JPS6351337B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は共通の作動機構を備えた４極低電圧遮
断器に関する。４極遮断器は、通常の３極遮断器
に別の極装置を加えることによつて効果的に得る
ことができ、該４極は同一ケース内に収容され
る。即ち追加の極装置は３極のハウジングに固定
的に取り付けられている。

３極遮断器においては、全ての極を制御する単
一の作動機構が中間の極に設けられており、４番
目の極装置を加えることによつてこの機構が非対
称の位置を占めることは明白である。この非対称
位置は連結棒の湾曲や極装置のリンクを接続する
機構の湾曲を生じせしめる。この湾曲のため接触
圧力が異なるものとなる。

本発明の目的は、この欠点を除去することにあ
り、極装置に均一な接触圧力を与える非対称作動
機構を具備した４極遮断器を提供することにあ
る。

本発明の他の目的は、３極遮断器と同一の作動
機構を有する４極遮断器を提供することにある。
第６図は通常の３極遮断器における動力トルク
CM₃と荷重トルクCR₃を示したグラフであり、第
７図は４極遮断器に対応させた場合を示したグラ
フである。即ち、第６図（及び第８図）の動力ト
ルクCM₃、即ち、第７図の動力トルクCM₄（破
線）は、機構（遮断器）の閉成スプリング（閉鎖
スプリング）によつて生成されるオペレーテイン
グトルクである。さらに、第６図の荷重トルク
CR₃、即ち、第７図（及び第８図）の荷重トルク
CR₄は、可動接点１４Ｒ，１４Ｓ，１４Ｔ，１４
Ｎに結合された接点押圧バネ６４を圧縮するため
に極Ｒ，Ｓ，Ｔ，Ｎの可動キヤリアー３０Ｒ〜３
０Ｎに加えられるトルクである。動力トルク
CM₃が例えば機構の閉鎖スプリングを変えるこ
とによつてトルクCM₄（第７図の破線）に増加さ
れなければならないことに注目すべきである。本
発明によると、第４極の作動結合は、他の３個の
極の接点閉鎖以前に第４極の接点を閉鎖するよう
になつており、その閉鎖は動力トルクCM₃を提
供する作動機構が４極遮断器を作動させるが如く
に行なわれる。

本発明の他の目的は、３つの主極の可動接点が
３つの主極の全てを横切つて伸びる連結棒に固く
固定されており且つ該連結棒が作動機構の非対称
によつて生じる湾曲から解放されるようになつて
いる４極遮断器を提供することにある。

本発明の別の利点及び特徴は、添付図面に関連
してなされる下記の記述によつて明確にされる。

第１図において、３相および中性による回路網
で使用される４極低電圧遮断器１０は回路網の相
導線を協働する３つの主極Ｒ，Ｓ，Ｔ及び中性導
線と協働する第４極Ｎとを有している。４個の極
Ｒ，Ｓ，Ｔ及びＮは、方形のモールドされた絶縁
ケース（図示せず）内に並列に且つ区切られて取
り付けられており、第４極Ｎは極Ｔのそばに置か
れている。極Ｒ，Ｓ，Ｔ，Ｎの各々は、固定接点
１２Ｒ，１２Ｓ，１２Ｔ，１２Ｎ及び可動接点１
４Ｒ，１４Ｓ，１４Ｔ，１４Ｎを具備しており、
それ等の接点は上流端子１６及び下流端子１８へ
各々電気的に接続されている。作動機構２０は、
中間の極Ｓの側部に平行に設けられた側部材
（cheek）２２，２４の間に配設され且つ可動接
点１４の開放位置及び閉鎖位置間の変位を行なう
ものである。この変位は、制御レバー２６により
手動的に、若しくは過負荷又は短絡の場合磁気熱
的又は電気的引きはずし装置により自動的に行な
われる。接点１２及び１４を再び閉じる為に、レ
バー２６は先づセツト位置に揺動させられ、その
後リセツト位置から遮断器閉鎖位置へ揺動させら
れる。作動機構２０は３極遮断器のものと同一で
あり、４個の極Ｒ，Ｓ，Ｔ，Ｎに対し非対称的に
配置されている。可動接点の開放位置及び閉鎖位
置間の操作は、連結棒即ち箱部の内側を横切つて
押びている駆動ロツド２８の媒体を介して行なわ
れる。作動機構２０の一部である駆動ロツド２８
は、３つの主極Ｒ，Ｓ，Ｔに対して共通である。
更に第２図乃至第５図に詳細に説明してある動的
リンク仕掛３２の手段によつて第４極Ｎの可動接
点３０Ｎのキヤリアー即ち支持部材に結合してい
る一つの端部を、該ロツド２８は有している。

駆動ロツド２８と中心性第４極Ｎ間の動的リン
ク仕掛３２はトグル装置３４と伝達軸４２に枢動
可能に取付けられた上部トグルリンク４０とを含
んでおり、該トグル装置３４は下部トグルリンク
３８が蝶番づけれている曲り枢動ピン３６を有し
且つピン５４によつて第４極Ｎの可動キヤリアー
３０Ｎに枢動自在に接続されている。軸４２は極
Ｎの両側部に設けられた２つの平行な側部材４４
間を横切つて伸びている。駆動力は連結ロツド４
６によつて駆動ロツド２８からトグル装置３４へ
伝達され、前記連結ロツド４６の一端は駆動ロツ
ド２８に枢動可能に接続され、その他端は点４８
にてレバー５０に蝶番づけられており、該レバー
５０自身は伝達軸４２に連結されている。コイル
スプリング５２の形式で表わされた弾性手段は第
４極のキヤリアー30Nを偏倚させ、以つて離脱摩
擦に打ち勝ち且つ遮断器が閉じた時にデツドポジ
シヨンを介してトグル装置３４を位置変えするよ
うになつている。スプリング５２はアーム５６上
にかけられており、該アーム５６の一端はピン５
４上に枢動自在に取付けられている。アーム５６
の他端はピン６０に対し滑動するガイド溝５８を
有し、該ピン６０は側部材４４間にしつかりと固
定されている。４つの極Ｒ，Ｓ，Ｔ，Ｎの各可動
接点１４Ｒ，１４Ｓ，１４Ｔ，１４Ｎは、接触圧
力が調整自在の接触スプリングの手段によつて、
接触アーム６２上に取付けられている。４つの接
触アーム組立体は、各々キヤリアー３０Ｒ，３０
Ｓ，３０Ｔ及び３０Ｎ上に配設されている。主極
のキヤリアー３０Ｒ，３０Ｓ及び３０Ｔは駆動ロ
ツド２８に直接付けられているが、第４極のキヤ
リアー３０Ｎは動的リンク仕掛３２の下部トグル
リンク３８に結合している。

次に本発明による作動機構を下記に示す。

第２図に示した遮断器の開放位置において、極
Ｎのキヤリアー３０Ｎは主極Ｒ，Ｓ，Ｔのキヤリ
アー３０Ｒ，３０Ｓ，３０Ｔから所定の角度θ分
だけ離れており、それ故閉鎖工程の時に中性の第
４極の１４Ｎと１２Ｎとの接触が早くなるように
なつている。トグル装置３４は折りたたみ位置に
あり、アーム５６はピン６０に圧縮されているス
プリング５２を保持している。中間の主極Ｓと協
働関係にある作動機構２０のレバー２６を手動に
より動かして遮断器（第３図参照）が閉鎖工程に
ある間、駆動ロツド２８によつて動的リンク仕掛
３２へ伝達された駆動力は中性第４極の接点を閉
じる。その時期は他の３つの主極Ｒ，Ｓ及びＴの
場合より早く行なわれる。駆動ロツド２８の動き
によつて生ずる連結ロツド４６の引張りは、上部
トグル装置４０及び軸４２に固定されているレバ
ー５０を反時計方向に回転させる。下部トグルリ
ンク３８は、可動接点１４Ｎを閉じるまで、下方
に引かれる。スプリング５２の伸びは、摩擦に打
ち勝ち且つデツドポジシヨンを介してトグル装置
３４をゆるめる。レバー２６が閉鎖位置に近づい
た時に第４極Ｎの早い閉鎖が行なわれ、４個の極
の荷重トルクを作動機構２０における３個の極の
駆動トルクに調和させる。角度αが大きいとき、
摩擦トルクは小さい値を有することが理解でき
る。主極Ｒ，Ｓ及びＴの駆動ロツド２８がＮ極の
リンク仕掛３２に結合することは、３極遮断器に
適合する閉鎖スプリングを４極遮断器に対して使
用可能にさせる。

レバー２６の移動工程が終了すると、主極Ｒ，
Ｓ及びＴの閉鎖が行なわれ、トグル装置３４が軸
４２，３６及び５４の各デツトポジシヨンを通過
し、スプリング５２が中立の位置を占める（第４
図参照）。更に連結ロツド４６は全ての力から解
放される。第４極Ｎのキヤリアー３０Ｎは、作動
機構２０の駆動ロツド２８上に荷重を作用せしめ
ない。レバー２６によつて手動的に操作されよう
と若しくは取りはずし装置によつて自動的に操作
されようと、遮断器の開放工程の間、作動機構２
０は駆動ロツド２８を作動させる。（第５図参
照）。駆動ロツド２８の回転は、３つの主極Ｒ，
Ｓ及びＴの開放を行なわしめ、その開放時期は動
的リンク仕掛３２におけるトグル装置３４の折り
たたみ後に生ずる中性極Ｎの開放より早くなつて
いる。スプリング５２は開放工程の間のキヤリア
ー３０Ｎの移動によつて圧縮され、作動機構は第
２図に示した位置に復帰する。

本件発明を４極遮断器に関連して説明してき
た。本ケースの４極遮断器は作動機構２０、動的
リンク仕掛け３２及び４つの極Ｒ，Ｓ，ＴとＮを
有している。作動機構２０及びリンク仕掛３２は
厳格な正確さを要求するものではない。本件発明
が別個の極Ｎを３極遮断器に加えることによつて
得られる４極遮断器に同等に適用可能であること
は容易に理解される。横づけに配置される極Ｎは
動的リンク仕掛３２を備えており、該リンク仕掛
は３極遮断器における作動機構２０の駆動ロツド
２８に結合されることだけが要求される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による作動機構を具備した遮断
器の概略平面図である。第２図乃至第５図は、作
動機構の種々の機能段階、即ち十分に開放された
段階、閉鎖工程の終了段階、十分に閉鎖された段
階及び開放工程の始動段階に関する第１図の遮断
器の概略正面図である。第６図は、従来周知の
Ｒ，Ｓ，T3極遮断器の動力トルクCM₃と荷重ト
ルクCR₃を示す線図である。第７図は、従来周知
のＲ，Ｓ，Ｔ，N4極遮断器の動力トルクCM₄（破
線）と荷重トルクCR₄を示す線図である。第８図
は、本発明のＲ，Ｓ，Ｔ，N4極遮断器の動力ト
ルクCM₃と荷重トルクCR₄を示す線図である。 １０……遮断器、１２Ｒ，１２Ｓ，１２Ｔ，１
２Ｎ……固定接点、１４Ｒ，１４Ｓ，１４Ｔ，１
４Ｎ……可動接点、２０……作動機構、２６……
レバー、２８……駆動ロツド、３２……動的リン
ク仕掛、３４……トグル装置、３６，４２，４
８，５４……軸、３８……下部トグルリンク、４
０……上部トグル装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ １つの中心極Ｓと２つの隣接する外側極Ｒ，
   Ｔから成る３つの主極Ｒ，Ｓ，Ｔと、 第４の隣接する中性極Ｎと、 を備え、 前記各極Ｒ，Ｓ，Ｔ，Ｎは、固定接点１２Ｒ，
   １２Ｓ，１２Ｔ，１２Ｎと、可動接点１４Ｒ，１
   ４Ｓ，１４Ｔ，１４Ｎを有する接触アーム６２
   と、を有し、且つそれらの可動接点は開放位置と
   閉成位置との間を移動可能に構成されており、さ
   らに、 前記４つの極Ｒ，Ｓ，Ｔ，Ｎの配置に対して非
   対称位置を占め、前記中央の中心極Ｓと協働する
   作動機構２０と、 前記３つの全ての極Ｒ，Ｓ，Ｔを横切つて伸び
   ると共に前記３つの極の可動接触アーム６２を支
   持する横連結棒２８と、 上記第４の中性極Ｎの可動接触アーム６２と上
   記横連結棒２８との間に、本遮断器の閉成中に３
   つの主極Ｒ，Ｓ，Ｔの接点１２Ｒ，１４Ｒ；１２
   Ｓ，１４Ｓ；１２Ｔ，１４Ｔの閉成よりも前に第
   ４の極Ｎの接点の閉成を生じさせると共に第４の
   極の荷重トルクを作動機構２０の３つの極の動力
   トルクに適合させるように、機械的に連結され、
   さらに、第４の極Ｎの接触アーム６２に対して回
   転可能に軸着された第１リンク３８と、２つの側
   部材４４間に伸びる回転可能に設けられた軸４２
   に対して堅くしつかりと締着された第２のリンク
   ４０と、を備えるトグル装置３４を含む、動的リ
   ンク手段３２と、 上記第１及び第２のリンク３８，４０を回転可
   能に接続する曲り枢着ピン３６と、 第２のリンクの軸４２に対してしつかりと締着
   された第１のクランク５０と、 一端が上記第１のクランク５０に回転可能に連
   結されており、他端が上記横連結棒２８に連結さ
   れており、それによつて、上記主極Ｒ，Ｓ，Ｔの
   開放位置から閉成位置への横連結棒２８の動きが
   軸４２の回転を生じさせ、また、折り畳んだ位置
   から伸びた位置へのトグル装置３４の動作が主極
   Ｒ，Ｓ，Ｔの接点の閉成の前に第４の極Ｎの接点
   １２Ｎ，１４Ｎを閉成させる、連結ロツド４６
   と、 第４の極Ｎの接触アームと協働するものであ
   り、トグル装置３４の第１リンク３８に接続され
   た一端とピン６０に沿つて摺動可能なガイド溝５
   ８を有する他端とを備えるアーム５６に取り付け
   られているスプリングと、 を備える４極低電圧遮断器。