JPS636486Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組み立て家具用コーナジヨイントに関
する。

近時、室内への運び込み等の至便さから、設置
場所で組み立てを行う組み立て家具、特に物品を
収納する函物の組み立て家具が多く使用されてい
る。

しかしながら、一般的な組み立て家具は、接続
すべき部材相互に溝加工を施し、接着剤や釘等の
接合手段を用いていたところであり、簡易を旨と
する組み立て家具にとつて煩らわしいことであつ
た。

この為、例えば、実開昭54−137209号開示の如
く、対向する表裏一体のパネル挟持片を所定の角
度で連結すると共に表裏のパネル挟持片夫々の内
面にパネル係止片を突設して連結部材を構成し、
パネルに形成した係止溝に連結部材のパネル係止
片を嵌合させることによりパネル相互を連結する
よう構成したものがある。

しかし乍ら、上記従来構成では、接続すべき部
材と連結部材を嵌合させる際、連結部材のパネル
係止片を該連結部材の端部に於てパネルの係止溝
に嵌合させてからスライドさせなければならず、
特に長尺物に於ては嵌合及びスライドが難しく、
又、連結する部材の倍の長さの組み立てスペース
を必要とするという問題がある。

そこで、本考案は係る点に着目してなされたも
ので、裏板と側板との接合をワンタツチで行なう
ことができ、接着剤や釘等の接合手段及び工具を
不要とし、且つ、広い組立てスペースを必要とせ
ずによりスピーデイに誰もが容易に組立て作業を
することができるようにした組み立て家具用コー
ナジヨイントを提供するもので、その要旨とする
ところは、断面略コ字状に形成された側板部材端
縁挟持部と、その側板部材端挟持部の背面の一方
縁に断面略Ｌ字状の支持板を一体に形成して構成
された裏板部材端縁挟持部とから成り、前記側板
部材端縁挟持部の開口部両端には各々内側へ向け
て窄むガイドテーパを設けた係止部を対向して備
え、裏板部材端縁挟持部はその遊端を他方縁と略
一致する位置迄延長し、その開口端に内側へ向け
て窄むガイドテーパを設けた係止部を備えると共
に開口部から所定距離の内側に裏板部材先端が当
接するストツパ用突条を突設した、長尺材とした
ことを特徴とする組立て家具用コーナジヨイント
に在する。

次に、本考案の実施の一例を図面を参照して説
明する。

図中１は本考案に係る組み立て家具用コーナジ
ヨイントであり、この組み立て家具用コーナジヨ
イント１は全体を合成樹脂、金属薄板等の弾性材
で形成された長尺材となつており、必要に応じて
切断して使用できるものである。

組み立て家具用コーナジヨイント１は、接合さ
れる側板部材の厚さと略同一幅を有する基板２を
有しており、この基板２の両縁には前方に一体的
に延長された一対の挟圧板３，３が備えられ、こ
の挟圧板３，３と基板２の前面とによつて断面略
コ字状をした側板部材端縁挟持部４が形成されて
いる。

又、基板２の一方縁の後方には断面略Ｌ字形を
した支持板５が一体的に備えられており、この支
持板５の遊端は基板２の他方縁まで延長され、こ
の支持板５と基板２の後面とによつて裏板部材端
縁挟持部６が形成されている。

更に、側板部材端縁挟持部４の開口部となる挟
圧板３，３の先端には、側板部材の脱落防止用の
係止部７，７が一体的に備えられている。この係
止部７，７は各々側板部材端縁挟持部４の内方へ
向けて突出された断面略二等辺三角形状のもの
で、その二等辺三角形の斜辺が側板部材を嵌合せ
しめる際のガイドテーパ８，８となつている。

又、裏板部材端縁挟持部６の開口部を形成する
支持板５の先端にも裏板部材の脱落防止用の係止
部９が一体的に備えられており、この係止部８も
裏板部材端縁挟持部６の内方へ向けて突出された
断面略二等辺三角形状のもので、その二等辺三角
形の斜辺が裏板部材を嵌合せしめる際のガイドテ
ーパ１０となつている。

裏板部材端縁挟持部６における基板２の後面に
は嵌合される裏板部材のストツパ用突条１１が一
体的に突設され、固定位置決めを確実なものとし
ている。

上記の如く構成された組み立て家具用コーナジ
ヨイントを使用するに際しては裏板部材端縁挟持
部６に裏板部材１２の端縁を、側板部材端縁挟持
部４に側板部材１３の端縁を各々、支持板５、挟
圧板３，３の保有する弾性を利用して嵌め込めば
済むもので、裏板部材１２と側板部材１３には
各々、係止部９，７・７に対応して係合する凹溝
１４，１５が予め形成されている。

尚、側板部材１３に関しては、その接合される
べき端部に、補助部１６を設け、その補助部１６
に凹溝を形成することも勿論可能である。

以上説明した如く、本考案に係る組み立て家具
用コーナジヨイントに依れば、接着剤や釘等の接
合手段及び工具は一切不要となると共に、接合部
分に対して直角に押込むだけで側板部材端縁挟持
部及び裏板部材端縁挟持部の弾性によつて組み立
てることが出来る為、狭い組み立てスペースでも
ワンタツチでスピーデイに誰でも容易に家具を組
立ることができる。

又、側板部材端縁挟持部は両側の係止部によつ
て強固に側板部材と接合される為、頑強に接合出
来るものである。

即ち、簡単且つ強固な組み立てが可能になるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は斜視図、第２図は接合状態を示す横断
面図、第３図は裏板部材の断面図、第４図は側板
部材の断面図である。 １……組み立て家具用コーナジヨイント、４…
…側板部材端縁挟持部、５……支持板、６……裏
板部材端縁挟持部、７・９……係止体、８・１０
……ガイドテーパ、１１……ストツパ用突条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂や金属薄板等の弾性材で形成されたも
   ので、断面略コ字状に形成された側板部材端縁挟
   持部と、その側板部材端挟持部の背面の一方縁に
   断面略Ｌ字状の支持板を一体に形成して構成され
   た裏板部材端縁挟持部とから成り、前記側板部材
   端縁挟持部の開口部両端には各々内方へ向けて窄
   むガイドテーパを設けた係止部を対向して備え、
   裏板部材端縁挟持部はその遊端を他方縁と略一致
   する位置迄延長し、その開口端に内方へ向けて窄
   むガイドテーパを設けた係止部を備えると共に開
   口部から所定距離の内側に裏板部材先端が当接す
   るストツパ用突条を突設した、長尺材としたこと
   を特徴とする組立て家具用コーナジヨイント。