JPS6345845Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、マニユア・スプレツダ、詳細には
破砕ビータを後部上方に付設するコンベヤと、水
平方向に回転可能かつコンベヤ後方に設置するデ
イスクとを有し広巾散布するマニユアスプレツダ
に関する。

有機堆肥の散布においては、堆肥散布機（マニ
ユア・スプレツダ）が使用されるが、有機堆肥と
しては牛堆肥、スラリ状の堆肥、豚堆肥、バーグ
堆肥等、多種類存在する。しかし、従来のマニユ
ア・スプレツダでは、特定の堆肥しか使用でき
ず、散布能率が低いという欠点を有した。即ち、
従来のマニユア・スプレツダとしては、横ビータ
式のものと、縦ビータ式のものとがあつたが、前
者は長わらが巻きつく欠点を有し、後者はバーグ
堆肥などの使用が困難という欠点を有した。更に
両者とも、散布が狭く散布巾は前者では約２ｍ、
後者でも６〜７ｍ程度であつた。そのため、圃場
内の走行距離が長くなり無用なタイヤ沈圧跡を作
る欠点を有した。又後者では、床コンベヤから移
送する堆肥を直接縦ビータで飛散するため、塊状
のままボタ落ちするものと羽根によつて直接放て
きされるものとに分離することに起因する散布む
らを有する欠点を有した。

そこで出願人は既に、特願昭57−101079号（特
開昭58−216608号）「マニユア・スプレツダ」を
提案した。しかし、この「マニユア・スプレツ
ダ」では大型のデイスクを使用することを前提と
していたため、デイスク及び伝動箱は大型かつ重
量化しがちであり、そのため全体としての重量バ
ランスを欠き後部が重くなり、車輪を支点として
前方の牽引桿が浮き上り状態となる欠点を有し、
トラクタで牽引する場合、牽引力が低下しやす
く、又不整地を通行する場合等デイスク部が急に
降下して地表に接地しやすい欠点を有した。

そこで、デイスクを小型にして軽量化すること
で、デイスク自体の重量の軽減及びデイスクを軽
量化することでデイスクを支持する各部品及び伝
達品を軽量化することが考えられた。しかし、デ
イスクを小型化すると、デイスク面が小さくなり
破砕ビータからデイスク面に供給される堆肥のボ
タ落ちを発生しやすいという欠点を有した。

この考案は、荷枠に設置する床コンベヤと、床
コンベヤ後部上方に設置する破砕ビータと、床コ
ンベヤ後部下方に設置するとともに水平方向に回
転可能な複数のデイスクと、デイスク面に形成す
る羽根と、破砕ビータ外方に設置する案内板と、
案内板内面に上部から下部にいくに従い、間隔が
せばまるように各デイスクに向けて傾斜する案内
側板をを形成したことを特徴とするマニユア・ス
プレツダを提供することで上記欠点を除去するこ
とを目的とする。

この考案の実施例の右側面図を表わす第１図、
同動力伝達状態の平面図を表わす第２図、同背面
図を表わす第３図、同右側面一部拡大断面を表わ
す第４図に従い説明する。１は荷枠で前壁２と側
枠３及び底板４からなり、底板４には床コンベヤ
５が掛装されてなる。６は牽引桿であり、トラク
タヒツチ（図示せず）と連結するとともに、荷枠
１の底部を形成するフレームの一部を兼用する。
７は破砕ビータであり、破枠刃８及び刃を有しな
い突片９を周囲に適宜植設してなる。

破砕ビータ７の径は、第４図に示すように大径
に形成し、下端は床コンベヤ５の上面に近接す
る。破砕ビータ７の回転軌跡後端は床コンベヤ５
の後端と略一致する。即ち、床コンベヤ５の駆動
軸である第２軸１１に対し破砕ビータ７の駆動軸
である第１軸１０は若干前方に配置してなる。破
砕ビータ７の駆動軸である第１軸１０は床コンベ
ヤ５の床コンベヤ駆動軸である第２軸１１と回転
方向を同一とし、側枠３の後部に掛け渡す後面視
状の支持枠１２に支承する。支持枠１２は後部
に案内板１３を有する。支持枠１２の前方にはエ
プロンを垂下してもよい。

案内板１３は破砕ビータ７の外方に適宜な距離
を有して散布部のデイスク１４の略中心部に向け
て垂下する。１５は案内側板であり、案内板１３
の内面に上部から下部にいくに従い案内板１３間
はせばまり各デイスク１４上面方向に傾斜して後
面視略漏斗状に形成する。案内側板１５は案内板
１３と別体の板状体を案内板１３に固着しても、
案内板１３自体をプレス加工等により折り曲げて
形成してもよい。この実施例では、デイスク１４
は２個有するため、両デイスク１４の中央の案内
側板１５は一体に形成してなる。

案内板１３は調節部材により角度調節自在とし
てもよく、そのように構成すると、散布成分によ
り変化する散布パターンの微妙な調整が可能とな
る。１６は入力軸であり、トラクタPTO軸（図
示せず）とユニバーサルジヨイントを介して連結
する。１７は分配箱、１８，１８′はカウンタ軸
であり、入力軸１６の駆動を分配箱１７中のベベ
ルギヤによりカウンタ軸１８，１８′に伝えるこ
とが可能である。カウンタ軸１８，１８′はプー
リ及びＶベルト等ベルトを介して、第１軸１０、
第２軸１１及び、デイスク１４を駆動するための
第３軸１９に連絡する。第３軸は一端に一組のベ
ベルギヤを内設するベベルボツクス２０を有し、
第３軸と直交する主軸２１にベベルボツクス２０
を介して連絡する。主軸２１はプーリ及びＶベル
ト等のベルトを介して２個のデイスク回転軸２
２，２２′を連絡する。デイスク回転軸２２，２
２′は各々外方に回転可能である。デイスク回転
軸２２，２２′は支持板２３により支持されると
ともに、上方には円盤状からなるデイスク１０を
各々有する。各デイスク１０上面には３枚からな
る板状の羽根２４を形成する。２５はデイスク１
４の前半部の外周に沿つて荷枠１側に形成する案
内カバーである。２６は補助ガイド板である。補
助ガイド板２６は、床コンベヤ５全幅より、デイ
スク１４の直径の方が短いため生ずる堆肥等のボ
タ落ちの隙間を埋めるため形成する。補助ガイド
板２６は両側枠３又は案内カバー上部に略案内カ
バー２５に沿つて連続してデイスク１４上面方向
に向かつて上方から下方に行くに従い間隔をせば
めて傾斜し、後面視略漏斗状に形成する。

そこで、床コンベヤ５によつて移送した堆肥は
床コンベヤ５に近接して設置する破砕ビータ７の
破砕刃８、突片９によつて堆肥は適宜に解きほぐ
され、又長藁等は切断されて上方に掻き上げる。
掻き上げた堆肥は、案内板１３に衝突して下方に
落下するが、案内板１３に形成する案内側板１５
により導かれるため堆肥はデイスク１４の上面に
落下し堆肥のボタ落ちをを避けることが可能とな
る。この実施例では、案内カバー２５上部に補助
ガイド板２６を形成しているため堆肥のボタ落ち
はより完全となる。デイスク１４上面の内側に落
下して解きほぐされ、かつ切断された堆肥の小片
は高速回転するデイスク１４の羽根２４によつて
外方に均一に散布される。従つて、この考案で
は、デイスクを小型化することが可能となり、そ
のためデイスクの駆動も、シヤフト駆動によらず
ベルト駆動とすることも可能となり、又デイスク
等の支持部品も軽量化することが可能となる。そ
のため、これら小型軽量化によりマニユアスプレ
ツダ後部（車輪後方）の重量を軽減することが可
能となり、マニユアスプレツダ全体としての重量
バランスに優れ、全体として軽量小型化するため
経費も低減する。同時に移送堆肥を強制的に解き
ほぐし、破砕してデイスクによつて高速に散布す
るので従来のように塊状の堆肥の散布は皆無で散
布むらはなく精度が良好で散布巾も広くでき堆肥
の種類を問わない散布が可能であり、高速に回転
するデイスク上面に堆肥の破砕片が全面に落下す
るので動力負荷力が一定で効率がよく、不規則な
衝撃反力も生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の右側面図、第２図
は動力伝達状態を示す平面図、第３図は同背面
図、第４図は同左側面一部拡大断面図である。 １……荷枠、２……前壁、３……側枠、４……
底板、５……床コンベヤ、６……牽引桿、７……
破砕ビータ、８……破砕刃、９……突片、１０…
…第１軸、１１……第２軸、１２……支持枠、１
３……案内板、１４……デイスク、１５……案内
側板、１６……入力軸、１７……分配箱、１８，
１８′……カウンタ軸、１９……第３軸、２０…
…ベベルボツクス、２１……主軸、２２，２２′
……デイスク回転軸、２３……支持板、２４……
羽根、２５……案内カバー、２６……補助ガイド
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 荷枠１に設置する床コンベヤ５と、床コンベヤ
   ５後部上方に設置する破砕ビータ７と、床コンベ
   ヤ５後部下方に設置するとともに、水平方向に回
   転可能な複数のデイスク１４と、デイスク面に形
   成する羽根２４と、破砕ビータ７外方に設置する
   案内板１３と、案内板１３内部に上部から下部に
   いくに従い間隔がせばまるように各デイスク１４
   に向けて傾斜する案内側板１５を形成したことを
   特徴とするマニユア・スプレツダ。