JPS635638Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、煮物用鍋，文化鍋，シチユー鍋及び
土鍋等の鍋本体の上に蓋を備える構成の鍋に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、上記各種の鍋類は、調理する際の熱の有
効利用と料理の長時間の煮込みや蒸らしのために
鍋蓋を設けている。

そして、この鍋蓋は、蒸気孔を開設してその周
面下部を鍋本体の上端に密着させて閉じる構成と
なつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、調理後に食卓において杓子で料理を盛
つた後に、杓子を鍋本体の中に入れたまま鍋蓋を
閉じると、杓子の柄の部分が鍋本体上端と鍋蓋下
面との間に位置するので、鍋蓋が部分的に開いた
状態となる。

従つて、この開いた部分の隙間から熱が逃げて
料理が冷めてしまい、また外部からゴキブリ等の
虫や埃等が入り込んで不衛生であるという問題が
あつた。

本考案の目的は、鍋蓋を有する鍋類において、
杓子を入れたままの状態でも鍋蓋を完全に閉じる
ことにより、料理の保温を図るとともに衛生的に
食卓に供せるようにすることである。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

本考案は、鍋蓋の周縁に切欠を設け、かつ同切
欠の内縁に挿通した杓子の柄の周囲を密着する耐
熱性素材の弾性シール材を取付ける構成とし、杓
子の柄の部分をこの切欠内を挿通するようにして
鍋蓋を完全に閉じるようにしたものである。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を説
明する。

第１図は本考案に係る鍋の一部切欠斜視図、第
２図は切欠部分の拡大平面図、第３図は同第２図
の−線矢視による断面図である。

図中、１は鍋本体、２はこの鍋本体１の上端に
載置する鍋蓋、１０は杓子である。

鍋蓋２の縁部３には半径方向に向けて長孔状の
切欠４を形成し、この切欠４の内縁には耐熱性ゴ
ム等を素材とする弾性シール材５を一体的に取り
付けている。

この弾性シール材５の固定は、鍋蓋２が金属製
の場合は熱融着等の手段や固定ビス（図示せず）
等により行う。

上記構成において、杓子１０を第１図のように
鍋本体１内に入れた状態としても、その柄１１部
分を切欠４内に位置させれば、柄１１部分は鍋蓋
２の縁部より中心側にあるため、第３図のように
杓子１０側部分の鍋蓋２は鍋本体１の上面に密着
する。

このように、杓子１０の柄１１部分が挿通する
切欠を設けたことにより、杓子１０を鍋本体１に
入れたままの状態で鍋蓋２を完全に閉じることが
でき、杓子１０を受け皿等に置く必要はない。

また、耐熱性の弾性シール材５が柄１１部分の
周囲に密着するので、切欠４部分から害虫や埃等
が入り込むことを防いで衛生的に使用でき、かつ
鍋本体１内の料理の保温も効果的に行うことがで
きる。

尚、以上の実施例では、切欠４の形状を鍋蓋２
の半径方向に向けて長孔状としたが、杓子１０の
断面形状に合わせてその他円形や長円形とするこ
とも無論可能である。

〔考案の効果〕 本考案に係る鍋はその構成により下記の効果を
奏する。

杓子を鍋本体内に入れたままの状態でも鍋蓋
を完全に閉じることができ、取り皿に料理を盛
つた後に杓子を取り除く必要がない。

耐熱性の弾性シール材を備えたことにより、
鍋本体内を完全に密閉でき、虫や埃等の浸入を
防いで衛生的に食事することができ、かつ保温
効果を損なうこともない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る鍋の一部切欠斜視図、第
２図は切欠部分の拡大平面図、第３図は同第２図
の−線矢視による断面図である。 １……鍋本体、２……鍋蓋、３……縁部、４…
…切欠、５……弾性シール材、１０……杓子、１
１……柄。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鍋蓋の周縁に杓子の柄が挿通可能な切欠を設
   け、かつ同切欠の内縁に挿通した杓子の柄の周囲
   を密着する耐熱性弾性シール材を取付けたことを
   特徴とする鍋。