JPS63544B2 - - Google Patents
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- JPS63544B2 JPS63544B2 JP8595378A JP8595378A JPS63544B2 JP S63544 B2 JPS63544 B2 JP S63544B2 JP 8595378 A JP8595378 A JP 8595378A JP 8595378 A JP8595378 A JP 8595378A JP S63544 B2 JPS63544 B2 JP S63544B2
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Landscapes
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Description
本発明はポリエステル系繊維材料の表面加工法
に関するものであり、くわしくはナトリウムアル
コキシドによつて非水溶媒中で温和な処理を施す
ことにより、ポリエステル繊維の表面を均一に部
分溶解せしめる方法に係るものである。 ポリエステル繊維を水酸化ナトリウムなどの苛
性アルカリ水溶液によつて表面溶解させ、風合、
光沢などを改良する減量加工は以前から知られて
おり、最近では薄手編織製品の流行により、いわ
ゆるシルキーな風合を付与することを目的として
盛んに実施されるようになつた。この原理は苛性
アルカリによつてポリエステル繊維を表面から逐
次加水分解して剥離させていくという簡単なもの
であるが、加水分解の不均一進行によつて強度低
下を来たし、処理のコントロールがむずかしいた
めに加工斑を生じ易いことが実際上、大きな欠点
となつている。また減量加工の際生成するポリエ
ステル繊維の減量物であるテレフタル酸とエチレ
ングリコールがBOD負荷として廃水中にかかる
ことも重大な問題である。さらに、減量促進剤と
して知られているカチオン系界面活性剤を用いる
と、その微生物殺害能により活性汚泥の活性度が
大きく低下するという問題も生ずる。 本発明はこのような現状に鑑み、苛性アルカリ
に代りナトリウムアルコキシドを、水に代り非水
系溶媒を用いてポリエステル繊維を処理する方法
を提供するものであり、疎水性であるポリエステ
ル繊維は水よりもアルコールなどの非水溶媒との
方が親和性が高いので、処理斑を生ずることが少
なく、従来法で必要とした高温加熱処理も不要と
なり、処理のコントロールが容易になるという利
点がある。したがつて従来の水−苛性アルカリ方
式では不可能と云われていたフイラメント糸の加
工も本発明法を採用することにより実現できる。
またクローズドシステムを取ることによつて処理
薬剤と減量物を回収すれば、処理コストの低減と
廃水の汚濁防止をはかることができる。 ナトリウムアルコキシドとしては、一般式
RONaの中、アルキル基であるRは鎖長の小なる
ものが作業性や処理効果の上から実用的に有利で
あり、特にナトリウムメチラートやナトリウムエ
チラートなどがすぐれており、溶媒としてはメタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、第3ブ
タノールなどが特に有用であるが、これに限定さ
れるものではない。 以下の実施例において具体的な説明をつけ加え
る。 実施例 1 ポリエステル平織物(タフタ、75デニール)
100gに対し、28%ナトリウムメチラート100gを
メタノール2に溶解した溶液に浸漬し、常温で
60分間処理し、水洗し稀酢酸で中和し、水洗、風
乾した。しなやかで柔軟な風合をもつ加工布83g
(減量率17%)が得られた。 実施例 2 ポリエステルフイラメント(250d/48f)50g
に対し、28%ナトリウムメチラート20gをメタノ
ール1に溶解した溶液に浸漬し、常温で60分間
処理し、水洗、稀酢酸で中和し、水洗、風乾し
た。シルキーな風合をもつ加工糸46g(減量率8
%)が得られた。 実施例 3 ポリエステルタフタ8gに対し、28%ナトリウ
ムメチラート10gをイソプロパノール100mlに溶
解した溶液に浸漬し、常温で30,60,120,180分
間処理し、水洗、稀酢酸中和、水洗、風乾した。
各時間処理した時の減量率は次のとおりであつ
た。30分、9.1%;60分、17.9%;120分、32.0
%;180分、47.2%。 比較例 1 従来法によるポリエステル平織物の表面加工−
1 実施例1で用いたポリエステル平織物(タフ
タ、75デニール)を苛性ソーダ20%水溶液に浸漬
し、パツダーにて絞り率100%に均一に絞り、40
℃で16時間放置した。その後、水洗、湯洗い、乾
燥し、加工布を得た(減量率;17%)。 比較例 2 従来法によるポリエステル平織物の表面加工−
2 実施例1で用いたポリエステル平織物(タフ
タ、75デニール)を苛性カリウムの10%エタノー
ル溶液に浸漬し、パツダーにて絞り率65%に均一
に絞り、すぐに90℃の飽和エタノール蒸気中で2
分間の処理をした。その後、酢酸で中和し、湯洗
い、水洗、乾燥して、加工布を得た(減量率;16
%)。 実施例 1 表面加工したポリエステル平織物の物性試験 実施例1及び比較例1で得られた表面加工した
ポリエステル平織物の物性についての試験を行つ
た。 (操作法) 引裂強度:JISL1079に準じ、エレメンドルフ引
裂試験機を使用して行つた。 風合測定:上野山製風合メーターを使用して行つ
た。(スリツト巾;5mm、試料の大きさ;
15×20cm) (結 果) 結果を表1に示す。
に関するものであり、くわしくはナトリウムアル
コキシドによつて非水溶媒中で温和な処理を施す
ことにより、ポリエステル繊維の表面を均一に部
分溶解せしめる方法に係るものである。 ポリエステル繊維を水酸化ナトリウムなどの苛
性アルカリ水溶液によつて表面溶解させ、風合、
光沢などを改良する減量加工は以前から知られて
おり、最近では薄手編織製品の流行により、いわ
ゆるシルキーな風合を付与することを目的として
盛んに実施されるようになつた。この原理は苛性
アルカリによつてポリエステル繊維を表面から逐
次加水分解して剥離させていくという簡単なもの
であるが、加水分解の不均一進行によつて強度低
下を来たし、処理のコントロールがむずかしいた
めに加工斑を生じ易いことが実際上、大きな欠点
となつている。また減量加工の際生成するポリエ
ステル繊維の減量物であるテレフタル酸とエチレ
ングリコールがBOD負荷として廃水中にかかる
ことも重大な問題である。さらに、減量促進剤と
して知られているカチオン系界面活性剤を用いる
と、その微生物殺害能により活性汚泥の活性度が
大きく低下するという問題も生ずる。 本発明はこのような現状に鑑み、苛性アルカリ
に代りナトリウムアルコキシドを、水に代り非水
系溶媒を用いてポリエステル繊維を処理する方法
を提供するものであり、疎水性であるポリエステ
ル繊維は水よりもアルコールなどの非水溶媒との
方が親和性が高いので、処理斑を生ずることが少
なく、従来法で必要とした高温加熱処理も不要と
なり、処理のコントロールが容易になるという利
点がある。したがつて従来の水−苛性アルカリ方
式では不可能と云われていたフイラメント糸の加
工も本発明法を採用することにより実現できる。
またクローズドシステムを取ることによつて処理
薬剤と減量物を回収すれば、処理コストの低減と
廃水の汚濁防止をはかることができる。 ナトリウムアルコキシドとしては、一般式
RONaの中、アルキル基であるRは鎖長の小なる
ものが作業性や処理効果の上から実用的に有利で
あり、特にナトリウムメチラートやナトリウムエ
チラートなどがすぐれており、溶媒としてはメタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、第3ブ
タノールなどが特に有用であるが、これに限定さ
れるものではない。 以下の実施例において具体的な説明をつけ加え
る。 実施例 1 ポリエステル平織物(タフタ、75デニール)
100gに対し、28%ナトリウムメチラート100gを
メタノール2に溶解した溶液に浸漬し、常温で
60分間処理し、水洗し稀酢酸で中和し、水洗、風
乾した。しなやかで柔軟な風合をもつ加工布83g
(減量率17%)が得られた。 実施例 2 ポリエステルフイラメント(250d/48f)50g
に対し、28%ナトリウムメチラート20gをメタノ
ール1に溶解した溶液に浸漬し、常温で60分間
処理し、水洗、稀酢酸で中和し、水洗、風乾し
た。シルキーな風合をもつ加工糸46g(減量率8
%)が得られた。 実施例 3 ポリエステルタフタ8gに対し、28%ナトリウ
ムメチラート10gをイソプロパノール100mlに溶
解した溶液に浸漬し、常温で30,60,120,180分
間処理し、水洗、稀酢酸中和、水洗、風乾した。
各時間処理した時の減量率は次のとおりであつ
た。30分、9.1%;60分、17.9%;120分、32.0
%;180分、47.2%。 比較例 1 従来法によるポリエステル平織物の表面加工−
1 実施例1で用いたポリエステル平織物(タフ
タ、75デニール)を苛性ソーダ20%水溶液に浸漬
し、パツダーにて絞り率100%に均一に絞り、40
℃で16時間放置した。その後、水洗、湯洗い、乾
燥し、加工布を得た(減量率;17%)。 比較例 2 従来法によるポリエステル平織物の表面加工−
2 実施例1で用いたポリエステル平織物(タフ
タ、75デニール)を苛性カリウムの10%エタノー
ル溶液に浸漬し、パツダーにて絞り率65%に均一
に絞り、すぐに90℃の飽和エタノール蒸気中で2
分間の処理をした。その後、酢酸で中和し、湯洗
い、水洗、乾燥して、加工布を得た(減量率;16
%)。 実施例 1 表面加工したポリエステル平織物の物性試験 実施例1及び比較例1で得られた表面加工した
ポリエステル平織物の物性についての試験を行つ
た。 (操作法) 引裂強度:JISL1079に準じ、エレメンドルフ引
裂試験機を使用して行つた。 風合測定:上野山製風合メーターを使用して行つ
た。(スリツト巾;5mm、試料の大きさ;
15×20cm) (結 果) 結果を表1に示す。
【表】
表1の結果に於いて、引裂強度の値は従来法に
より処理されたものに比べ本願発明の方法により
処理されたもののほうが大きいことから、引裂強
度は本願発明の方法により処理されたものの方が
強いことが、また、風合値は従来法により処理さ
れたものに比べ本願発明の方法により処理された
もののほうが小さいことから、風合も本願発明の
方法により処理されたものの方が良いことが判
る。これは従来法に於いては、ポリエステル繊維
の加水分解反応が不均一に進行しているために生
じたものと考えられる。 実験例 2 染色性試験 実施例1、比較例1及び比較例2で得られた表
面加工したポリエステル平織物を、カチオン染料
2%(OWF)で常法により染色(浸染)した場
合の染色性について検討を行つた。 (結 果) 目視により染色の具合を確認したところ、実施
例1で得られた加工布は均一に染色されていた
が、比較例1及び比較例2で得られた加工布は
所々色むらが見られた。これは従来法に於いて
は、ポリエステル繊維の加水分解反応が不均一に
進行しているためと考えられる。
より処理されたものに比べ本願発明の方法により
処理されたもののほうが大きいことから、引裂強
度は本願発明の方法により処理されたものの方が
強いことが、また、風合値は従来法により処理さ
れたものに比べ本願発明の方法により処理された
もののほうが小さいことから、風合も本願発明の
方法により処理されたものの方が良いことが判
る。これは従来法に於いては、ポリエステル繊維
の加水分解反応が不均一に進行しているために生
じたものと考えられる。 実験例 2 染色性試験 実施例1、比較例1及び比較例2で得られた表
面加工したポリエステル平織物を、カチオン染料
2%(OWF)で常法により染色(浸染)した場
合の染色性について検討を行つた。 (結 果) 目視により染色の具合を確認したところ、実施
例1で得られた加工布は均一に染色されていた
が、比較例1及び比較例2で得られた加工布は
所々色むらが見られた。これは従来法に於いて
は、ポリエステル繊維の加水分解反応が不均一に
進行しているためと考えられる。
Claims (1)
- 1 ポリエステル繊維より成る糸、布を一般式
RONa(但し、式中Rはアルキル基又はアリル基
を表わす。)で示されるナトリウムアルコキシド
によつて非水溶媒中で処理することを特徴とする
ポリエステル系繊維材料の表面加工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8595378A JPS5516907A (en) | 1978-07-14 | 1978-07-14 | Surface finishing of polyester fiber material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8595378A JPS5516907A (en) | 1978-07-14 | 1978-07-14 | Surface finishing of polyester fiber material |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5516907A JPS5516907A (en) | 1980-02-06 |
JPS63544B2 true JPS63544B2 (ja) | 1988-01-07 |
Family
ID=13873110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8595378A Granted JPS5516907A (en) | 1978-07-14 | 1978-07-14 | Surface finishing of polyester fiber material |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5516907A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6030210Y2 (ja) * | 1980-08-11 | 1985-09-11 | 東洋アルミニウム株式会社 | 容器 |
JPS5795362U (ja) * | 1980-12-01 | 1982-06-11 |
-
1978
- 1978-07-14 JP JP8595378A patent/JPS5516907A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5516907A (en) | 1980-02-06 |
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