JPS6348589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はプリンタに使用する記録紙リールの
バツクテンシヨン、位置決め等に用いる記録紙の
収納構造に関するものである。

（従来の技術） 従来のプリンタの記録紙収納構造を第４図に示
す。図のａは断面図、ｂは側面図である。図にお
いて１１は第５図に示すように金属製円筒の芯金
１１ａに端部が固定され、その上に円筒状に巻き
付けられた記録紙である。１２は金属製シヤフト
で、第６図に示すように軸部１２ａの両端に支軸
部１２ｂ，１２ｃ、その軸部１２ａの一端にねじ
部１２ｄ、他方に記録紙芯金１１ａに当接するス
トツパ１２ｅ及び動作時に記録紙１１をガイドす
るガイド板１２ｆを有している。そして支軸部１
２ｂ，１２ｃには一方向が開放された軸受１４，
１５が接して設けられ、プリンタ本体に固定され
ている。１３は押え金具で中央にねじ穴を有しシ
ヤフト１２に記録紙１１を挿入後、ねじ部１２ｄ
にねじ込み記録紙１１を矢印ニ方向に押し付け、
シヤフト１２に固定させる働きを有する。１６は
板ばねであり一方はプリンタ本体に固定され他端
は常に記録紙１１を矢印ホ方向に押し付けてお
り、動作時の記録紙１１のバツクテンシヨンの働
きを持つている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記構成の記録紙収納構造で
は、芯金１１ａの長さ、押え金具１３及びガイド
板１２ｆの厚さ等の寸法公差を吸収するため軸受
１５と押え金具１３の間のあそび１７ａ及び軸受
１４とガイド板１２ｆの間のあそび１７ｂが必ず
必要となり、そのためプリンタ動作時、記録紙１
１が左右に移動し、記録精度が悪くなる欠点があ
つた。又記録紙１１を交換する際、シヤフト１２
よりの押え金具１３の取付けが煩雑であり、かつ
押え金具１３を紛失するという問題点があつた。

したがつて、この考案は前記従来技術が持つて
いた問題点である記録紙１１の左右の移動と記録
紙交換の際の煩雑さの問題点を除去し、記録精度
及び操作性の優れたプリンタを提供するものであ
る。

（問題点を解決するための手段） この考案は前記問題点を解決するため、プリン
タの記録紙において、シヤフトに内蔵したスプリ
ングにより一方向に押し付けられたピンを設け、
このピンで芯金即ち記録紙全体をプリンタケース
側壁の軸受に押し付ける構造とし、シヤフトに記
録紙を挿入するだけで記録紙のセツトが可能で、
かつ記録紙を一定の位置に保持できるようにした
ものである。又記録紙をプリンタケース側壁の軸
受に押し付けることでバツクテンシヨンをも兼用
させるようにしたものである。

（作用） 以上のように、この考案はシヤフト内に内蔵し
て一方向に押し付けられたピンを設け、このピン
でシヤフトに挿入された記録紙をプリンタケース
側壁の軸受に押し付けるようにしたので、記録紙
をシヤフトに挿入するだけで記録紙は一定の位置
に保持され、その上、印字紙は前記ピンにより軸
受に押し付けられているのでバツクテンシヨンを
も兼用する。したがつて前記問題点を除去できる
ものである。

（実施例） 第１図は、この考案の実施例を示す一部断面図
であつて、１は記録紙であり、第２図ａ，ｂに示
すように記録紙１の端部が芯金１ａに固定され、
巻き付けられている。芯金１ａは一方の端部に後
記するピン２ｇの直径より大きい幅のスリツト１
ｂを有し、他方の端部１ｃは記録紙１より僅かに
突出して組み立てられている。２はシヤフトで、
第３図に示すように記録紙１を保持する中央の軸
部２ａと、その一端には軸受４に嵌合する溝２ｂ
を有する支軸部が一体に設けられており、他端に
は筒状穴２ｃが設けられ、その筒状穴２ｃに嵌
合・固定されるフランジ２ｄを有する支軸部２ｅ
とにより構成されている。さらに、この筒状穴２
ｃ内には円柱２ｆが緩挿され円柱２ｆには直角方
向にピン２ｇが突出して打込まれている。但し、
突出する長さは軸部２ａに記録紙１を挿入した場
合芯金１ａの肉厚以下である。この突出したピン
２ｇに対し軸方向に摺動できるよう筒状穴２ｃの
壁に小判穴２ｈが設けられる。なおこの小判穴２
ｈは切込み溝でもよい。一方、この筒状穴２ｃ内
にはスプリング２ｉが挿入され、前記円柱２ｆ、
即ちピン２ｇを溝２ｂを有する支軸部側に押出す
ピン押圧機構を構成するようになされている。ま
た、３，４は一方向が開封された軸受であり、プ
リンタ本体に固定されている。

以上述べた各部品による記録紙収納及び作業状
態を次に説明する。

まず、芯金１ａのスリツト１ｂにピン２ｇの両
端を嵌合するようにしてシヤフト２を記録紙１を
巻き付けた芯金１ａに挿入する。次に、記録紙１
をフランジ２ｄに押し付けた状態でプリンタケー
ス側壁に固定された軸受３に支軸部２ｅを、軸受
４に溝２ｂを挿入して記録紙１の位置決めをす
る。それから、記録紙１のフランジ２ｄへの押し
付け力を解除し、記録紙１のプリンタへの収納は
完了する。

この時、記録紙１は軸受３と軸受４の距離及び
軸部２ａの長さのバラツキに関係なく芯金１ａは
常にピン２ｇにより常に軸受４側に押し付けら
れ、軸受４からの記録紙１の距離は一定であり、
軸受４を基準にしたデータの記録が精度よく記録
紙１に記録される。又スプリング２ｉによりピン
２ｇを通じ芯金１ａと溝２ｂの側壁は軸受４を挾
み付けているため記録紙１の繰り出し時、芯金１
ａとシヤフト２は摩擦を持ちながらピン２ｇによ
り同時に回転するので記録紙１の繰り出しのバツ
クテンシヨンの働きを持つている。

（考案の効果） 以上詳細に説明したように、この考案によれば
記録紙の収納が容易で、その上記録精度がよく、
更に記録紙の補給時、シヤフトを分解する必要が
ないので小物部品の紛失という恐れもない等の効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案収納構造の一実施例を示す一部
断面図、第２図は記録紙を示しａは断面図、ｂは
側面図、第３図はシヤフトの一部切欠平面図、第
４図は従来の収納構造を示しａは断面図、ｂは側
面図、第５図はその記録紙の斜視図、第６図は同
じくシヤフトの斜視図である。 １，１１……記録紙、２，１２……シヤフト、
３，４，１４，１５……軸受、１６……板ばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (a) 円筒状の芯金に記録紙を巻き付けロール状に
   なつた記録紙の芯金にシヤフトが挿入・嵌合さ
   れ、記録時にロール状記録紙が繰り出されるプ
   リンタの記録紙収納構造において、 (b) 軸部の一端には記録器本体の開放されている
   軸受に嵌合する溝を設けた支軸部が一体に設け
   られ、他端には軸部に設けられた筒状穴に嵌合
   固定されたフランジを有する支軸部とより成る
   シヤフトと、 (c) 前記筒状に挿入された円柱に対し直角方向に
   突出して打込まれたピンと、このピンをガイド
   として軸方向に摺動可能にした小判穴が筒状穴
   の壁に設けられ、かつ筒状穴内に挿入されたス
   プリングによつて前記ピンを前記溝を有する支
   軸側に押出すピン押出機構と (d) 前記ピンと嵌合するスリツトを端部に有し他
   端は記録紙より僅かに突出する記録紙芯金とか
   らなり (e) ロール状になつた記録紙芯金をシヤフトに挿
   入し芯金のスリツトをピンに嵌合せしめたシヤ
   フトを軸受に取付けた時、ピン押出機構により
   芯金をシヤフトの支軸となる溝側へ押し付ける
   ようにしたプリンタにおける記録紙の収納構
   造。