)系導電体を真空下または
不活性ガス等の気流中減圧下において500〜1000
℃で焼成してやると最初σ−10−”37cmであった
ものがσ−5O3/c111にまで導電性を向上させる
ことができることである。そしてさらに充分な二次的ド
ーピングによってσ−100〜300S/amにまでな
るのである。この程度の導電性は導電性高分子材料とし
ては非常に優秀なものであり、工業的にも大いに興味が
あるものである。
〔実施例〕
本発明者らは以上に示してきたごとくポリ (2−アミ
ノチオフェン)系導電体およびその製造法について多数
の実験を行って、本発明の優秀性を明らかにしてきたの
であるが、さらに本発明の技術を解説するため、代表的
な実験例を二、三抽出して以下に実施例として記載し、
本発明の内容をさらに明確ならしめんとするものである
実施例1 2−アミノチオフェン塩酸塩10g (あるいは2−ア
ミノチオフェン塩酸塩・塩化第二錫複塩18g)を水1
50m1に溶解した溶液に重クロム酸カリウム硫酸液(
lhcrzot 2 g +HzSO45g + Hz
050ml)を攪拌しながら1o分間を要して加えたの
ちさらに1時間反応をつづける。この操作は全て−lO
〜0℃で行う。黒褐色の反応混合物が得られるので、こ
れにアセトンとエーテルの混液を加えて冷却すると黒褐
色重合物が沈殿するので、これを濾別して、重合物をア
セトン・エーテル混液で充分洗浄後真空乾燥すると、次
の分析値を有する黒褐色のポリ (アミノチオフェン)
粉末が80%の収率で得られる。
C=49.51%、H=3.08%、N= 14.60
%この黒褐色粉末は98%硫酸に対して室温で約2%溶
解するが、アンモニア水には溶解し難い。
上記の粉末を100)ンプレス機を用いて径6゜鶴、厚
さ0 、5 mmの円板状物に加圧成型したものは導電
度σ−0,03S/cmである0次にこの円板状物を0
.1%AsF5を含むn−ブタン溶液に冷時1゜分間浸
漬したのち乾燥したものは導電性が大いに改善されσ=
27S/amになった。
実施例2 アセトン50m1に2−アミノチオフェン13gを溶解
し、これに塩化第二鉄10gをアセトン70+Illに
溶かした溶液を攪拌しつつ一20℃で30分間を要して
加えたのち室温で5時間反応を行うと黒色の反応混合物
ができる。これを冷却して生成したポリ (2−アミノ
チオフェン)粉末を濾別し、固形物を10%塩酸および
アセトンでくり返し洗浄したのち減圧乾燥して粉末をう
る。このものを実施例1と同様に加圧成型すればσ=0
.IS/C!1の成型品になる。また上記の粉末を成型
する前に0.2%の12を含有するアセトン溶液に浸漬
して濾別した後乾燥して上記と同様に成型する。12ド
一プ成型品はσ=20S/aaである。
実施例3 実施例2において2−アミノチオフェンのかわりに表1
に示す原料を用いて同じように操作したところ表1に示
す成型品が得られた。
表   1 実施例4 実施例2において塩化第二鉄のかわりに表2に示す酸化
剤を用いて同じように操作したところ表2に示す成型品
が得られた。
表   2 実施例5 実施例2において■2ドーパントのかわりに表3のドー
パントを用いて同じように操作したところ表3に示す成
型品が得られた。
表   3 実施例6 1N−ホウフッ化水素酸水溶液200m1を氷冷してこ
れに表4に示す原料0.1モルを溶解したのち、ネサガ
ラスを陽極とし白金板(2c+aX2cm)を陰極とし
て挿入して0℃で電解を行う、印加電圧は2V、電流密
度は2〜3mA/−で、1時間通電してやればポリ (
2−アミノチオフェン)系樹脂がネサガラス極板上にフ
ィルム状となって析出する。このフィルム状物をネサガ
ラス板上から注意して剥離し、充分水洗して乾燥後導電
性を測定したところ、このフィルムはHB F 4でド
ーピングされており表4に示す導電性を与えた。
表   4 なお、この方法で2−アセチルアミノチオフェンを用い
た場合には電解過程中においてアセチル基が脱離しポリ
 (2−アミノチオフェン)が主体である樹脂かえられ
ることが分かった。
実施例7 実施例6において原料として2−アミノチオフェン塩酸
塩0.05モル、アニリン塩酸塩0.05モルの混合物
を用いて同様に操作すればポリ (2−アミノチオフェ
ン・アニリン)フィルムが生成した。
このフィルムはσ−11S/c11であり、アンモニア
水で補償してやればσ=0.IS/cmになる。そして
このものをASFSで気相ドーピングしてやればσ−2
13/amに導電性が向上した。
実施例8 2−アミノチオフェンを無水アセトニトリルに0.2M
溶液になるように溶解し、さらにリチウムへキサフルオ
ロホスフェート0.2Mを加えて充分混合し、この溶液
を電解液として用いて公知の方法(公開特許公報 昭6
O−137922)により、非水電解酸化して厚さ5ミ
クロンのポリ (2−アミノチオフェン)フィルムを合
成した。このものはPF、−によりドーピングされてお
りσ=18S/cmであった。
実施例9 実施例8においてリチウムへキサフルオロホスフェート
のかわりにトリエチルブチルアンモニウムフルオロボレ
ートを用いて同様に丘作すればσ==20S/c11の
ポリ (2−7ミ/チ、t7ヱン)’フィルムが得られ
た。
実施例10 クロロホルム500m1に2−アミノチオフエン7+n
lおよびチオフェン7mlを溶解して一10℃に冷却す
る。この溶液に塩化第二鉄7gをアセトン50−1に溶
かした溶液を滴下して攪拌すると重合が起こりはじめる
0反応は一10℃で3時間続けたのち室温で2時間保っ
て完結させる。反応混合物を冷却すると黒色沈殿が得ら
れるので、これを濾別してクロロホルムおよびアセトン
でくり返し洗浄した後真空乾燥すればポリ (2−アミ
ノチオフェン)とポリ (チオフェン)とのハイブリッ
ド重合体が得られた。このものを100)ンブレス機で
加圧成型して径60m、厚さ0.5msの円板状物に成
型したものはグー0.53/amであった。さらにこの
ものを1.で5時間気相ドーピングをするとσ−253
/amに導電性が向上した。
〔発明の効果〕
本発明は導電性ポリ (2−アミノチオフェン)系導電
体およびその製造法に関するもので、本発明によってで
きる製品は電気材料あるいは電子材料等として重要なも
のであり、本発明の完成によって電気関係をはじめ各種
の産業に導電性の新素材を提供できることとなり、この
発明の効果は絶大であるといいうる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)2−イミノチエニル基が主鎖中に含まれているこ
    とを特徴とするポリ(2−アミノチオフェン)系導電体
  2. (2)2−アミノチオフェンもしくはその塩、2−アミ
    ノチオフェンオリゴマーもしくはその塩および2−アシ
    ルアミノチオフェンよりなる群からえらばれた少なくと
    も一つの2−アミノチオフェン系化合物に酸化的反応を
    行わせて得ることを特徴とするポリ(2−アミノチオフ
    ェン)系導電体の製造法。
  3. (3)酸化的反応が酸素、オゾン、ハロゲン、過酸化物
    、ルイス酸、遷移金属化合物および脱水素触媒よりなる
    群からえらばれた少なくとも一つの酸化剤による化学酸
    化である特許請求の範囲(2)項記載のポリ(2−アミ
    ノチオフェン)系導電体の製造法。
  4. (4)酸化的反応が溶液中における電解酸化である特許
    請求の範囲(2)項記載のポリ(2−アミノチオフェン
    )系導電体の製造法。
  5. (5)2−アミノチオフェンもしくはその塩、2−アミ
    ノチオフェンオリゴマーもしくはその塩および2−アシ
    ルアミノチオフェンよりなる群からえらばれた少なくと
    も一つの2−アミノチオフェン系化合物に酸化的反応を
    行わせて得られる樹脂にドーパントを添加することを特
    徴とするポリ(2−アミノチオフェン)系導電体の製造
    法。
  6. (6)ドーパントが酸素、ハロゲン、ルイス酸、ルイス
    塩基、プレンステッド酸もしくはその塩、アルカリ金属
    イオンもしくはその塩、第四級アンモニウムイオンもし
    くはその塩および強電解質成分よりなる群からえらばれ
    た少なくとも一つの物質である特許請求の範囲(5)項
    記載のポリ(2−アミノチオフェン)系導電体の製造法
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017209224A1 (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 国立大学法人千葉大学 金属光沢を備えた物品を製造する方法、並びに、これを用いる金属光沢色用トナー及び印刷方法。
JP2017213551A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 国立大学法人 千葉大学 金属光沢を備えた物品を製造する方法、並びに、これを用いる金属光沢色用トナー及び印刷方法。
US11048182B2 (en) 2016-05-31 2021-06-29 National University Corporation Chiba University Method for producing articles having a metallic luster, and toners with a metallic luster using the same and a printing method using the same

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