JPS6360824B2 - - Google Patents

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JPS6360824B2
JPS6360824B2 JP58007829A JP782983A JPS6360824B2 JP S6360824 B2 JPS6360824 B2 JP S6360824B2 JP 58007829 A JP58007829 A JP 58007829A JP 782983 A JP782983 A JP 782983A JP S6360824 B2 JPS6360824 B2 JP S6360824B2
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aluminum alloy
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aluminum
plate
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JP58007829A
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は印刷用アルミニウム合金の製造方法に
関し、さらに詳しくは、オフセツト印刷に用いら
れるPS版の支持体として電解粗面化において均
一性に優れかつ二重構造が得られる印刷用アルミ
ニウム合金の製造方法に関するものである。 一般にオフセツト印刷において、アルミニウム
板を支持体として用いることは従来から行なわれ
ており、感光膜の密着性および非画線部の保水性
の点からその表面を粗面化しておくことが必要で
ある。 この粗面化処理方法としては、従来からボール
研磨法やブラツシング研磨法等の機械的処理法が
あつたが、新たに塩酸またはこれを主体とする電
解液(以下塩酸系電解液という)および硝酸また
はこれを主体とする電解液(以下硝酸系電解液と
いう)を用いて板表面を電気化学的に腐蝕して粗
面化する方法が採用されている。この電解粗面化
法は得られる粗面板の製版適性や印刷性能が優れ
ていることおよびコイル材の連続処理に適してい
ることから近年急速に発展している。 従来、オフセツト印刷用アルミニウム板として
は、機械的粗面化法に対しては、JSI規格の
A1050、A1100、A3003に相当するものが用いら
れまた電解粗面化法に対して一般にA1050相当材
が用いられている。 そして、これら従来のアルミニウム板に電解粗
面化処理法を適用した場合に電解によるピツト構
造は次のようになる。 1 塩酸系電解液の場合 ピツト自体は深くかつ個々のピツトは比較的大
きいが、ピツト面は比較的平滑である。 2 硝酸系電解液の場合 蜂の巣状の比較的小さな凹凸が形成されるが、
ピツト深さが全体に浅い。 以上のような粗面化表面のピツト構造の違い
は、版材の印刷性能や耐刷性に影響を及ぼし、例
えば、上記塩酸系電解液で得られるような粗面を
有する版材は、新聞、雑誌等の耐刷性を重点する
印刷に適し、また硝酸系電解液で得られるような
粗面を有する版材は繊細な画像を要求されるカレ
ンダー、カタログ類などの商業美術印刷に適する
が、耐刷性の点では塩酸系電解液より劣り、印刷
部数の比較的少ないものが対象となり、それぞれ
の適用範囲にある程度の限界があつた。 また、前記A1050等においては、純アルミニウ
ムであることから強度が低く、薄肉化あるいはバ
ーニング処理(通常200〜300℃で3〜10分間)等
において、版材が曲り易く取扱いに困る場合があ
つた。 このような従来における印刷用アルミニウム合
金の電解粗面化処理の種々の問題点に鑑み本発明
者は、電解粗面化処理法により、塩酸系電解液に
よる粗面板と硝酸系電解液による粗面板の両方の
特性を併せ持ちかつ強度が高くバーニング処理後
の強度が高くその上均一性を高めたオフセツト印
刷版用のアルミニウム合金粗面板を得ようと研究
を重ねた結果本発明を完成したのである。 本発明に係る印刷用アルミニウム合金の製造方
法は、(1)Mg0.3〜5重量%およびMn0.3〜2重量
%を含有し、残部アルミニウムおよび不純物から
なるアルミニウム合金を圧延率10%以上で最終冷
間圧延を施してアルミニウム合金板とし、このア
ルミニウム合金板を硝酸系電解液中で交流電流に
よる電解粗面化処理を施すことを特徴とする印刷
用アルミニウム合金の製造方法を第1の発明と
し、(2)Mg0.3〜5重量%、Mn0.3〜2重量%、
Cu0.05〜1重量%を含有し、残部アルミニウムお
よび不純物からなるアルミニウム合金を圧延率10
%以上で最終冷間圧延を施してアルミニウム合金
板とし、このアルミニウム合金板を硝酸系電解液
中で交流電流による電解粗面化処理を施すことを
特徴とする印刷用アルミニウム合金の製造方法を
第2の発明とする2つの発明よりなるものであ
る。 即ち、上記したアルミニウム合金板を用いて硝
酸系電解液で交流電流による電解粗面化処理を施
すことにより、深く大きな1次ピツトの各ピツト
面に複雑なを凹凸を有する2次ピツトを形成され
る二重構造となりかつ均一性に優れさらに機械的
性質に優れ強度が高いことから薄肉化も可能とな
るものである。 以下本発明に係る印刷用アルミニウム合金の製
造方法について、使用するアルミニウム合金の含
有成分と成分割合および電解粗面化処理法を詳細
に説明する。 先ず、アルミニウム合金の含有成分と成分割合
いついて説明する。 Mgは硝酸系電解液中で交流電流による電解粗
面化処理を施すことにより深く大きな1次ピツト
とそのピツト面に複雑な凹凸を有する2次ピツ
ト、即ち、二重構造ピツトを形成させるのに有効
な元素であり、Mg含有量が0.3重量%未満では二
重構造ピツトを形成することができなく強度向上
の効果も少なく、また、Mg含有量が5重量%を
越えると二重構造ピツトの形成効果は飽和しかつ
経済的にも無駄であると共に圧延板の製造法にお
いて端部割れの増大等の問題が発生しさらに印刷
板に要求される曲げ特性も低下傾向となり好まし
くない。よつて、Mg含有量は0.3〜5重量%とす
る。 Mnはピツトの均一性を向上させるために有効
な元素であり、含有量が0.3%未満では均一性向
上の効果が充分でなく、また、2重量%を越えて
含有されるとMn系金属間化合物のサイズが大き
くなり電解時にかえつて均一性が損なわれる傾向
となり好ましくない。よつて、Mn含有量は0.3〜
2重量%とする。しかしながら、上記と同様な理
由および曲げ特性の点からMg含有量が2重量%
以上の場合にはMnは1重量%以下の含有量とす
るのが良い。 Cuは電解粗面化によるエツチング効果を高く
するためでありさらには2次ピツトの形状を調整
するために有効な元素であり、含有量が0.05重量
%未満ではこのような効果が充分得ることができ
ず、また、1重量%を越えて含有されると電解粗
面化時エツチング量が過剰となり好ましくない。
よつて、Cu含有量は0.05〜1重量%とする。そし
て、耐蝕性の点も含めて望ましい含有量としては
0.05〜0.5重量%である。 不純物については、通常市販の工業用純アルミ
ニウムに含有される程度の範囲であれば差支えは
ないが、Feは0.7重量%までは含有されてもよく、
Siは0.3重量%まで含有されてもよいが、これら
の範囲を越えると電解粗面化処理時に不均一エツ
チング傾向となり未エツチング部が発生し易くな
るので好ましくない。また、鋳塊組織微細化のた
めのTiの含有はAl―Ti、Ti―B等の粒子の凝集
を生じ易く電解粗面化処理において不均一な粗面
となり易いのでTiの含有量は0.05重量%以下とす
るのが良く、望ましくは0.02重量%以下とするの
がよい。 このような含有成分と成分割合のアルミニウム
合金溶湯を通常の方法により鋳造を行なう。この
場合、省エネルギーの観点および機械的性質の向
上等から薄板連続鋳造を行なつてもよいのであ
る。得られた鋳塊を均質化処理、熱間圧延、冷間
圧延、中間焼鈍等の工程を経て0.1〜0.5mm厚のア
ルミニウム合金板に加工する。 この際、最終の冷間圧延の圧延率は10%以上と
することが必要である。印刷版用アルミニウム合
金板は、その製版・印刷工程において人手による
取扱いが非常に多く、従つて、O材等の軟質材で
はたとえσB、σ0.2等の絶対値が高くても、特に薄
肉化される場合の腰折れ等のハンドリング上の問
題が生じ、実用に供することが困難となる。この
点再現性など確実にこの目的を達しようとすれ
ば、圧延率を20%以上とするのが好ましい。 次いでこのようにして得られたアルミニウム合
金板に電解粗面化処理を施すのである。 しかし、電解粗面化に先立つてアルミニウム合
金板は必要に応じて表面の圧延油除去およびアル
ミニウム合金板表面を清浄化のための表面処理が
行なわれる。一般的に、圧延油除去はトリクレン
等の溶剤や界面活性剤を用いてアルミニウム合金
板の表面を洗浄する処理法が用いられ、アルミニ
ウム合金板表面の清浄化は1〜10%、水酸化ナト
リウムや水酸化カリウム等の水溶液に20〜70℃の
温度で5〜300秒浸漬し次いで10〜20%の硝酸ま
たは硫酸水溶液に10〜50℃の温度で5〜300秒浸
漬し、アルカリエツチング後の中和およびスマツ
トの除去を行なう方法が広く採用されている。 このアルミニウム合金板の表面清浄終了後に電
解粗面化処理を行なうのであるが、この電解粗面
化処理において使用する電解液としては、従来か
ら知られている硝酸イオンを含む水溶液が使用で
きるが、特に好ましい電解液は硝酸水溶液であり
その濃度は0.5〜5重量%とする。そして、この
電解液に腐蝕抑制剤または安定剤として、硝酸ア
ンモニウム、硝酸ナトリウム等の硝酸塩、トリメ
チルアミン、ジエタノールアミン、エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等のアミン類やホ
ルムアルデヒド等のアルデヒド類並びにリン酸、
クロム酸、スルホサリチル酸等を0.05〜3重量%
含有させることができる。 電解液の温度は通常10〜40℃で、好ましいのは
15〜30℃である。 この電解液を使用して電解粗面化処理を行なう
際の交流電流は、正負の極性を交互に交換させて
得られる波形の電波であり矩形波、台形波等の交
番波形電流をも含むが、通常の商業用交流即ち正
弦波の単相交流および三相交流で充分である。 上記したような条件により処理されたアルミニ
ウム合金板は必要に応じて常法により室温〜80℃
の温度のアルカリまたは酸の水溶液に1〜50分浸
漬することによりデスマツトし次いで中和した後
印刷版用支持体として用いられる。また、印刷版
用支持体として使用するに当り常法によりアルミ
ニウム合金板粗面にさらに陽極酸化処理を施すと
アルミニウム合金素地の状態より親水性が向上し
刷り易くなる上に耐刷力も向上するという効果が
ある。 次に、本発明に係る印刷用アルミニウム合金の
製造方法の実施例を比較例と共に説明する。 実施例 第1表に示す含有成分と成分割合となるように
常法により溶製し鋳造してアルミニウム合金板と
しそして電解粗面化処理を行なつた。
【表】 No.1〜No.4は本発明に係るアルミニウム合金板
の製造方法のアルミニウム合金である。 No.5〜No.8は比較例のアルミニウム合金であ
る。 電解処理条件 No.1〜No.7 1.6%HNO3、25℃、60A/dm2×20秒 No.8 3%HCl、25℃、60A/dm2×20秒 第2表に電解粗面化後のピツト形態、平均粗度
および機械的性質を示す。 この第2表中のピツト形態を示す記号A、B、
Cについて説明する。 A:1次ピツトのピツト面に複雑な凹凸を示す
2次ピツトが存在する二重構造ピツトを示
す。 B:先に述べた如く従来材を硝酸系電解液に粗
面化した場合での蜂の巣状の小さな凹凸で
深さは全体的に浅いものを示す。 C:従来材を塩酸系電解液にて粗面化した場合
に見られる個々のピツトは比較的大きいが
ピツト面そのものは比較的平滑なものを示
す。
【表】
【表】 第2表より明らからなように、本発明に係る印
刷用アルミニウム合金の製造方法によるNo.1〜No.
4は電解粗面化後に二重構造ピツト形態を示して
おりかつ均一性に優れておりさらに強度が高いこ
とがわかる。 なお電解粗面化を示す走査電子顕微鏡写真(倍
率1000倍)をNo.3およびNo.5について第1図およ
び第2図に示す。 この実施例からわかるように本発明に係る印刷
用アルミニウム合金の製造方法によるアルミニウ
ム合金板は優れた二重構造を有しかつ均一性にも
優れさらには適度の深さを有し印刷版として非常
に適しているものであり、さらに強度も高く薄肉
化も可能である。 以上説明したように、本発明に係る印刷用アル
ミニウム合金の製造方法は上記の構成を有してい
るものであるから、得られたアルミニウム合金粗
面化板は、オフセツト印刷版として良好な深く大
きい1次ピツトのピツト面に複雑な凹凸を有する
2次ピツトが形成される二重構造を有し、かつ、
均一性も良好でありさらに強度が高く薄肉化も可
能であるという優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第2図はNo.3とNo.5の電解による粗
面度を示す表面金属組織の走査電子顕微鏡写真で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Mg0.3〜5重量%およびMn0.3%〜2重量%
    を含有し、残部アルミニウムおよび不純物からな
    るアルミニウム合金を10%以上の圧延率で最終冷
    間圧延を施してアルミニウム合金板とし、このア
    ルミニウム合金板を硝酸系電解液中で交流電流に
    よる電解粗面化処理を施すことを特徴とする印刷
    用アルミニウム合金の製造方法。 2 Mg0.3〜5重量%、Mn0.3〜2重量%、
    Cu0.05〜1重量%を含有し、残部アルミニウムお
    よび不純物からなるアルミニウム合金を10%以上
    の圧延率で最終冷間圧延を施してアルミニウム合
    金板とし、このアルミニウム合金板を硝酸系電解
    液中で交流電流による電解粗面化処理を施すこと
    を特徴とする印刷用アルミニウム合金の製造方
    法。
JP58007829A 1983-01-20 1983-01-20 印刷用アルミニウム合金の製造方法 Granted JPS59133356A (ja)

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WO2010150810A1 (ja) 2009-06-26 2010-12-29 富士フイルム株式会社 光反射基板およびその製造方法
WO2011078010A1 (ja) 2009-12-25 2011-06-30 富士フイルム株式会社 絶縁基板、絶縁基板の製造方法、配線の形成方法、配線基板および発光素子

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