JPS634658B2 - - Google Patents

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JPS634658B2
JPS634658B2 JP56070649A JP7064981A JPS634658B2 JP S634658 B2 JPS634658 B2 JP S634658B2 JP 56070649 A JP56070649 A JP 56070649A JP 7064981 A JP7064981 A JP 7064981A JP S634658 B2 JPS634658 B2 JP S634658B2
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JP
Japan
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creatinine
membrane
oxygen electrode
enzyme
dissolved oxygen
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JP56070649A
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JPS57186162A (en
Inventor
Shuichi Suzuki
Masao Karube
Izumi Kubo
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Fuji Electric Corporate Research and Development Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd, Fuji Electric Corporate Research and Development Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP56070649A priority Critical patent/JPS57186162A/ja
Publication of JPS57186162A publication Critical patent/JPS57186162A/ja
Publication of JPS634658B2 publication Critical patent/JPS634658B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/001Enzyme electrodes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、酵素および微生物を利用してクレ
アチニンを電気化学的に定量する装置および方法
に関するものである。さらに詳細には、この発明
は酵素クレアチニンデイミナーゼと硝化菌とを固
定化した複合膜を備える、体液中のクレアチニン
を定量するための溶存酸素電極および定量方法に
関するものである。 体液中のクレアチニン濃度は医学的臨床検査に
おいて腎機能の指標とされており、さらに近年腎
疾患の治療用として人工透析が用いられるように
なつたため、透析の必要性の有無、透析治療の終
了期などを知る目的で精確かつ迅速なクレアチニ
ンの定量法が強く要望されている。 従来、クレアチニンの定量には、下記のヤツフ
エ反応()に基づく分析法が用いられてきた。 この従来方法は、水酸化ナトリウムとピクリン
酸とを用いて上記式()の反応式によりクレア
チニンを呈色させ、比色法で定量するものであ
る。この方法は安価にクレアチニンを分析できる
利点を有するが、その反面 (1) 非特異的呈色反応であるため共存物質の影響
を受け易い、 (2) 除蛋白を行なう必要があるため操作が煩雑で
ある、 (3) PH、温度、測定時間により測定値がばらつ
く、 などの欠点がある。これらの欠点を排除するた
め、最近クレアチニンを酵素的に測定する方法が
幾つか提案されているが、これらはいずれも酵素
を溶液状で使用するため、高価な酵素を測定の都
度使い捨てることになつて不経済であり、かつま
たその都度溶液を調製するという手間がかかる。
酵素使用に伴うこの欠点を解消するため、酵素を
固定化して連続使用する方法も試みられたが、こ
の測定にはアンモニア電極を用いるため共存物質
の影響を受け易く、実用化されるに到つていな
い。 本発明者等は、上記クレアチニン定量法に伴う
諸欠点を考慮し、簡便かつ安価でありしかも正確
かつ連続使用可能なクレアチニンの定量方法を開
発すべく鋭意研究を重ねた結果、従来汎用されて
いる溶存酸素電極に、クレアチニンを分解してア
ンモニアを生成する酵素クレアチニンデイミナー
ゼと、アンモニアのみを選択的に酸化する微生
物、すなわち硝化菌とを固定させた固定化微生物
−酵素複合膜を前記溶存酸素電極の隔膜近傍に装
着すれば、この溶存酸素電極をクレアチニン含有
の被検液と接触させ、その結果生ずる電極電流の
減少量を測定することによりクレアチニンが精度
高く定量されうることを突き止めた。 さらに、上記のように構成した溶存酸素電極を
用いて体液中のクレアチニンを定量するに際し、
体液試料を緩衝剤と抗生物質とからなる緩衝液で
希釈してPH8.5〜9.5の範囲の被検液を調製し、こ
れを前記溶存酸素電極と接触させて定量を行なえ
ば、酵素活性が安定化されかつ雑菌汚染などによ
る硝化菌のアンモニア選択性の低下が防止される
結果、微生物−酵素複合膜が長期間安定に保た
れ、測定精度が向上することをも突き止めた。 したがつて、本発明の一般的な目的は簡便、安
価かつ精度の高い連続使用可能な、体液中のクレ
アチニンの定量手段を提供するにある。 そこで、本発明の主たる目的は、支持体と、支
持体内部に充填された電解液と、アノードと、カ
ソードと、酸素電極用隔膜と、この隔膜を覆う半
透膜とからなる慣用の溶存酸素電極において、前
記酸素電極用隔膜と前記半透膜との間にアンモニ
アを資化して酸素を消費する活性消化菌菌体と、
クレアチニンをアンモニアおよびN−メチルヒダ
ントインに分解する酵素クレアチニンデイミナー
ゼとを固定した固定化微生物−酵素複合膜を封入
してなるクレアチニン定量用溶存酸素電極を提供
するにある。 上記のクレアチニン定量用溶存酸素電極におい
て、固定化微生物−酵素複合膜は、活性硝化菌菌
体を吸着固定しかつ酸素電極隔膜に密着配置した
多孔質薄膜と、クレアチニンデイミナーゼが固定
化されかつ前記多孔質薄膜の外側に密着し、半透
膜側に隣接配置された親水性半透膜とから構成す
ることができる。 さらに、本発明の他の目的は、上記のように構
成したクレアチニン定量用溶存酸素電極を、クレ
アチニンを含有する被検液と接触させ、前記電極
の出力電流の減少値を測定するクレアチニン定量
方法を提供することであり、ここで前記測定値は
被検液中に含有されたクレアチニン含有量に比例
する。 このクレアチニン定量方法において、クレアチ
ニン含有の試料を緩衝液、特に硼酸ソーダ溶液と
抗生物質、特にクロロマイセチンとからなる緩衝
液で所定濃度範囲に希釈して、PH8.5〜9.5の範囲
の被検液を調製すれば、酵素活性が安定化される
と共に硝化菌のアンモニア選択性の低下が防止さ
れる結果、固定化微生物−酵素複合膜の活性が安
定化されかつ長期持続化されるので好適である。 本発明のクレアチニン定量用溶存酸素電極およ
びこの電極を使用するクレアチニン定量方法は次
の原理に基づいている。 (1) クレアチニンデイミナーゼによるクレアチニ
ンからN−メチルヒダントインおよびアンモニ
アへの分解。
【表】 ン+アンモニア
ここで使用する酵素クレアチニンデイミナー
ゼ(E.C.3.5.4.21、2.3U/mg)*は、クレアチニ
ンに特異的に作用する酵素であるから、被検液
中の他の有機物からアンモニアが生成されるこ
とはない。 *酵素クレアチニンデイミナーゼ(E.
C.3.5.4.21)はクレアチニン分解酵素として
酵素分野で周知されているものであり、容易
に入手することができる。 (2) 硝化菌よるアンモニアから亜硝酸、硝酸への
酸化。 アンモニアを亜硝酸に酸化するのは、硝化菌
のうちニトロソモナス(Nitrosomonas)属で
あり、亜硝酸を硝酸まで酸化するのはニトロバ
クター(Nitrobacter)属である。
【表】 この酸化過程の進行により生ずる溶存酸素濃
度の減少を溶存酸素電極の出力電流の減少値と
して測定し、被検液中のクレアチニン濃度を計
測する。ここで出力電流の減少値は被検液中の
クレアチニン濃度に比例するのでクレアチニン
を定量することができる。 本発明に使用する基本的な溶存酸素電極はポー
ラロ型またはガルバーニ型のいずれでもよく、一
般に市販されている慣用のものでよい。 慣用の溶存酸素電極における酸素電極隔膜と半
透膜との間に介装される固定化微生物−酵素複合
膜が本発明の肝要部分であり、この複合膜は微生
物(硝化菌)固定膜と酵素(クレアチニンデイミ
ナーゼ)固定膜とから構成される。 ここで微生物固定膜に固定される硝化菌は活性
汚泥中の硝化層から採取培養したものであり、上
記ニトロソモナス属およびニトロバクター属の両
者を包含する。硝化菌はアンモニアの酸化過程か
らエネルギーを得、炭酸および炭酸塩を炭素源と
する独立栄養細菌である。したがつて、培養には
アンモニウム塩と十分な空気(CO2、O2)と栄養
塩と水とを存在させるだけでよく、有機物は全く
必要としない。菌の培養温度は20℃であり、好気
性菌であるため常時通気を要する。硝化菌は有機
酸を自ら合成しているので代射物質中に有機酸が
含まれており、したがつてもしこの有機酸を資化
する菌が混在すると、アンモニアに対する硝化菌
の選択性が低下する結果となる。この雑菌汚染を
防止するため、培養に際しては倍地をPH8.0に保
つか或いは培地中に抗生物質を添加する必要があ
る。このように培養した充分に活性のある硝化菌
を次いで多孔性の薄膜に吸着固定する。ここで使
用される薄膜としては、硝化菌を通過せず、アン
モニアと酸素とを自由に通過させかつ吸着固定に
耐える強度を有するものであれば如何なる薄膜で
もよく、たとえばミリポアフイルターなどの多孔
質膜或いはたとえばテフロン(登録商標名)膜な
どのガス透過性膜を使用することができる。場合
によつては、後記する酵素固定した膜の一外面に
菌体を直接吸着させることもできる。薄膜に対す
る硝化菌の固定法は本発明において臨界的でな
く、活性が充分に保持される限り当分野で周知さ
れた任意の方法を用いることができる。 次に、複合膜の他方の成分である酵素膜は次の
ように構成される。すなわち、使用する酵素はク
レアチニンデイミナーゼ(E.C.3.5.4.21)であり、
この酵素はクレアチニン分解酵素として酵素分野
で周知されたものであり、容易に入手することが
できる。このクレアチニンデイミナーゼを固定化
する膜は、親水性かつクレアチニンを自由に透過
させる半透膜で、電極に用いた場合の感度および
安定性が良好であれば任意のものを使用すること
ができ、たとえばトリアミン膜をグルタルアルデ
ヒド処理し、これに酵素を共有結合させて固定化
した膜、或いはポリアクリロニトリル膜に酵素を
共有結合させて固定した膜などを例として挙げる
ことができる。 上記のように構成したクレアチニン定量用溶存
酸素電極を用いてクレアチニンを定量するには、
前記溶存酸素電極を所定濃度範囲(たとえばクレ
アチニン0.5〜5mg/dl)に希釈された被検液に
浸漬接触させると、被検液中のクレアチニンが酸
素電極における最外部の半透膜を通過して複合膜
中に拡散し、クレアチニンは酵素の作用でアンモ
ニアとN−メチルヒダントインとに分解され、ア
ンモニアは次いで硝化菌層に拡散して酸化され、
すなわち被検液中の溶存酸素が消費される。この
溶存酸素の減少量を電極の出力電流の減少値とし
て計測する。この計測値は、上記の過程から判る
ように、被検液中のクレアチニン含有量に比例す
るため定量が可能となる。また、上記のように試
料を所定濃度範囲に希釈するには、緩衝液により
PH8.5〜9.5の範囲に調整するのが好ましく、さら
にこの緩衝液中に硝化菌に対し害のない抗生物
質、たとえばクロロマイセチンを含有させて雑菌
の混在を防止するのが好ましく、これにより精度
の高いクレアチニン定量が長期間にわたり安定し
て確保される。 本発明のクレアチニン測定方法はバツチ式およ
び連続式のいずれでも行なうことができる。 以下、添付図面を参照して本発明の溶存酸素電
極およびクレアチニン定量方法について説明す
る。 第1図は、本発明によるクレアチニン定量用溶
存酸素電極をガルバーニ型の実施例につき示して
いる。 硝化菌は上記の方法で培養した充分に活性のあ
るものを使用しこれを多孔性の薄膜に吸着固定
し、他方酵素クレアチニンデイミナーゼを親水性
の半透膜に固定してこれを前記菌体固定膜の外側
に密着させ、固定化微生物−酵素複合膜を形成す
る。この固定化微生物−酵素複合膜の菌体膜側が
溶存酸素電極表面に密着するよう電極に装着し、
これを後記するように半透膜で被覆保護してその
上からO−リングで固定する。第1図において、
本発明による溶存酸素電極10は通常のものであ
つて支持体12と、そこに充填された電解液(40
%NaOH)14と、鉛アノード16と、白金カ
ソード18と、酸素電極用隔膜20と、最外部の
透析膜26とから構成され、前記隔膜20と透析
膜26との間に上記で形成した固定化微生物−酵
素複合膜22,24を介装する。この複合膜は、
溶存酸素電極側に隔膜20に密着させた硝化菌の
吸着固定化されている多孔質膜22と、最外部の
透析膜26に隣接位置する酵素クレアチニンデイ
ミナーゼの固定化されている親水性の半透膜24
とを重畳して構成される。この複合膜22,24
を装着した後、最外部の透析膜26で覆い、O−
リング28により溶存酸素電極に固定する。 上記のように構成した本発明のクレアチニン定
量用溶存酸素電極10を使用してたとえば体液中
のクレアチニン含量を定量するには、単に溶存酸
素電極10を適当に希釈されたクレアチニン含有
被検液に浸漬接触させればよい。かくして、被検
液中のクレアチニンは最外部の半透膜26を通過
して複合膜22,24中に拡散するが、この場合
クレアチニンは先ず酵素膜22に固定されたクレ
アチニンデイミナーゼの作用によりアンモニアと
N−メチルヒダントインとに分解され、ここで生
じたアンモニアが次いで菌体膜24に固定された
硝化菌により選択的に酸化され、その際被検液中
の溶存酸素が消費される。その結果、酸素電極の
隔膜20近傍における溶存酸素も減少して電極の
出力電流を減少させる。固定化酵素と固定化菌体
との活性がクレアチニンの拡散量に比べて充分大
であれば、上記の出力流電の減少値と被検液のク
レアチニン濃度との間に正比例の関係が成立する
ので、この出力電流の減少値を測定することによ
り被検液中のクレアチニン含量を容易に決定する
ことができる。このように、電極の出力電流の減
少値と被検液のクレアチニン濃度との間の比例関
係を得ることが肝要であり、そのためには酵素活
性が充分に高くかつ安定に固定化されることを必
要とし、さらに固定化硝化菌の活性も充分に高く
かつ長期間安定に保持されねばならない。このよ
うな酵素および菌体の安定した活性保持は、本発
明によれば被検液のPHを8.5〜9.5の範囲に維持す
ることにより便利に達成され、また硝化菌の活性
に悪影響のない抗生物質、たとえばクロロマイセ
チンの使用により便利に行なわれる。この目的
で、本発明によれば、クロロマイセチン約1mg/
を含有する0.01Mの硼酸ソーダ緩衝液(PH8.5)
の中に浸漬することができる。 次に、本発明の溶存酸素電極10を連続使用す
る方式につき、第2図によつて説明する。本発明
の電極はこの連続方式のみに限定されるものでな
く、バツチ方式でも使用しうることは勿論であ
る。 第2図において、酸素により飽和された緩衝液
30をペリスタポンプ32で測定用フローセル3
4内に一定流速で流しておき、記録計36のベー
スラインが安定かつ一定になつたことを確認した
後、サンプル注入口38に被検液(100〜200μ
)を注入する。なお、前記キヤリヤ液30に酸
素を飽和するには、たとえば空気注入口40を介
して空気を通気させて行なうことができ、サンプ
ル注入口38を介する被検液の注入はキヤリヤ液
により被検液が約20倍希釈されるように行なうこ
とができる。かくして、希釈被検液はフローセル
34を通過し、その間に測定が行なわれる。予め
既知濃度のクレアチニン溶液により、クレアチニ
ン濃度と電流減少値との比例関係を検量しておけ
ば、この検量値から未知被検液中のクレアチニン
濃度を簡単に決定することができる。 次に、定常状態法によりクレアチニンを定量す
る場合につき説明する。酸素で飽和されたキヤリ
ヤ液をフローセル34中に一定流速で流してお
き、記録計36のベースラインが一定になつたこ
とが確認された後、キヤリヤ液の一定量(50ml)
中に被検液を注入して同じ流速でフローセル中に
通過させると、15〜20分間で定常状態に達する。
この定常状態における電流値とベース電流値との
差はクレアチニン濃度に比例するので、上記連続
方式と同様に予め既知濃度のクレアチニン溶液に
つき検量線を作成しておけば、これにより被検液
中のクレアチニン濃度を容易に決定することがで
きる。 なお、連続法および定常状態法のいずれにおい
ても、特記しない限り、クロロマイセチン1mg/
を含有するPH8.5の0.01M硼酸ソーダ緩衝液を
キヤリヤ液として使用し、キヤリヤ液の流速は1
ml/min.、温度は30℃とし、連続法における被
検液の注入量は100μとする。 以下、実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれらのみに限定されるものでない。 実施例 1 下記第1表に示す組成の培地を使用して常法に
より硝化菌を培養した。ただし、培地は1Mの
Na2CO3によりPH8.0に保つた。さらに、必要に応
じクロロマイセチンなど抗生物質を少量添加する
こともできる。
【表】 なお、培養条件は次の通りである。 培養温度;20℃ 培養時間;1カ月以上 通気量;0.4/min. 振とう;なし 上記で培養された充分に活性のある硝化菌を次
のようにして膜に固定化した。 アセチルセルロース製ミリポアフイルター(孔
径0.45μm、東洋紙)を吸引ブフナーにセツト
し、蒸留水で洗浄する。次いで、硝化菌を懸濁し
た硝化菌培養液6mlを流過させてアセチルセルロ
ース膜に菌体を吸着させ、キヤリヤ液10mlにて洗
浄した後、この膜を白金電極面より若干大きい寸
法に切断する。 次に、この実施例で使用した酵素固定膜につい
て説明する。この酵素固定膜はトリアミン膜であ
つて、トリアセチルセルロース膜中において重合
させたトリアミン(1・8−ジアミノ−4−アミ
ノメチルオクタン)にグルタルアルデヒドを反応
させることにより得られ、たとえば次のようにし
て製造できる。トリアセチルセルロース250mgを
ジクロルメタン5ml中に溶解させる(この溶解に
は室温で約30分間を要する)。これに50%グルタ
ルアルデヒド200μを加えて撹拌し、さらにト
リアミン1mlを1度に加えて激しく撹拌する。こ
れをガラス板上に展延して風乾させる。グルタル
アルデヒドとトリアミンとの重合が進むにつれ
て、結合基であるシツフベース(−N=CH−)
の呈色により膜は赤変する。膜が充分に赤色とな
つて乾燥したら製膜は完了する。この膜に酵素を
固定化するためのスペーサを導入する目的で、膜
をガラス板から剥離して洗浄し、次いで10%グル
タルアルデヒド液中で1時間、10%トリアミン液
中で1時間、再び10%グルタルアルデヒド液中で
1時間にわたり浸漬処理する。このように処理し
た膜を酵素クレアチニンデイミナーゼ(1mg/
ml)を含有する酵素液に4℃にて15時間浸漬する
と、この酵素はグルタルアルデヒドを介して膜中
のアミノ基に下式のように結合、固定化される。 作成した固定化酵素膜を上記で作成された菌体
膜の外側に重畳させて複合膜を形成し、菌体膜を
酸素電極の隔膜に密着させると共に酵素膜を最外
部の透析膜(ヴイスキング・シームレス・セルロ
ース・チユビング23/32とすることができる)に
隣接させるよう、すなわち酵素膜が最外部の透析
膜で覆われるよう、複合膜を溶存酸素電極に装着
する。 このように作成した溶存酸素電極を使用して、
第2図に示した連続計測方式により以下の実験を
行なつた。キヤリヤ液を空気注入口40から供給
される空気により酸素飽和させてフローセル34
中に流過させた。ただし、キヤリヤ液と測定用フ
ローセルとは恒温槽(図示せず)で30℃に保つ
た。計測器36のベースラインが安定したら、ク
レアチニンを含有する被検液を注入口38から約
20μ/sec.の流速で注入し、電極の出力電流値
の変化を記録した。なお、ここでは極小出力電流
値とベース電流値との差を測定値とした。また、
フローセル34内を被検液が通過し、クレアチニ
ンの分解反応が開始してから(すなわち出力電流
値が減少し始めてから)2〜5分間で極小電流値
が得られ、この値がベースラインに復帰するには
15〜20分間を要した。このようにして、既知クレ
アチニン濃度5〜100mg/dlの範囲で作成した検
量線を第3図に示す。縦軸は電流測定値をμAで
示し、横軸はクレアチニン濃度をmg/dlで示す。
第3図から判るように、電流値とクレアチニン濃
度とは良好な直線関係を示した。なお、被検液は
キヤリヤ液により20倍に希釈されているので、フ
ローセル内におけるクレアチニン濃度(すなわ
ち、酸素電極と直接接触する被検液のクレアチニ
ン濃度)は0.25〜5mg/dlであり、この範囲にお
いて特に良好な感度を有することが示された。 次に、本溶存酸素電極の至適PHを知るため、ク
レアチニン50mg/dlの溶液を被検液とし、キヤリ
ヤ液のPHを変化させて電流値を測定した。その結
果を第4図に示す。PH10.0以上では菌の活性が2
日間程度で低下失活するため、PHは8.5〜9.5の範
囲が好適であり、キヤリヤ液のPHは8.5が至適と
考えられる。 さらに、この溶存酸素電極の同時再現性を検討
するため、クレアチニン50mg/dlの被検液につき
20分間隔で20回の測定を行なつたところ、相対誤
差6.7%であり、充分実用に供しうることが判明
した。 また、溶存酸素電極、特に固定化微生物−酵素
複合膜の耐久性を調べるため、クレアチニン50
mg/dlの溶液を使用して3週間以上にわたり連続
測定を行なつた。その結果を第5図に示す。第5
図から示唆されるように、固定化酵素膜の活性
は、膜作成後2〜3日間で若干低下するが、その
後は3週間にわたり安定に維持され、連続使用が
可能であることが判る。 実施例 2 第2図の装置を利用して定常状態法により測定
を行なつた。使用したクレアチニン定量用溶存酸
素電極10は実施例1におけると同様に作成し
た。 被検液は注入口38に注入せずにキヤリヤ液中
に直接注入する。キヤリヤ液により希釈されて定
濃度になつた被検液をフローセル34中に流過さ
せると、出力電流値は5〜20分後に一定となつ
た。この方法で作成した検量線を第6図に示す。
縦軸は電流測定値をμAで示し、横軸はキヤリヤ
液中に含有されるクレアチニン濃度をmg/dlで示
している。第6図から判るように、この定常状態
法においては、クレアチニン濃度0.5〜5mg/dl、
特に0.5〜2.5mg/dlの範囲で良好な直線関係が得
られた。 以上、本発明によれば、固定酵素膜の使用によ
り酵素の反復使用を可能にしたため、クレアチニ
ンの測定を安価かつ簡便に行なうことができ、固
定化硝化菌を利用してアンモニア濃度を測定する
ため従来より選択性に秀れかつ感度の良好な溶存
酸素電極が得られ、しかもフローシステムが採用
できるため簡単に連続測定を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるガルバーニ型のクレアチ
ニン定量用溶存酸素電極の正面断面図、第2図は
本発明による溶存酸素電極の連続使用方式を示す
説明図、第3図は第2図の連続方式を使用して得
られたクレアチニン濃度(5〜100mg/dl)と電
流値との関係を示す検量線図、第4図はPH値変化
と電流値との関係を示すグラフ、第5図は溶存酸
素電極の耐久性を示すグラフ、第6図は定常状態
法で決定した第3図と同様の検量線図でクレアチ
ニン濃度が0.5〜2.5mg/dlの範囲を示ものであ
る。 10……溶存酸素電極、12……支持体、14
……電解液、16……アノード、18……カソー
ド、20……隔膜、22……菌体膜、24……酵
素膜、26……覆い半透膜、28……Oリング、
30……緩衝液(キヤリヤ液)、32……ペリス
タポンプ、34……フローセル、36……記録
計、38……サンプル注入口、40……空気注入
口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体と、支持体内部に充填された電解液
    と、アノードと、カソードと、酸素電極用隔膜
    と、この隔膜を覆う半透膜とからなる溶存酸素電
    極において、前記酸素電極用隔膜と前記半透膜と
    の間にアンモニアを資化して酸素を消費する活性
    硝化菌菌体と、クレアチニンをアンモニアおよび
    N−メチルヒダントインに分解する酵素クレアチ
    ニンデイミナーゼとを固定した固定化微生物−酵
    素複合膜を封入してなるクレアチニン定量用溶存
    酸素電極。 2 特許請求の範囲第1項記載のクレアチニン定
    量用溶存酸素電極において、固定化微生物−酵素
    複合膜を、活性硝化菌菌体が吸着固定されかつ酸
    素電極用隔膜に密着配置された多孔質薄膜と、ク
    レアチニンデイミナーゼが固定化されかつ前記多
    孔質薄膜の外側に密着し、半透膜側に隣接配置さ
    れた親水性半透膜とから構成してなるクレアチニ
    ン定量用溶存酸素電極。 3 慣用の溶存酸素電極における酸素電極隔膜と
    半透膜との間にアンモニアを資化して酸素を消費
    する活性硝菌菌体と、クレアチニンをアンモニア
    およびN−メチルヒダントインに分解する酵素ク
    レアチニンデイミナーゼとを固定した固定化微生
    物−酵素複合膜を封入してなる溶存酸素電極をク
    レアチニンを含有する被検液と接触させ、前記電
    極の出力電流の減少値を測定し、この測定値は被
    検液中に含有されたクレアチニン含有量に比例す
    ることを特徴とするクレアチニン定量方法。 4 特許請求の範囲第3項記載のクレアチニン定
    量方法において、クレアチニン含有の試料を緩衝
    剤と抗生物質とからなる緩衝液で所定濃度範囲に
    希釈してPH8.5〜9.5の範囲の被検液を調製し、そ
    れにより固定化微生物−酵素複合膜の活性を安定
    化かつ長期持続化させることを特徴とするクレア
    チニン定量方法。 5 特許請求の範囲第4項記載のクレアチニン定
    量方法において緩衝剤が硼酸ソーダでありかつ抗
    生物質がクロロマイセチンであることを特徴とす
    るクレアチニン定量方法。
JP56070649A 1981-05-13 1981-05-13 Dissolved oxygen electrode for determination of creatinine and its using method Granted JPS57186162A (en)

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