JPS6350277Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は堆肥等の製造工場に於て利用される堆
肥等の原料混合粉砕装置。詳しくは柔らかく固ま
つた製紙スラツジ等と鶏糞等のペースト状混合物
とを効果的に混合粉砕するものである。

（従来の技術） 従来二種以上の土塊等を解砕混合する解砕混合
機（実公昭59−2843）として、上部に材料の供給
口を有し、下部の逆錐台状底面の中央部に製品取
出口が設けられた円筒状の装置本体の中心に、駆
動装置によつて回動せしめられる軸が垂直に設け
られ、上記装置本体の内周面には複数の衝突板が
装置本体の中心に向け、かつ周方向及び上下方向
に所要の間隔をおいて突設されるとともに、上記
軸には上面に複数のリブを放射状に突設した円板
が、その中心を軸の中心に一致させかつ最下段の
円板を上記製品取出口の上に配置させて取り付け
られ、また上記円板には複数のアームがその先端
部を上下に隣接する上記衝突板の間に位置させて
放射状に突設される一方、最下段の上記円板に突
設されたアームの下面には羽根が取り付けられて
いる構成のものとか、 粉粒体と薬液を混練・撹拌したり、塊状物を粉
砕したりする混練・粉砕機（実公昭59−36265）
として、混練槽の底部に向かつて押圧可能に弾性
支持された回転輪によりバツチ的に混練または粉
砕する混練・粉砕機において、前記回転輪のレベ
ルまたは、混練槽内の被処理物の上面を常に押圧
可能なように弾性支持された押圧手段のレベルを
連続的に検出するための変位計を、前記混練槽内
に固定配設した構成のものが存した。

前者の解砕混合機は供給口より投入された材料
が、回転する上段円板及びリブによつて円周方向
に飛ばされ、衝突板或いはライナーに激突して解
砕混合される。さらに他の円板により粉砕混合さ
れ下段円板上に落下して解砕混合された製品は順
次取出口より排出するものである。

又後者の混練・粉砕機は混練槽内に粉粒体と薬
液または塊状物を投入し、駆動装置の駆動により
回転軸を回転させて回転論をもつて粉粒体等を混
練粉砕し、かつ粒粒体の粘着度との相関関係につ
いて予め求めておくことにより変位形のデータか
ら粉粒体の混練の進行程度を知るものである。

（考案が解決しようとする問題点） しかし前記従来の混合粉砕装置は夫々異なつた
物質の解砕とか混合を行なうことはできても、例
えば一方の混合物が柔らかく固まつた粒状の製紙
スラツジを円筒の幕状に飛散させながら、これに
ペースト状の鶏糞を飛散し且つ混合しつつこれら
を粉砕して均一で確実稠密な混合粉砕を行なうこ
とはできない問題点を有するものであつた。

本考案は前記した従来の問題点を解消するため
になされたもので、粒状原料を遠心力により幕状
に飛散する飛散手段の下方に、ペースト状混合物
の飛散、混合をかねた粒状原料の粉砕手段を備え
て異なる混合物の粉砕と稠密な混合とを可能とす
る堆肥等の原料混合粉砕装置を提供しようとする
ことを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 前記目的を達成するための本考案は実施例に示
すように、湿気を含んで柔らかく固まつた粒状原
料４のタンク１と、このタンク１の下方に設けて
粒状原料４を遠心力にて飛散する飛散手段６と、
該飛散手段６の下方に設け、且つ飛散する粒状原
料４へ混合すべきペースト状混合物１４の飛散、
混合を兼ねた粒状原料４の粉砕手段９とより構成
したものである。

（作用） 本考案に係る堆肥等の原料混合粉砕装置により
例えば製紙スラツジからなる粒状原料４と、鶏糞
からなるペースト状混合物１４とを粉砕混合して
堆肥を得る場合は、タンク１の下端ホツパー口よ
り粒状原料４を回転する飛散手段６へ、又供給管
１５よりペースト状混合物１４を粉砕手段９へ
夫々同時にに供給して粒状原料４を遠心力により
幕状に飛散落下させながら、粉砕手段９による飛
散作用によつてペースト状混合物１４を前記落下
する粒状原料４へ付着させ、更に粉砕手段９の粉
砕部１１により粒状原料４を粉砕しつつペースト
状混合物１４と稠密に混合して下部ホツパー１８
より混合して得た堆肥原料を排出するものであ
る。

（実施例） 次に本考案の実施例を図面第１図及び第２図に
基づいて説明する。

図中１は、機台２の上部に設けたタンクで、漏
斗状に形成して下端にホツパー部３を設け、この
タンク１に湿気を含んで柔らかく固まつた製紙ス
ラツジからなる粒状原料４を収容する。

５はタンク１の下部に装着した筒体で、内部に
は前記タンクのホツパー口に対応する粒状原料４
の飛散手段６を設け、該飛散手段６はタンクから
の粒状原料４を遠心力にて飛散させる円盤７と、
この円盤７を200／rpmの回転数にて回転させる
モータ８とより構成する。

９は飛散手段６の下方に設けた粒状原料４の粉
砕手段で、回転盤１０とこの回転盤１０の周端に
突設した複数の破砕刃よりなる粉砕部１１と、回
転盤１０を駆動するモータ１２とよりなる。

１３は機台２に設置したペースト状混合物１４
を収容するタンクで、下部に設けた供給管１５の
供給口を前記粉砕手段９における回転盤１０上の
中央に位置させてある。

１６は前記筒体５の下部で飛散手段６と粉砕手
段９との間に設けた断面鼓形の案内筒で、最小径
部１７を粉砕手段９の回転盤１０上縁に略一致さ
せ上部は内方につぼまる形で、下部は下方に向か
つて拡開した形状をなす。

１８は案内筒１６の下端に取り付けたホツパー
である。

以上この実施例による堆肥等の原料混合粉砕装
置によつて堆肥を得る場合は、先ず飛散手段６と
粉砕手段９とを駆動させてこれらの円盤７及び回
転盤１０を同時に回転させ、更に一方のタンク１
より湿気を含み柔らかく固まつた製紙スラツジよ
りなる粒状原料４を、又他方のタンク１３より鶏
糞であるペースト状混合物１４を夫々前記円盤７
と回転盤１０とへ供給して粒状原料４をその遠心
力で放射状に飛散させて幕状に落下させながら、
これに回転盤１０の遠心力によつて放射状に飛散
するペースト状混合物１４が混ざり、さらにペー
スト状混合物１４の混ざつた粒状原料４は粉砕手
段９の粉砕部１１により細かく粉砕されて、下部
のホツパー１８より排出されるものである。

（考案の効果） 本考案に係る堆肥等の原料混合粉砕装置は湿気
を含んで柔らかく固まつた粒状原料のタンクと、
このタンクの下方に設けて粒状原料を遠心力にて
飛散する飛散手段と、該飛散手段の下方に設け、
且つ飛散する粒状原料へ混合すべきペースト状混
合物の飛散、混合を兼ねた粒状原料の粉砕手段と
より構成したものであるから、例え湿気を含んだ
製紙スラツジ等の粒状原料と、ペースト状の鶏糞
からなる混合物との混合粉砕であつても、これら
混合物を遠心力に利用によつて飛散、混合するた
め常時均一で稠密な混合粉砕を行なうことのでき
る特有の効果を有するものである。

又本考案は粒状原料の投入部とペースト状混合
物の投入部とを夫々別個に設けてあるから、必要
に応じ粒状原料のみ、或いはペースト状混合物の
みの粉砕も行えるし、更に混合粉砕原料の種々の
組合わせ混合も自在に行なうことのできる特有の
効果も奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面第１図は本考案に係る堆肥等の原料混合粉
砕装置の実施例を示す縦断正面図、第２図は第１
図に示すＸ−Ｘ線の横断平面図である。 尚図中１はタンク、４は粒状原料、６は飛散手
段、１４はペースト状混合物である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 湿気を含んで柔らかく固まつた粒状原料のタン
   クと、このタンクの下方に設けて粒状原料を遠心
   力にて飛散する飛散手段と、該飛散手段の下方に
   設け、且つ飛散する粒状原料へ混合すべきペース
   ト状混合物の飛散、混合を兼ねた粒状原料の粉砕
   手段とより構成される堆肥等の原料混合粉砕装
   置。