JPS635920B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は部品本体とこの本体より互いに反対方
向で同軸方向にのびた一対のリード線を有し、例
えば一定間隔にテーピングされた電気部品のリー
ド線をそれぞれ同方向で直角に折曲成形し、コの
字形状に成形した後プリント基板に挿入する方法
及び装置に関するものである。

従来、この種のリード線形成方法としては、大
別して２種あつた。第１の方法としては第１図に
示すように電気部品１のリード線を送り子２によ
つて押し、矢印Ａに示す方向へ移動せしめること
によつて成形子３のリード線溝部３ａ，３ｂにリ
ード線を押し込み、成形子３内に成形、保持させ
るものがある。第２の方法としては、第２図に示
すように送り子２の矢印Ｂに示す方向への移動に
より、レバー４との間で電気部品１のリード線が
挟持された状態で成形子３のリード線溝部３ａ，
３ｂに押し込まれ成形、保持されるものである。

しかしながら、上記方法はいずれもリード線を
基準とした成形方法の為、プリント基板への自動
挿入時において第３図のように電気部品本体長さ
Ｌに加えて送り子ガイド幅Ａがコの字形状に成形
するのに必要となるため、プリント基板Ｂへの挿
入ピツチＰが大きくなり、このため、１個当りの
部品を取付けるのに広いスペースが必要となり、
プリント基板が拡大され、コストの面でも高くな
る欠点があつた。

本発明は上記のような問題点を解決するために
電気部品本体を基準とした成形方法とし、部品本
体を挟持した状態で成形ガイドを相対移動してコ
の字形状に成形することにより、プリント基板の
縮小化が可能となるとともに、プリント基板への
電気部品装着性が確実な電気部品の成形挿入方法
及び装置を提供するものである。

以下、本発明の一実施例を第４図〜第７図にも
とづいて説明する。

第４図において５は矢印Ｃ方向に摺動するピス
トンで、先には成形ガイド６，６が固定されてい
る。７，７は先端に切刃７ａを備えたカツターで
あり、成形ガイド６，６の両外側に摺動自在に設
けられ、さらに外側にある固定カツター８，８に
よりガイドされている。９，９はボールで、カツ
タ７，７に設けた貫通穴７ｂ，７ｂにはめ込まれ
ており、成形ガイド６，６の摺動をカツター７，
７に伝えるためのものである。６ａ，６ａは成形
ガイド６，６に形成したボール９，９の係止溝、
８ａ，８ａは固定カツター８，８に形成した同じ
く係止溝である。８ｂ，８ｂは固定カツター８，
８の先端に設けた固定刃である。１０は成形ガイ
ド６，６内を独立して長手方向に摺動するプツシ
ヤーで、先端には軟質体１１が固定され、圧縮バ
ネ１９でピストン５と結合されている。１２，１
２は成形ガイド６，６の内側に形成されたリード
線ガイド線である。１３は軟質体１１に対向して
設けられた軟質体であり、この両軟質体１１，１
３によつて、電気部品１の本体１ａを挟持する挟
持手段Ａが構成されるものである。前記軟質体１
３はレバー１４に固定されており、レバー１４は
ローラ１８の第６図矢印Ｄ方向運動により本体１
５に設けたピン１６で矢印Ｅ方向に回動自在に支
持され、ばね１７により第６図において反時計方
向に付勢されている。

以上の構成において、その動作を説明すると、
まず、第４図〜第６図に示すように、電気部品１
が所定位置に供給されると、エアーによるピスト
ン５の移動により成形ガイド６が第５図の矢印Ｆ
方向に前進する。これと同時に成形ガイド６に内
接するプツシヤー１０は圧縮ばね１９により又、
カツター７，７はボール９，９で結合しているの
で、これらは一体となつて矢印Ｆ方向に前進す
る。やがてプツシヤー１０の先端軟質体１１とレ
バー１４に固定されている軟質体１３とで部品１
の本体１ａを挟持した状態となるが、レバー１４
の圧縮ばね１７の力がプツシヤー１０の圧縮ばね
１９の力に打勝つようなされているので、この状
態でプツシヤー１０は停止する。

次にピストン５が圧縮ばね１９をちぢめてさら
に前進し、カツターの切刃７ａ，７ａと固定カツ
ター８，８の固定刃８ｂ，８ｂとの隙間がゼロに
なり、部品１のリード線１ｂ，１ｃが切断され、
カツターの段付部２０ａ，２０ｂが固定カツター
の係止部２１ａ，２１ｂに当るまで前進する。こ
の位置で固定カツター８，８に設けた係止溝８
ａ，８ａにボール９，９がにげられるようになさ
れているので、第４図に示すように成形ガイド
６，６とカツター７，７の結合は解除され、成形
ガイド６のみさらにピストン５がシリンダーエン
ドに達するまで前進する。

この間に切断された部品１のリード線１ｂ，１
ｃは、第７図に示すように成形ガイド６とレバー
１４により部品本体との付根付近で折り曲げら
れ、成形ガイド６のガイド溝１２，１２に案内さ
れる。以上によつてリード線１ｂ，１ｃを折曲成
形した状態で保持することができる。

このあと、電気部品１はプツシヤー１０により
第４図矢印Ｃ方向にガイド溝１２，１２によつて
ガイドされつつ押され、プリント基板（図示せ
ず）等の穴へ挿入される。なお、この際レバー１
４はローラ１８をブロツク（図示せず）によつて
押圧することにより第６図において時計方向に回
転し、電気部品１の移動をさまたげない構造とな
つている。

上記実施例によれば、第３図に示す送り子ガイ
ド幅Ａが不要となるため、プリント基板への挿入
ピツチＰを、この幅Ａの２倍程度少さくすること
が可能となる。

なお、本発明方法によれば電気部品本体とリー
ド線との接合面の応力が従来の方法に比べ増加す
ることになるが、これは、リード線を部品本体の
両端に設けられたエンドキヤツプに電気溶接する
際の条件を適切に管理してリード線の引張り強度
を増加させること及び、部品本体の表面を覆う絶
縁塗装の膜厚を均一化してリード線の抗折強度を
向上させることにより十分対応可能であり、また
これらの対応策によるコストアツプ等を考慮して
も、本発明方法は十分にその価値を有するもので
ある。

以上の説明から明らかなように、本発明の電気
部品の成形挿入方法及び装置は電気部品本体を基
準とした成形方法のため、プリント基板への自動
挿入等に利用する場合に電気部品本体長さに応じ
て最小の成形、挿入ビツチが得られ、さらには縦
型電気部品を軸方向部品に置き換えが可能なた
め、プリント基板に対して部品の占める範囲が小
さく出来、プリント基板の縮小化が可能になり、
プリント基板のコストを低減することが出来る等
の顕著な特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来の成形装置の要部斜視
図、第３図は同要部平面図、第４図、第５図は本
発明の一実施例における成形挿入装置の要部水平
断面図、第６図は同装置の側断面図、第７図は同
装置の要部拡大断面図である。 １……電気部品、１ａ……電気部品本体、１
ｂ，１ｃ……リード線、６……成形ガイド、１０
……プツシヤー、１２……ガイド溝、１９……ば
ね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 部品本体より互いに反対する同軸方向にのび
   た一対のリード線を有する電気部品の前記リード
   線をそれぞれ同一方向に直角に折曲成形した後、
   プリント基板の穴に挿入する電気部品の成形挿入
   方法において、あらかじめレバー及びプツシヤー
   により前記部品本体を前記リード線に対し直角方
   向より挟持したのち、前記挟持方向と平行に相対
   摺動し、かつ対向する内面に前記リード線がはま
   るガイド溝を形成した一対の成形ガイドにより前
   記リード線を前記部品本体との付根付近で同一方
   向に直角に折曲成形し、しかる後、前記レバーを
   電気部品の移動をさまたげない位置に移動させる
   と共に前記プツシヤーにより前記部品本体を押圧
   して前記リード線をプリント基板の穴に挿入する
   電気部品の成形挿入方法。 ２ 部品本体より互いに反対する同軸方向にのび
   た一対のリード線を有する電気部品の前記部品本
   体を前記リード線に対し直角の方向より挟持する
   レバー及びプツシヤーと、前記挟持方向と平行に
   相対摺動すると共に、対向する内面に前記リード
   線がはまるガイド溝が形成され、前記リード線を
   前記部品本体との付根付近で同一方向に直角に折
   曲成形する一対の成形ガイドとを備え、前記レバ
   ーは回動自在に支持され、かつ通常は第１のばね
   の付勢力により電気部品の移動をさまたげる位置
   に保持され、前記プツシヤーは前記レバーが前記
   保持位置にあるとき第２のばねを介して前記レバ
   ーとで電気部品を挟持する方向に付勢され、かつ
   前記レバーが前記第１のばねの付勢力に抗して電
   気部品の移動をさまたげない位置に移動した後、
   前記部品体本を押圧して折曲成形された前記リー
   ド線をプリント基板の穴に挿入するように構成し
   た電気部品の成形挿入装置。 ３ レバー及びプツシヤーの部品本体を挟持する
   部分に軟質体を設けた特許請求の範囲第２項記載
   の電気部品の成形挿入装置。