JPS6344076Y2

JPS6344076Y2 -

Info

Publication number: JPS6344076Y2
Application number: JP1982150621U
Authority: JP
Priority date: 1982-10-04
Filing date: 1982-10-04
Publication date: 1988-11-16
Also published as: JPS5955587U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は遊園車輛に係り、特に乗客用車体自体
が立体的に回動しつゝ軌条に沿つて走行する構成
の遊園車輛を提供することを目的とする。

従来より車輛が軌条に沿つて走行する構成の遊
園機械として、ジエツトコースタ等がある。従来
のジエツトコースタでは、車輛は乗客用車体が台
車に固定されている構造であり、乗客用車体は軌
条に沿つて進行するだけであり、乗客の移動軌跡
は軌条によつて一義的に定まつてしまい、数回乗
車すると飽きてしまつたり、また軌条によつては
十分にダイナミツクでスリリングな乗り心地が楽
しめなかつた。

そこで、本考案は、ダイナミツクでスリリング
な乗り心地を存分に楽しめるよう構成したもので
あり、以下図面と共にその各実施例について説明
する。

第１図及び第２図に示すように、本考案の一実
施例である遊園車輛１は二本の平行に敷設された
軌条２Ａ，２Ｂに沿つて走行するものであり、後
述するように走行中に車体自体が立体的に回転す
る構成としてある。なお、本実施例では、軌条２
Ａ，２Ｂはジエツトコースタ用の軌条であり立体
的に敷設してあり、遊園車輛１はジエツトコース
タ用の車輛として構成してある。

遊園車輛１は、二輛連結構造のものであり、乗
客用車体３_-1，３_-2と、各車体の前後に位置する
台車４_-1，４_-2，４_-3とより大略構成してある。

各台車４_-1，４_-2，４_-3は共にトラス構造であ
り、左側と右側とに車輪群が設けてある。車輛群
は各台車の左右側について全く同じ構造であり、
軌条２Ａ，２Ｂの上に載る一対の主輪５ａ，５ｂ
と、軌条２Ａ，２Ｂの下面側に当接する下側ガイ
ド輪６と、軌条２Ａ，２Ｂの外側の側面に当接す
る一対の側方ガイド輪７ａ，７ｂとよりなる。こ
れにより、台車４_-1，４_-2，４_-3は、軌条２Ａ，
２Ｂに対する水平幅方向及び上下方向の変位を制
限されて軌条２Ａ，２Ｂより外れることなくこれ
に沿つて走行する。また各台車４_-1，４_-2，４_-3
のトラスの頂部は、第３図に示すように回転軸８
がメタル軸受構造９内に支持されて設けてある。
更に先頭の台車４_-1には、車体回転用モータ１０
が搭載してある。

車体３_-1，３_-2は、回転し易いように円筒形状
としてあり、内部の座席１１には乗客固定用具の
一つである安全ベルト１２が備えてある。１３は
透明窓付のドアである。また車体３_-1，３_-2に
は、前後及び左右側に透明窓１４が設けてある。

先頭の車体３_-1は、前端面と後端面の中心を
夫々ユニバーサルジヨイント１５により、台車４
_-1側の回転軸８と台車４_-2側の回転軸８とに連結
されて、台車４_-1，４_-2間で軸線X₁に関して回転
可能に支持されている。後側の車体３_-2も同様
に、台車４_-2，４_-3の間でユニバーサルジヨイン
ト１５を介して軸線X₂に関して回転可能に支持
されている。これにより前後の車体３_-1，３_-2は
一体的に回転するように連結されている。なお、
軸線X₁，X₂は各車体３_-1，３_-2の長手方向軸線
であり、走行方向中心線と一致する。

また各車体３_-1，３_-2と台車４_-1，４_-2，４_-3
との連結手段としてユニバーサルジヨイント１５
を使用しているため、例えば第１図に示すよう
に、車体３_-1，３_-2が軌条２Ａ，２Ｂの曲がりに
応じて屈曲し、軸線X₁，X₂が一直線状に整列し
ていず屈曲している場合にも、車体３_-1，３_-2は
スムーズに一体的に回転可能である。

次に上記構成の遊園車輛１の走行時での車体３
_-1，３_-2の運動について、第４図を併せ参照して
説明する。

遊園車輛１は、既設のジエツトコースタ用軌条
２Ａ，２Ｂに沿つて高低差を利用して走行する。
この走行中に、モータ１０が駆動されて、この回
転がベルト１６、プーリ１７（又はチエーン、ス
プロケツト）を介して伝達されて、全部の車体、
即ち３_-1，３_-2が一度に、第４図中矢印Ａ方向に
回転（自転）する。これにより、車体３_-1，３_-2
は軌条２Ａ，２Ｂに沿つて勢いよく進行しつゝ進
行方向に向かつて時計方向に宙返り運動する。

従つて、既設の軌条２Ａ，２Ｂを使用して車体
３_-1，３_-2の宙返り運動が可能となり、既設の軌
条設備はそのまゝ生かして車輛だけを交換するこ
とにより、乗客に軌条２Ａ，２Ｂより得られる乗
り心地を越えた十分にダイナミツクでスリリング
な乗り心地を楽しませることが出来る。

また、車体３_-1，３_-2の回転力はモータ１０に
より得ているものであり、車輛１の滑走エネルギ
ー（位置エネルギー）の一部を用したものではな
い。このため、車輛１の位置エネルギーは全てが
車輛滑走に供され、車輛１は滑走中に途中で停止
してしまつたりすることなく、従来の車輛の場合
と同様に軌条に沿つて勢いよく正常に走行する。

また上記の遊園車輛１においては、モータ１０
の回転を適宜制御することにより、車体３_-1，３
_-2が時計方向と反時計方向とに180゜以下の回動角
度範囲で交互に回動して所謂ローリング動作をす
るように構成することも出来る。

また、第１図中天地が逆となつた構造、即ち車
体が台車に体して懸垂して支持され、車体が進行
方向と一致する軸に関して回動する構成とするこ
とも出来るのは勿論である。

更には、本考案の車輛が走行するときに車体が
立体的に回転する構成は、位置エネルギーを利用
して軌条に沿つて滑走する車輛に限るものではな
く、略平坦な軌条を走行るための車輛であり車輛
自体に人力又はモータ等による走行手段を備えた
自走式の車輛としても実施し得るのは勿論であ
る。

上述の如く、本考案になる遊園車輛によれば、
複数の乗客用車体同志がその進行方向上の軸線上
においてユニバーサルジヨイントにより連結さ
れ、且つ一の乗客用車体をモータにより回動させ
る構成であるため、複数の乗客用車体が連結した
状態で運転することが出来、しかも、ユニバーサ
ルジヨイントを使用して連結していることによ
り、複数の乗客用車体が一直線状に整列している
状態ではもちろん、屈曲している状態において
も、複数の乗客用車体の全部をスムーズに一体的
に回動させることが出来、更には乗客用車体の回
動力は遠心力ではなく搭載してあるモータにより
得ているため、遠心力を付与するための軌条を特
別に敷設する必要はなく、例えば既設のジエツト
コースタの軌条設備をそのまゝ利用することが出
来、設備費を安価とすることが出来、またモータ
は一台の台車に設ければよいため、モータを各台
車に設けた構成に比べて設備費を安価とすること
が出来、また乗客は軌条に沿つて移動しながら宙
返り動作（又はローリング動作）を経験すること
になり、ダイナミツクでスリリングな乗り心地を
存分に楽しむことが出来るという特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる遊園車輛の一実施例を概
略的に示す正面図、第２図は第１図の車輛の分解
斜視図、第３図は第１図及び第２図中前後の車輛
を連結するユニバーサルジヨイントと軸受構造を
示す図、第４図は第１図、第２図の遊園車輛の走
行時での車体の回転を示す走行方向側よりみた図
である。１……遊園車輛、２Ａ，２Ｂ……軌条、３_-1，
３_-2……車体、４_-1，４_-2，４_-3……台車、５
ａ，５ｂ……主輪、６……下側ガイド輪、７ａ，
７ｂ……側方ガイド輪、８……回転軸、９……メ
タル軸受構造、１０……モータ、１１……座席、
１２……安全ベルト、１３……ドア、１４……透
明窓、１５……ユニバーサルジヨイント、１６…
…ベルト（チエーン）、１７……プーリ（スプロ
ケツト）。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】軌条に案内されて走行する複数の台車と、その進行方向の軸線を中心に回動変位可能に、
上記台車に支持された複数の乗客用車体と、該乗客用車体同志を上記軸線上において連結す
るユニバーサルジヨイントと、上記複数の台車のうち一の台車に搭載してあ
り、上記複数の乗客用車体のうちの一の乗客用車
体を回動させるモータとよりなり、複数の上記乗客用車体が連結された状態で運転
され、上記モータにより上記一の乗客用車体に付
与された回動が上記ユニバーサルジヨイントを介
して他の乗客用車体に伝達されて全乗客用車体が
ローリング又は宙返りしつゝ進行する構成の遊園
車輛。