JPS63501797A - ジギタリス様因子の単離及び精製 - Google Patents
ジギタリス様因子の単離及び精製Info
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- JPS63501797A JPS63501797A JP61505894A JP50589486A JPS63501797A JP S63501797 A JPS63501797 A JP S63501797A JP 61505894 A JP61505894 A JP 61505894A JP 50589486 A JP50589486 A JP 50589486A JP S63501797 A JPS63501797 A JP S63501797A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
ジギタリス様因子の単離及び精製
本発明は、国立衛生研究所(National In5titute ofHe
alth)認可IROI HL 29950、IROIHL 14944、IR
2B HD 19084−10号として合衆国政府基金を用い完成されたもので
あって、合衆国政府は本発明に関し一定の権利を有する。
発明の分野
本発明は組織及び体液からのジギタリス様因子の単離及び精製に関する。本発明
はかかる因子の同定及び特性にも関する。
発明の背景
動物及びヒトの組織及び体液中に見出される内在性因子又は因子群は、ナトリウ
ム尿排泄冗進、即ち尿中のナトリウム異常量排泄と関連がある。ナトリウム尿排
泄冗進作用は、経上皮ナトリウム能動輸送を媒介するNa。
K−ATPase酵素系の阻害に基因すると考えられている。諸研究においても
、この因子は高血圧の病因的役割を果たすことを示唆していた。ニス・グレーブ
スら、°腎障害患者における内在性ジゴキシン様物質′、アナルス・オブ・イン
ターナル・メデイシン、第99巻、第604−608頁、1983年(S、Gr
aves et al、、 ”AnEndogenous Digoxin−L
ike 5ubstance in Patients withRenal
Ia+pairment″、 Annals or Internal Med
lclne、99 :604−808(1983) ) ;エム・ニー・デビン
クら、“血漿中のジギタリス様化合物の測定:本態性高血圧の研究における応用
”、ブリティッシュ−メディカル・ジャーナル、第287巻、第631−634
頁、1983年(M、A。
Devynck et al、、’″MeasureIIlent or Di
gitalis−LikeCompound in Plasma:Appli
cation 1n 5tudies of Es5e−ntial Hype
rtension= 、 Br1tish Medical Journal、
287 :631−614(1983) ) ;及び、アール・パルデスら、“
新生児において偽陽性ジゴキシン測定を引き起こす内在性物質1、ジャーナル・
オブ・ペディアトリクス、第102巻、第947−950頁、1983年(R,
Valdes et at。
’Endogenous 5ubstance in Newborn Inf
’ants CausingFalse Po5itlve Digoxin
Measurements ’ 、 Journal ofPedlatric
s、 102 :947−950(1983))参照。この因子の血中レベルと
妊娠時の高血圧との関連性も見出された。ニス・グレーブスら、“内在性ジゴキ
シンー−ヒト妊娠時の免疫応答物質”、ジャーナル・オブ・クリニカル・エンド
クリノロジー及びメタボリズム、第58巻、第748頁、1984年(S、Gr
aves et al、、 ”EndogenousDigoxin−−1ma
+unoreactive 5ubstance in Human Preg
nancies’ 、 Journal of Cl1nical Endoc
rlnology and Met−この因子又は因子群は、強心配糖体群に属
する薬物たるジゴキシンに対して生じる抗体と交差反応する。アール・パルデス
ら、“ヒト血漿中における内在性ジゴキシン−免疫活性因子のタンパク質結合及
び臨床的条件によるその変形例1、ジャーナル番オブークリニカル・エンドクリ
ノロジー及びメタボリズム、第60巻、第1135−1143頁、1985年(
R,Valdes et al、。
”Protein Blndlng of Endogenous Digox
ln−1mmunoact−1ve Factors in HuIlan 5
erua+ and Its Varlation withCllnical
Condition”’ 、 Journal of Cl1nical E
ndocri−nology and Metabollsm、60:1135
−1143(1985))参照。
本発明の目的のために使用されるこの因子は、ジギタリス様因子と称される。他
の用語、例えばジゴキシン様及びウアバイン様という語がこの因子を表現するた
めに使用されていたことは、当業者において理解されるであろう。
ジギタツス、ジゴキシン及びウアバインは化学的及び薬理学的に類似した強心配
糖体であって、心不全の患者を治療するために使用される。心筋収縮力を高める
ことによって、動悸、細動及び発作性頻脈を伴ううっ血性心不全を治療するには
、薬物が必要である。強心配糖体で治療される腎機能障害のある心臓病患者は膨
大な数である。しかも腎障害又は腎不全の患者は、多くの場合うっ血性心不全又
は機能不全に進行するが、この際強心配糖体で治療される。レミングトン薬科学
(第16版、1980年)、第654−655頁、第794−798頁(Rem
ington’s Pharllaceutlcal 5c1ences<1a
th Ed。
1980)at 645−655.794−798 )参照。
血清中におけるこのジギタリス様因子の存在は、現在の技術による強心配糖体の
測定に有害な影響を与える。
諸研究では、この内在性因子が腎障害の無ジゴキシン患者の血清中においてジゴ
キシンとして検出されることを示した。ニス・グレーブスら、“腎障害患者にお
ける内在性ジゴキシン様物質1、アナルズ・オブ・インターナル・メディシン、
第99巻、第604−608頁、1983年[S、Graves et al、
、“An Endogenous Dlgox−1n−Llke 5ubsta
nce in Patients with Renal Impairme−
nt” 、 Annals of’ Internal Medicine、9
9:804−808(1983))参照。
この因子の存在は知られているが、しかしまだそれは実質上精製及び確認されて
いない。イー・クラークソンら、“正常人の尿中における低分子量ナトリウム尿
排泄冗進物質の観察”、キドニー・インターナショナル、第16巻、第710−
721頁、1979年(E、C1arksonet at、、”Further
0bservations on a Lov−Molecular−Ve1
gt+t Natrluretfc 5ubstance in the Ur
ine orNora−al Man” 、 Kldney Internat
lonal、IBニア1O−721(1979) )参照。クラークソンの研究
では、正常人の尿からの因子の部分精製について記載しており、その因子は分子
量500ドルトン以下であり;因子のナトリウム尿排泄光進活性は高もしくは低
pH時の加熱及び亜硝酸酸化に対して比較的耐性であり;因子は低極性有機溶媒
に不溶性であり;しかも因子はプロリダーゼで破壊されることを示している。因
子はG−25セフアデツクス(5ephadex)クロマトグラフィーカラムを
用いて尿がら分離された。
著者は、ナトリウム尿排泄冗進活性かへテロ環式アミノ酸たるプロリンを含有し
たペプチドに基因していることを示唆していた。
エッチ・クラマーら、“低分子量ナトリウム尿排泄冗進ホルモンの単離及び精製
に関する研究°、ナトリウム排泄のホルモン調節、1980年、第303−32
3頁(H,Kramer et at、、 ”Further 5tud1es
on l5olationand Purlrication of a S
mall Mo1ecalar Weight Natr−1uretlc H
ormone ’ 、 Hormonal Regulation of So
d1umEx+cretfon(1980)、303−321 )において、著
者はヒト尿がらの因子の単離及び部分精製に関する研究について記載している。
尿は、ゲル濾過、高圧液体クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、イオ
ン交換クロマトグラフィー及び電気泳動のような工程で処理される。第320頁
において、著者は因子は酸性小ペプチドであろうと示唆している。
ジエイ会エフークロイクスら、′ナトリウムーカリウムーATPアーゼの内在性
阻害剤の精製″、エンドクリノロジー、コンブデス・レンダス書ヘブドマデアー
ス拳デス・シーンセス・デルアカデミ−・デス・サイエンシス・パリス、第29
6巻、第213−216頁、1983年(J、F、CIoix et al、、
”Pur1f’1cat1on of’ anEndogenous Inhl
bltor of Sodium−PotassiaIIl−ATPase ’
。
−216(1983))は、ゲル濾過次いで陰イオン及び高圧液体逆相クロマト
グラフィーを用いたヒト血漿からの因子の部分精製について記載していた。エム
・クラボスら、“高性能液体クロマトグラフィーを用いたヒト血漿及び尿中内在
性Na” 、K”−ATPアーゼ阻害剤の測定”、フエデレーシジン・オブ・ヨ
ーロピアン・バイオケミカル・ソサエティーズ・レターズ、第176巻、第22
3−228頁、1984年(M、Crabos et al、、 ”Measu
re−IIlent or Endogenous Na 、K −ATPas
e Inhibitors 1nHuo+an Plasma and Url
ne Using Hlgh−Perf’ora+ance Llq−uid
Chroaatography’ 、 Federation of’ Eur
opean Bioc−ヒト血漿及び尿から因子を単離するために、Na、に−
ATPアーゼ阻害剤及び交差反応抗体と結合せしめられる逆相HPLCを利用し
ていた。アイ・ダブル・ウニイナー、“逆相゛フラッシュ′クロマトグラフィー
を用いた生物活性分子の急速な大規模単離:ヒト尿からの内在性Na 、K −
ATPアーゼ阻害剤の一次精製“、ジャーナル・オブークロマトグラフィー、第
338巻、第417−421頁、1985年(1,W、Walner、“Rap
idLarge−3cale rsolatlon of’ Biologic
ally Active Mo1e−cules Using Reverse
d−Phase ’F1a5h’ ChroIIatogroaphy :In
1tial Purification of Endogenous Na
、K −ATPase Inhibitors from Humanυrin
e’ 、 Journal ofChroa+atography、 338
:417−421(1985))では、°フラッシュ′クロマトグラフィーを用
いたエム・クラボスらの方法を利用していた。ジェイ・エフ・クロイクスら、“
内在性ナトリウム輸送阻害剤のヒト血漿からの精製”、エクスベリエンティア、
第40巻、第1380−1382頁、1984年(J、P、C1oix et
al、、”Pur1f’−1cation f’roIIHuman Plas
IIla of’ Endogenous 5odlua+ Tr−anspo
rt Inhibitor(s)” 、 Experientia、40:13
80−1382(1984))は、(a)NaSK−ATPアーゼ活性の阻害;
(b)3H−ウアバイン結合性の阻害;及び(c)抗ジゴキシン抗体との交差反
応からなるヒト血漿からの因子の精製方法を利用していた。エッチ・デ・□ザら
、″本態性高血圧患者及び高血圧遺伝形質をもつ正常血圧患者における血漿ナト
リウムポンプ阻害剤゛、ジャーナル・オブ・カルジオバスキュラー・ファーマコ
ロジー、第6巻、第549−554頁、1984年[H,de The et
al、。
”Plasma Sodium Pump 1nhibitor in Es5
ential )Iyper−tension and Normotensi
ve 5ubjects with Hypertensi−ve I(ere
dity ” 、Journal of Cardiovascular Ph
armac−o1ogL8 :549−554(1984))は、Na5K−A
TPアーゼ活性及びウアバイン結合阻害によるヒト血漿からの因子の単離につい
て記載していた。エム・ニー・デビンクら、“本態性高血圧における循環性ジギ
タリス様化合物”、クリニカル・アンドφエクスベリメンタル・ハイバーテンシ
ョンーセオリー・アンド・プラクテイス、第A6巻、第441−453頁、19
84年(M、A、Devynck et at、。
”ClrculatlngDigitalis−Like Compounds
in Es5enti−al Hypertension ’ 、 Cl1n
ical and Experimental Hyp−ertension−
Theory and Practice、 A6 :441−453(198
4))は、ゲルが過、陰イオン交換クロマトグラフィー及び逆相HPLCにより
部分精製因子を単離した。
本発明の出願人は、ジギタリス様因子を単離精製するに際しての1つの大問題、
即ちほとんど大部分の因子がタンパク質と結合していることから、精製するため
にはそのタンパク質結合部位から分離されねばならないこと番認識していた。こ
の分野の研究者らは外見上この問題を認識していなかったため、彼らの成功は上
記のような因子の部分的精製に留まっていた。実質上、本出願人は、本発明に示
された精製度でジギタリス様因子を単離精製した最初の者である。
本出願人の発見に伴う利点の1つは、物理的かつ化学的に因子を同定し得るに十
分な量のジギタリス様因子(DLF)の回収方法を提供することができることで
ある。因子を単離する上で従来遭遇した大きな困難性は不十分な物質量であった
。因子の十分な収量があれば、その因子は精製及び同定することができる。更に
重要なことは、因子が同定されたならば、本態性高血圧又は妊娠基因性高血圧の
原因物質又は媒体としてのその潜在的役割が容易に評価されることである。この
ような高血圧原因因子は臨床的有用性を有しており、受動免疫用抗体を産生させ
、能動免疫用の免疫原型を産生させ、かつ拮抗剤として作用し得る類似体を産生
させるために使用することができる。これらのうちいずれかでの使用によって、
血圧を低下させるための様々な治療様式を開発することができる。
因子は、血管抵抗性を高めることにより、ショック等の低血圧状態の急性的処置
においても治療的役割を有する。しかも、因子はジゴキシン抗体と交差反応し、
ジゴキシンに類似のウアバイン感受性NaSK−ATPageを阻害することか
ら、因子は心臓機能を改善し得る内在性向心臓(cardiotropie)
(向イオン(1onotropic) )薬剤としての有用性を有しており、現
在強心配糖体で治療されているうっ血性心不全又は心不整脈の処置において治療
剤として使用することができる。
発明の要旨
本発明は内在性ジギタリス様ナトリウム尿排泄冗進因子(D L F)を得るた
めの新規の単離及び実質的精製方法に関する。
本発明は因子自体の同定及び特性にも関する。
本発明は更に実質的精製因子の用途にも関する。
本発明によれば、内在性ジギタリス様ナトリウム尿排泄冗進因子(DLF)は、
因子をそのタンパク質結合部位から除去させるという簡単な方法で因子含有試料
から単離することができるが、この方法によれば迅速かつ簡易な大規模全試料の
処理に適合し得るような態様で因子を除去することができる。
因子を含有するいかなる試料も、本発明記載の方法に従い出発物質として使用す
ることができる。好ましい試料は羊水であるが、それは外来成分が最小量だから
である。しかしながら、血液血漿、血清及び尿をはじめとする他の試料も使用可
能である。因子含有組織は脳、特に視床下部、胎盤、副腎及び腎臓であって、い
ずれも本発明の方法において使用することができる。以下で用いられるように、
因子含有試料は単に“試料°と表現されるが、この語は何らかの哺乳動物因子の
含有試料であることを意味する。
本発明によれば、ジギタリス様因子は、試料及び試料タンパク質結合部位から因
子を除去し得るように選択された条件下において、試料を極性溶媒と接触させる
ことにより、因子含有試料から除去される。溶媒中に存在する因子は、かくして
単離かつ実質上精製することができる。例えば、1.0mj!の血清は相対的質
量単位0.01以下の因子を含有する。しかしながら、本発明による溶媒処理後
、血清1.0mBから回収される標準的因子量はほぼ3.0相対的質量単位、即
ち300倍多い因子である。
更に詳しくは、好ましい態様の場合、試料は因子−タンパク質複合体を単離する
ために前処理される。典型的前処理法は、格別限定されないが、凍結乾燥、煮沸
による加熱処理又は有機溶媒によるタンパク質沈降である。
単離された因子含有タンパク質は次いで誘電率約6以上の極性溶媒と接触せしめ
られかつ完全に分散せしめられる。本発明で使用される好ましい極洩4媒は、約
10以上の高誘電率を有する。本発明で使用可能な各種化合物の誘電率は、ゴー
トン及びフォード、ザ・ケミスツ・コンパニオン、ジョン・ウィリー・アンド・
サンズ、1972年、第4−18頁(Gordon and Pord、Tbe
Che−mist’s Companion(John Wiley & 5
ons、1972)on pages 4−183に掲載されている。例えば、
本発明で使用可能な極性溶媒としては、格別限定されないが、メタノール、エタ
ノール、アセトン、酢酸エチル、イソブタノール、酢酸及びインプロパツールが
ある。
因子は次いで血清試料から分離される。好ましい態様の場合では遠心分離が適用
されるが、当業者にとっては濾過、沈降分離等の別の手段も適用可能であると解
される。かくして、好ましい態様においては、溶媒及び因子含有タンパク質は遠
心分離され、遠心分離工程からの上澄は因子が有機相中に存在するようにデカン
トされかつ貯蔵される。好ましい態様の場合、上澄のデカンテーラジン後に残留
するベレットはなおタンパク質と結合している因子を抽出するために再度極性溶
媒と接触せしめられる。当業者であれば理解できるように、この工程は試料から
の因子の回収量を高めるために繰返すことができる。因子−溶媒上澄は次いで溶
媒を除去しかつ因子を単離するために処理される。蒸発等のいかなる適当な除去
技術も適用可能である。溶媒除去後の残留残渣は単離された因子を含有する。
因子を不純物含有形態で含むこの残渣は、各種溶媒を用いる選択的抽出の利用に
よって精製され、かつ高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)及びアフィニテ
ィークロマトグラフィーの併用によって最終精製される。好ましい態様の場合で
は、因子は下記工程により精製される:
(1) 因子を含有する単離された残渣は蒸留水に分散され、ヘキサンで抽出さ
れる。因子を含有する水相は分離され、真空乾燥されて、粘稠な残留溶液を残す
。
(2) 工程(1)の残留液はメタノールで連続的に洗浄される。各々の洗浄後
、液体がデカントされ、小型微細フィルターでi濾過される。炉液は次いでプー
ルされ、真空乾燥される。この工程は、工程(1)の残留液がら因子を抽出させ
るために、複数回繰返されることが好ましい。
(3) (2)の残渣はメタノールに溶解される。メタノールが加えられ、沈降
物が生成する。混合物は次いで遠心分離される。遠心分離後、因子含有上澄はデ
カントされ、真空乾燥される。
(4) (3)の残渣は蒸留水で洗浄され、溶液は遠心分離される。得られる因
子含有水相は限外枦遇される。
限外か液は真空乾燥され、次いで蒸留水に懸濁される。
最終精製は、蒸留水に懸濁された限外炉液を高圧液体クロマトグラフィー(HP
LC)に供し、次いでタンパク質A−セファロース4Bに結合したジゴキシンに
対する抗体を用いてアフィニティークロマトグラフィーに供することにより行な
われる。
HPLC工程は当該技術分野で公知の手段により行なうことができる。例えば、
生化学者のための高性能液体クロマトグラフ(−(LK81982年) [Hl
gh Perr−ora+ance Liquid Chromatograp
hy for the Biochen+1sts(LKB 1982))参照
。好ましい態様の場合、蒸留水に懸濁された限外か液は逆相クロマトグラフィー
によるHPLCカラムに供され、溶出液が225nmで継続的にモニターされる
。カラムを流速1.0mN/分のCHCN/H20液の勾配で溶出させた場合、
画分は溶出後17〜18分で溶出する。この両分は集められて、真空乾燥される
。
17.18mN溶出時のHPLC画分の残渣は蒸留水に溶解され、アフィニティ
ーカラムに供される。精製用アフィニティークロマトグラフィーの使用法は当該
技術分野において周知である。例えば、アフィニティー・クロマトグラフィー(
ファルマシア1973年) CArfln−1ty Chroa+atogra
phy(Pharmacla 1973))参照。アフィニティーカラム樹脂は
、セファロース4B(シグマ・ケミカル(Sigma Chemical) )
に結合せしめられたプロティンAと共有結合している一部ジゴキシン抗血清〔ケ
ンブリッチ・メディカル・ダイアグノスティクス(CaIIbridge Me
dical Diagnostics)、ロット番号R88223F号〕を用い
た。活性物質はメタノール、0.5M酢酸次いでメタノールを用いてカラムから
洗浄される。メタノール及び酢酸洗液はプールされ、次いで乾燥される。
アフィニティークロマトグラフィーによる乾燥溶出物は蒸留水に溶解され、次い
で分析用サイズのフェニルエチルシリルカラムを用いてHPLCで再度クロマト
グラフィーに供され、流速1.0mN/分のCH3CN/H20勾配で溶出され
る。両分は溶出後26〜28分で溶出する。この画分は実質上精製されたジギタ
リス様因子である。
本明細書で用いられる“実質的(上)純粋な”又は“実質的(上)精製(された
)1という語は、普通の状態で通常因子と結合するようないかなる化合物をも実
質上含有していない因子、即ちタンパク質及び炭水化物成分を含有しない因子を
表現するために用いられる。この用語は更に、当業者で使用される1以上の純度
及び均一度の特性に関して均一である因子を表現するために用いられる。例えば
、実質上純粋な因子は、分子量、クロマトグラフィー技術、その他のパラメータ
ーに関し標準的実験偏差の範囲内で一定のかつ再現可能な特性を示す。
しかしながら、この用語は因子と他の化合物との人工的又は合成混合物を除外す
ることを意味しない。この用語は更に、因子の生物活性を妨げずかつ例えば不完
全精製に基づき存在し得る微量不純物の存在を除外することも意味しない。
10.000の分子量排除フィルターを自由に通過する。
分離パターンの試験を行ない、その結果評価された分子量は約150〜約250
ドルトンである。
m薇几: D L Fは水溶性でありかつ高極性である。
DLFは100%メタノール、100%エタノール及び95%エタノールに10
0%可溶である。塩化メチレン又は酢酸エチルを用いたDLF水溶液の等容量抽
出では、約30%のDLFが除去された。クロロホルム又はヘキサンを用いた同
様の抽出では活性物質く5%が除去された。
’1itt :水溶液中でDLFを100’Cで2時間加熱させた場合、活性の
検知し得る低下は生じながった。6NHC1中でDLFを2時間加熱した場合、
活性の検出可能な低下は生じなかった。しかしながら、インキュベート時間を2
4時間に延長した場合、75%の活性低下が結合せず、又はpH5〜9で強陰イ
オン交換樹脂と結合されたDLFはケイ光を発せず、しかも活性の低下を示いこ
とに加え、その活性がトリプシン及び非特異的タンことは、因子がペプチドでは
ないことを示している。
非脂肪酸又は非脂質:溶解性及び抽出パターンの他に、因子が検知可能な程度に
までアルブミンに特異的に吸着又は結合されない、即ち10%未満であるという
試験結果が組合わさって、DLFが脂肪酸、脂質、リン脂質その他の非極性化合
物ではないことを示している。しがち、DLF水溶液はクロロホルム/メタノー
ル(H2C:CH30H:CHCl3;1:1:2)で抽出された。
脂質又は脂肪酸除去のだめのこの標準的方法を適用した場合、30%未満の活性
が低下した。
アルコール類:塩化ベンゾイルとの反応後においてDLFは有意の活性低下を示
す。塩化アセチルは明確には活性を低下させないが、これらのことは、塩化ベン
ゾイルのフェニル環の余分な嵩張りが活性低下に十分な立体障害を生じさせるか
又はDLF溶解性を変化′させることを示唆している。アミン類が存在しないた
め、これはアルコールであることを示している。過ヨウ素酸酸化は活性に影響を
与えないことから、ビシナル(vieinal)非芳香族アルコール類、アミノ
アルコール類又はカルボニル類、例えば糖類が除外される。
ケトン類又はアルデヒド類:重亜硫酸塩及び水素化ホウ素ナトリウムはアルデヒ
ド類又はケトン類と特異的に反応る。両方の試薬ともDLF活性の経時的低下を
生じさせる。重亜硫酸塩は非立体障害ケトン類又はアルデヒド類とのみ反応する
。DLFは少なくとも1個の非立体障害ケトン又はアルデヒドを含有する。
カテコール: DLFはカテコール−0−メチルトランスフェラーゼの基質又は
偽基質として作用する。この酵素は(標識)アデノシルメチオニンのメチオニン
からDLFに末端メチル基を移す。DLFは、フェニルエチルシリルカラム及び
前記アセトニトル/H2o勾配(最初の20分間は10〜30%CH3CN1次
の20〜50分間は30〜90%CH3CN1最後の1o分間の溶出は100%
CH3CN)を用いた場合に、最初の26〜28mg溶出分ではなく34〜36
m1溶出分で溶出する放射能単一ピークとして回収される。
ジギタリス様因子のインビトロ活性:
抗ジゴキシン抗体との交差反応剤:DLFは、二ニー・イングランド・ヌクレア
(New England Nuclear)ジゴキシンアッセイで用いられる
抗ジゴキシン抗体と交差反応する。それらは一部の他の抗ジギトキシン抗体〔ベ
ックマン(Beckman))と交差反応せず、コーニング・メディカル(Co
rning Medical)ジゴキシンアッセイでは交差反応性を低下させた
。
ウアバイン感受性[Na、K]ATPアーゼの阻害剤=DLFはイヌ腎ウアバイ
ン感受性(Na、K)ATPアーゼの可溶製剤を阻害する。
DLFはしかも赤血球中へのRb流入を阻害するが、これは[Na、K)ATP
アーゼ阻害による反射的作用実質上精製されたジギタリス様因子は、いくつかの
分野において臨床的有用性を有する。作用剤としては、この因子は薬学上許容さ
れる担体とともに有効量の因子を含有する医薬組成物において使用することがで
きる。因子は、患者に治療有効量の因子を投与することにより、心機能不全の患
者を治療するために使用することもできる。しかも、因子は、患者に治療有効量
の因子を投与することにより、低血圧患者において低血圧を治療するためにも使
用される。
拮抗剤としては、この因子は、高血圧を治療しかつ血圧を低下させるために、受
動免疫用の抗体を産生させるための治療剤としての有用性を有する。因子は更に
高血圧症及び高血圧に対する能動免疫用の免疫原を産生させるために使用するこ
ともできる。更には、因子は高血圧症及び血圧を緩和させる様々な治療様式を産
み出し得る類似体を製造するためにも使用される。
下記例は、羊水からのジギタリス様因子(DLF)の単離及び精製方法について
記載している。羊水の選択は、不純物(血清からの外来性成分)を最小化し、し
かも、DLFが高濃度で存在し多量に入手し得る供給源であるように行なわれた
。ジゴキシンラジオイムノアッセイ(二ニー・イングラ、ンド・ヌクレア)を精
製モニター用として実施した。
羊水的100〜150rJ)の試料を一夜凍結乾燥させて、乾燥粉末状固体残渣
を得た。
残渣を無水メタノール20rrlで洗浄した。固体物をメタノール中で完全に分
散させ(スパチュラで物質を摩砕し粉砕する)、シかる後混合物全体を遠心分離
した(15,000xg、5℃、10分間)。上澄をデカントし、保存した。ベ
レットを無水メタノール15mj)に溶解し、上記のように遠心分離した。上澄
を保存した。
ベレットを再度メタノール15rrJで洗浄し、上記のように遠心分離した。透
明暗黄色の3つの上澄をプールし、真空乾燥した。ベレットを廃棄した。
高粘稠な混濁黄色の液体残渣を蒸留水10mgに分散し、ヘキサン10m、Qで
抽出した。有機相を除去し、廃棄し、活性物質含有水相を真空乾燥した。減圧下
、水相は乾燥時において泡立ち現象を起こす傾向があった。
混濁粘稠性黄褐色液体たる残渣を無水メタノール4.0mlで完全に洗浄した。
液体を移行する固体量を最小化し得るような方法で除去し、小型微細フィルター
で濾過した。容器中の固体物をメタノール2.0mNで2回以上洗浄し、液体を
除去し、濾過し、3つの洗液をプールし、真空乾燥した。
残渣は黄褐色の混濁した結晶乃至油状物であった。これをメタノール2.0.1
.0及び0.5mjllで連続的に洗浄した。各洗浄後、液体を除去し、ン濾過
した。洗液をプールし、真空乾燥した。
黄色油状物たる残渣をメタノール1; Omgに溶解し、95%エタノールを沈
降物が更に検出されなくなるまで加えた(10〜15m、Q)。エタノール添加
により黄白色綿状沈降物が生じた。混合物を2,500xg、4℃で10分間遠
心分離した。液体を除去し、真空乾燥した。
ベレットを廃棄した。
残渣を蒸留水1.0mgに懸濁し、更に水0. 5mNで洗浄し、溶液を95,
000xg、4℃で45分間超遠心分離した。緑褐色物質が水相の上部に層をな
した。
水相を慎重に除去し、緑褐色物質を廃棄した。
限外か液を真空乾燥し、蒸留水0.3〜0. 5m、l!に懸濁した。これを高
性能液体クロマトグラフィーカラムに供した〔C18逆相カラム、ウォーターズ
・ボンダパック(Waters Bondapak)) o流速1.0mjl/
分でアセトニトリル/H20勾配を用い、室温でカラムを溶出させた。カラムを
20%CHCN/80%H20で洗浄平衡化し、次の20分間は20%CH3C
Nから100%CH3CNまで直線的に増加させ、更に10分間は100%CH
3CNで溶出させた。液出液をUV分光測定法により225nmで継続的にモニ
ターした。目的とする画分は17〜18mg溶出時に溶出した。この画分を集め
、真空乾燥した。
17.18mN溶出時のHPLC画分の残渣(すべて目視不可)を水1〜3mD
に溶解し、アフィニティカラム1.0mgに供した。カラム樹脂は、セファ0−
ス4B(シグマ中ケミカル)に結合したタンパク質Aと共有結合している一部ジ
ゴキシン抗血清(ケンブリッチ・メディカル・ダイアグノスティクス、ロット番
号R88223F号)を用いた。抗血清をタンパク質Aに共有結合せしめる方法
は、シュナイダー、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第25
0巻、第10766頁、1980年(Schneider、Journal o
fBiologlcal CheIllistry、 250 :1076B(
1980))の方法にほぼ従った。カラムを活性物質含有溶液とともに室温で1
6時間回転させた。カラムを排水し、1.0M酢酸アンモニウム5.0mg次い
で蒸留水10.0mj)で洗浄した。活性物質を無水メタノール5.0mD、0
.5M酢酸5.0m1t次いでメタノール5. 0mJ7でカラムから溶出させ
た。メタノール及び酢酸溶液をプールし、真空乾燥した。すべての酢酸を除去し
た。
溶出液を非常に純粋な水0.4〜0. 5m1)に溶解し、分析用サイズのフェ
ニルエチルシリルカラム〔コーニング、ゾルパックス・フェニル(Zorbax
Phenyl)、内径4.6mmx25cm)を用いて再度HPLCクロマト
グラフィーニ供し、流速1.0mj?/分のCH3CN/H20勾配で溶出させ
た。勾配は10%CH3CN/90%H20から開始した(カラムは十分に洗浄
かつ平衡化されていた)。勾配は最初の溶出20分間にわたり30%CH3CN
/70%H20まで増加せしめられた。
次いで、CH3CNは溶出20〜50分間の間90%CH3CNは最後の溶出1
0分間の間100%まで高められた。再度、溶出液を225nm、現寸吸光度単
位0.02でUV分光測定法により溶出と同時にモニターした。活性単一ピーク
の溶出は(ジゴキシンRIAでモニターした場合と同様に)溶出26〜28分時
に確認された。この両分ではUV吸収がなかった。この画分は高精製ジギタリス
様因子である。
例 2
因子の物理的及び化学的特性
下記例は、因子の物理的及び化学的特性を調べるために適用された方法について
記載する。
分子量:10,000及び5,000ドルトンの名目分子量及び分離機能をもつ
YM−10及びY M −5tp過膜装備限外濾過装置〔アミコン(A■1co
a) )を使用した。
濾過はN2ガス70psi(約5Kg/am )下4℃で一定に撹拌しながら行
なった。フィルターを各々3mDの95%エタノール及び水で事前に洗浄してお
いた。
ゲル濾過実験は、事前にpH6,8の10mM酢酸アンモニウムで膨潤せしめら
れたG−25セフアデツクスの175mg (2,5X35cm)カラムを用い
て行なった。このカラムにDLF含有溶液(約2mg以下、タンパク質非結合)
を供し、流速100mN/時間で4℃にて同一緩衝液で溶出させた。ツバ(NO
VA)1アナライザーを用いて、様々な2.0mO因子中のNa及びに濃度を測
定した。サイズ測定試験は、パルデス及びグレーブス、ジャーナル・オブ・クリ
ニカル・エンドクリノロジー・アンド・メタボリズム、第60巻、第1135−
1143頁、1985年(Valdes and Graves、Journ−
al or C11n1cal Endocrinology and Met
abolism、60:1135−1143(1985) ]の論文に記載され
た方法に従い、3、OrJアミコン限界ン濾過セル及び500〜10.000分
子量排除枦遇膜を用いて行なった。
貫トユ:正常ヒト血清中で通常測定されるよりも100倍以上の及びヒト羊水中
で通常測定されるよりも10倍以上のDLF濃縮物をN20.メタノール、エタ
ノール又は95%エタノールに溶解し、定量的に移行させ、溶媒を除去し、DL
FをN20で再生し、RIAで分析した。H2Os m O中のDLF含有抽出
液を様々な非水混和性有機溶媒5m、Qと一緒に振盪し、2相を分離し、真空乾
燥し、初期容量の水で再生し、RIAで分酸加水分解液、N20での再生及びR
IAによる分析の前にHCIを除去するため凍結乾燥工程を実施した。
中 性:適用された方法は、パルデス及びグレーブス、ジャーナル・オブ・エン
ドクリノロジー・アンド・メタボリズム、第60巻、第1134−1143頁、
1985年で概要が記載されており、イオン交換クロマトグラフィー (Jon
Exchange Chromatography)、ファルマシア・ファイ
ン・ケミカルズA B (PharIIlacia FineChemical
s AB) 、ウプサラ、スウェーデンに概説された方法のわずかな改良法であ
る。
非−級アミン=DLF活性存在及び非存布HPLC画分の一部(100μfりを
0.2Mホウ酸緩衝液1.4ml? (pH9,0)に加えた。激しく混合しな
がら、フルオレサミン(30mg/100mNアセトン)0.5mflを加えた
。フルオレサミンは、390nmの励起波を用い425〜525nmの放射光を
スキャンしながら追跡した。溶液を乾燥し、N20 0.5rnDで再生し、p
H7,,4に調整し、RIA用に100μgを分液した。
DLF活性含有HPLC画分の第二の100°μg部分を0.2Mホウ酸緩衝液
1.5m1で希釈し、アセトン0.5mRを加えた。溶液を乾燥し、H2O0,
5mjlで再生し、pH7,4に調整した。これをコントロールとして用いた。
フルオレサミン処理後、RIAでは活性の低下が検知されなかった。フルオレサ
ミン自体はアッセイ時に認識し得る程の影響を与えなかった。
非ペプチド: DLF活性含有HPLC画分の2つの分液をプロナーゼ(タンパ
ク質1mg又は15酵素活性単位)存在及び非存在下で30分間緩衝液(10m
MN a HP O4、pH7,4)に加えた。ペプチドが存在する場合、これ
は速度15μmo 1/分又は20.5mmol/インキュベートで基質に変換
するはずである。
処理及び非処理DLFの活性間に差異はみられなかった。
同一特異的活性でかつ同一量のトリプシンもまた影響を与えなかった。
非脂肪酸又は脂質:溶解性及び抽出試験は前記のとおりである。DLF溶液10
0μgに加えられたウシ又はヒト血清アルブミン(10%溶液中10μg)は1
0%未満の活性低下を示した。分液100μgをH201mflで希釈し、次い
でクロロホルム−メタノール(HO,CHOH,CHCl3.1 : 1 :
3)で抽出し、他の抽出が実施された場合と同様に後処理した。
おりであった:管内にDLF溶液50μgを加え、DLF溶液を真空乾燥した。
これに塩化アセチル20μgを加え、管に栓をし、1時間放置した。過剰の塩化
アセチルはN20500μgの添加により分解した。
溶液を乾燥し、塩化アセチル、酢酸及びHCIを除去した。水(100μg)を
加えて再生した。第二の管内に塩化アセチル20μgを加え、次いでN2050
0μgを加えた。この溶液に同一溶液50μgを加え、溶液を乾燥し、N201
00μgで再生した。この溶液に塩化アセチル20μρ次いでN20100μg
を加えた。第一の管では、DLFが活性試薬に接触せしめられている。第三の管
は陰性コントロールである。第二の管はDLF含有コントロールである。管1及
び2は、ヒドロキシル又はアミンが存在しないか(本明細書に記載された他の実
験でも存在しないことが示された)、あるいは変換体が活性を低下させないこと
を示唆する、同等の活性を示した。塩化ベンゾイルによる試験は下記のように実
施された:第一の管にDLF溶液50μg、塩化ベンゾイル20μg及びピリジ
ン10μgを加え、1時間インキュベートした。次いで、H200−5m Dを
加え、この溶液をヘキサン2.0m(lで抽出した。ヘキサンを除去した。水相
を真空乾燥し、N20100μgで再生した。第二の管に塩化ベンゾイル20μ
g1ピリジン10μg及びH20450Hgを加えた。1時間後、DLF溶液5
0μgを加え、溶液をヘキサン2.0mgで抽出し、上記のように後処理した。
第三の管では、塩化ベンゾイル20μg、ピリジン10μg及びH2O500μ
ρを混合した。1時間後、溶液をヘキサン2.0mflで抽出し、上記のように
後処理した。
第三の管の読取り値はほぼOとなるべきである。活性低下はDLFのベンゾイル
化が行なわれた管1の場合に観察されたことから、活性低下は立体障害、極性低
下又はその両方に基因している。このことはヒドロキシル基の場合に妥当する。
更に、塩化アセチル処理DLFを同一条件下で再度HPLCクロマトグラフィー
に供したところ、活性物質がより遅い保持時間で溶出したことがら、ヒドロキシ
ル基が存在するか又はアセチル化により変化せしめられていることを再度強く示
唆している。別の実験において、一部のDLFを真空乾燥させた。これに2%過
ヨウ素酸ナトリウム溶液50μgを加えた。50’Cで30分間インキュベート
後、過剰の過ヨウ素酸塩を10%重亜硫酸ナトリウム50μgで分解した。第二
の管ではまず過ヨウ素酸塩50μg及び重亜硫酸塩50μg1次いでDLFを加
えた。糖類で見出されるような非芳香族ビシナルジオール類を含有しない化合物
が一致する2つの管の間において、差がみられなかった。
性が過ヨウ素酸の存在とは関係なく重亜硫酸に対して影響をうけることを示した
。重亜硫酸による実験は下記のとおりであった。一部のDLF溶液25μgをH
2O25μg及び10%重亜硫酸塩50μg又はH2075Hgと混合した。重
亜硫酸はそれ自体でアッセイに無視しうる程の影響を与えた:無電亜硫酸DLF
管は1時間後に1.62単位の活性値を示した。重亜硫酸塩と30分間インキュ
ベートした場合0.72単位まで活性を低下させ、60分間のインキュベートで
は0.55単位まで活性を低下させた。重亜硫酸塩はアルデヒド及び/又は非立
体障害ケトンに対して選択性を有する。それらの存在を確認するために、実験を
水素化ホウ素ナトリウムで行なったが、この還元剤はアルデヒド及びケトンに対
して非常に選択的である。一部のDLF40μgをH2O200Hg及び水素化
ホウ素ナトリウム1mgに加えた。50℃で2時間後、反応を濃酢酸5μgで停
止させた。第二の管(コントa−ル)にH2O240Hg1水素化ホウ素ナトリ
ウム1mg及び濃酢酸5μgを加え、次いでDLF溶戒40μgを加えた。DL
F活性は水素化ホウ素との接触により0.9単位から0.5単位まで低下した。
カテコール:カテコールの存在を評価するために利用された方法はカテコールア
ミンの場合に適用される方法と同一である。この方法は、ピューラー及びジョン
ソン、“血漿ノルエピネフリン、エピネフリン及びドーパミンの同時−目的アイ
ソトープラジオエンザイムアッセイ”、ライフ・サイエンシス、第21巻、第6
25頁、1977年(Peuler and Johnson、Simulta
neous Si−ngle l5otope Radioenzymatic
As5ay of’ Plasma Norep−1nephr1ne、Ep
inephrine and Dopamlne” 、 Life 5cien
c−es、幻、:625(1977))の方法の改良法であるラジオエンザイム
アッセイである。メチル標識3H−S−アデノシルメチオニン(3H−3AM)
を用いて、血漿50μg及び尿50μg中のカテコールアミン類を3−03−メ
チル化するが、得られる生成物は3H−ノルメタネフリン、3H−メタネフリン
及び3H−3−メトキシチラミンである。これらは薄層クロマトグラフィー及び
過ヨウ素酸反応により分離される。
カテコール−〇−メチルトランスフェラーゼCOMTは、反応を触媒するために
使用され、キュエロ(Cuello)ヒリー(Hlley)及びアイバーセン(
Iversen)の方法に従いラット肝から単離される。ベンジルヒドロキシル
アミン塩酸塩は、COMT製剤中に存在するドーパデカルボキシラーゼ活性に基
因する血漿ドーパからのドーパミンの生成を阻害させるために使用される。EG
TAは、血漿カルシウムの阻害作用を抑制するために、直接血漿試料に加えられ
る。
ス及びウィリアムス、“ジャーナル・オブ・クリニカル・エンドクリノロジー・
アンド・メタボリズム、第59巻、第1070−1074頁、1984年[Gr
aves andWilliams、Journal of Cl1nIcal
Endocrinology and Me−tabolism、 59:L
070(074(1984)]の論文に記載されている。
ジゴキシンラジオイムノアッセイ:方法は、グレーブス及びウィリアムス;同上
の論文に記載された方法と同行なわれた:ヒト赤血球をナイスクチン処理に付し
、飽和量のNa (75mM Na+75mM K)を含有させた。次いで、ウ
アバイン非存在下及び各挿置のウアバイン存在下(10’ 〜10−4M)にお
いてNa 140mM及びK 2mM含有媒体からのRb流入量を測定した。R
b流入量の滴定曲線をウアバイン濃度の関数としてめた。HPLC又は他の精製
手段により分離された血漿又は組織の抽出物及び画分の阻害活性を試験するため
に、Na補充赤血球を流入媒体(アイソトープ非存在)中で1時間予めインキュ
ベートし、次いで86Rbを加え、3つの同一試料を流入量測定のために30分
後に採取する。このアッセイでは、10−9〜10−6Mのウアバイン濃度に正
確に対応した阻害レベルを検出することができ、このアッセイの条件下において
はRb流入量はNaボンブが飽和していることから細胞内Naとは無関係である
。
本開示は本発明に関連するすべての必要な情報を掲載しているが、本明細書で引
用された多数の文献が発明の背景及び技術の説明を理解する上で参考になるであ
ろう。
したがって、引用された文献のすべてが参考のために本発明の開示の中に組込ま
れる。しかも、上記発明は、理解の明確化を図る目的で実例及び具体例によりや
や詳細に説明されてきたが、添付された請求の範囲によってのみ限定される本発
明の範囲内においである種の変更及び改良が行なわれてもよいことは明らかであ
ろう。
暴AIIlfimllaMal^”””””N0PCT/US86102314
国際調査報告
In1on+M、wlAoo+:ea11a* N。PCT/US 86102
3141°+*+m+1anal A°9°°csl゛a* N。PCT/IJ
S 86102314
Claims (16)
- 1.ナトリウム尿排泄亢進活性を有する実質上精製されたジギタリス様因子であ って、 (i)約150〜250ドルトンの分子量を有する;(ii)高極性である; (iii)非タンパク質である; (iv)塩化ベンゾイルと接触した場合に活性を低下させる; (V)重亜硫酸塩及び水素化ホウ素ナトリウムと反応ずる; (vi)カテコール−O−メチルトランスフェラーゼの基質又は偽基質として作 用する;及び(vii)赤血球中へのRb流入を阻害する;ことを特徴とする因 子。
- 2.請求の範囲第1項記載の因子の有効量及び薬学上許容される担体を含んでな る心機能不全患者治療用医薬組成物。
- 3.ジギタリス様因子を該因子含有試料から除去するための方法であって、 上記因子を上記試料から除去し得るよう選択された条件下で、ジギタリス様因子 含有試料を少なくとも約6の誘電率を有する極性溶媒と接触せしめることを特徴 とする方法。
- 4.極性溶媒が、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、イソブタノ ール、酢酸及びイソプロパノールからなる溶媒群より選択される、請求の範囲第 3項記載の方法。
- 5.極性有機溶媒がメタノールである、請求の範囲第4項記載の方法。
- 6.試料が血清、血液、組織、尿及び羊水からなる群より選択される、請求の範 囲第1項記載の方法。
- 7.試料が溶媒と接触する前に沈降物を生成させるために凍結乾燥され、上記沈 降物が回収され、次いで上記溶媒と接触せしめられる、請求の範囲第3項記載の 方法。
- 8.試料が溶媒と接触する前に沈降物を生成させるために加熱処理され、上記生 成物が回収され、次いで上記溶媒と接触せしめられる、請求の範囲第3項記載の 方法。
- 9.因子が遠心分離、濾過又は沈降分離により試料から回収される、請求の範囲 第3項記載の方法。
- 10.溶媒との接触後、因子が回収される、請求の範囲第3項記載の方法。
- 11.ジギタリス様因子含有試料からジギタリス様因子を回収するための方法で あって、 (a)ジギタリス様因子含有試料を少なくとも約6の誘電率を有する極性溶媒と 接触させる;(b)上記因子を上記試料から除去する;及び(c)上記ジギタリ ス様因子を回収する;ことからなることを特徴とする方法。
- 12.ジギタリス様因子の回収が、該ジギタリス様因子含有残渣を生成させるよ うに溶媒を蒸発することによって行なわれる、請求の範囲第11項の方法。
- 13.更にジギタリス様因子を精製することを含んでなる、請求の範囲第12項 記載の方法。
- 14.(a)ジギタリス様因子含有試料から該因子を除去し得るよう選択された 条件下で、上記試料を少なくとも6の誘電率を有する極性溶媒と接触せしめるこ とにより、上記試料から上記因子を除去する; (b)上記因子を回収する;及び (c)上記因子を精製する; ことを含んでなる方法により得ることができるジギタリス様因子。
- 15.請求の範囲第1項記載の因子の治療有効量を患者に投与することによる低 血圧患者における低血圧治療方法。
- 16.請求の範囲第1項記載の因子の治療有効量を患者に投与することによる心 機能不全患者における心機能不全治療方法。
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