JPS634934Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、冷蔵庫、冷凍庫等の開閉装置に関
し、特に扉の両開らき機能をもつた開閉装置にお
いて、扉開放時の冷気の放逸を防止するようにし
たものである。

冷蔵庫の扉開放時に冷気を放逸しないようにし
た工夫は、これまでに種々提案されているが、両
開らき扉と連動して遮弊体が作動するものは、こ
の考案者の知る限り存在しない。

この考案者は先に扉などの両方向開閉装置に関
しては、先にこの考案者が特許出願し、特許を取
得しているところである（特公昭53−36711号公
報）。このたびの考案は、上記特許発明を基本と
し、これに冷気放逸防止機能を付加したものであ
る。

上記特許発明の開閉装置は、第１図から第３図
に示すように、本体１に固定された固定リンク
２、開閉体３に固定された開閉リンク４、及びこ
れらのリンク２，４に両端部を軸５，６、及び
７，８により枢支された連結リンク９，１０とか
ら成り、片方の軸５，７を同一軸線上においた状
態で他方側から開閉体３を開らくと、軸７，５を
中心として回動し、片開らき状態に開放される
（第３図）。また、反対に軸６，８を中心として回
動すると、逆方向に同じく片開らき状態に開放す
ることができる（第３図鎖線参照）。

上記の開閉装置は、片方の軸５，７又は６，８
が同一軸線上に一致した場合だけ他方から開放で
きる機構であるから、同様の装置を開閉体３の下
部にも設けることにより、いわゆる両開らき扉と
して実用化されるものである。

上記のごとき両開らき扉と連動して冷気の遮弊
体を設ける手段として、この考案は、扉の開放時
に必ず一方の連結リンクが本体側に接しているこ
とに着目し、いずれか一方の上下の連結リンク間
に本体の開放面を覆う遮弊体を取付けた構成とし
たものである。

以下、この考案の実施例を第４図から第６図に
基づいて説明する。

第４図、第５図に示すように冷蔵庫本体１１の
開放面上端の一方のコーナ部に固定部材１２を取
付け、また上記コーナ部と反対側の開閉体１３の
コーナ部にもう一つの固定部材１４を取付け、上
記両固定部材１２，１３に渡した第１連結リンク
１５をそれぞれ第１軸１６及び第２軸１７によ
り、回転自在に連結している。

また、本体１１の上記第１軸１６と反対側の側
辺に第１連結部材１８が取付けられる。この第１
連結部材１８は、本体１１に対する取付け板１９
と管部２０とから成り、取付け板１９を本体１１
の側縁に固着する。

同様に、開閉体１３においても、その第２軸１
７と反対側の側辺に第２連結部材２１が取付けら
れ、その取付け板２７を開閉体１３に固着してい
る。

前記の第１連結部材１８と第２連結部材２１の
各管部２０，２３の間に金属棒でなる第２連結リ
ンク２４を渡し、その両端部を屈曲して一端を第
３軸２５として第１連結部材１８の管部２０に、
また他端を第４軸２６として第２連結部材２１の
管部２３にそれぞれ回動自在に挿入している。こ
の第３軸２５と第４軸２６は、各管部２０，２１
内を下方に延長し、下部の第２連結リンク２４の
第３，第４軸２５，２６と一体に結合したもので
あつてもよい。

上記の第１軸１６と第４軸２６、及び第２軸１
７と第３軸２５は、いずれも、開閉体１３を閉め
た際は、同一軸線上に来るよう配置されている。

また、同様の構成は、本体１１及び開閉体１３
の下部においても設けられる。

ところで、上記の第２連結リンク２４には、そ
の上下のリンク２４，２４間に中枠２７が固定さ
れている。中枠２７には、本体１１側へ、本体１
１の開放口にぴつたり嵌るよう突出した凹所２８
を設け、その凹所２８に開閉体１３に設けた収納
棚２９が嵌るようになつている。上記の凹所２８
を形成する中枠２７の部分には、適宜なシート、
好ましくはゴム等の弾性シート等の遮弊体３０を
張る（第３図参照）。この遮弊体３０弾性シート
で形成した場合は、収納棚２９の収納物が本体内
方へ突き出す部分があつても、シートが膨らんで
開閉体１３の閉止を妨げない。

次に、上記装置の作用について説明する。い
ま、第１軸１６及び第４軸２６を同一軸線上に置
いた状態で開閉体１３を第２軸１７側から開放す
ると、第１連結リンク１５が第１軸１６を中心に
回転し、開閉体１３が開放される。

この場合、中枠２７は第２連結リンク２４に取
付けられているので、開閉体１３が開放されて
も、本体１１の開放口は遮弊体３０でカバーされ
るので、冷気の放逸が防止される。また開閉体１
３の収納棚２９に物品を出し入れすることができ
る。

また、上記と反対に、第２軸１７と第３軸２５
を同一軸線上に置いた状態で、開閉体１３を第１
軸１６側から開放すると、第２連結リンク２４が
第３軸２５を中心に回動し、開閉体１３が第３図
のように反対側に開放する。

この場合、中枠２７は開閉体１３と一体に移動
するから、本体１１が開放され、物品の出し入れ
を行なうことができる。収納棚２９は遮弊体３０
によりカバーされるので、物品の出し入れはでき
ない。

なお、前記実施例において、中枠２７は、第１
連結リンク１５に取付けてもよい。また、中枠２
７を第１又は第２連結リンク１５，２４のいずれ
かに任意に取付け取外しできるようにしてもよ
い。更に、中枠２７の凹所２８は必ずしも必要で
はなく、単に、上下の第１又は第２連結リンク１
５，２４のいずれかに遮弊体を張つたものであつ
てもよい。

この考案は、以上のごときものであつて、開閉
体の両開らき運動と冷気の放逸構造が連動するも
のであるから、使用上便利であると共に、冷却エ
ネルギーの損失を少なくする効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例の断面図、第３図は
従来例の平面図、第４図は実施例の一部切欠斜視
図、第５図は同上の要部の分解斜視図、第６図は
同上の他の態様の斜視図である。 １１……本体、１３……開閉体、１５……第１
連結リンク、１６……第１軸、１７……第２軸、
１８……第１連結部材、１９……取付け板、２０
……管部、２１……第２連結部材、２２……取付
け板、２３……管部、２４……第２連結リンク、
２５……第３軸、２６……第４軸、２７……中
枠、２８……凹所、２９……収納棚、３０……遮
弊体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 本体１１の開放面の上下端における両側端部
   と、この開放面に対向した開閉体１３の上下端
   における両側端部との間に、上下端ともそれぞ
   れ第１及び第２連結リンク１５，２４を上下に
   重ねて配置し、第１連結リンク１５の一端を第
   １軸１６により本体１１の一端部に、また第１
   連結リンク１５の他端を第２軸１７により開閉
   体１３の一端部にそれぞれ回動自在に取付け、
   第２連結リンク２４の一端を第３軸２４により
   本体１１の上記とは反対側の端部に、また第２
   連結リンク２４の他端を第４軸２６により開閉
   体１３の上記とは反対側の端部にそれぞれ回動
   自在に取付け、かつ開閉体１３の閉鎖時は上記
   第１軸１６と第４軸２６が、また第２軸１７と
   第３軸２５がそれぞれ上下方向の同一軸線上に
   あるよう配置した冷蔵庫の開閉装置において、
   上記第１又は第２連結リンク１５，２４のいず
   れか一方の上下のリンク間に本体１１の開放面
   を覆う遮弊体３０を取付けたことを特徴とする
   冷蔵庫の開閉装置。 (2) 上記遮弊体３０は、上下の連結リンク間に固
   定した中枠２７に張設し、その中枠２７に本体
   開放口に嵌る凹所２８を設け、開閉体１３に設
   けた収納棚２９がこの凹所２８に嵌るように構
   成したことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載の冷蔵庫の開閉装置。 (3) 上記の遮弊体３０をゴムシート等の柔軟性あ
   るシートにより形成したことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項又は第２項に記載の
   冷蔵庫の開閉装置。