JPS6349197Y2 - - Google Patents

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JPS6349197Y2
JPS6349197Y2 JP7231483U JP7231483U JPS6349197Y2 JP S6349197 Y2 JPS6349197 Y2 JP S6349197Y2 JP 7231483 U JP7231483 U JP 7231483U JP 7231483 U JP7231483 U JP 7231483U JP S6349197 Y2 JPS6349197 Y2 JP S6349197Y2
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【考案の詳細な説明】 本考案は、酒造用醪搾機において濾過板または
圧搾板のうちいずれか一方の表面に付着した酒粕
を剥離するごとくした、粕剥し装置に関するもの
である。
従来、酒造用醪搾機としては、それぞれ両面に
濾布を巻回せる濾過板と圧搾板を交互に重合して
左右方向に多数縦列状で加圧装置により圧接せし
め、圧搾板への空気圧注入により各濾布間に介在
させた醪の圧搾を行い、解圧後各濾過板および圧
搾板を一方側より順次開離してへらにより小区分
ごとに1枚宛酒粕の剥離を行うため、該剥離作業
には多大の手数を要していた。
前述濾過板等の開離以後の作業は総て手作業で
あり、酒粕も貴重な商品であるところから形をく
ずさず剥離する必要があるが、特殊技術を要する
のみならず、短時間内で作業を完了しなければな
らないため作業者の疲労が甚しかつた。加えて、
近年前述粕剥し作業の熟練者が減少しているた
め、早急なる粕剥し作業の自動化が要望されてい
る。
前述事情に鑑み本出願人等は、さきに特願昭57
−119220により開離装置、剥離装置、粕受装置お
よび搬出装置をもつて一連の自動化を行う如くし
た装置の発表を行つた。ところで前述出願におけ
る粕剥し装置の剥離装置は、薄板状のスクレーパ
先端部を圧搾板または濾過板の濾布面に当接させ
た状態でスクレーパを揺動させることなく前進さ
せて、濾布と粕間にスクレーパ先端を押し込むご
とくなつている。しかし、一般的に圧搾後に圧搾
板および濾過板に付着する粕はかなり硬く、しか
も粕の端縁はある程度の法面を形成して盛上つて
いるため、前述のようにスクレーパを単に前進さ
せるだけでは、スクレーパ先端部は粕の法面に乗
り上げ、粕に食い込ませることができない場合が
あり、少しでも法面に乗り上げると、その後粕に
食い込み前進しても濾布には薄く粕が残る。した
がつて、スクレーパ先端部を粕端縁へいかに確実
に食い込ませるかということが粕剥しの良否を決
定づけると言える。
本考案は醪搾機の上部に左右方向に移動可能に
走行架台を設け、該架台の少なくとも片側の突出
部には前後方向に移動可能に支持部材を吊下し、
該支持部材には開離された単体の圧搾板または濾
過板に対し進退可能な進退部材および該進退部材
に重段状に配置し各々左右および上下に揺動自在
に取付けた複数の先端部薄刃状スクレーパより成
る剥離装置を設け、該剥離装置は各スクレーパの
左右揺動により先端刃部を圧搾板または濾過板に
当接させた状態で該板上の濾布面に沿つて前進
し、該前進動作の少なくとも初期において前記ス
クレーパを上下揺動させることにより前記先端刃
部を前記濾布と粕との間に食い込ませるごとくし
たことを特徴とし、粕の剥し残しのない完全な粕
剥しを目的とした酒造用醪搾機における粕剥し装
置を提供せんとするものである。
以下、図の実施例に基づき詳述するが、便宜上
第1図における左・右を「左」・「右」、第2図に
おける左・右を「前」・「後」と呼称する。
1は醪搾機で、前・後部に配置した枠形フレー
ム1a,1b間の左端において固定圧板1c、ま
た右端においては先端部に設けた移動圧板1dが
左方に向つて移動し得る如くした液圧シリンダ1
eをそれぞれ一体化により加圧装置を形成し、前
記両圧板1c,1d間にそれぞれ濾布2,3をU
字状に巻回させた濾過板4と圧搾板5を交互に重
合状で多数縦列保持し、シリンダ1eの作動によ
り圧接し得る如くしてあり、前記濾過板4・圧搾
板5の開離時は移動圧板1dが右方に後退する如
くなつている。
前記濾布2,3は編み方・編目の大きさ・また
は材質等を変えたものであり、本実施例において
は濾布2を多重織とし濾布3は平織のものを用い
て濾布2側の粕が容易に剥離し得る如くしてあ
る。
尚、前記濾布2,3はU字部開口端(架装時の
上端となる)をクリツプ(図示せず)により固定
してあり、圧搾板5は心板5aの両側にゴム製ダ
イアフラム5bを挟持する如く2枚の枠材5cを
重合して一体的に接合してあり、醪搾機1に架装
した圧接状態では内部は液密状に保持される如く
なつている。
しかして、図示しない液入口より濾布2,3間
に醪を注入し、前記液入口を閉じて圧搾板5の空
気注入口(図示せず)よりの圧搾空気の注入によ
りダイヤフラム5bを膨張させて醪の圧搾を行う
と(第7図)、搾汁としての清酒が図示しない排
出口を経て適宜回収され、また濾過板4の表面に
は適宜高さの粕切桟が設けられていて(通常は5
段2列に区画)、酒粕を小区分ごとに分割する如
くなつている。
前記醪搾機1は圧搾して適宜時間経過し、清酒
排出が完了すると解圧され、図示しない別に設け
た開離装置により濾過板4と圧搾板5が共に右方
に開離され、濾過板4は右端まで移動されるも圧
搾板5のみ単体状で所定位置で停止される(第8
図の状態)。
6,6′は前記枠形フレーム1a,1bの上部
外側に脚部を固定立設したT字形のガイドレール
で、頂面にラツク6a,6′aを固定した状態で
前記フレーム1a,1bの全長に渉つて延びてい
る。
7は前記両ガイドレール6,6′に跨座し該ガ
イドレールに沿つて左右方向に移動自在とした走
行架台で、以下の構成より成つている。
即ち、枠状に形成した本体の左右側面にはそれ
ぞれ適宜ブラケツトにより短軸8と長軸9を回転
可能に軸支してあり、該短軸8には前記ラツク6
a,6′aと噛合するピニオン10,10′および
スプロケツト11を固定すると共に両端には前記
ガイドレール6,6と係合する車輪12をフリー
回転状で取付けてあり、さらに前記スプロケツト
11は本体上に固定した駆動原動機13のスプロ
ケツトと無端鎖14によつて連結してある。
また、前記長軸9にはガイドレール6,6′と
係合する車輪12をフリー回転状で取付け、中間
位置にはスプロケツト15、両端にスプロケツト
16,16′を固定し、スプロケツト15は本体
上に固定した原動機17のスプロケツトと無端鎖
18により連結してある。
19,19′は走行架台7の前・後突出部下方
中央に前後方向に軸支し互いに逆向きリードとし
たボールねじで、それぞれ外端に固定したスプロ
ケツト20,20′を無端鎖21,21′により正
転可能となつており、また22,22′は前記
前・後突出部下端左および右に固定したガイドレ
ールである。
23,23′は前記走行架台7の前・後突出部
下方に吊下して前後方向に移動し得る如くした支
持部材で、以下の構成より成つている。
即ち、上下方向長尺の枠状に形成した本体上部
の左・右端には前・後端に各2個宛の摺動ベアリ
ング24,24′を固定し、該ベアリングは前記
ガイドレール22,22′とそれぞれ嵌合して前
後移動自在に吊下してあり、支持部材上部中央に
固定したボールナツト25,25′を前記ボール
ねじ19,19′と嵌合させて前記原動機17に
より移動される如くしてある。
26,26′は前記支持部材23,23′に架設
した前後1対の剥離装置で、以下の構成より成
る。
即ち、27a,27b、27′a,27′bはそ
れぞれ支持部材23,23′の本体垂直方向中間
位置における左・右部材間に中央に向つて水平に
並設固定したシリンダで、それぞれロツド先端部
に垂直方向に延びる進退部材28a,28b、2
8′a,28′bを固定してあり、該各進退部材は
シリンダ上・下に平行状となる如く2本宛のガイ
ド棒29a,29b、29′a,29′bを突出さ
せて基部はブロツク30,30′とガイド部材3
1,31′、また先端部はガイド部材32,3
2′によりそれぞれ別々に摺動自在に保持させて
ある。
33a1〜33a8,33b1〜33b8,33′a1
33′a8,33′b1〜33′b8は、前記進退部材2
8a,28b、28′a,28′bに上方より下方
に向つて順次重段状に配置しそれぞれ適宜巾をも
ち先端縁を円孤状且つ薄刃状に形成したスクレー
パで、該各スクレーパの中間部は前端内側を前記
進退部材28a,28b、28′a,28′bに水
平回転自在に枢支せる揺動ブラケツト34a,3
4b、34′a,34′bの中間部に上下方向に摺
動自在に枢支してある。35は筒部を前記進退部
材28a,28b,28′a,28′bのそれぞれ
に水平揺動自在に枢支した複数の小シリンダで、
後方に延びるロツド先端を前記揺動ブラケツト3
4a,34b、34′a,34′bの前端外側に枢
結し、該ロツドの伸縮作動により各揺動ブラケツ
ト34a,34b、34′a,34′bを介し各ス
クレーパを開閉し得る如くしてある。
36a,36b、36′a,36′bはそれぞれ
前記各進退部材28a,28b、28′a,2
8′bの外側部に突設せる上下各1対のブラケツ
ト37a,37b、37′a,37′bに上下動自
在に支持した垂直ロツドで、該垂直ロツドには適
宜間隔で屈曲状の押動片38a,38b、38′
a,38′bを固定し該各押動片の先端屈曲部を
前記各スクレーパ33a1〜33a8,33b1〜33
b8、33′a1〜33′a8,33b1〜33′b8の前端
部に前後方向に細長く削設した切欠きSに水平方
向にのみ移動自在に遊嵌してある。
39は前記上側のブラケツト37a,37b、
37′a,37′bに固設した4個の作動シリンダ
で、下方に延びるロツド先端を前記各垂直ロツド
36a,36b、36′a,36′bの中間部に基
部を固定せる被動アーム40の先端に固定し、該
ロツドの伸縮作動による前記各垂直ロツドの上下
往復移動により前記各スクレーパを揺動ブラケツ
ト34a,34b、34′a,34′bに対する枢
点Qa,Qb、Q′a,Q′bを支点に上下揺動し得る如
くなつている。
次に作用につき説明する。醪圧搾後図示しない
開離装置により1組の濾過板4と圧搾板5を開離
し、濾過板4のみ右端まで移動させると粕Pは圧
搾板5側両面にのみ付着した状態となり、該単体
の圧搾板5は第8図に示す如き粕付着状態で枠形
フレーム1a,1b上空間部に保持される。
原動機13の駆動により走行架台7が、前記圧
搾板5に対応する位置に移動し、次いで各スクレ
ーパ33a1〜a8,33b1〜b8、,33′a1〜a8,3
3′b1〜b8は開状態のままで原動機17の駆動に
より支持部材23,23′を介し中央に向つて若
干移動する。したがつて各スクレーパ33a1
a8,33b1〜b8、33′a1〜a8,33′b1〜b8はそ
の先端刃部が圧搾板5の枠材5cに対面する位置
となる(第2,9図の状態)。次いで4個の作動
シリンダ短縮動作により垂直ロツド36a,36
b、36′a,36′bを若干距離上昇させること
によつて押動片38a,38b、38′a,3
8′bを介し各スクレーパを前記枢点Qa,Qb、
Q′a,Q′bを支点に先端刃部側が若干上向くよう
に揺動させ、一旦その状態に保持する(第10図
の状態)。
続いて各小シリンダ35の伸長作動により、各
スクレーパが閉じて先端刃部で前記枠材5cを挟
持する(第4,5,6図)。次にシリンダ27a,
27bの作動により進退部材28a,28bが共
に中央に向つて前進移動を開始し、若干距離移動
する間に前部側の前記2個の作動シリンダ39の
みがロツドを伸長させ垂直ロツド36a,36b
を元位置まで下降させる。これに若干遅れてシリ
ンダ27′a,27′bの作動により進退部材2
8′a,28′bも中央に向つて前進移動を開始
し、若干距離移動する間に後部側の2個の作動シ
リンダ39もロツドを伸長させ垂直ロツド36′
a,36′bを元位置まで下降させる(第11図
の状態)。
したがつて、前記前進移動の初期において各ス
クレーパ33a1〜a8,33b1〜b8、33′a1〜a8
33′b1〜b8は中央に前進し乍ら先端刃部の上向
き位置から水平位置まで揺動し、濾布3に付着せ
る粕Pをナイフカツト作用により削いで濾布3・
粕P間に鋭く食い込み、以後の前進移動で前記粕
Pは順次剥離していく。
前記スクレーパ33a1〜a8,33b1〜b8の先端
刃部が圧搾板5の中央線より若干入つた位置でシ
リンダ27a,27bの伸長が終り、引続き該シ
リンダが縮短作動を行うと共に該前部側の小シリ
ンダ35が縮短してスクレーパ33a1〜a8,33
b1〜b8を開とし乍ら後退復帰し、若干遅れてスク
レーパ33′a1〜a8,33′b1〜b8が同じく圧搾板
5の中心線を越した直後でシリンダ27′a,2
7′bの伸長を終了後直ちに縮短し、同時に該後
部側の小シリンダ35が縮短してスクレーパ3
3′a1〜a8,33′b1〜b8を開とし乍ら後退復帰す
る。
こうして圧搾板5の両面に付着した粕Pは粕切
桟により適宜分割された状態で剥離され、図示し
ない別に設けた粕受装置を介するかまたは直接下
方に設けられたコンベア(図示せず)上に落下
し、適宜搬出される。
前・後剥離装置26,26′は原動機17のさ
きと逆方向の駆動により枠形フレーム1a,1b
の内側線より外部位置まで後退する。
以上で1回の剥離作用を終了し、次に開離装置
による新たな圧搾板5の所定位置への開離移動に
始まる前述動作の反復が行われるものである。
以上詳述せるごとく本考案装置によるときは、
剥離装置に設ける各スクレーパは進退部材に対し
左右および上下に揺動自在に取付け、スクレーパ
の左右揺動により先端刃部を圧搾板または濾過板
に当接させた状態から進退部材が若干距離前進す
る間にスクレーパを上下に揺動させるため、各ス
クレーパは粕端縁が法面を形成し硬くなつていて
もナイフカツト作用により先端刃部を鋭く粕端縁
に食い込ませることができ、剥し残しのない完全
な粕剥しが行える。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれも本考案の一実施例を示すもの
で、第1図は平面図、第2図は第1図における
〜矢視拡大断面図、第3図は第2図における
−矢視断面図、第4,5図は第2図における
−,−矢視拡大断面図、第6図は第5図の
一部拡大図、第7図は圧搾状態における濾過板と
圧搾板の部分断面図、第8図は開離後の単体圧搾
板状態を示す部分断面図、第9,10,11図は
粕剥しの作用説明図である。 図中、1は醪搾機、2,3は濾布、4は濾過
板、5は圧搾板、26,26′は剥離装置、28
a,28b、28′a,28′bは進退部材、33
a1〜a8,33b1〜b8、33′a1〜a8,33′b1〜b8
はスクレーパ、34a,34b、34′a,3
4′bは揺動ブラケツト、36a,36b、3
6′a,36′bは垂直ロツドである。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) それぞれ両面に濾布を貼付せる濾過板と圧搾
    板を交互に重合して左右方向に多数縦列状で圧
    接可能とした加圧装置を有し、別に設けた開離
    装置により各濾過板および圧搾板を開離し得る
    如くして成る醪搾機において、該醪搾機上部に
    は左右方向に移動可能に走行架台を設け、該架
    台の少なくとも片側の突出部には前後方向に移
    動可能に支持部材を吊下し、該支持部材には開
    離された単体の圧搾板または濾過板に対し進退
    可能な進退部材および該進退部材に重段状に配
    置し各々左右および上下に揺動自在に取付けた
    複数の先端部薄刃状スクレーパより成る剥離装
    置を設け、該剥離装置は各スクレーパの左右揺
    動により先端刃部を圧搾板または濾過板に当接
    させた状態で該板上の濾布面に沿つて前進し、
    該前進動作の少なくとも初期において前記スク
    レーパを上下揺動させることにより前記先端刃
    部を前記濾布と粕との間に食い込ませるごとく
    したことを特徴とする、酒造用醪搾機における
    粕剥し装置。 (2) 前記剥離装置は、前記進退部材の先端に各々
    水平回転自在且つ重段状に複数の揺動ブラケツ
    トを枢支し、該各揺動ブラケツトに前記各スク
    レーパの中間部を水平軸線まわりに回転自在に
    枢支し、前記進退部材に筒部を支承した複数の
    シリンダの各ロツド先端を前記各揺動ブラケツ
    トに枢結し、前記進退部材の側部に上下動自在
    に垂直ロツドを支持し、該垂直ロツドに重段状
    に複数の押動片を突設するとともに該各押動片
    の先端部を各スクレーパの反先端刃部側端縁に
    削設せる水平方向の切欠きに遊嵌せしめ、前記
    進退部材側に固設した1個の作動シリンダの上
    下方向に延びるロツド先端を前記垂直ロツドに
    連結した、実用新案登録請求の範囲第1項記載
    の酒造用醪搾機における粕剥し装置。 (3) 前記スクレーパの先端刃部を円弧状に形成し
    た、実用新案登録請求の範囲第1項記載の酒造
    用醪搾機における粕剥し装置。 (4) 前記前進動作に先立ち各スクレーパは先端刃
    部側を若干上向きに保持し、前記進退部材が若
    干距離前進する間に前記スクレーパを水平状態
    まで振り下ろすごとくした、実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の酒造用醪搾機における粕剥
    し装置。
JP7231483U 1983-05-13 1983-05-13 酒造用醪搾機における粕剥し装置 Granted JPS59175398U (ja)

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