JPS635530B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はマンホール蓋の蝶番に関する。

従来のマンホール蓋の蝶番に於ては、蓋部が受
枠に枢着されていた。その為に蓋部を垂直面内で
回動させて開閉することは可能であるが、水平面
方向の回動は必らずしも自由でなかつた。しか
し、現実に路面に配設されたマンホール蓋の蓋部
を開閉する際には垂直面内でのみ回動させること
は少なく、水平面内での回動も併せて生じること
が多かつた。

実開昭58−165042号公報には、連結片の球頭部
を蓋体の外縁部付近下面の空洞室内に鋳込んだマ
ンホールの蓋板自在連結装置が開示されている。
しかし球頭部を蓋板の空洞室に結合する場合、空
洞室側壁に横孔をあけ、この横孔から球頭部を空
洞室に嵌め込んだ後、球頭部が空洞室より脱出す
るのを防ぐために横孔を他部材で塞ぐ作業が必要
となる欠点がある。

そこで本発明はマンホール蓋の蓋部を垂直面内
及び水平面内での併合した回動が可能なマンホー
ル蓋の蝶番を提供することを目的とする。

この発明の実施例につき図面に基づいて説明す
る。まず最初に第１図に基づいて述べると、受枠
１０の内周面には傾斜部１１が形成され、この傾
斜部１１の下端内周に棚部１２が突設され、この
棚部１２には長孔１３が突設されている。また蓋
部２０の下面外周には受枠１０の傾斜部１１と嵌
合する傾斜嵌合部２１が配設され、この傾斜嵌合
部２１の１ケ所に切欠部２２が配設され、この切
欠部２２の両端には蓋部２０の裏面に側板２３，
２４が相対向して隔設され、この側板２３，２４
の相対向する面には円弧状の凹部２５，２６が配
設され、この円弧状の凹部２５，２６の先端は傾
斜嵌合部２１付近まで配設され、この先端も円弧
状に配設され、また側板２３，２４の中央左方の
蓋部２０の裏面には突起２７が突設されている。
また側板２３，２４の円弧状の凹部２５，２６内
には連結具３０の先端に配設された円球部３１が
回動自在に配設され、この円球部３１の側部には
直径位置で溝部３２が配設され、また円球部３１
には溝部３２と同じ直径位置で連結棒３３が連結
され、この連結棒３３の上部は断面楕円形状の楕
円形部３４が配設され、下部は断面円形状の円形
部３５が配設され、連結棒３３の最下端の両側に
は突起３６，３７が突設して配設されている。

次に第２図に基づいて蓋部２０と連結具３０に
ついて述べると、蓋部２０の裏面に相対向して配
設された側板２３，２４の円弧状の凹部２５，２
６内には連結具３０の円球部３１が回動自在に配
設され、この円球部３１は蓋部２０の裏面に突設
された突起２７に係止されるので側板２３，２４
内より離脱することがない。また円球部３１に配
設された溝部３２は側板２４の円弧状の凹部２６
内に縦方向に位置して配設されているので、円球
部３１が側板２３，２４内で回動するのに障害と
なることはない。

次に第３図及び第４図に基づいて連結具３０と
受枠１０との関係について述べると、蓋部２０が
受枠１０内に配設されているときは、連結具３０
の連結棒３３は上部には断面楕円形部３４が配設
されているので、この断面楕円形部３４が受枠１
０の棚部１２の長孔部１３に施嵌され、連結棒３
３は長孔部１３内で回動することができない。そ
の為に連結棒３３が円球部３１を中心として自由
に回動してしまうことはない。

次に蓋部２０が受枠１０より開かれるときに
は、連結具３０は、蓋部２０と共に上方に持上げ
られるので、連結棒３３の下部の断面円形部３５
が受枠１０に配設された棚部１２の長孔１３に位
置し、その断面円形部３５の下端には左右に突起
３６，３７が突設されているので、この突起３
６，３７が棚部１２に係止して、連結棒３３が棚
部１２より係脱することがない。

次に第５図に基づいて蓋部２０を開いた状態に
ついて述べると、蓋部２０が上方に回動されると
連結具３０の円球部３１を中心として、蓋部２０
の裏面に配設された側板２３，２４が回動し、且
つ連結具３０の円球部３１は上方に引上げられ、
連結棒３３の下端に配設された突起３６，３７が
受枠１０の棚部１２に係止して、連結具３０は受
枠１０と連結されている。

次に第６図及び第７図に基づいて、連結具３０
を受枠１０と蓋部２０に配設するときの方法につ
いて述べると、まず最初に第６図に示された蓋部
２０に連結具３０を配設する場合には連結具３０
の円球部３１の溝部３２を上部に位置するように
配設し、この状態で蓋部２０の裏面に突設された
突起２７を溝部３２に嵌合し、円球部３１を側板
２３，２４の円弧状の凹部２５，２６に挿入し、
円球部３１が側板２３，２４内に配設されたとき
に連結棒３３を下方に位置せしめると、連結具３
０の円球部３１は側板２３，２４より係脱するこ
とがなくなる。また第７図は連結具３０と受枠１
０との連結方法を示すもので、連結棒３３の下端
の突起３６，３７を90゜回転させると、受枠１０
の棚部１２の長孔１３に突起３６，３７が平行に
配設されるので、連結棒３３を長孔１３に挿入
し、その後に連結棒３３を90゜回転させると突起
３６，３７が棚部１２に係止して、連結棒３３と
受枠１０が連結される。

本発明は前記のごとく構成したことにより、蓋
体の空洞室に連結片の球頭部を他の補助部材を用
いることなく、嵌合することができると共に蓋体
を開きこれを左右に90℃まわしても蓋体と球頭部
の結合が外れることがない。又連結棒は閉蓋時に
は回動しないからマンホール蓋がみだりに遊動回
転せず、施蓋状態を確保することができ、連結棒
を90℃回転することにより連結棒を受枠の棚部よ
り係脱することができて、蓋部が垂直面と水平面
との複合回転運動を行なつても、マンホール蓋の
蝶番に無理が生じない等の優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は蝶番部分の断面図、第２図は蓋部の一
部断面の平面図、第３図及び第４図は棚部と連結
棒の一部断面の平面図、第５図は蓋部を開いた状
態の蝶番部分の断面図、第６図は蓋部と連結具の
組立状態を示す一部断面図、第７図は受枠と連結
具の組立状態を示す一部断面の平面図を表わす。 １０〜受枠、１１〜傾斜部、１２〜棚部、１３
〜長孔、２０〜蓋部、２１〜傾斜嵌合部、２２〜
切欠部、２３，２４〜側板、２５，２６〜円弧状
の凹部、２７〜突起、３０〜連結具、３１〜円球
部、３２〜溝部、３３〜連結棒、３４〜楕円形
部、３５〜円形部、３６，３７〜突起。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 受枠１０と、この受枠１０に嵌合された蓋部
   ２０と、受枠１０の内周面に突設されかつ長孔１
   ３の穿設された棚部１２と、蓋部２０の裏面外縁
   に相対向して立設され円弧状の凹部２５，２６を
   形成した側板２３，２４と、蓋部２０の裏面で側
   板２３，２４の内側端部付近に突設された突起２
   ７と、側板２３，２４の内側において回転し突起
   ２７に嵌合脱却を行なうようにした溝部３２を有
   する円球部３１と、上端が円球部３１に連結され
   下端が棚部１２の長孔１３に係合され上端部が断
   面楕円形で下端部が断面円形の連結具３０とから
   なり、連結具３０の円球部３１の溝部３２を上部
   に位置するようにして蓋部２０の突起２７を溝部
   ３２に嵌合し、円球部３１を側板２３，２４の円
   弧状の凹部２５，２６に挿入し、円球部３１が側
   板２３，２４内に嵌合したとき連結棒３３を下方
   に位置せしめ連結具３０の円球部３１を側板２
   ３，２４より脱出しないように構成したことを特
   徴とするマンホール蓋の蝶番。