JPS6361798A - 多段一体羽根車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えばターボ型流体機械等の流体機械の構造に
関し、特に小型で大きな圧縮比を得るのに好適な多段型
流体機械の多段羽根車の構造に関する。

〔従来の技術〕

従来の多段型流体機械の一例としてターボ型真空ポンプ
を第２図〜第８図において説明する。第２図はこのター
ボ型真空ポンプの縦断面図である。

ハウジング１には吸気口２と排気口３が設けられ、該ポ
ンプの働きによって流体は吸気口２から吸い込まれ排気
口３から排出される。このハウジング１内には複数枚の
環状円板４から成るステータ５が形成されている。これ
ら複数枚の環状円板４は同心上に固定されている。この
ステータ５の中央部位、すなわち複数枚の環状円板の中
央部位には回転軸６が回転自在トこ支承されている。回
転軸６は、回転軸６の一端に設けられるモータ７により
回転される。回転軸６には、前記ステータの複数枚の環
状円板４と交互に配される複数枚の円板８が設けられて
羽根車９を構成している。該羽根車９と前記ステータ５
とによってポンプ段が作られている。ポンプ段は、羽根
車の円板の片面に突設される羽根の形状等によって遠心
圧縮ポンプ段１０或いは円周流圧縮ポンプ段１］−とよ
ばれる。

遠心圧縮ポンプ段１０の第２図の拡大図を第３図に示す
。羽根車９の円板８の片面には略渦巻状の羽根１２が突
設されている。この羽根１２が突設される面とは反対側
の面に対向するステータ５の環状円板４の片面には、は
ぼ同様の略渦巻状の羽根１３が突設されている。

次に前記円周流圧縮ポンプ段１１．の拡大図を第６図に
示す。羽根車９′の円板８′の片面には半径方向に走る
羽根１２′が突設されている。この羽根１２′が突設さ
れる円板８′の片面に対向するステータの環状円板の片
面には、周方向に走る溝１４が形成されている。この溝
１４は略Ｕ字形の断面を有している。

以」二の従来例においては、円周流圧縮ポンプ段１１の
羽根車９′を構成する複数枚の円板８′は１枚ごとに機
械加工、鋳造、鍛造等の方法によって製作され、回転軸
６の周囲に固定される円筒１５に対し、焼ばめによって
固定されている。そしてこの円筒１５は回転軸６に対し
油圧ばめ等により固定されている。

そして、遠心圧縮ポンプ段１０の羽根車９を構成する円
板８はボルト１６により前記円筒１５に固定されている
。

なお、以」二の従来例においては、円周流圧縮ポンプ段
１１の羽根車９′を構成する円板８′は円筒」５の焼ば
めされ次に該円筒１５が回転軸６に固定されているが、
他の従来例においては円板８′は回転軸６に直接焼ばめ
されることもある。

この種の従来例に関連する文献として例えば、特開昭５
１．−３８　、＋−１，３が挙げられる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記従来技術等においては、一部の羽根車は、円筒１５
に円板８′が焼ばめされ、円筒１５が回転軸６に油圧ば
めによって固定されていたか、この焼ばめによって生ず
る応力は羽根車９′内径部においてかなり高くなる。ま
た回転体である羽根車９′は回転によって生ずる応力も
受けることになるので、羽根車９′内径部には前記二つ
の応力が重って働くことになる。したがって羽根車９′
の強度上限界となる回転速度（危険速度）をあまり高く
することはできないという問題点があった。

また流体機械としての性能上の必要性から、羽根車９′
の円板８′とステータ５′の環状円板４′との間は、細
隙となるため、羽根車９′及びステータ５′はともに厳
しい寸法精度で製作される必要がある。しかしながら前
述したように焼ばめによって羽根車９′を製作すると、
焼ばめ後の冷却により羽根車９′の寸法が縮んでしまい
厳格な寸法管理が困難であり、したがって厳しい寸法精
度を満たすために２次加工、合わせ加工をおこなう必要
が生じ製作コストがアップするという問題点があった。

本発明の目的は前記従来技術の問題点を解決して１羽根
車の危険速度をより高くでき、厳しい寸法精度を満たす
ことのできる羽根車を低コス１へで提供することにある
。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、前記回転軸に取り付けられる円筒と前記円板
とが一体に鋳造されて羽根車が製作されているものであ
る。そして鋳造に用いられる鋳型を作るために用いられ
る型材を半径方向に引き抜いて鋳型を作ることのできる
羽根の形状を有する羽根車に限られるので、該羽根は半
径方向に突設される羽根９′に限られる。このような羽
根を有するものとして、例えば前記従来例の円周流圧縮
ポンプ段１１がある。

〔作用〕

羽根車の円板の面に突設される羽根が全て半径方向に向
いているものであれば、型材を半径方向に引き抜いて鋳
型を作ることができるので、羽根車を一体鋳造で製作す
ることが可能となる。そして羽根車を一体鋳造で製作す
ると、焼ばめの必要がなくなるので、焼ばめによって生
ずる応力の分だけ応力が低減でき、したがって回転体と
しての羽根車の危険速度を高く設定することができる。

これにより流体機械としての信頼性を向上させることが
できる。

また一体鋳造後に、ステータの環状円板との間で細隙部
を構成する円板の面のみを厳しい寸法精度で機械加工を
おこなえばよいことになる。したがって寸法管理を容易
におこなうことができ、流体機械としての高い性能を確
保することができる。

さらに焼ばめを必要としなくなるので、製作コス１へを
大幅に低減できる。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第１図および第９図において説明す
る。本実施例において一体鋳造される羽根車は、前記従
来例における円周流圧縮ポンプ段１１の部分に用いられ
る羽根車９′である。この部分の羽根車９′は羽根１２
′が半径方向に突設されているので、一体鋳造が可能と
なるものである。従来回転軸６に取り付けられていた円
筒１５と、羽根車を構成する複数枚の円板８′等が、−
体に鋳造される。これにより羽根車９′が一体鋳造され
ることとなる。このようにして製作された羽根車９′は
回転軸６に対し油圧ばめによって取り付けられる。取り
付けられた調車９′の（第１図の）上方から遠心圧縮ポ
ンプ段１０の羽根車９を構成する複数枚の円板８がボル
ト１６によって取り付けられる。

なお、円周流圧縮ポンプ段１１の羽根車９′は一体鋳造
後、ステータ５′との間の細隙を確保するために、外形
部や側面部などを機械加工で所定の寸法精度に仕上げる
。

以上のように羽根車９′を一体鋳造で製作することによ
り、焼ばめの必要がなくなり焼ばめによって生ずる応力
の分だけ応力が低減でき、回転体としての羽根車９′の
剛性が総体的に増すことになるので危険速度を高く設定
することができる。

これによりターボ型真空ポンプとしての信頼性を向」ニ
させることができる。さらに、羽根車９′を構成する複
数枚の円板８′を１枚づつ確保して円筒１５あるいは回
転軸６に焼ばめする方法に比較し、製作コストを低くす
ることができる。

〔発明の効果〕

本発明の多段一体羽根車によれば、焼ばめによって生ず
る応力（初期応力）が少なくなるため、＝７− 回転体としての羽根車の危険速度も高く設定することが
できる。また焼ばめの必要が一部なくなることから焼ば
め後の冷却により羽根車が縮んで厳格な寸法精度の要求
を満たさないということが防止できる。また焼ばめ後の
羽根車の縮みに対処するためにおこなっていた従来の２
次加工、合わせ加工等が不要となるので製作コス１−を
低く抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すターボ型真空ポンプの
縦断面図、第２図は従来のターボ型真空ポンプの縦断面
図、第３図は第２図の一部拡大図、第４図は第３図のＩ
Ｖ−ＩＶ矢視図、第５図は第３図の■−■矢視図、第６
図は第２図の要部を拡大する拡大図、第７図は第６図の
■−■矢視図、第８図は第６図の■−■矢視図、第９図
は第１図の要部拡大図である。 １・・ハウジング、２・・吸気口、３・・排気口、４．
４′・・・環状円板、５，５′・・・ステータ、６・・
・回転軸、７・・モータ、８，８′・・円板、９．９′
・・・羽根車、１０・・・遠心圧縮ポンプ段、１１・・
・円周流圧縮ポンプ段、

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 吸気口と排気口を有するハウジングと、該ハウジング内
   に同心状に固定された複数枚の環状円板から成るステー
   タと、該ステータの中央部位に回転自在に支承された回
   転軸と、該回転軸に設けられ前記ステータの複数枚の環
   状円板と交互に配して設けられた複数枚の円板から成る
   羽根車と、該羽根車の円板の片面に半径方向に突設され
   る羽根と、前記ステータの環状円板の片面であって前記
   羽根と対向する面に周方向に形成される溝と、を有する
   流体機械において、 前記回転軸に取り付けられる円筒と前記円板とが一体に
   鋳造されて羽根車が製作されていることを特徴とする多
   段一体羽根車。