JPS636589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は可燃性気体の流路、例えば、通気装置
の開放端や配管途中等に設置されて、外部からの
火焔の侵入を防止するフレームアレスタに関す
る。

（従来技術） 従来の火焔侵入防止装置たるフレームアレスタ
は、枠体内に多数の金網を所定間隔をおいて重合
して組み立てられていた。

しかし、従来のフレームアレスタにおいては設
置部の管径に応じて各種径の網体が多数枚必要と
なり、製作が面倒であるのは勿論、部品管理が不
便であつた。また、これらの網体を枠体内に重合
配置する組立作業が必要となるばかりでなく組み
立てられたフレームアレスタ全体が極めて重くな
る欠点があつた。

更に、網体使用の場合は各網体間に所定の間隔
を持たせなければならず、しかも充分な消炎効果
をもたせるためには多数枚の網体を重合する必要
があるからエレメント自体が長くなり、配置スペ
ース上も不利である。

また、従来のフレームアレスタにあつては閉止
弁と共に組込む形式が一般であるため弁筐内に配
置しているが、閉止弁とは別に管路中に所定間隔
をおいて設置する必要がある場合があり、このよ
うな場合には管路中に簡単に接続配置できる形態
でなければならず、従来のものをそのまま使用す
ることができない。

（考案の目的） 本考案の目的は上記した従来のフレームアレス
タの欠点を解消し、フレームアレスタエレメント
を多数枚必要とせず製作及び部品管理が容易であ
り、軽量であるのは勿論、充分な消炎効果を有す
るフレームアレスタを提供することにある。

（考案の構成） 本考案の構成は火焔の侵入を防止するために可
燃性気体の流路中に設置されるフレームアレスタ
であつて、極薄金属製リボンを波板状に形成した
波形リボンと極薄金属製の平形リボンとを重合し
て、これを渦巻状に巻くことによりエレメント本
体を形成し、これを枠体によつて挾着保持せしめ
ることによりエレメントが構成され、このエレメ
ントを管路中に接続するために外周部に連結部を
備えたボデイーの中央部に配置してある。

（実施例） 本考案の実施例を第１図乃至第４図に基づいて
説明する。

図中１はフレームアレスタ全体を示し、ボデイ
ー２の中央部にエレメント３が配置されている。
エレメント３はエレメント本体４と該エレメント
本体４を挾着してボデイー２に保持せしめる枠体
５，５′により構成されている。エレメント本体
４は第３図に示すように、波板状に形成された波
形リボン６を極薄金属製の平形リボン７上にセツ
トして、平形リボン７の一端部７ａを取付芯材と
なるべき巻心８に係止した後、これを渦巻状に巻
くことにより構成されている。なお平板リボン７
の外端縁７ｂを少許延出させて円形化を図つてい
る。

このように構成されたエレメント本体４には渦
巻状に巻かれた平板リボン７と平板リボン７との
間に多数の細かい目９が形成されるものである
が、上記した巻数を任意に設定することにより任
意の径のものを得ることができる。

上記波形リボン６は実施例においては、第４図
に示すようにリボン幅約13mmの長尺の極薄金属製
リボン１０（厚さ0.07〜0.1mm）を歯車１１，１
１間を挿通させることにより、これを折曲して成
形されるものであり、各ピツチの高さは１mm程度
である。

上記にようにして構成されたエレメント本体４
の目９は極小であつて消炎効果が優れているのは
勿論、波形リボン６及び平形リボン７は共に極薄
のものであるから圧力損失は極めて小さく、従来
の網体重合型のものに比して消炎効果、圧力損失
において優れ、しかも、軽量化を図ることができ
る。また網体重合のように網体間スペースを考慮
する必要がないから全体を極めて短かく設定する
ことができる。

枠体５，５′はリング状をなし、これに十字状
のエレメント押部５ａが横架されていて通気性を
可及的阻害しないようになつている。この枠体
５，５′間に上記エレメント本体４を挾持せしめ
て、上記巻心８内を通した締付具１２で締め付け
固定するようにしたものである。

ボデイー２は円形状に成形されていて、その中
央部には上記エレメント本体４を嵌合するための
嵌合孔１３を有すると共に、その外周部２ａには
配管途中等に接続するための連結部１４，１４が
形成されている。

上記構成のフレームアレスタ１の組み立てに際
しては、まず一方の枠体５をボデイー２の嵌合孔
１３に形成した係止段部１５に配置した後エレメ
ント本体４をセツトし、他方の枠体５′を係止段
部１５′に嵌合して締付具１２で締め付け固定す
るものである。このようにして組み立てられたフ
レームアレスタ１は連結部１４，１４を介して配
管途中等に接続される。

（考案の効果） 本考案に係るフレームアレスタによれば、極薄
金属製リボンを波板状に形成した波板リボンと極
薄金属製の平板リボンとを重合して、これを渦巻
状に巻くことによりエレメント本体を形成し、こ
れを枠体によつて挾着保持せしめることによりエ
レメントが構成され、管路中に接続するために外
周部に連結部を備えたボデイーの中央部に上記エ
レメントを配置するようになつているから製作が
容易であることは勿論、部品点数は少なく管理及
び組み立てが容易である。また、エレメント本体
の目を細かく設定することができるから消炎効果
に優れ、しかも波形リボン及び平板リボンは極薄
であるから目が細かいにもかかわらず圧力損失は
極めて小さく、軽量で短かいフレームアレスタと
することができ、配置スペース上も有利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るフレームアレスタの実施例
を示し、第１図は平面図、第２図は第１図の要部
横断面図、第３図はエレメント本体の概略を示す
平面図、第４図は波形リボンの成形状態を示す側
面図である。 １；フレームアレスタ、２；ボデイー、２ａ；
外周部、３；エレメント、４；エレメント本体、
５，５′；枠体、６；波形リボン、７；平板リボ
ン、１０；極薄金属製リボン、１４；連結部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 火焔侵入防止用のエレメント３をボデイー２内
   に配置してなるフレームアレスタにおいて、 上記エレメント３はエレメント本体４と該エレ
   メント本体４を挟持して上記ボデイー２に保持せ
   しめるリング状の枠体５，５′とからなり、上記
   エレメント本体４は、極薄金属製リボンを波板状
   に形成した波形リボン６と極薄金属製の平形リボ
   ン７とを重合すると共に平形リボン７の一端部７
   ａを上記枠体５，５′の中心部に支持された巻芯
   ８に係止してこれを渦巻状に巻くことにより構成
   され、上記ボデイー２は管路中に接続するために
   外周部に連結部１４を有すると共に中央部には嵌
   合孔１３が形成され、該嵌合孔１３に形成した係
   止段部１５に一方の枠体５を配置すると共に他方
   の枠体５′を係止段部１５′に嵌合して締付具１２
   で締め付け固定したことを特徴とするフレームア
   レスタ。