JPS6347192A

JPS6347192A - 熱転写インクフイルム

Info

Publication number: JPS6347192A
Application number: JP61190748A
Authority: JP
Inventors: Takeo Sugiyama; 武夫杉山
Original assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Current assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date: 1986-08-13
Filing date: 1986-08-13
Publication date: 1988-02-27
Anticipated expiration: 2012-04-02
Also published as: JP2597356B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（Ａ）産業上の利用分野本発明は、表面平滑度の低い受像紙に対しても良好な印
字品質を与える熱転写インクフィルムに関する。

（Ｂ）従来の技術近年、サーマルプリンター、サーマルファクシミリ等を
用いて普通紙に転写画像を形成させる熱転写記録は盛ん
に開発されてきている。

この熱転写記録は装置が簡単なため保守が容易で、かつ
価格及び維持費が低いこと、また低エネルギーで鮮明で
堅牢な記録が出来ること等から最近注目されている。

この熱転写記録に用いる熱転写インクフィルムは、支持
体上に熱溶融性インク層を塗工しており、該熱溶融性イ
ンク層としては、例えばカーボンブラックや染料等の着
色剤とワックス等の熱溶融性物質を含有することが知ら
れている。また支持体としては、表面平滑性及び寸法安
定性、耐熱性等に優れているポリエチレンテレフタレー
トのようなフィルム等が用いられる。

しかしながら従来の熱転写インクフィルムは、印字品質
が受像紙の表面平滑度により大きく影響され、平滑度の
高い受像紙には良好な印字が行なねれるが、平滑度の低
い受像紙を用いた場合には著しく印字品質が低下すると
いう欠点が有り印字装置及びインクフィルムの各方面よ
り、この改良に取組んでいるのが現状である。

（Ｃ）発明が解決しようとする問題点上記で述べたように平滑度の低い受像紙を用いた場合、
印字時（熱溶融したインクが受像紙面上の凹部の中にま
で浸透できず表面の凸部あるいは、その近傍にのみ付着
するため、印字された像のエツジ部がシャープでなかっ
たり、像の一部が欠けたりして、印字品質を低下させる
ことになる。また、印字品質の向上のためには、融点の
低い熱溶融性重合体を使用することも考えられるが、こ
の場合には、熱溶融性インク層が、比較的低温において
も粘着性を帯び、保存性の低下ならびに受像紙の非印字
部での汚損等の不都合を生ずる。又熱溶融性インク層の
膜厚を通常の３〜５ＩＩＩｎを７〜１０Ｉ！ＩＩＸと厚
くし、印加エネルギーを大きくすることによって、比較
的効果はみられるが、熱ヘツドの寿命及び印字速度等の
問題が生じてしまい実用的ではない。

以上の通り、本発明は表面平滑度の低い受像紙に対して
も良好な印字品質を与えることのできる熱転写インクフ
ィルムを提供することを目的とする。

（Ｄ）問題点を解決するための手段本発明者は、これらの欠点を解決するため鋭意研究を行
なった結果、表面平滑度の低い受像紙に対しても良好な
印字品質を与える熱転写インクフィルムを提供すること
ができた。

すなわち、支持体上に熱溶融性インク層を有する熱転写
インクフィルムにおいて、該熱溶融性インク層の上にサ
ーマルタック組成物を塗工又は、該熱溶融性インク層中
（サーマルタック組成物を含有せしめることによって提
供できた。

以下、本発明について更に詳述する。

発明のサーマルタック組成物に使用される各種化学素材
の種類や量比についての弗型的な実例は、例えば高分子
刊行会発行になる「接着便覧」第１２版（昭和５５年刊
）に記載されており、基本的には、ポリ酢酸ビニル、ポ
リメタクリル酸ブチル、塩化ビニル−塩化ビニリデンコ
ポリマー、合成ゴム、酢酸ビニル−アリル酸２−エチル
へキシルコポリマー、酢酸ビニル−エチレンコポリマー
、ビニルピロリドン−スチレンコポリマー、スチレン−
ブタジェンコポリマー、ビニルピロリドン−アクリル酸
エチルコポリマー、などの重合体（ポリマー）とフタル
酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジ
ヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸
ジメチル、安息香酸スクロース、二安息香酸エチレング
リコール、三安息香酸トリメチロールエタン、三安息香
酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリトリット、へ酢酸
スクロース、クエン酸トリシクロヘキシル、Ｎ−シクロ
へキシル−ｏ−トルエンスルホンアミド、デヒドロアビ
エチルアミン炭酸塩、ステアリン酸メトキシエチル−尿
素錯体、などの固体可塑剤とから成り、好ましくは更に
インデン樹脂、エチルセルロース、石油樹脂（炭化水素
樹脂）、テルペン樹脂、ロジン誘導体（重合ロジン、水
添ロジン、ロジンのペンタエリトリットエステル、樹脂
酸ダイマー、など）、などの粘着附与剤を含有させてい
る。

上記の化学素材で、重合体は接着の根源を為すものであ
り、固体可塑剤は常温では重合体に塑性を与えない。従
って該組成物は常温では非粘着性であるが、加熱により
先ずこれが溶融して液状となり重合体を溶解して、粘着
性を発現させる。粘着付与剤は加熱により活性化された
際に粘着性を増すための成分である。これらは一旦溶融
した後は、ゆっくりと結晶化するので、熱活性化後の粘
着持続時間を長くとることができ、実用的有用性が高ま
る。

これらのサーマルタック組成物すなわち重合体、固体可
塑剤及び粘着付与剤の融点は各々４０〜１２０’Ｃ好ま
しくは５０〜９０℃のものが用いられ、融点が５０℃よ
り低い場合には保存時にブロッキングの問題が生じ、融
点が９０℃より高い場合には、転写効率の問題が生じて
しまう。

本発明のサーマルタック組成物の配合比率は重合体１０
０重量部に対して固体可塑剤２０〜１０００重量部、好
ましくは５０〜５００重量部及び粘着付与剤５〜８００
重量部、好ましくは１０〜３００重量部を水性分散体状
に調合し、熱溶融性インク層上に水性塗工することによ
って得られる。

あるいは、用いる材料によっては溶剤塗工又はホットメ
ルトコーティングを用いてもよい。又、熱溶融性インク
層中に、好適な方法を用いて含有せしめてもよい。上記
サーマルタック組成物の配合において、固体可塑剤が２
０重量部未満では加熱による粘着性の発現がおこりにく
く、１０００重量部を越えると加熱後の粘着力が低下し
、また熱活性化後の粘着持続時間が短くなる。又、粘着
付与剤が５重量部未満では加熱後の粘・接着力が低く、
８００重吊都合越えるとロール状に巻き取った場合のブ
ロッキング現象が激しくなるため実用的ではない。

本発明において、熱溶融性インク層の上にサーマルタッ
ク組成物を塗工する場合、膜厚は熱溶融性インク層は２
０ｐｔｔｒ以下、より好ましくは１〜１Ｏｔｘｎ、サー
マルタック層は１０＊以下、より好ましくは１〜５ＩＩ
ｎである。又、熱溶融性インク層中にサーマルタック組
成物を含有せしめる場合、膜厚は２０譚以下、より好ま
しくは１〜１０Ｉｌｎである。

本発明に用いるサーマルタック組成物すなわち重合体、
固体可塑剤及び粘着付与剤については、従来公知のもの
が使用でき、更に必要に応じて、溶融時の粘度を低下さ
せ、常温での粘着性をおさえる目的でワックス等の熱溶
融性物質を配合することができる。

この様な熱溶融性物質には次のものが挙げられる。即ち
、ワックス状物質としてライスワックス、本ろう、キャ
ンデリラワックス、カルナウバワックス等の植物系ワッ
クス、ラノリン、密ろう、セラックワックス等の動物系
ワックス、モンタンワックスの様な鉱物系ワックス、パ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸
化パラフィンワックス、塩素化パラフィンワックス、リ
シノール酸アマイド、ラウリン酸アマイド、■ルカ酸ア
マイド、パルミチン酸アマイド、オレイン酸アマイド、
１２−ヒドロキシステアリン酸、ジステアリルケトン、
エチレンビスステアリン酸アマイド、等の合成ワックス
、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、
ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アル
ミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛
、二塩基性ステアリン酸バリウム等の金属石けん、パル
ミチン酸、ステアリン酸、等の高級脂肪酸、パルミチル
アルコール、ステアリルアルコール、セリルアルコール
等の高級アルコール、ポリエチレングライコール、ポリ
プロピレングライコール等の合成ポリアルコール類等で
あり、単独でも又は２種以上混合混融して使用してもよ
い。又、例示した熱溶融性物質の融点は４０〜１２０’
Ｃで、特に好ましい物は、融点５０℃〜９０℃のワック
ス状物質であり融点が５０°Ｃより低い場合には、保存
時に、べたつき、ブロッキング等の欠点を生じ、融点が
９０℃より高い場合には、熱ヘツドに−〇　　− て溶融され難いために本発明での転写効率が悪くなる。

　本発明で、表面平滑度の低い受像紙に対しても良好な
印字品質を与える理由は詳しくは解明されていないが、
次のように考えられる。

すなわち、上記のサーマルタック組成物の特性を熱転写
インクフィルムに応用すれば、熱ヘツドの加熱によって
転写されたインク層が可撓性を、帯び、凹部の両端に点
接着し、あたかも橋をかけるがごとく転写される。仮に
、転写されたインク層が可撓性を帯びずに、むしろ脆弱
なものであるなら、本発明の目的は達することができな
いと考えられる。

本発明の熱溶融性インク層としては従来から公知のイン
ク層がそのまま使用され、特に制限されるものではない
。

本発明の熱溶融性インク層に含有させる着色剤は、染料
および顔料の中から適宜選択すればよく、染料としては
例えば塩基性染料、油溶性染料、酸性染料、直接染料、
分散染料等の中から選べばよい。一方、顔料としてはフ
タロシアニン系顔料の如き有機顔料のほか、カーボンブ
ラック、鉄黒等無機顔料を用いることができる。

本発明の熱溶融性インク層に用いられる熱溶融性物質は
、前記サーマルタック層に用いられる熱溶融性物質と同
じものでも、異なったものであってもよい。

重合体としては、例えばブチラール樹脂、エチレンエチ
ルアクリレート、スチレン・ブタジェン共重合体、酢酸
ビニル樹脂、酢酸ビニル系共重合体、アクリル樹脂、メ
チルメタアクリル樹脂、スチレン・アクリロニトリル樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂
、石油樹脂など挙げることができる。

本発明の熱溶融性インク層及びサーマルタック組成物に
は前記主成分の他に添加剤、例えば、界面活性剤、分散
剤、ブロッキング防止剤、動植物油、鉱物油等を適宜に
使用しても良い。但し、本発明においては、前記主成分
以外の添加量は総重量部の４０％を超えない限りにおい
て前記主成分と併用することができる。

支持体としては、コンデンサ紙、タイプライタ−用紙、
トレーシングペーパー等の薄紙、合成紙、セロハン紙、
更にはポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポ
リエチレンエチレンフィルム、ホリカーボネートフィル
ム、ポリスチレンフィルム、テフロンフィルム等の合成
樹脂フィルムをそのまま又は熱ヘツドに粘着しない様に
耐熱処理加工をして使用される。耐熱処理加工は、これ
らの紙又はフィルムに塗布された転写層と反対側のサー
マルヘッドが接触する面に、シリコーン樹脂、エポキシ
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポ
リイミド樹脂、ニトロセルロースなどを設けることによ
って行なわれうる。

塗工機は、エアーナイフコーター、ロールコータ−、ブ
レードコーター、バーコーター等の公知のコーターで塗
工されるし、又、フレキソ法、グラビア法等での公知の
印刷機も使用され得る。

（Ｅ）作用本発明の熱転写インクフィルムは、公知の熱転写記録シ
ステムによって普通紙等の受像紙に印字可能であり、か
つ平滑度の低い受像紙にも良好な印字を行うことが可能
となる。すなわち、支持体上に熱溶融性インク層を有す
る熱転写インクフィルムにおいて、該熱溶融性インク層
の上にサーマルタック組成物を塗工又は、該熱溶融性イ
ンク層中にサーマルタック組成物を含有せしめることで
、受像紙の四部に橋をかけるがごとく転写され、これに
よって熱溶融性インク層が記録紙に文字のかけ及び黒ベ
タ印字の際の白ヌケの少ない良好な印字品質を与えるも
のと考えられる。

（［）実施例及び比較例以下に実施例及び比較例によって、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明の実施態様がこれらに限定される
ことはない。なお、以下に用いる部とは重量部を示す。

実施例１厚さ６譚のポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィ
ルム上に、以下の組成の熱溶融性インクを膜厚３蝉にな
るようにホットメルトコーターを用いて熱転写インクフ
ィルムを作成した。

カーボンブラック　　　　　　　　　１００部１５０’
Ｆパラフインワツクス　　　５５０部１号カルナバワッ
クス　　　　　　　２５０部エチレン−酢酸ビニル共重
合体　　　１００部次に上記熱転写インクフィルムの上
に下記サーマルタック組成物のエマルジョンをエアーナ
イフコーターを用いて水性塗工し、マルタツク層を有する熱転写インクフィルム（本発明）
を作成した。

評価方法は、沖電気工業■製熟転写ファクシミリ０１１
０１を用いて、作成した熱転写インクフィルムとベック
平滑度が３．３０，１００，３００秒の受像紙に画像電
子学会のＮｏ、２チヤートを用い、文字や細線の解像力
及び黒へり印字の転写性を肉眼で評価した。結果を表−
１と表−２に示す。

実施例２実施例１において、前記熱溶融性インクと前記サーマル
タック組成物の固形物を混融し、ホットメルト塗工を用
いて、膜厚３ＩＲの熱転写インクフィルムを作成した。

結果を表−１に示す。

実施例３実施例１において、前記熱溶融性インクと前記サーマル
タック組成物の固型物を混融し、ホットメルト塗工を用
いて、膜厚６／Ｊ／Ｉｔの熱転写インクフィルムを作成
した。結果を表−１に示す。

比較例１実施例１においてサーマルタック組成物を塗工せず、膜
厚３ＩＩｎの熱溶融性インク層のみを有する熱転写イン
クフィルムを作成した。結果を表−１に示す。

比較例２実施例１において、サーマルタック組成物を塗工せず、
膜厚６岬の熱溶融性インク層のみを有する熱転写インク
フィルムを作成した。結果を表−１に示す。

一二次に配合比率について具体的に実施例と比較例を示
す。

実施例４〜７及び比較例３〜６実施例４〜７の及び比較例３〜６は実施例１において、
サーマルタック組成物の配合を表−２のように変える以
外は、同様に熱転写インクフィルムを作成し、文字や細
線の解像力及び黒ベタ印字の転写性更にブロッキングの
有無を肉眼で評価した。結果を表−２に示す。

（以下余白）表−１表−２表−１，２より明らかな通り、支持体上に熱溶融性イン
ク層を有する熱転写インクフィルムにおいて、該熱溶融
性インク層の上にサーマルタック組成物を塗工又は該熱
溶融性インク層中にサーマルタック組成物を含有せしめ
、かつ該サーマルタック組成物が重合体、固体可塑剤及
び粘着付与剤を主成分とし、これらの配合比率を重合体
１００重量部に対して、固体可塑剤が２０〜１０００重
量部、粘着付与剤が５〜８００重量部と規定することで
、表面平滑度の低い受像紙にも良好な印字品質を与える
ことができた。

（Ｇ）発明の効果本発明の熱転写インクフィルムは、従莱の熱転写インク
フィルムにサーマルタック組成物を塗工又は含有せしめ
ることで、表面平滑度の低い受像紙に対しても良好な印
字品質を与えることができ、これによって工業的意義は
極めて高いものとなった。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）支持体上に熱溶融性インク層を有する熱転写イン
クフィルムにおいて、該熱溶融性インク層の上にサーマ
ルタック組成物を塗工又は、該熱溶融性インク層中にサ
ーマルタック組成物を含有せしめることを特徴とする熱
転写インクフィルム。
（２）該サーマルタック組成物が重合体、固体可塑剤及
び粘着付与剤を主成分とし、これらの配合比率が重合体
１００重合部に対して、固体可塑剤が２０〜１０００重
量部、粘着付与剤が５〜８００重量部であることを特徴
とする特許請求の範囲第１項記載の熱転写インクフィル
ム。