JPS636418B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、折りたたみ式カートンに関し、特
に、個々に予め包装された比較的小さい物品を容
器内に入れてひとまとめにするために使用される
ようになつている折りたたみ式カートンに関す
る。

本発明は、端部の開放した筒で形成されたカー
トンであつて、そのおおいを筒本体の一体部分で
形成できるものに関する。このカートン内に入れ
てある包装物品の部分をカートンを通して観察し
て、例えば寸法、色または“UPC”コーデイン
グのようなものを決定することができる。

小売業では、予め包装されたホイセリー
（hoisery）、パイプ用タバコ、会社供給品、乾燥
物品、薬剤供給品およびその他の雑品のような物
品を、小売り得意先により購入される個々のパツ
ケージに入れて取引きするのがごく普通である。
このような物品を、比較的多量の物品を含む大き
なケースロツトよりも比較的少ない量で、卸し売
り分配者から小売商人が購入する場合が多い。従
つて、そのような比較的大きい包装ケースまたは
積荷容器内に中間包装容器またはカートンを入れ
ることが望ましくなつている。このような中間包
装容器またはカートンは取引き上、“分配パツク”
と呼ばれ、その中には比較的少量の、個々に予め
包装された消費物品または小売り物品を入れる。

このようにして使用される分配パツクは、不規
則な形状の個々の物品を包装するために特に有用
である。例えばプリスター包装されたテープ容器
のような物品は、形が不規則なため、ケースロツ
ト量で個々の物品として包装するのが難かしい。
従つて、比較的少量のそのような物品は、ケース
ロツト量で物品を整頓して包装したり荷積したり
するのを容易にするために比較的大きなケースで
中間包装体として使用される、分配パツクのよう
な容器に包装されることが多い。このような分配
パツクカートンは、比較的少量の、個々に包装さ
れた物品を、例えば寸法または色で便宜的に予備
包装するために利用することもできる。このよう
にして、ケースロツト量より少ない特別な寸法ま
たは色の物品を経済的に包装することができる
し、または種別の混じつた物品を含むケースロツ
ト量を包装して、各寸法または色のケースロツト
を購入する必要を除くことができる。

これらの機能を実施するためには、分配パツク
が、適当な量の、個々の予め包装された物品を分
配する経済的な包装手段となつて製品製造業者の
附加的な包装コストをできるだけ少なくしなけれ
ばならない。さらに、このような包装は、中に入
つている個々のあらかじめ包装された製品を適度
に保護し、かつ個々の予め包装された物品または
パツケージの損失または損傷を防止するために十
分強くなければならない。

本発明によれば、カートンの底を閉鎖する板紙
おおい装置をつけ加える必要のない、または従来
必要とした二体の入子式カートンを使用する必要
のない経済的な分配パツクが得られる。本発明の
分配パツクカートンは、カートン本体の一体部分
から形成された底部おおいを有し、かつカートン
内の個々のパツケージを損傷しないように保護す
る。

カートン本体は、高速接着技術を用いて容易に
作ることができる、端部の開放した筒として形成
されている。というのは、筒を、単一の真直な縁
に沿つた単一線ストリツプの接着により形成する
からである。さらに、端部の開放した筒の底部お
おいを迅速にかつ都合良く組立てて、分配パツク
を個々の予め包装された物品で最少の時間と費用
で迅速に充填することができる。底部おおいが管
本体の一体部分から形成される、端部の開放した
筒構造であるので、個々の包装消費物品の列のま
わりで組立てる複雑な包装作業の必要が除かれ、
またはその場で接着または同様な作業をする必要
がある、費用のかかる複雑な操作が除かれる。

本発明の一実施例では、端部の開放した筒カー
トンを形成しているパネルの所定の部分を取り除
いて、パツク内に入れられる個々の予め包装され
た物品の部分を表示する。分配パツクカートンに
そのような開口を設けることにより、個々のパツ
ケージの例えば大きさ、量、色、価格、日付また
は“UPC”コーデイングのようなものを迅速に
決定することができる。さらに、これらの開口を
一つのカートンの本体に設けることにより、二つ
のそのような分配パツクカートンを一緒に重ねる
ことができるし、かつ単一の標準シートの板紙で
形成することができる。標準シートの板紙を正方
形または矩形の輪かくに形成するのが慣例である
から、個々のカートンブランクを相互に組ませる
かまたは配置して、カートンブランクを形成する
際に板紙を最大限に利用することができる。端部
の開放した一つの筒の頂部おおいを、補完的に相
互に組ませた他方のカートンブランクのパネルの
開口を形成するように取り除かれた板紙材から形
成することにより、これらのカートンを形成する
板紙の在庫品を最大限に有効に利用することがで
き、かつ板紙の浪費を実質的に除去する。

従つて、本発明の目的は、比較的小さい個々の
包装物品を入れるための折りたたみ式カートンを
改良することである。

本発明の他の目的は、折りたたみ式カートン内
に入れた個々のパツケージの部分を表示すること
である。

本発明の別の目的は、カートンに置かれる材料
を確実に入れるためにカートンの各端部におおい
装置を一体に形成するようにカートン本体を利用
することである。

本発明のさらに他の目的は、カートン内に入れ
た個々のパツケージを保持し、かつ個々のパツケ
ージがカートンの底より下に落下することにより
損傷しないように防止するカートン底の部分的な
おおいを形成するようにカートン本体を利用する
ことである。

本発明のさらに別の目的は、カートンを構成す
る板紙材のブランクを経済的に利用することであ
る。

本発明の他の目的は、カートン内に入れた個々
のパツケージの一つまたは複数の部分を表示する
ことである。

これらの目的や他の目的は、本発明により、ス
リーブの開放端部を、容器スリーブまたは本体と
一体に形成されたおおい部分により少なくとも部
分的に閉鎖し、かつスリーブ底を横切つて延びて
いてスリーブ底を形成する帯ハンガまたは可撓ハ
ンガを備えたスリーブ型または筒容器を設けるこ
とにより達成される。帯ハンガまたは可撓ハンガ
はスリーブ本体で形成され、かつ帯ハンガを形成
するスリーブ側壁の内面に平行に存在しかつその
内面に沿つて下方へ延びるように吊られている。

本発明の別の目的は、本発明に寄与する附加的
な特徴およびその特徴から生ずる利点と共に、附
図に示した本発明の好ましい実施例の次の記載か
ら明らかになるだろう。図中、同様な参照数字は
対応する部品を示す。

本発明は種々の実施例を有し、そして本発明に
より構成されたカートンは種々に使用可能であ
り、かつ使用時に種々の位置に配置可能であるこ
とが分るだろうが、次の記載と特許請求の範囲で
例証する都合上、カートン内の内容物を支持する
カートン底を、ほぼ水平に存在する可撓ハンガま
たは帯ハンガにより部分的に閉鎖するようにカー
トンの配向を述べる。カートン頂部はカートン底
の上にこれと対向しており、そして閉鎖可能なフ
ラツプにより部分的に閉鎖することができ、この
ときカートン側壁が頂部と底の間を垂直に延びて
いる。

さて、第１―８図に示した本発明の実施例を参
照すると、前面壁２２と、一対の対向した側壁２
４および２６と後面壁２８とを有する四辺の矩形
カートンからなる分配パツクカートン２０が示さ
れている。一対の閉鎖フラツプ４２と６２がそれ
ぞれ側壁２４と２６の上部から延びていて、かつ
当業者に周知の仕方で、協働する切欠き端部すな
わち互いに組み合うタブ部分により相互に連結す
ることができる。カートン２０の底は、底を形成
する可撓ハンガ５０により部分的に閉鎖されてお
り、この可撓ハンガはカートン底の部分おおいと
なつて、第１図に仮想線で示した個々のパツケー
ジのような、カートン内に入れられる内容物の支
持体を形成する。

カートン２０の底が、二つの側壁２４と２６の
間を延びる可撓ハンガ５０により部分的に閉鎖さ
れている。可撓ハンガ５０には、一対の帯ハンガ
５２および５４と、底閉被帯５３とがあり、これ
らは全てカートン２０の本体で形成されている。
帯ハンガ５２と５４がそれぞれ側壁２４と２６で
形成されているのに対し、底閉被帯５３は、カー
トンブランク２０に形成された、平行に水平に延
びる切れ目で形成されている。これらの二つの切
込線６４と６６の端部は斜めに延びる刻み線５６
と５８により結合され、これらの刻み線５６と５
８はそれぞれ側壁２４と２６に形成されていて一
対の折線を形成し、その周りに側壁２４と２６の
切込部分を折つて帯ハンガ５２と５４を形成する
ことができる。これらの刻み線５６と５８は、前
面壁２２と隣接する側壁２４および２６が会合す
るカートンの底の角に向つて斜めに延びている。

可撓ハンガ５０を形成するように側壁２４およ
び２６と前面壁２２から切られたカートン２０の
部分が窓部を形成しており、この窓部を通して、
カートン２０内に入つている内容物を見ることが
できるし、または色、大きさ、量またはデータコ
ーデイングのようなものを表示するように広告さ
れた部分を見ることができる。可撓ハンガ５０が
カートン２０の開放した底を、間隔を置いた一対
の開放域６０と６２に分割し、かつカートン構造
の一体部分から開放底の部分おおいを形成する。
第４図と第８図を参照して最も良く例証できるよ
うに、カートン２０の開放底に関連した可撓ハン
ガの底閉被帯５３の部分、およびカートン底の開
放域６０と６２の相対位置決めまたは大きさは、
切込線６４と６６の横方向間隔、および切込線が
側壁２４と２６を横切つて延びる程度により変え
ることができる。折線５６と５８を、側壁と前面
壁の底角の連結個所から斜めに延びる線“Ｄ”に
沿つて形成する限り、カートン２０を組立てたと
きに底閉被帯５３がカートン底に位置する。

切込線６４と６６を壁２２，２４，２６の底か
ら高く形成すればするほど、切込線が斜めの線
“Ｄ”に到達するように側壁２４と２６を横切つ
てさらに遠く延び、従つて、可撓ハンガ５０が前
面壁２２からさらに遠く隔置されて後面壁２８に
いつそう近くなる。側壁２４と２６を横切る横方
向切れ目が比較的短かいと、線“Ｄ”に沿つた折
線５６と５８と同じ長さ可撓性ハンガ５０が前面
壁２２に比較的近接して位置する。折線５６，５
８は連結個所の上または下を通る平行な斜めの線
に沿つて形成されているので、底閉被帯５３はそ
れに応じてカートン底の上または下に位置する。
それにより、切込線６４と６６の長さ、ならびに
カートン底に対する切込線の垂直位置を適当に変
えて、カートン２０を所望の目的に適するように
することができる。

さらに、二つの平行な切込線６４と６６の間の
横方向間隔を変えることにより可撓ハンガ５０の
幅を変えることができ、これにより帯ハンガ５２
と５４の幅ならびに底閉被帯５３の幅が変えられ
る。第８図の別の実施例に示したように、二つの
平行な切れ目６４と６６の間の横方向間隔を、二
つの側壁２４と２６に作られた切れ目の部分では
なく、前面壁２２に作られた切れ目の部分に関し
て異なるようにすることもできる。これらのパネ
ルに対する、切込線６４と６６の横方向間隔の間
のこのような変化を利用して、次のように可撓ハ
ンガ５０ａを形成することができる。すなわち、
底閉被帯５３ａが帯ハンガ５２ａと５４ａより幅
が大きく―しかしこれらより幅を狭く形成しても
良い―、それによつて可撓ハンガ５０ａにより閉
鎖されるカートンの開放底の部分を変え、または
帯の接触または支持面積を増加させた可撓ハンガ
５０ａを形成できる。このような変更により、前
面壁２２に形成された窓部の大きさや、間隔を置
いた開放域６０ａと６２ａの大きさを変えること
もできる。

さて、カートン２０の頂部を参照すると、カー
トン内に入れてある内容物を見るための頂部開口
を設けるために頂部閉鎖フラツプ４２と６２が前
面壁２２から隔置されている。閉鎖フラツプ４２
と６２の大きさ、従つて、カートン２０の頂部開
口は、カートンの意図した用途、または中に入れ
られる個々のパツケージ７の性質に依存して変更
することができる。製造業者により分配パツクま
たはカートン２０に入れられるこれらの個々のパ
ツケージ７０が、可撓ハンガ５０を横切つて延び
ていて、かつそれぞれの個々のパツケージ７０の
底縁がカートンの境界内に保護された状態で可撓
ハンガにより支持されている。可撓ハンガ５０の
構成により造られた、側壁２４と２６および前面
壁２２に区画された窓、およびカートン２０の頂
部の開口により、カートン内に入つている個々の
パツケージ７０の視覚的表示が得られる。一対の
組み合うタブ４２と６２を例証したが、カートン
２０の頂部を、第１６図と第１８図に示したよう
に完全に開放するか、または慣用の端折頂部配置
により閉鎖することもできよう。

第１図と第２図に最も良く示したように、側壁
２４の上方右角部が、分配パツク２０内に入れた
個々のパツケージ７０の“UPC”コーデイング
のようなしるしを表示するために取り除かれてい
る。さらに、パネル２８の上端の中央部分も取り
除かれていて、個々のパツケージ７０に入れてあ
る物品の量、大きさ、色などのようなものを示す
ために容器２０内の内容物の部分を露出させるこ
とができる。

側壁２４、前面壁２２および後面壁２８のこれ
らの部分を取り除くことにより、カートンの内容
物を容易に決定することができるが、またカート
ン２０を形成する板紙ブランク２００の経済的な
使用にもう一つの重要な利益がある。板紙２００
にカートンブランク２０を配置する際に、一つの
カートンブランク２０の頂部閉鎖フラツプ４２と
６２が、他の組まれた、または補完的なカートン
ブランク２０ａから取り除かれた、側壁２４、前
面壁２２および後面壁２８の部分からそれぞれ形
成されている。この方法では、屑になる板紙が少
なく、板紙ブランク２０が非常に有効に使用され
る。カートン筒のおおいをカートン本体の一体部
分から形成できるだけではなく、カートンブラン
ク自体を標準シートの板紙２０から非常に少ない
無駄で有効に形成することができる。

第２図には、どのようにして一対のカートン２
０と２０ａをブランク２００から作成できるかを
例証する配置計画を有する標準の板紙ブランク２
００を示してある。一方のカートン２０は、直立
させてない形で、詳細に参照されかつ実線で示さ
れており、その対向部品２０ａは仮想線で示され
ている。カートン２０には、前面壁２２と、二つ
の側壁２４および２６と、後面壁２８とがある。
折線２２４，２２６および２２８がブランク２０
０に形成されていて板紙パネルを互いに折りやす
くし、それによつてカートン２０を直立しやすく
してある。固着タブパネル７８が側壁２６から外
方へ延びて後面壁パネル２８の縁領域８７の上に
来るように、固着タブパネル７８を側壁２６と同
じ板紙パネルから単一の刻み折線８０により形成
してある。カートン２０を直立させるときに、固
着タブパネル７８を後面壁２８に接着剤によりま
たは当業者に周知の他の手段により固着する。前
述したように、二つの切込線６４と６６が斜めの
折線５６と５８により結合され、そのため、カー
トンを直立させるときにカートン２０本体から可
撓ハンガ５０を形成することができる。

頂部おおい４２と６２が、それぞれ側壁２４お
よび２６と同じ板紙パネルから単一の刻み折線１
４２および１６２により形成されている。頂部お
おい４２と６２には、折線１４２と１６２をそれ
ぞれ折つて直立させたときにカートン２０の開放
端部を部分的におおうように組み合うタブがあ
る。前述したように、それぞれの折線２２４およ
び２２６と、頂部おおいパネル４２および６２の
それぞれの前縁との間の距離がカートン２０の頂
部の開口の大きさを決定する。

前に注目したように、第二のカートンブランク
２０ａを第２図に仮想線で示してある。この配置
によれば、カートン２０のカートンブランクと同
様な切込線と刻み線をけがくことにより標準の板
紙ブランク２００から第二のカートン２０ａが得
られるが、カートンブランク２０のために形成さ
れたパターンに関して鏡のような像またはずれた
形で位置決めされている。従つて、カートンブラ
ンク２０ａについてさらに述べる必要がないと考
えられ、二つのブランク２０と２０ａをほぼ互い
に組ませた配置にして、二つのカートン２０と２
０ａを単一の標準板紙ブランク２００から製造す
る際に経済性を与えることは、本発明の独特な利
点であると理解される。

さて、カートン２０の組立に関して述べると、
後面壁を形成するパネル２８の縁領域８７には粘
着物質をつけても良いし、または側壁２６に隣接
する固着タブパネル７８にまたは両方に接着剤を
つけても良い。カートンブランク２０と２０ａが
前述したように互いに組み合つているので、接着
剤をつける作業も単純化される。両方のカートン
ブランク２０と２０ａに接着剤を高速で直線路で
つける作業がこのような配置により非常に高めら
れる。接着剤をこのようにつけた後、固着タブパ
ネル７８が縁領域８７に重なるようにカートンを
刻み線または折線２２４，２２６および２２８の
周りに折る。この時点で、カートンブランクが、
一対の開放端を有するスリーブまたは筒に形成さ
れている。

切込線６４および６６と、斜めの折線５６およ
び５８の間に区画された領域を内方に押して可撓
ハンガ５０を造ることにより、筒の底のおおい−
これはカートン２０内に個々のパツケージを支持
しかつ保持する−が筒の一体部分から形成され
る。底閉被帯５３を折線２２４および２２６で内
方に折つてカートン２０の底を形成し、そして帯
ハンガ５２と５４をそれぞれ折線５６と５８の周
りに下方へ内方に折つて、カートン底を横切る位
置に底閉被帯５３を吊る垂直なハンガを形成し、
これによつてカートン内に個々のパツケージを支
持する。筒を造りかつ可撓帯底をこのように形成
した後、個々のパツケージのような内容物をカー
トン２０に入れることができる。その後、頂部お
おいフラツプの錠止タブを相互に組み合わせるこ
とにより、カートンの頂部を閉鎖する。そのと
き、カートン２０は輸送または包装カートンとし
て使用するのに適して使用するのに適しており、
カートン内に入れてある内容物を、可撓ハンガ５
０の形成により造られた窓およびカートンの部分
的に開放した頂部と背面を通して見ることができ
る。

さて、第９図〜第１５図により例証された実施
例を参照すると、カートン２０ｂが、第１図〜第
８図の実施例により述べた仕方と同様な仕方で構
成されているが、カートン壁２２ｂ，２４ｂ，２
６ｂおよび２８ｂはほぼ正方形の輪かくで構成さ
れている。カートン２０ｂが、容器内に入れてあ
る個々のパツケージをいつそう完全に包囲し、か
つ図示のように、大きな組合う一対のタブ４２と
６２を有するか、または頂部全体を慣用の端折頂
部おおいにより閉鎖することができる。カートン
２０ｂの用途の必要条件に依存して、カートンの
上端を同様に完全に開放しても良い。

第１５図に最も良く示したように、この実施例
でもまた、二つのカートンブランクを標準のまた
は単一の板紙ブランク２００から形成することが
できる。前の実施例のように、壁２２ｂ，２４
ｂ，２６ｂおよび２８ｂには取り除いた部分がな
いので、おおい４２と６２を、前述した仕方では
板紙在庫品から形成することができない。しかし
ながら、カートンブランク２０ｂのおおい４２と
６２を形成するパネルが、板紙ブランク２００に
おいて第二のカートンブランク２０ａのおおいを
形成するパネルの間に位置決めされていて、板紙
ブランクを最も有効に使用しかつ板紙の損失をで
きるだけ少なくすることができる。

さて、第１６図〜第１９図に示した実施例を参
照すると、カートン２０ｃが前述したように形成
されているが、ただし異なる形状の二つの可撓ハ
ンガ５０ｂがカートン本体２０ｃから造られ、か
つ側壁のうちの一つ２６ｃが二つの位置に形成さ
れている。この実施例では、可撓ハンガ５０ｂ
が、カートン２０ｃの対向した側面に、前面パネ
ル２２と後面パネル２８の両方から、前述した形
状を若干改変した形状で造られている。可撓ハン
ガ５０ｂは、斜めの折線５６と５８が正面可撓ハ
ンガ５０ｂのために折線２２４および２２６と直
接接触した位置から延び、かつ後面可撓ハンガ５
０ｂのために折線２２８および２２６から延びる
ように造られている。このようにして、可撓ハン
ガの底閉被帯５３ｂがカートン２０ｃの開放底へ
垂直に下方へ延びないで、切込線６６と同じ高さ
に支持体を形成している。可撓ハンガ５０ｂをこ
のように形成した場合、線６６を、カートン２０
ｃを形成する板紙ブランク２００を切込む代り
に、刻み線または折線として形成することができ
る。この実施例では、例証の目的のために、カー
トン２０ｃの頂部を完全に開放してある。

カートン２０ｃを組立てる際には、線６４，６
６，５６および５８により区画をされた板紙ブラ
ンクの部分を内方へ折ることにより可撓ハンガ５
０ｂを形成する。帯ハンガ５２ｂと５４ｂが垂直
に下方へ延びており、そして底閉被帯５３ｂを、
線６６が折線または切込線として形成されている
かどうかに依存して、それぞれ、前面壁２２から
蝶番式に支持するか、または前面壁に対し垂直に
これと接触状態に位置させることができる。後面
壁２８およびこれと関連した可撓ハンガ５０ｂが
同じように造られるので、カートン２０ｃには、
カートン内に内容物を保持するための二つの底閉
被帯５３ｂが設けられる。このようにして、カー
トン２０ｃ内に入れた個々のパツケージの部分を
両側で支持することができるが、このことは或る
用途では望ましいことであろう。このようなカー
トンに入れた個々のパツケージの底縁部がこの実
施例では露出されるが、個々のパツケージの底縁
部がなお、開放したカートン底より上で担持さ
れ、そしてカートンの境界により、かつ二つの可
撓ハンガ５０ｂの使用により与えられるパツケー
ジ安定性の増加により保護される。

第１９図に最も良く示したように、この実施例
の板紙ブランク２００には、側壁２６を二つの部
分で形成する二つの刻み線または折線２２６があ
る。側壁２６ｃの一つの部分が前面壁２２および
後面壁２８とそれぞれ隣接している。このように
して、カートン２０ｃを直立させるときに、側壁
２６ｃの二つの部分を二つの折線または刻み線２
２６ｃの周りに折つて、重なるように延ばすこと
により、側壁２６ｃの一方の部分にある、接着剤
を被覆した縁領域が、側壁２６ｃの他方の部分に
固着される。カートン筒を直立させるときにこの
ように形成され完全な側壁２６ｃが一側に沿つて
接合部を有する。

かくして、本発明によれば、本発明に固有の上
記の点や他の点を含むいくつかの利点と特性を有
する新規で経済的な折りたたみ式カートンが得ら
れる。本発明の好ましい実施例を例証のつもりで
述べたけれども、当業者であれば前記の実施例に
変更と修正を加えることができ、かつそのような
変更と修正は本発明の精神または特許請求の範囲
から逸脱せずになしうることが予想される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明により作られた折りたたみ式カ
ートンの斜視図で、そこに入れた封筒型パツケー
ジを仮想線で示した図、第２図は本発明のカート
ンを形成できる一対のカートンブランクを相互に
組ませる方法を示す板紙ブランクの平面図で、一
方のカートンを実線でかつ隣接するカートンを仮
想線で表わして板紙ブランクの経済的な配置を示
す図、第３図は第１図に示したカートンの平面
図、第４図は第３図の線４―４に沿つて切断し
た、第１図と第３図に示したカートンの垂直断面
図、第５図は第１図の折りたたみ式カートンの正
面図、第６図は第１図に示したカートンの側面
図、第７図は第１図のカートンの底面図、第８図
は第１〜７図に示した実施例に組込んでそこに用
いられた可撓ハンガを改変することができる本発
明のカートンの改変例の部分断面図、第９図は本
発明により作られた折りたたみ式カートンの他の
実施例の斜視図で、そこに入れた封筒型パツケー
ジを仮想線で示した図、第１０図は第９図に示し
たカートンの平面図、第１１図は第１０図の線１
１―１１に沿つて切断した、第９図と第１０図に
示したカートンの拡大垂直断面図、第１２図は第
９図―第１１図の折りたたみ式カートンの正面
図、第１３図は第９図―第１２図に示したカート
ンの側面図、第１４図は第９図―第１３図のカー
トンの底面図、第１５図は本発明のカートンを形
成できる一対のカートンブランクを互いに組ませ
る別の方法を示す板紙ブランクの平面図で、一つ
のカートンを実線でかつ隣接するカートンを仮想
線で表して板紙ブランクの他の経済的配置を示す
図、第１６図は一対の隔置された可撓ハンガを利
用する本発明により作られた容器の他の実施例の
斜視図、第１７図はその下部をいつそう良く示
す、第１６図に示した折りたたみ式カートンの実
施例の部分正面図、第１８図は第１６図と第１７
図に示したカートンの底面図、第１９図は第１６
図―第１８図に示した折りたたみ式カートンを形
成できる板紙ブランクの部分の平面図である。 ２０……カートン、２２……前面壁、２４，２
６……側壁、２８……後面壁、５３……底閉被
帯、５２，５４……帯ハンガ、５６，５８……折
線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 板紙または同様なもので作られていてかつ
   個々に包装された複数の物品を受け入れるように
   なつている折りたたみ式カートンにおいて、直立
   した状態でおよび正常の使用姿勢で、前面壁と、
   一対の対向した側壁と、後面壁とを含む四つの垂
   直壁を有し、カートン第一の壁で形成されていて
   かつ対向した垂直壁の間を延びている底閉被帯を
   有し、この底閉被帯は、底閉被帯に取りつけられ
   た垂下する帯ハンガにより位置決めされかつ支持
   され、各帯ハンガが前記第一の壁以外のカートン
   の垂直壁から形成され、かつ帯ハンガの上端で折
   線に沿つてカートン壁に結合され、前記折線によ
   り底閉被帯と帯ハンガを垂直壁のそれぞれの平面
   の外に折つて、カートン内の物品のための支持体
   およびカートンの三つの側面の内容物観察開口を
   形成できるようにしたことを特徴とする折りたた
   み式カートン。 ２ 垂直壁のうちの一つが、壁を形成するパネル
   と、固着タブパネルとを有し、このタブパネルが
   他のカートン壁のうちの一つの壁の部分に固着さ
   れかつ前記一つの壁の部分の上に重ね合わされて
   いる、特許請求の範囲第１項記載の折りたたみ式
   カートン。 ３ 底閉被帯がカートンの前面壁から形成され、
   かつ帯ハンガが側壁から形成される、特許請求の
   範囲第１項記載の折りたたみ式カートン。 ４ 前記折線が側壁を横切つて斜めに延びてい
   る、特許請求の範囲第１項記載の折りたたみ式カ
   ートン。 ５ 底閉被帯が垂直壁の下縁と同じ平面に存在す
   る、特許請求の範囲第１項記載の折りたたみ式カ
   ートン。 ６ 底閉被帯がカートンの底の平面より上にかつ
   これと平行に存在する、特許請求の範囲第１項記
   載の折りたたみ式カートン。 ７ さらに、カートンの頂部おおいを形成するた
   めのカーバー部材を有する、特許請求の範囲第１
   項記載の折りたたみ式カートン。 ８ カバー部材は、側壁の幅に対して縮小した幅
   で側壁と関連した、頂部カバーを形成するフラツ
   プを含み、これらのフラツプには、カートン壁の
   うちの一つの壁に平行にかつこれに密接して存在
   する一対のフラツプ縁と、対向して配置されたカ
   ートン側壁に平行にしかもこれから間隔を置いて
   存在する他の対のフラツプ縁とが設けられ、これ
   によりカートンの内容物を観察するための開口を
   形成するようにした、特許請求の範囲第７項記載
   の折りたたみ式カートン。 ９ 二つの底閉被帯および関連した帯ハンガを有
   し、底閉被帯の両方が共通の平面にある状態で、
   正面壁と後面壁に内容物観察開口を有する、特許
   請求範囲第１項記載の折りたたみ式カートン。 １０ 底閉被帯が、前記帯ハンガの幅より大きい
   幅を有する、特許請求の範囲第１項記載の折りた
   たみ式カートン。 １１ カートン内に入れた内容物の部分を観察す
   るための開口を設けるために、垂直壁のうちの一
   つ壁の上部が取り除かれている、特許請求の範囲
   第１項記載の折りたたみ式カートン。 １２ 底閉被帯が、前記の第一の壁の底より上の
   高い位置で第一の壁の部分を取り除くことにより
   形成されている、特許請求の範囲第１項記載の折
   りたたみ式カートン。 １３ 底閉被帯が、直立状態で、第一の壁の底と
   底閉被帯を形成する際に第一の壁から取り除かれ
   た部分との間の垂直距離に等しい水平距離だけ第
   一の壁の底から位置決めされている、特許請求の
   範囲第１２項記載の折りたたみ式カートン。 １４ 底閉被帯が、直立状態で、カートンの垂直
   壁で形成された帯ハンガの長さにより決められる
   距離だけ第一の壁から間隔を置いている、特許請
   求の範囲第１２項記載の折りたたみ式カートン。