JPS6365848B2

JPS6365848B2 -

Info

Publication number: JPS6365848B2
Application number: JP56131406A
Authority: JP
Inventors: Hyuusaa Uerunaa
Original assignee: MTU Motoren und Turbinen Union Muenchen GmbH
Current assignee: MTU Aero Engines AG
Priority date: 1980-08-22
Filing date: 1981-08-20
Publication date: 1988-12-19
Also published as: DE3031689A1; DD201940A5; US4416621A; EP0046520A1; JPS5782625A; EP0046520B1; DE3161642D1

Description

【発明の詳細な説明】本発明はセラミツク燃焼器及びその製造方法に
係り、更に詳しくは例えばガスタービンに用い
る、空気取入れ口を有するセラミツク燃焼器及び
その製造方法に関する。

前記のようなセラミツク燃焼器は通常窒化珪素
（SiN₄）又は炭化珪素（SiC）からなる。このよ
うな燃焼器の外側と内側間の大きな温度差のた
め、特に、空気取入れ口の領域においてきれつが
生じ、その結果、燃焼器が破壊せしめられること
が知られている。

本発明の課題は、構造の設計によつて生ずる熱
膨張を低く保つことができる、前記のような種類
の燃焼器を提供することである。

この課題は本発明によつて、空気取入れ口の帯
域の燃焼器壁を二重壁に形成し、両壁間に中空部
分を形成することによつて解決される。

この発明の構成によれば、熱膨張を著しく減少
することができ、又、空気取入れ口から出る熱き
れつを生ぜしめなくすることができる。

本発明の特に好ましい実施態様の場合、二重壁
は空気取入れ口の周辺領域に制限され、且つ、そ
れは空気取入れ口の穴周縁に穿設されたリング状
スリツトによつて形成されている。

特に非常に狭い間隔をおいて配列された複数の
空気取入れ口を有する燃焼器の場合、二重壁は２
つの、間隔をおいて対向し、燃焼器の端部におい
て相互に結合一体化された殻によつて形成され
る。しかし、燃焼器壁の複数の個々の部分領域が
全面にわたつて二重壁に形成され、且つ他の複数
の部分領域においてリング状スリツトが空気取入
れ口のまわりに設けられた混合型も好ましい。二
重壁は燃焼器に生ずる幾械的及び熱的負荷に従つ
て設ける。

更に本発明は前記の態様のセラミツク燃焼器の
製造方法に関する。

第１の本発明に係る製造方法は下記の製造過程
からなる。

(a) 金属珪素粉末又は燃焼可能な炭化珪素と結合
剤を100ないし1500バールで圧縮することによ
り内側セラミツク殻の生製品を成形する過程、 (b) 前記内側セラミツク殻の上に落とし中子又は
中間層を設ける過程、 (c) 前記内側セラミツク殻の上に金属珪素粉末又
は燃焼可能な炭化珪素と結合剤とからなる外側
セラミツク殻の生製品を設けるか又は成形する
過程、 (d) 1000ないし4000バールの圧力で前記成形品を
圧縮する過程、 (e) 結合剤及び中子の材料を約600℃以下の温度
で焼いて除去する過程、 (f) 1900ないし2300℃の温度で燃焼処理するか、
又は窒素ガスの雰囲気内で1100℃ないし1700℃
の温度で窒化処理する過程、 (g) 空気取入れ口を穿設する過程、及び (h) 得られた燃焼器に仕上げ加工を施こす過程。

次に第２の本発明に係る製造方法は下記の製造
過程からなる。

(a) 金属珪素粉末又は燃焼可能な炭化珪素と結合
剤とを用い、且つ中空部分の輪郭と空気取入れ
口の輪郭とを有する合成樹脂からなる中子を用
いて、射出成形法により燃焼器の生製品を成形
する過程、 (b) 結合剤及び中子の材料を焼いて除去する過
程、 (c) 1900ないし2300℃の温度で燃焼処理するか又
は窒素ガス雰囲気中で1100ないし1700℃の温度
で窒化処理する過程、及び (d) 得られた燃焼器に仕上げ加工を施こす過程。

第１の製造方法の好ましい実施態様は特許請求
の範囲第５項ないし第６項に記載した通りであ
る。又、第２の製造方法の好ましい実施態様は特
許請求の範囲第８項に記載した通りである。

以下、図面を参照しながら本発明につき、詳細
に説明する。

第１図は従来の燃焼器の断面図、第２図は本発
明の燃焼器の第１の実施態様の断面図、第３図は
本発明の燃焼器の第２の実施態様の断面図、第４
図は第２図示の燃焼器の成形用の取りはずし可能
なおおいを有する圧縮成形型の断面図、第５図は
おおいを取り去つた第４図示の圧縮成形型の断面
図、第６図は第４図示のものと同様であるがそれ
よりも機分大きい別の圧縮成形型の断面図、第７
図は第６図示の圧縮成形型で作られる圧縮成形品
の断面図、第８図は第２図示の燃焼器の製造用の
射出成形型の断面図、第９図は第８図示の射出成
形型によつて成形された燃焼器の断面図である。

第１図示の円錐型の燃焼器は燃焼器壁に従来の
空気取入れ口１を有する。第１図示の燃焼器と対
照的に、第２図示の燃焼器の場合、空気取入れ口
１の帯域において燃焼器壁が二重に形成されてい
る。その場合、二重壁は空気取入れ口の周辺領域
に制限され、それは空気取入れ口の周辺領域に設
けられたリング状スリツトによつて形成されてい
る。第３図示の燃焼器の場合、二重壁はほとんど
全燃焼器に及び、間隔をおいて対向し、燃焼器端
部２においてのみ相互に結合された２つの殻３，
４が設けられ、両殻の間に空気縦穴が形成されて
いる。

第４ないし７図を参照しながら、第２図又は第
３図示の燃焼器の第１の本発明の製造方法につい
て説明する。この方法において、等静圧圧縮成形
（isostatic press）によつて基礎がつくられる。
第１の過程で、成形材料粉体（Si₃N₄用の珪素金
属粉体又は燃焼可能なSiC粉体と有機結合剤など
どからなるもの）が固定中子１０とゴム状弾性の
おおい２０とからなる圧縮成形型内に充填され、
成形型が閉じられ、100ないし1500バールの圧力
で圧縮される。そのようにして得られた圧縮成形
品５は成形型から取りはずされ、次いで加工する
燃焼器に二重壁が望まれるときには、圧縮成形品
５の外側に、紙又は合成樹脂からなる落とし中子
８、又は中間層が貼付される（第５図）。そのよ
うに調製された圧縮成形品５は、中子１０は第
４，５図示のものと同様であるが、ゴム状弾性の
おおい２は更に生じる壁厚誤差に相応して第４図
示のおおい２０よりも大きくなつている第２の圧
縮成形型内に挿入される。第１の製造過程の場合
と同様に粉体と充填したのち、成形型は閉じら
れ、再び圧縮される。その際、1000ないし4000バ
ールの圧力が用いられる。第２の圧縮過程により
更に圧縮されることにより、前に成形された内側
の圧縮成形品と外側の成形品とが強固に結合され
る。そして第７図示のような圧縮成形品６が得ら
れる。次いで約600℃の温度で加熱して、結合剤
を焼いてセラミツク粉体から除くと同時に中子８
を燃焼もしくは蒸発させる。その後、1900ないし
2300℃でSiC粉体を燃焼するか又は1100ないし
1700℃の温度のもとで窒素ガス雰囲気中で窒化さ
せる。次に燃焼器の二重壁に形成された部分に、
超音波加工、電気食刻加工又は研削加工によつ
て、空気取入れ口を開口する。最後に、得られた
燃焼器に対して仕上げ加工が施こされる。

空気取入れ口の開口を容易にするために、燃焼
又は窒化の過程を二段階に分けて行ない、その第
１の段階は空気取入れ口を開口する前に行ない、
第２の段階は空気取入れ口を開口した後に行なう
と有利である。この場合、結合剤又は中子の材料
を燃却する際、10分ないし30分間1400ないし1800
℃の温度で初燃焼が行なわれ、又は珪素粉末圧縮
成形品の場合1100ないし1300℃の温度で10分ない
し３時間の間予窒化が行なわれる。この第１の燃
焼又は窒化の段階の後、空気取入れ口の開口が行
なわれ、その後、更に上記の温度で仕上げの燃焼
又は仕上げの窒化が行われる。しかるのち、仕上
げの加工が行なわれる。

第２の本発明の燃焼器の製造方法の場合、生製
品の製造は射出成形法を利用して行なわれる。こ
の製造方法の場合、適当な結合剤と混合された原
料粉末（Si又はSiCが可動金型２と固定金型２４
とからなる射出成型内に充填される（第８図）。
湯道２５は固定金型２４内に設けられている。所
望の二重壁を得るために、射出成形金型内に例え
ばポリエチレン、セルロース樹脂、又はポリスチ
ロールの如き合成樹脂からなる中子９が設けられ
る。第８図示の実施態様の場合、中子９の位置ぎ
めは軸方向に移動可能なスライダー２３によつて
行なわれ、そのスライダーは材料の射出の際、中
子の切欠部に突入せしめられる。生製品は予備乾
燥の後、第９図示の如く、射出成形型１２，２４
からはずされる。生製品の熱処理が前記のように
行なわれ、同時に結合剤と中子の材料が焼いて除
去され、次いで燃焼又は窒化が行なわれる。この
後、仕上げ加工が行なわれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の燃焼器の断面図、第２図は本発
明の燃焼器の第１の実施態様の断面図、第３図は
本発明の燃焼器の第２の実施態様の断面図、第４
図は第２図示の燃焼器の成形用の取りはずし可能
なおおいを有する圧縮成形型の断面図、第５図は
おおいを取り去つた第４図示の圧縮成形型の断面
図、第６図は第４図示のものと同様であるがそれ
よりも幾分大きい別の圧縮成形型の断面図、第７
図は第６図示の圧縮成形型で作られる圧縮成形品
の断面図、第８図は第２図示の燃焼器の製造用の
射出成形型の断面図、第９図は第８図示の射出成
形型によつて成形された燃焼器の断面図である。１……空気取入れ口、２……燃焼器端部、３，
４……殻、５，６……圧縮成形品、８……落し中
子、１０……固定中子、１２……射出成形型、２
０，２２……おおい、２３……可動金型、２４…
…固定金型、２５……湯道、９……中子。

Claims

【特許請求の範囲】１空気取入れ口を有するセラミツク燃焼器にお
いて、空気取入れ口の帯域の燃焼器壁が二重壁に
形成されており、両壁間に中空部分が形成されて
いることを特徴とするセラミツク燃焼器。２二重壁が空気取入れ口の周辺領域に制限され
ており、且つそれが空気取入れ口の穴周縁に穿設
されたリング状スリツトによつて形成されている
ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のセ
ラミツク燃焼器。３二重壁が２つの、間隔をおいて対向し、燃焼
器の端部において相互に結合一体化された殻によ
つて形成されていることを特徴とする特許請求の
範囲第１項記載のセラミツク燃焼器。４下記の製造過程により、空気取入れ口を有す
るセラミツク燃焼器であつて、空気取入れ口の帯
域の燃焼器壁が二重壁に形成されており、両壁間
に中空部分が形成されているセラミツク燃焼器を
製造することを特徴とするセラミツク燃焼器の製
造方法。 (a) 金属珪素粉末又は焼結可能な炭化珪素と結合
剤を100ないし1500バールで圧縮することによ
り内側セラミツク殻の生製品を成形する過程、 (b) 前記内側セラミツク殻の上に落とし中子又は
中間層を設ける過程、 (c) 前記内側セラミツク殻の上に金属珪素粉末又
は焼結可能な炭化珪素と結合剤とからなる外側
セラミツク殻の生製品を設けるか又は成形する
過程、 (d) 1000ないし4000バールの圧力で前記成形品を
圧縮する過程、 (e) 結合剤及び中子の材料を約600℃以下の温度
で焼いて除去する過程、 (f) 1900ないし2300℃の温度で焼結処理するか、
又は窒素ガスの雰囲気内で1100℃ないし1700℃
の温度で窒化処理する過程、 (g) 空気取入れ口を穿設する過程、及び (h) 得られた燃焼器に仕上げ加工を施こす過程。５前記落とし中子又は中間層用の材料として結
合剤を燃却するときの温度で燃焼又は蒸発する紙
又は合成樹脂を用いることを特徴とする特許請求
の範囲第４項記載のセラミツク燃焼器の製造方
法。６前記焼結又は窒化処理の過程を二段階に分け
て行ない、その第１の段階は空気取入れ口を開口
する前に行ない、第２の段階は空気取入れ口を開
口した後に行なうことを特徴とする特許請求の範
囲第４項記載のセラミツク燃焼器の製造方法。７下記の製造過程により、空気取入れ口を有す
るセラミツク燃焼器であつて、空気取入れ口の帯
域の燃焼器壁が二重壁に形成されており、両壁間
に中空部分が形成されているセラミツク燃焼器を
製造することを特徴とするセラミツク燃焼器の製
造方法。 (a) 金属珪素粉末又は燃焼可能な炭化珪素と結合
剤とを用い、且つ中空部分の輪郭と空気取入れ
口の輪郭とを有する合成樹脂からなる中子を用
いて、射出成形法により燃焼器の生製品を成形
する過程、 (b) 結合剤及び中子の材料を焼いて除去する過
程、 (c) 1900ないし2300℃の温度で燃焼処理するか又
は窒素ガス雰囲気内で1100ないし1700℃の温度
で窒化処理する過程、及び (d) 得られた燃焼器に仕上げ加工を施こす過程、８前記中子の材料として、ポリエチレン、セル
ロース樹脂又はポリスチロールを用いることを特
徴とする特許請求の範囲第７項記載のセラミツク
燃焼器の製造方法。