JPS6362894A - 電解二酸化マンガン調製用陰極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は電解二酸化マンガンの調製に用いる陰極に関す
るものである。更に詳しくは、電解二酸化マンガンを調
製するに際して使用される陰極の改良に関するもので、
低い水素過電圧を有し、更に、電解液に対して耐食性を
有する陰極に関するものである。

（従来の技術及びその問題点） 硫酸または塩酸酸性マンガン塩水溶液を電解することに
よって、二酸化マンガンを製造することはよく知られて
いる。

この方法では、通常、電解液中に浸漬した複数の陰＆お
よびｒＪｊ極の間に電流を通して、ｇＡ極に二酸化マン
ガンを電解析出させる。この陽極は黒鉛。

鉛合金、チタン、白金メッキチタン等の材料で構成され
ているのが普通である。また、この陰極は通常、銅、黒
鉛、軟鋼、ニッケル、白金等の材料で構成されている。

しかし、上記陰極材料のうち、黒鉛、軟鋼、ニッケルを
用いた場合、高い水素過電圧を示すため電力消費化が多
い。また電流中断時に陽極の二酸化マンガンとの間に電
池を形成して放電が行われ、この放電によって陰極から
溶出する鉄イオンやニッケルイオンが陽極に電着した二
酸化マンガンに付着し、製品の品質を低下させてしまう
という問題点がある。

陰極材料として銅を用いるときに、電解時に酸性塩の水
溶液及びその蒸気と接触して腐蝕することを防ぐために
、銅に極く少量の銀及び燐を混在させることが特開昭６
０−２１１０８６号公報に於いて提案されている。しか
し、この場合の銅陰極は耐食性を有するが、電導度が低
下したり、水素過電圧が高くなり電解電圧が高くなると
いう問題点がある。

（問題点を解決するための手段） 本発明者等は、上記問題点を解決するために鋭意検討を
行った結果、陰極又は陰極表面に銀を用いることにより
低い水素過電圧を有し、電解液に対して耐食性を有する
陰極が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。

すなわち本発明は、純度９９．５重量％以上の銀で構成
してなる電解二酸化マンガン調整用陰極又は陰極基材の
表面を純度９９．５重量％以上の銀で２μ肌以上の厚さ
で被覆してなる電解二酸化マンガン調整用陰極である。

本発明において、陰極を構成する銀または陰極基材を被
覆する銀の純度は９９．５重量％以上であることが好ま
しく、これより純度が低いと二酸化マンガンの電解過程
において腐蝕が進みやすくなり、陰極としての寿命が短
くなる。更に好ましくは９９．９重面％以上である。

陰極基材上に銀を被覆するときの陰Ｉ４ｍ材は銅。

ニッケル、軟鋼等の金属や黒鉛であっても何ら差支えな
く、非電４性の合成樹脂であっても支障なく採用できる
。

また、銀を被覆する方法はメッキ、吹付は等特に制限は
しないが、銀の被覆層が２μ７ｙＬ以上であることが好
ましく、これより薄くと銀の被覆層にピンホールが生ず
るので好ましくない。

本発明の陰極を用いた場合の好ましい電解条件は、２価
マンガンイオン濃度が１０〜１００Ｇ／１、硫酸または
塩酸濃度が５〜６０（Ｊ／ｊ！の範囲で構成される電解
液を使用し、電解液温度を８０〜１００℃に保ち、電流
Ｗ：度を０．２〜１．６Ａ／ｄ７ＩＬの範囲として通電
し、電解することである。

更に、本発明の二酸化マンガン電解用陰極の電解液浸漬
部より上部の大気接触部分を電解液に不溶性の物質で被
覆するかまたは電導性で電解液に不溶性の物質で構成し
た場合、陰極の大気接触部の電解液ミストによる腐蝕を
防止することができ、尚−周長時間の電解操作に耐えつ
る陰極となる。

この場合、電解液に不溶性の物質としては何れのものを
用いることができるが、電解中陰極板から剥離しない物
質が好ましい。例えばクロロブレンなどのゴム質物質、
ホーロー、塩化ビニル樹脂等を挙げることができ、また
電導性で電解液に不溶性の物質としては黒鉛等を挙げる
ことができる。

（発明の効果） 少なくとも表面が銀で構成してなる電解二酸化マンガン
調整用陰極は、従来Ｗいられていた銅。

黒鉛陰極より電導度に優れ、水素過電圧が大巾に小さい
ため、電解における抵抗も小さく、電解電圧を低くする
ことができ、エネルギーコストを下げることができる。

更に、銀で構成してなる陰極は黒鉛陰極と比較して軽く
、破損しにくいため、操作し易いという利点を有する。

（実施例） 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はそれ
らに限定するものではない。

実施例１ ＵｌｏｃＩｌ、横５０．厚さ２−の純１１９９．９重量
％の銀板を陰極として用い、陽極として縦１゜α、横５
１．厚さ３　ｃｍの黒鉛板を用いて電解を行った。また
、陰極のＩｌｌ　５　ｃｍを電解液に浸漬した。

電解液は硫酸濃度１０ｇ／ｌ硫酸マンガン濃度６０ｇ／
ｊ、温度９０℃の水溶液を用い、電流密度は１．２Ａ／
ｄＴｙｌとした。

このときの正極、負極間の電圧（端子゛重圧）を測定し
、その結果を表■．に示した。

実施例２ 縦１０α、横５０１．厚さ２ａＩの銅板表面に純痕９９
．９１重岱％の銀２０μｍメッキしたものを陰極として
用いた以外は実施例１と同じ方法で実験を行った。

このときの端子電圧を表■．に示す。

実施例３ 実施例２で用いたものと同様の陰極板のＭ１６ｒＪに白
色油性ペイントを塗布したものを陰極として用いた。こ
のとき、ペイントの塗布部分５αを大気接触部分とし、
その他は実施例１ど同じ方法で実験を行った。

このときの端子電圧を表■．に示す。

比較例 縦１０ｃ１１．横５１．厚さ３ｏＩｌの黒鉛板を陰極と
して用いた以外は実施例１と同じ方法で実験を行った。

このときの端子電圧を表■．に示す。

表■． 黒鉛板を陰極として用いた場合と比較して、銀板、銀メ
ツキ銅板を陰極とした場合低電圧で二酸化マンガンを調
製することができることは表■．からも明らかである。

また、実施例３において、２ケ月問連続電解を行ったが
、大気接触部の腐蝕はほとんど無かった。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）純度９９．５重量％以上の銀で構成してなる電解
   二酸化マンガン調製用陰極。
2. （２）陰極基材の表面を純度９■．５重量％以上の銀で
   ２μｍ以上の厚さで被覆してなる電解二酸化マンガン調
   整用陰極。
3. （３）陰極基材として銅、鉄、ニッケル、黒鉛または電
   解液に不溶性の合成樹脂を用いる特許請求の範囲第（２
   ）項に記載の電解二酸化マンガン調製用陰極。
4. （４）陰極の電解液浸漬部より上部の大気接触部分を電
   解液に不溶性の物質で被覆するかまたは電導性で電解液
   に不溶性の物質で構成してなる特許請求の範囲第（１）
   項、第（２）項又は第（３）項に記載の電解二酸化マン
   ガン調製用陰極。