JPS6346928B2 - - Google Patents
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- JPS6346928B2 JPS6346928B2 JP986480A JP986480A JPS6346928B2 JP S6346928 B2 JPS6346928 B2 JP S6346928B2 JP 986480 A JP986480 A JP 986480A JP 986480 A JP986480 A JP 986480A JP S6346928 B2 JPS6346928 B2 JP S6346928B2
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Landscapes
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は耐水トリー性の改良された電力ケーブ
ル絶縁用組成物に関する。 従来よりポリエチレンあるいは架橋ポリエチレ
ン等のプラスチツク絶縁電力ケーブルにおいて
は、製造時や使用時に混入する微量の水分が、電
界との相互作用で絶縁体中に水トリーと呼ばれる
劣化を形成し、水分の供給があれば進展して絶縁
性能を大巾に低下することが知られている。 このような水トリーの発生する原因としては、
ポリエチレン絶縁体中の異物又はボイドの存在、
及び、絶縁体と内部半導電層又は外部半導電層と
の界面の欠陥等が考えられており、これらを少な
くするよう、製造上の各種対策がとられてきた
が、これらを少なくすることは困難であり、現状
では、SF6等の電気的負性ガスやシリコーン油等
の電気絶縁油を絶縁体に含浸させて、ボイドを埋
めるという方法が検討され、すでに公知となつて
いるが、このような方法が採用されてもなお、水
トリーの防止に関しては不充分であつた。 又、ケーブル上に金属シースを設けたり、酸化
カルシウム等の乾燥剤を含んだ層を設けたりし
て、水トリー発生の原因となる水分そのものの、
絶縁体中への混入を防ぐ方法も考えられている
が、コスト高になる上に、今だ満足すべき結果が
得られていないのが現状である。 本発明者らは、上記問題点に鑑み、絶縁体中に
ボイドや異物が存在していても水トリー劣化現象
が防止でき、しかも従来とほとんど変らない製造
方法およびコストで製造できる電力ケーブルにつ
いて鋭意研究をすすめたところ、電力ケーブル絶
縁体を、エポキシ樹脂を含むポリオレフイン組成
物で形成すれば非常に有効であることを見いだし
た。この場合エポキシ樹脂は硬化されると水トリ
ー防止に効果がなくなることも見い出した。 本発明はこのような知見に基づいてなされたも
ので、ポリオレフイン100重量部に、硬化剤を含
まないエポキシ樹脂を0.5〜30重量部添加した、
耐水トリー性に優れた電力ケーブル絶縁用組成物
を提供するものである。 本発明に使用するポリオレフインは、低密度ポ
リエチレン（例えば日本ユニカー社製
NUC9025）、高密度ポリエチレン（例えば昭和油
化製シヨーレツクス5003）、エチレン―酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン―プロピレン共重合体等が
あるが、特に、超高圧絶縁用としては低密度ポリ
エチレンが適している。 本発明に使用するエポキシ樹脂としては、従来
から多く用いられているビスフエノールＡ型エポ
キシ以外に、脂環式エポキシ、ヘテロサイクリツ
クエポキシ、ジグリシジルエステルエポキシ等が
あげられる。 ビスフエノールＡ型エポキシの常温で液体のも
のは、分子量が数百〜数千のものが適切である。
これらの市販品としてはチバガイギー社製GY―
250、GY―252、GY―255、GY―257、GY―
260、CT―200、CT―201、CT―202等がある。 脂環式エポキシ、ヘテロサイクリツクエポキ
シ、ジグリシジルエステルエポキシの場合は25℃
での粘度が300〜10000センチポイズのものが適切
である。これらの市販品としてはチバガイギー社
製CY―179、CY―182、CY―184、CY―185、
CY―192、CY―350等がある。 これらのエポキシ樹脂の添加量は、ポリオレフ
イン100重量部に対して0.5〜30重量部好ましくは
１〜10重量部が適切で、これより少ないと効果が
なく、これより多いと加工しにくくなり、機械特
性も低下する。エポキシ樹脂は通常硬化剤で硬化
されて使用されるが、本発明においては、エポキ
シ樹脂は硬化されると耐水トリー性に効果がない
ばかりか、むしろ、反応せず残つた硬化剤が課電
時に水トリー発生、進展に寄与するので硬化せず
用いる事が必要である。 本発明の組成物にはジクミルパーオキサイド等
の有機過酸化物を添加して架橋性の組成物とする
ことができる。又必要に応じて酸化防止剤、電圧
安定剤等を添加することもできる。本発明の組成
物は通常の方法により混練され、導体上に直接あ
るいは遮蔽層を介して被覆され、電力ケーブルの
絶縁層が形成される。 次に実施例について説明する。 実施例 第１表に示す各成分を混練した後、１mm厚のシ
ートを作成した。架橋剤を含むものは170℃で15
分間のプレス成形を行なつた。 このシートの表面に150メツシユのサンドペー
パーで傷をつけ、該シートに2KV、3KHzの交流
電圧を2Nの食塩水の存在下で７日間印加した後、
25mm2中の水トリーの個数を顕微鏡にて観察した。
その後シートをスライスし、表面からのトリー発
生状況（水トリーの伸び）を観察した。発生数の
少ないものは伸びも少さく、多いものは伸びも大
きかつた。25mm2中の水トリーの数が１ケ以下を
◎、数ケを〇、十数ケを△、数十ケを×で表わし
第１表に示す。
ル絶縁用組成物に関する。 従来よりポリエチレンあるいは架橋ポリエチレ
ン等のプラスチツク絶縁電力ケーブルにおいて
は、製造時や使用時に混入する微量の水分が、電
界との相互作用で絶縁体中に水トリーと呼ばれる
劣化を形成し、水分の供給があれば進展して絶縁
性能を大巾に低下することが知られている。 このような水トリーの発生する原因としては、
ポリエチレン絶縁体中の異物又はボイドの存在、
及び、絶縁体と内部半導電層又は外部半導電層と
の界面の欠陥等が考えられており、これらを少な
くするよう、製造上の各種対策がとられてきた
が、これらを少なくすることは困難であり、現状
では、SF6等の電気的負性ガスやシリコーン油等
の電気絶縁油を絶縁体に含浸させて、ボイドを埋
めるという方法が検討され、すでに公知となつて
いるが、このような方法が採用されてもなお、水
トリーの防止に関しては不充分であつた。 又、ケーブル上に金属シースを設けたり、酸化
カルシウム等の乾燥剤を含んだ層を設けたりし
て、水トリー発生の原因となる水分そのものの、
絶縁体中への混入を防ぐ方法も考えられている
が、コスト高になる上に、今だ満足すべき結果が
得られていないのが現状である。 本発明者らは、上記問題点に鑑み、絶縁体中に
ボイドや異物が存在していても水トリー劣化現象
が防止でき、しかも従来とほとんど変らない製造
方法およびコストで製造できる電力ケーブルにつ
いて鋭意研究をすすめたところ、電力ケーブル絶
縁体を、エポキシ樹脂を含むポリオレフイン組成
物で形成すれば非常に有効であることを見いだし
た。この場合エポキシ樹脂は硬化されると水トリ
ー防止に効果がなくなることも見い出した。 本発明はこのような知見に基づいてなされたも
ので、ポリオレフイン100重量部に、硬化剤を含
まないエポキシ樹脂を0.5〜30重量部添加した、
耐水トリー性に優れた電力ケーブル絶縁用組成物
を提供するものである。 本発明に使用するポリオレフインは、低密度ポ
リエチレン（例えば日本ユニカー社製
NUC9025）、高密度ポリエチレン（例えば昭和油
化製シヨーレツクス5003）、エチレン―酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン―プロピレン共重合体等が
あるが、特に、超高圧絶縁用としては低密度ポリ
エチレンが適している。 本発明に使用するエポキシ樹脂としては、従来
から多く用いられているビスフエノールＡ型エポ
キシ以外に、脂環式エポキシ、ヘテロサイクリツ
クエポキシ、ジグリシジルエステルエポキシ等が
あげられる。 ビスフエノールＡ型エポキシの常温で液体のも
のは、分子量が数百〜数千のものが適切である。
これらの市販品としてはチバガイギー社製GY―
250、GY―252、GY―255、GY―257、GY―
260、CT―200、CT―201、CT―202等がある。 脂環式エポキシ、ヘテロサイクリツクエポキ
シ、ジグリシジルエステルエポキシの場合は25℃
での粘度が300〜10000センチポイズのものが適切
である。これらの市販品としてはチバガイギー社
製CY―179、CY―182、CY―184、CY―185、
CY―192、CY―350等がある。 これらのエポキシ樹脂の添加量は、ポリオレフ
イン100重量部に対して0.5〜30重量部好ましくは
１〜10重量部が適切で、これより少ないと効果が
なく、これより多いと加工しにくくなり、機械特
性も低下する。エポキシ樹脂は通常硬化剤で硬化
されて使用されるが、本発明においては、エポキ
シ樹脂は硬化されると耐水トリー性に効果がない
ばかりか、むしろ、反応せず残つた硬化剤が課電
時に水トリー発生、進展に寄与するので硬化せず
用いる事が必要である。 本発明の組成物にはジクミルパーオキサイド等
の有機過酸化物を添加して架橋性の組成物とする
ことができる。又必要に応じて酸化防止剤、電圧
安定剤等を添加することもできる。本発明の組成
物は通常の方法により混練され、導体上に直接あ
るいは遮蔽層を介して被覆され、電力ケーブルの
絶縁層が形成される。 次に実施例について説明する。 実施例 第１表に示す各成分を混練した後、１mm厚のシ
ートを作成した。架橋剤を含むものは170℃で15
分間のプレス成形を行なつた。 このシートの表面に150メツシユのサンドペー
パーで傷をつけ、該シートに2KV、3KHzの交流
電圧を2Nの食塩水の存在下で７日間印加した後、
25mm2中の水トリーの個数を顕微鏡にて観察した。
その後シートをスライスし、表面からのトリー発
生状況（水トリーの伸び）を観察した。発生数の
少ないものは伸びも少さく、多いものは伸びも大
きかつた。25mm2中の水トリーの数が１ケ以下を
◎、数ケを〇、十数ケを△、数十ケを×で表わし
第１表に示す。
【表】
【表】
以下の結果から明らかなように、本発明の組成
物によれば水トリーの発生が著しく改善され、電
力ケーブル絶縁用組成物として極めて有効である
ことがわかつた。
物によれば水トリーの発生が著しく改善され、電
力ケーブル絶縁用組成物として極めて有効である
ことがわかつた。
Claims (1)
- １ ポリオレフイン100重量部に、硬化剤を含ま
ないエポキシ樹脂を0.5〜30重量部添加したこと
を特徴とする電力ケーブル絶縁用組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP986480A JPS56107405A (en) | 1980-01-30 | 1980-01-30 | Power cable insulating composition |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP986480A JPS56107405A (en) | 1980-01-30 | 1980-01-30 | Power cable insulating composition |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56107405A JPS56107405A (en) | 1981-08-26 |
| JPS6346928B2 true JPS6346928B2 (ja) | 1988-09-19 |
Family
ID=11732000
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP986480A Granted JPS56107405A (en) | 1980-01-30 | 1980-01-30 | Power cable insulating composition |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS56107405A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0750319A1 (en) * | 1995-06-21 | 1996-12-27 | PIRELLI CAVI S.p.A. | Polymeric composition for coating electric cables having an improved resistance to water treeing and electric cable comprising said composition |
-
1980
- 1980-01-30 JP JP986480A patent/JPS56107405A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0750319A1 (en) * | 1995-06-21 | 1996-12-27 | PIRELLI CAVI S.p.A. | Polymeric composition for coating electric cables having an improved resistance to water treeing and electric cable comprising said composition |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56107405A (en) | 1981-08-26 |
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