JPS6362582B2 - - Google Patents
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- JPS6362582B2 JPS6362582B2 JP59281950A JP28195084A JPS6362582B2 JP S6362582 B2 JPS6362582 B2 JP S6362582B2 JP 59281950 A JP59281950 A JP 59281950A JP 28195084 A JP28195084 A JP 28195084A JP S6362582 B2 JPS6362582 B2 JP S6362582B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/005—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment of ferrous alloys
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22F—CHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
- C22F1/00—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
- C22F1/10—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of nickel or cobalt or alloys based thereon
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は溶融を排除しその後行われる熱間静水
圧加圧(HIP)処理の結果を改善すべく、ある種
の超合金鋳物に適用され得る熱処理に係る。
圧加圧(HIP)処理の結果を改善すべく、ある種
の超合金鋳物に適用され得る熱処理に係る。
背景技術
超合金は一般にニツケル又はコバルトをベース
とする材料であり、538℃又はそれ以上の温度に
於て有用な特性を有しており、ガスタービンエン
ジンに適用されている。超合金はそれらの融点近
傍の温度までそれらの強度を維持する。超合金は
かかる非常に高い温度に於ける強度に優れている
ので、鍛造加工が困難なものであり、鋳物として
使用されることが多い。また鍛造によれば複雑な
形状の部材を経済的に製造することが可能であ
り、後工程に於ける機械加工量を低減することが
できる。しかし鋳物の性質は鍛造加工程中に不可
避的に発生する気孔により制限される。気孔は機
械的性質にとつて有害であり、特に引張り延性、
応力破断寿命、低サイクル疲労の如き高温特性を
低下させるものである。また複雑な超合金は条件
によつては低融点相を形成することがある。
とする材料であり、538℃又はそれ以上の温度に
於て有用な特性を有しており、ガスタービンエン
ジンに適用されている。超合金はそれらの融点近
傍の温度までそれらの強度を維持する。超合金は
かかる非常に高い温度に於ける強度に優れている
ので、鍛造加工が困難なものであり、鋳物として
使用されることが多い。また鍛造によれば複雑な
形状の部材を経済的に製造することが可能であ
り、後工程に於ける機械加工量を低減することが
できる。しかし鋳物の性質は鍛造加工程中に不可
避的に発生する気孔により制限される。気孔は機
械的性質にとつて有害であり、特に引張り延性、
応力破断寿命、低サイクル疲労の如き高温特性を
低下させるものである。また複雑な超合金は条件
によつては低融点相を形成することがある。
熱間静水圧加圧(HIP)として知られている技
術が鋳造された物品中に於ける気孔を低減すべく
開発されている。HIP法に於ては、鋳造された物
品が室内に配置され、該室が高圧の不活性ガスに
て充填された状態にて高温度に加熱される。
術が鋳造された物品中に於ける気孔を低減すべく
開発されている。HIP法に於ては、鋳造された物
品が室内に配置され、該室が高圧の不活性ガスに
て充填された状態にて高温度に加熱される。
多くの超合金に対し典型的なHIP処理条件のガ
ス圧及び温度はそれぞれ約103.4MPa、約1093〜
1204℃である。かかる高温度により超合金材料が
比較的柔らかく且延性に富んだ状態にされ、ガス
の高圧によつて超合金材料内部の気孔が強制的に
消去される。これと同時に均一化が生じ、これに
より鋳造された物品の性質が更に向上される。超
合金は非常に高い温度までそれらの強度を維持す
るので、超合金のHIPはそれらの通常の初期溶融
温度の55℃以内にて行われることが多い。
ス圧及び温度はそれぞれ約103.4MPa、約1093〜
1204℃である。かかる高温度により超合金材料が
比較的柔らかく且延性に富んだ状態にされ、ガス
の高圧によつて超合金材料内部の気孔が強制的に
消去される。これと同時に均一化が生じ、これに
より鋳造された物品の性質が更に向上される。超
合金は非常に高い温度までそれらの強度を維持す
るので、超合金のHIPはそれらの通常の初期溶融
温度の55℃以内にて行われることが多い。
近年ガスタービンエンジンのコスト及び重量を
低減すべく、大型の複雑な超合金鋳物が現在鍛造
品を機械加工することによつて製造されている複
雑な部材に対する代替物として評価されてきてい
る。ある用途に特に有用な合金はIncone1718(公
称組成はNi―19Cr―18Fe―5.2Nb―3Mo―0.9Ti
―0.6Al―0.05C)として知られている。
低減すべく、大型の複雑な超合金鋳物が現在鍛造
品を機械加工することによつて製造されている複
雑な部材に対する代替物として評価されてきてい
る。ある用途に特に有用な合金はIncone1718(公
称組成はNi―19Cr―18Fe―5.2Nb―3Mo―0.9Ti
―0.6Al―0.05C)として知られている。
多くの鋳造に関連する問題を解決し、明らかに
有用な鋳物(但し気孔を含んでいる)を製造した
後、鋳物はその気孔及び偏析を低減すべく有用な
HIP処理に引き続いて修復鋳物を溶接する試みが
行われた。溶接部に異常な程の気孔が発生し、ま
た実質的な量の溶接スパツタが発生するので、
HIP処理された材料を溶接することが困難であつ
た。鋳物の領域によつては気孔が完全には除去さ
れないことが認められた。詳細な調査を行つた結
果、種々の困難な点は直接又は結晶粒界を経て表
面に接続された気孔中に高圧のHIP媒体(アルゴ
ンガス)が取込まれることにより生じることが見
出された。ガスの取込みはHIP温度に於て物品が
局部的に溶融した場合に発生する。表面に接続さ
れた気孔又は結晶粒界を経て物品中に注入された
ガスは溶融された材料の凝固によつて捕捉され
る。またかかるガスの取込みは鋳造工程に於て冷
却速度の小さい鋳物の領域に発生し、かかる問題
の根元は緩慢に冷却される鋳物の領域に低融点の
ラーフエス相が存在することであることが見出さ
れた。本発明はかかる問題の発見及び後に説明す
るかかる問題の解決策の開発の結果考え出された
ものである。
有用な鋳物(但し気孔を含んでいる)を製造した
後、鋳物はその気孔及び偏析を低減すべく有用な
HIP処理に引き続いて修復鋳物を溶接する試みが
行われた。溶接部に異常な程の気孔が発生し、ま
た実質的な量の溶接スパツタが発生するので、
HIP処理された材料を溶接することが困難であつ
た。鋳物の領域によつては気孔が完全には除去さ
れないことが認められた。詳細な調査を行つた結
果、種々の困難な点は直接又は結晶粒界を経て表
面に接続された気孔中に高圧のHIP媒体(アルゴ
ンガス)が取込まれることにより生じることが見
出された。ガスの取込みはHIP温度に於て物品が
局部的に溶融した場合に発生する。表面に接続さ
れた気孔又は結晶粒界を経て物品中に注入された
ガスは溶融された材料の凝固によつて捕捉され
る。またかかるガスの取込みは鋳造工程に於て冷
却速度の小さい鋳物の領域に発生し、かかる問題
の根元は緩慢に冷却される鋳物の領域に低融点の
ラーフエス相が存在することであることが見出さ
れた。本発明はかかる問題の発見及び後に説明す
るかかる問題の解決策の開発の結果考え出された
ものである。
米国特許第2798827号、同第3753790号、同第
3783032号には、超合金物品、特にタービンブレ
ード中の低融点相の領域(その初期溶融は適正な
熱処理によつて阻止される)の部分的な均一化を
行い得るに十分な時間に亙り、初期溶融温度以下
であつてそれに近い温度にて行われる熱処理を採
用することが開示されている。上述の米国特許の
何れに於ても、合金Inconel718に発生するラーフ
エス相については明確に述べられておらず、また
ニツケル基鋳物のHIP処理中に発生するガスの取
込みの問題については言及されていない。
3783032号には、超合金物品、特にタービンブレ
ード中の低融点相の領域(その初期溶融は適正な
熱処理によつて阻止される)の部分的な均一化を
行い得るに十分な時間に亙り、初期溶融温度以下
であつてそれに近い温度にて行われる熱処理を採
用することが開示されている。上述の米国特許の
何れに於ても、合金Inconel718に発生するラーフ
エス相については明確に述べられておらず、また
ニツケル基鋳物のHIP処理中に発生するガスの取
込みの問題については言及されていない。
発明の開示
本発明は実質的な初期溶融を受けることなく超
合金にHIP処理が行われるよう、またこれにより
超合金に悪影響を及ぼす程の量の捕捉されたガス
が存在しなくなるよう、低融点相を実質的に排除
して超合金の初期溶融温度を上昇させるべく行わ
れる超合金の熱処理に関するものである。
合金にHIP処理が行われるよう、またこれにより
超合金に悪影響を及ぼす程の量の捕捉されたガス
が存在しなくなるよう、低融点相を実質的に排除
して超合金の初期溶融温度を上昇させるべく行わ
れる超合金の熱処理に関するものである。
本発明の一つの好ましい形態に於ては、熱処理
はHIP処理に先立つて行われ、この場合HIP処理
は初期溶融温度をHIP処理に採用される温度より
も高い温度にまで増大させるに十分な時間に亙
り、初期溶融温度以下であつてそれに近い温度に
合金を曝すことを含んでいる。所望の結果を達成
するに必要な時間を低減すべく、物品の初期溶融
温度が増大するにつれて熱処理温度も増大される
よう、段階的な処理が採用されてもよい。また熱
処理はHIP処理に先立つて行われてもよく、また
HIP処理の一部を成していてもよく、更にはガス
圧を付与し又は付与せずにHIP装置内にて行われ
てもよい。
はHIP処理に先立つて行われ、この場合HIP処理
は初期溶融温度をHIP処理に採用される温度より
も高い温度にまで増大させるに十分な時間に亙
り、初期溶融温度以下であつてそれに近い温度に
合金を曝すことを含んでいる。所望の結果を達成
するに必要な時間を低減すべく、物品の初期溶融
温度が増大するにつれて熱処理温度も増大される
よう、段階的な処理が採用されてもよい。また熱
処理はHIP処理に先立つて行われてもよく、また
HIP処理の一部を成していてもよく、更にはガス
圧を付与し又は付与せずにHIP装置内にて行われ
てもよい。
本発明の他の一つの形態は低融点相の溶融を発
生させる条件下にてHIP圧が与えられていない状
態にて非酸化性の雰囲気中にて物品を熱処理する
ことを含んでいる。何故ならば、拡散速度が実質
的に増大され、所望の結果を達成するに必要な時
間が大幅に低減されるからである。
生させる条件下にてHIP圧が与えられていない状
態にて非酸化性の雰囲気中にて物品を熱処理する
ことを含んでいる。何故ならば、拡散速度が実質
的に増大され、所望の結果を達成するに必要な時
間が大幅に低減されるからである。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例
について詳細に説明する。
について詳細に説明する。
発明を実施するための最良の形態
これより本発明を中間の温度に於て使用される
複雑な鋳物の製造に広く使用されている合金
Inconel718に対し適用された実施例について説明
するが、本発明は迂回的な技術を用いて他の合金
にも容易に適用され得るものである。
複雑な鋳物の製造に広く使用されている合金
Inconel718に対し適用された実施例について説明
するが、本発明は迂回的な技術を用いて他の合金
にも容易に適用され得るものである。
Inconel718は53Ni―19Cr―18Fe―5.2Nb―
3Mo―0.9Ti―0.6Al―0.05Cなる公称組成を有し
ており、約103.4MPaのアルゴン圧力が与えられ
た状態にて約1190℃にて約4時間に亙りHIP処理
されてよいものである。HIP処理温度は合金の流
動応力が103.4MPaの静水圧にて気孔を除去し得
るに十分な程低い温度に選定される。合金の種類
やガス圧などの条件が異なれば他のHIP処理温度
が必要となる。当業者は必要に応じてHIP処理条
件を容易に修正することができる。
3Mo―0.9Ti―0.6Al―0.05Cなる公称組成を有し
ており、約103.4MPaのアルゴン圧力が与えられ
た状態にて約1190℃にて約4時間に亙りHIP処理
されてよいものである。HIP処理温度は合金の流
動応力が103.4MPaの静水圧にて気孔を除去し得
るに十分な程低い温度に選定される。合金の種類
やガス圧などの条件が異なれば他のHIP処理温度
が必要となる。当業者は必要に応じてHIP処理条
件を容易に修正することができる。
Inconel718材料に於ては、凝固速度が約55℃/
min以下である場合には、一般的な化学式(Fe,
Cr,Mn,Si)2(Mo,Ti,Nb)のラーフエス相
が形成されることが観察される。ラーフエス相の
体積率は下記の表1に示されている如く凝固速度
に反比例する。従つて鋳造されたInconel718材料
に於ては、鋳物の肉厚が大きく従つて冷却速度の
小さい領域にラーフエス相が存在している。ラー
フエス相(Inconel718)はInconel718の適正な
HIP処理に必要とされる温度よりも約14〜42℃低
い1149〜1177℃の温度範囲に亙つて溶融する。
min以下である場合には、一般的な化学式(Fe,
Cr,Mn,Si)2(Mo,Ti,Nb)のラーフエス相
が形成されることが観察される。ラーフエス相の
体積率は下記の表1に示されている如く凝固速度
に反比例する。従つて鋳造されたInconel718材料
に於ては、鋳物の肉厚が大きく従つて冷却速度の
小さい領域にラーフエス相が存在している。ラー
フエス相(Inconel718)はInconel718の適正な
HIP処理に必要とされる温度よりも約14〜42℃低
い1149〜1177℃の温度範囲に亙つて溶融する。
表 1
凝固速度 ラーフエス相の体積率
55℃/min以上 1%以下
17℃/min 5%
5.5℃/min 7%
本発明は低融点相(ラーフエス相)を排除し又
は低融点相の溶融温度を約1190℃(所期のHIP処
理温度)以上の温度に増大させるべく、合金材料
を熱処理して低融点相を実質的に均一化させるこ
とを含んでいる。完全な均一化及び/又は初期溶
融温度をほぼHIP処理温度に増大させることが好
ましいが、このことが必ずしも全ての場合に必要
である訳ではない。特にある量(1%以下)の初
期溶融が許容される。かかる場合には、本発明の
方法はかかる使用可能な(完全という訳ではない
が)結果を達成すべく修正されてよい。下記の表
2はこれまで評価させた多数の熱処理を示してい
る。これらの熱処理は約7vol%のラーフエス相を
含有するInconel718鋳物に対し適用された。処理
A及びBは合金材料の組織を完全に均一化し、そ
の熱処理中又はその後のHIP処理(1190℃)中に
も溶融が発生しなかつた。処理C及びDは組織を
完全には均一化しなかつたが、その後の1190℃に
於けるHIP処理中に発生した溶融の量がガスの取
込みを排除し又はガスの取込みを検知し得ないレ
ベルまでに低減する程度にまで低減された。処理
E及びFはその熱処理中にある程度の初期溶融を
発生させ、その後のHIP処理中に於ける溶融を排
除し又はガスの取込みを排除し得る程度にまで低
減した。低融点相の偏析の量は凝固速度の相違に
起因して鋳物の構造が異なれば異なるので、その
後言われるHIP処理中に生じる初期溶融を排除し
又は初期溶融の量を大きく低減するに必要な特殊
な処理も鋳物のデザインや厳密な化学組成によつ
て異なる。処理A及びBは最も激しい偏析を呈す
る鋳物に有効であるものと思われる。処理C及び
Dは偏析の程度が比較的小さい鋳物に有効である
ものと思われる。処理E及びFはその処理中に温
度が徐々に増大される処理を示している。このこ
とは拡散によつてラーフエス相が減少し及び/又
は初期溶融温度が増大するので可能である。処理
中に初期溶融が生じる処理については、それらの
処理はガスの取込みが発生することがあるので、
大気圧以上の条件下にてHIP装置内にて行われて
はならない。
は低融点相の溶融温度を約1190℃(所期のHIP処
理温度)以上の温度に増大させるべく、合金材料
を熱処理して低融点相を実質的に均一化させるこ
とを含んでいる。完全な均一化及び/又は初期溶
融温度をほぼHIP処理温度に増大させることが好
ましいが、このことが必ずしも全ての場合に必要
である訳ではない。特にある量(1%以下)の初
期溶融が許容される。かかる場合には、本発明の
方法はかかる使用可能な(完全という訳ではない
が)結果を達成すべく修正されてよい。下記の表
2はこれまで評価させた多数の熱処理を示してい
る。これらの熱処理は約7vol%のラーフエス相を
含有するInconel718鋳物に対し適用された。処理
A及びBは合金材料の組織を完全に均一化し、そ
の熱処理中又はその後のHIP処理(1190℃)中に
も溶融が発生しなかつた。処理C及びDは組織を
完全には均一化しなかつたが、その後の1190℃に
於けるHIP処理中に発生した溶融の量がガスの取
込みを排除し又はガスの取込みを検知し得ないレ
ベルまでに低減する程度にまで低減された。処理
E及びFはその熱処理中にある程度の初期溶融を
発生させ、その後のHIP処理中に於ける溶融を排
除し又はガスの取込みを排除し得る程度にまで低
減した。低融点相の偏析の量は凝固速度の相違に
起因して鋳物の構造が異なれば異なるので、その
後言われるHIP処理中に生じる初期溶融を排除し
又は初期溶融の量を大きく低減するに必要な特殊
な処理も鋳物のデザインや厳密な化学組成によつ
て異なる。処理A及びBは最も激しい偏析を呈す
る鋳物に有効であるものと思われる。処理C及び
Dは偏析の程度が比較的小さい鋳物に有効である
ものと思われる。処理E及びFはその処理中に温
度が徐々に増大される処理を示している。このこ
とは拡散によつてラーフエス相が減少し及び/又
は初期溶融温度が増大するので可能である。処理
中に初期溶融が生じる処理については、それらの
処理はガスの取込みが発生することがあるので、
大気圧以上の条件下にてHIP装置内にて行われて
はならない。
表 2
初期溶融を排除し又は低減するためにInconel718
に対しHIP処理前に行われる熱処理 処理A 1149℃(24時間) 処理B 1133℃(8時間) +1149℃(16時間) 処理C 1149℃(8時間) 処理D 1149℃(16時間) 処理E 1149℃(2時間) +1163℃(2時間) +1177℃(2時間) 処理F 1133℃(2時間) +1149℃(2時間) +1163℃(2時間) +1175℃(2時間) 本発明の方法及び本発明以外の方法の種々の微
細組織の特徴が添付の図面に示されている。第1
図は鋳放し状態に於けるInconel718の微細組織を
示している。図に於て矢印にて示された離散的な
領域は低融点のラーフエス相を示している。第2
図は1190℃(Inconel718に対して通常行われる
HIPの温度範囲内である)に曝された後に於ける
第1図に示された材料の微細組織を示しており、
図に於て矢印は溶融された領域を示している。こ
の第2図より解る如く、実質的な溶融が発生して
おり、従つて材料の性質は不十分なものである。
第3図及び第4図は従来技術に従つて1190℃にて
HIP処理された後に於けるInconel718材料の微細
組織を示している。第3図に於て局部的な溶融に
より生じた気孔がAにて示されている。この気孔
はHIP処理の最終の目的が達成されていないこと
を示している。第4図はHIP処理中に溶融された
領域(Bにて示されている)を示しており、かか
る溶融部を含む材料はガスタービンエンジンの用
途には許容され得ないものである。第5図は本発
明(1133℃にて8時間及び1149℃にて16時間)に
従つて処理され、しかる後1133℃にてHIP処理さ
れた材料の顕微鏡写真である。この第5図より、
溶融は発生しておらず、気孔も認められないこと
がわかる。
に対しHIP処理前に行われる熱処理 処理A 1149℃(24時間) 処理B 1133℃(8時間) +1149℃(16時間) 処理C 1149℃(8時間) 処理D 1149℃(16時間) 処理E 1149℃(2時間) +1163℃(2時間) +1177℃(2時間) 処理F 1133℃(2時間) +1149℃(2時間) +1163℃(2時間) +1175℃(2時間) 本発明の方法及び本発明以外の方法の種々の微
細組織の特徴が添付の図面に示されている。第1
図は鋳放し状態に於けるInconel718の微細組織を
示している。図に於て矢印にて示された離散的な
領域は低融点のラーフエス相を示している。第2
図は1190℃(Inconel718に対して通常行われる
HIPの温度範囲内である)に曝された後に於ける
第1図に示された材料の微細組織を示しており、
図に於て矢印は溶融された領域を示している。こ
の第2図より解る如く、実質的な溶融が発生して
おり、従つて材料の性質は不十分なものである。
第3図及び第4図は従来技術に従つて1190℃にて
HIP処理された後に於けるInconel718材料の微細
組織を示している。第3図に於て局部的な溶融に
より生じた気孔がAにて示されている。この気孔
はHIP処理の最終の目的が達成されていないこと
を示している。第4図はHIP処理中に溶融された
領域(Bにて示されている)を示しており、かか
る溶融部を含む材料はガスタービンエンジンの用
途には許容され得ないものである。第5図は本発
明(1133℃にて8時間及び1149℃にて16時間)に
従つて処理され、しかる後1133℃にてHIP処理さ
れた材料の顕微鏡写真である。この第5図より、
溶融は発生しておらず、気孔も認められないこと
がわかる。
以上に於ては本発明を特定の実施例について詳
細に説明したが、本発明はかかる実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内にて種々の実
施例が可能であることは当業者にとつて明らかで
あろう。
細に説明したが、本発明はかかる実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内にて種々の実
施例が可能であることは当業者にとつて明らかで
あろう。
第1図は鋳放し状態に於けるInconel718材料の
微細組織を示す顕微鏡写真である。第2図は1190
℃に曝された後に於ける鋳造されたInconel718材
料の微細組織を示す顕微鏡写真である。第3図及
び第4図はそれぞれ1190℃にてHIP処理が行われ
た後に於ける鋳造されたInconel718材料の微細組
織を示す顕微鏡写真である。第5図は本発明の処
理が行われしかる後1190℃にてHIP処理された鋳
造されたInconel718材料の微細組織を示す顕微鏡
写真である。
微細組織を示す顕微鏡写真である。第2図は1190
℃に曝された後に於ける鋳造されたInconel718材
料の微細組織を示す顕微鏡写真である。第3図及
び第4図はそれぞれ1190℃にてHIP処理が行われ
た後に於ける鋳造されたInconel718材料の微細組
織を示す顕微鏡写真である。第5図は本発明の処
理が行われしかる後1190℃にてHIP処理された鋳
造されたInconel718材料の微細組織を示す顕微鏡
写真である。
Claims (1)
- 1 超合金中に存在する気孔を熱間静水圧加圧に
より低減することのできる温度及び圧力にて該超
合金を熱間静水圧加圧することにより超合金を改
良する方法にして、該超合金が初めに熱間静水圧
加圧のための前記の温度より低い温度にて初期溶
融を生ずる相を含んでいる場合に、該超合金を熱
間静水圧加圧に先立つて、該超合金に初期溶融を
生ずる温度以下の温度であつて該超合金の初期溶
融温度を実質的に上昇せしめるに有効な温度に該
超合金の初期溶融が実質的に上昇する時間加熱す
ることを特徴とする方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US06/565,489 US4662951A (en) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | Pre-HIP heat treatment of superalloy castings |
US565489 | 2000-05-05 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60159158A JPS60159158A (ja) | 1985-08-20 |
JPS6362582B2 true JPS6362582B2 (ja) | 1988-12-02 |
Family
ID=24258837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
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JP (1) | JPS60159158A (ja) |
BE (1) | BE901249A (ja) |
CA (1) | CA1243508A (ja) |
DE (1) | DE3446176A1 (ja) |
FR (1) | FR2557146B1 (ja) |
GB (1) | GB2152075B (ja) |
IL (1) | IL73862A (ja) |
IT (1) | IT1181943B (ja) |
NO (1) | NO162569C (ja) |
SE (1) | SE461987B (ja) |
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DE102007035940B4 (de) * | 2007-07-31 | 2018-01-11 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung eines Kurbelgehäuses oder Motorblocks |
GB201500713D0 (en) | 2015-01-16 | 2015-03-04 | Cummins Ltd | A method for manufacturing a turbine wheel |
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FR2278785A1 (fr) * | 1974-01-07 | 1976-02-13 | Pechiney Aluminium | Procede de renforcement des caracteristiques mecaniques d'alliages d'aluminium a traitement thermique et produits ainsi obtenus |
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-
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-
1984
- 1984-11-22 CA CA000468428A patent/CA1243508A/en not_active Expired
- 1984-12-11 BE BE0/214145A patent/BE901249A/fr not_active IP Right Cessation
- 1984-12-12 GB GB08431278A patent/GB2152075B/en not_active Expired
- 1984-12-14 FR FR8419130A patent/FR2557146B1/fr not_active Expired
- 1984-12-18 SE SE8406446A patent/SE461987B/sv not_active IP Right Cessation
- 1984-12-18 DE DE19843446176 patent/DE3446176A1/de active Granted
- 1984-12-19 IL IL73862A patent/IL73862A/xx unknown
- 1984-12-20 NO NO845118A patent/NO162569C/no unknown
- 1984-12-26 JP JP59281950A patent/JPS60159158A/ja active Granted
- 1984-12-27 IT IT24263/84A patent/IT1181943B/it active
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GB2152075A (en) | 1985-07-31 |
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NO845118L (no) | 1985-06-28 |
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DE3446176A1 (de) | 1985-07-04 |
GB2152075B (en) | 1987-09-16 |
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