JPS6366381B2 - - Google Patents

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JPS6366381B2
JPS6366381B2 JP56009677A JP967781A JPS6366381B2 JP S6366381 B2 JPS6366381 B2 JP S6366381B2 JP 56009677 A JP56009677 A JP 56009677A JP 967781 A JP967781 A JP 967781A JP S6366381 B2 JPS6366381 B2 JP S6366381B2
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JP
Japan
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cavitation
less
erosion
cast steel
molybdenum
Prior art date
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Expired
Application number
JP56009677A
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English (en)
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JPS57123965A (en
Inventor
Takashi Ebitani
Masao Yamamoto
Mitsuo Kawai
Koichi Tajima
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、耐キヤビテーシヨン・エロージヨン
性を要求される水車のランナ、ガイドベーン、ス
テーベン等、水力発電用機器に用いられるマルテ
ンサイト系ステンレス鋳鋼に関するものである。 近年、火力、原子力発電の単機容量は増大する
傾向にあるが、単機容量の大きい火力、原子力発
電所では瞬時のピーク・ロードに対処することは
困難である。このようなピーク・ロードの対策の
ひとつとして、比較的短時間で電力の調整が可能
な水力発電、特に揚水発電所の建設が盛んに行な
われるようになつて来た。 この揚水発電機に使用される水車ランナは昼間
の発電用と、夜間の揚水用との両機能を有するも
のであるが、開発地点の有効利用、単機容量に対
する建設費の低減などの観点からポンプ水車は、
高落差、高揚程、大容量化する傾向にある。 従来、水車ランナ、ガイドベーン、スナーベー
ン等の水力発電用機器の材料としては、主に13%
クロム鋼が用いられていたが、高落差、高揚程、
大容量化の傾向の中で、使用条件は一層厳しくな
つてきている。即ち水流の高速化により、水車ラ
ンナの羽根表面にキヤビテイが発生し、これが崩
壊するときに衝撃圧力を生じ、羽根表面を損耗す
るキヤビテーシヨン・エロージヨンが発生する。 このため、将来一層の高落差、高揚程、大容量
化の傾向の中で、更に機械的強度と靭性の改良と
共に、特に耐キヤビテーシヨン・エロージヨン性
に優れた材料の開発が望まれている。 本発明は、かかる要望に鑑みなされたもので、
水車ランナ、ガイドベーン、ステーベーンなど水
力発電用機器の大型鋳物として、高い機械的強度
と靭性を有し、特に耐キヤビテーシヨン・エロー
ジヨン性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋳
鋼を提供するものである。 必須成分として重量比で炭素0.1%以下、窒素
0.02〜0.2%、シリコン1.0%以下、マンガン2.0%
を越え9.0%まで、ニツケル0.5〜8.0%、クロム
11.0〜14.0%、モリブデン2.0%以下、残部が実質
的に鉄であることを特徴とする耐キヤビテーシヨ
ン・エロージヨン性マルテンサイト系ステンレス
鋳鋼およびこれに0.01〜0.1%の、ニオブ、0.1〜
0.5%の銅、0.05〜0.2%のバナジウムの1種ない
し2種以上を含む耐キヤビテーシヨン・エロージ
ヨン性マルテンサイト系ステンレス鋳鋼に関する
ものである。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明のステンレス鋳鋼において、各成分の添
加理由および、その成分限定理由について次に説
明する。 本発明ステンレス鋳鋼において、炭素(C)は熱処
理によつてマトリツクスをマルテンサイト化して
強度を向上させる作用をなすものである。なお炭
素の過剰添加は著しく靭性を低下させることか
ら、含有量の上限は0.1%とした。 窒素(N)は耐キヤビテーシヨン・エロージヨ
ン性および耐食性を向上させるために必要な元素
であるが0.02%未満ではその効果は十分でなく、
また過剰の添加はピンホール、ブローホールの原
因となることから上限を0.2%とした。 シリコン(Si)は溶解時にマンガンと共に脱酸
剤として添加するもので、また鋳鋼の湯流れ性を
向上させる作用も併せて有するものである。なお
シリコンの過剰添加は靭性を害するため、含有量
の上限を1.0%とした。 マンガン(Mn)は、本発明ステンレス鋳鋼に
おいて耐キヤビテーシヨン・エロージヨン性を向
上させるのに特に重要な作用をなす元素であると
共に、脱酸剤としての作用もなすものである。こ
こでマンガンの含有量を2.0%を越え9.0%までに
限定した理由は2.0以下では効果が顕著でなく、
また9.0%を越えると、イプシロン相やオーステ
ナイト相があらわれて耐力の低下を来たすからで
ある。 またニツケル(Ni)はマトリツクスとなる鉄
に固溶して焼入れ性を改善すると共に、靭性を増
す作用をなす元素である。ニツケルの含有量を
0.5〜8.0%としたのは、0.5%未満では添加の効果
が少なく、また8.0%を越えると硬さが増大し、
加工性を著しく悪くすると共に、残留オーステナ
イト量が増大して耐力が低下するからである。 クロム(Cr)は前記ニツケルとの共存におい
て耐食性を向上させると共に、鋳鋼の強度を向上
させる作用をなす元素である。クロムの含有量を
11.0〜14.0%の範囲に限定した理由は、11.0%未
満では添加効果が十分でなく、また14.0%を越え
る過剰添加ではニツケル添加量との関係でマトリ
ツクス中にデルタフエライトを多量に生成して耐
キヤビテーシヨン・エロージヨン性を害するから
である。 モリブデン(Mo)は炭素との親和力が強く、
硬い炭化物を生成して鋳鋼の強度を向上させると
共に、オーステナイト中に固溶して鋳鋼の焼入れ
性を改善し、しかもマルテンサイトの焼戻し軟化
抵抗を大きくする上、焼戻し脆性を防止するなど
の作用をなすものである。このモリブデンは必要
に応じて添加すれば良いが、2.0%を越えると衝
撃値を低下させるので、これ以下に抑える必要が
ある。 更にニオブ(Nb)は、結晶粒を微細化して耐
力を向上させる作用をなす元素である。ニオブ
0.01%未満では、添加効果が十分でなく、また
0.1%を越えるとマトリツクス中にフエライトを
多量に生成して耐キヤビテーシヨン・エロージヨ
ン性を害するため上限を0.1%とした。 銅(Cu)は耐キヤビテーシヨン・エロージヨ
ン性を向上させる作用をなす元素であるが、0.1
%未満ではその効果が十分でなく、また過剰添加
は靭性を害することから上限を0.5%とした。 バナジウム(V)は結晶粒を微細化して耐力を
向上させる作用をなす元素であるが、0.05%未満
では添加効果が少なく、また0.2%を越えるとマ
トリツクス中にフエライトを多量に生成して耐キ
ヤビテーシヨン・エロージヨン性を害することか
ら上限を0.2%とした。 なお、本発明においてはニオブ(Nb)、銅
(Cu)、バナジウム(V)を用いたが、他に、ハ
フニウム(Hf)、タンタル(Ta)、ジルコニウム
(Zr)の少なくとも1種を含有させることにより
同様の効果が得られる。 本発明ステンレス鋳鋼の製造方法を簡単に説明
すると、溶解方法として、例えば高周波溶解、電
弧炉による溶解などの方法で行ない、また鋳造は
砂型鋳造、金型鋳造など通常の鋳造法で行なうこ
とができる。 また鋳造後、形状、大きさにより異なるが割れ
を生じない速度で冷却し、さらに500〜700℃の焼
戻しを行なうことが好ましい。 次に本発明の実施例について説明し、併せて本
発明の効果を確認するため、比較例についても説
明する。 実施例 第1表のNo.1〜No.7に示す成分組成の試料を高
周波溶解炉で溶製した後、大型鋳物の鋳放し徐冷
に相当する熱履歴を付与するための熱処理を施し
た。更にこれら試料を改ためて1050℃より150
℃/時の冷却速度で溶体化処理した後、焼戻しに
相当する650℃の熱処理を施した。 このようにして得られた各試料について、引張
強さ、耐力、伸び、絞り、衝撃値(シヤルピー
2V・20℃)、ビツカース硬さ、およびキヤビテー
シヨン・エロージヨン指数(C・E・I)の各特
性を調べて、その結果を第2表に示した。 なお、キヤビテーシヨン・エロージヨン試験
は、電歪振動法により、周波数6.5kHz、振幅100μ
m、25℃純水中で3時間行ない、次式によりキヤ
ビテーシヨン・エロージヨン指数を求めた。 C・E・I =キヤビテーシヨン試験減量(グラム)/試験時間(分
)×比重 ×106 参考例 第1表のNo.9に示す成分組成の試料を用いて、
上記実施例と同一の条件で溶解、鋳造および熱処
理を行なつた。この様にして得られた参考資料に
ついても同様に各種の特性を調べその結果を第2
表に併記した。 比較例 第1表のNo.10〜No.16に示す成分組成の試料を用
いて、上記実施例と同一の条件で溶解、鋳造およ
び熱処理を行なつた。 このようにして得られた比較試料についても同
様に各種の特性を調べ、その結果を第2表に併記
した。
【表】
【表】
【表】 上記の結果から明らかなように、実施例試料は
C・E・Iが約40以下と比較例試料に比べて小さ
く、特に従来多く用いられている13%クロム鋼
(試料No.11)のC・E・Iが55以上であるのに比
べて著しく耐キヤビテーシヨン・エロージヨン性
に優れていることが確認された。また実施例試料
は比較例試料に比べて、機械的強度および靭性に
も優れている。 なお、比較例試料No.15はキヤビテーシヨン・エ
ロージヨン性には優れているが、衝撃値が著しく
低く、高靭性を要求される水車ランナの材料とし
て不適当である。 また参考例資料No.9は本発明において炭素無添
加の場合を示すが、本願と同様の添加を得る事が
確認されている。 以上説明した如く、本発明に係わる耐キヤビテ
ーシヨン・エロージヨン性マルテンサイト系ステ
ンレス鋳鋼によれば工業的に製造が容易である
上、鋳造も特別の方法を必要とせずに、優れた耐
キヤビテーシヨン・エロージヨン性を有すると共
に、機械的強度および靭性にも優れ水力発電用機
器材料のみならず船舶プロペラ材料としても好適
なものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 必須成分として重量比で炭素0.1%以下、窒
    素0.02〜0.2%、シリコン1.0%以下、マンガン2.0
    %を越え9.0%まで、ニツケル0.5〜8.0%、クロム
    11.0〜14.0%、モリブデン2.0%以下、残部が実質
    的に鉄であることを特徴とする耐キヤビテーシヨ
    ン・エロージヨン性マルテンサイト系ステンレス
    鋳鋼。 2 必須成分としての重量比で炭素0.1%以下、
    窒素0.02〜0.2%、シリコン1.0%以下、マンガン
    2.0%を越え9.0%まで、ニツケル0.5〜8.0%、ク
    ロム11.0〜14.0%、モリブデン2.0%以下。および
    0.01〜0.1%のニオプ、0.1〜0.5%の銅、0.05〜0.2
    %のパナジウムの1種ないし2種以上を含むこと
    を特徴とする耐キヤビテーシヨン・エロージヨン
    性マルテンサイト系ステンレス鋳鋼。
JP967781A 1981-01-27 1981-01-27 Martensite stainless cast steel with cavitation erosion resistance Granted JPS57123965A (en)

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JPS57123965A JPS57123965A (en) 1982-08-02
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CN104928597B (zh) * 2015-06-08 2017-05-03 广西雅力耐磨材料有限公司 一种低镍铬不锈钢及其制造方法与应用

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5562151A (en) * 1978-10-30 1980-05-10 Daido Steel Co Ltd Stainless cast steel for marine propeller

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