JPS6344001B2 - - Google Patents

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JPS6344001B2
JPS6344001B2 JP1076481A JP1076481A JPS6344001B2 JP S6344001 B2 JPS6344001 B2 JP S6344001B2 JP 1076481 A JP1076481 A JP 1076481A JP 1076481 A JP1076481 A JP 1076481A JP S6344001 B2 JPS6344001 B2 JP S6344001B2
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JP
Japan
Prior art keywords
water
crystalline
organic compound
organic solvent
powder
Prior art date
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Expired
Application number
JP1076481A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57127406A (en
Inventor
Yoshikatsu Naganami
Shigeru Tachibana
Shinichi Ejima
Michio Harada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemiphar Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemiphar Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP1076481A priority Critical patent/JPS57127406A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、医薬用結晶性有機化合物の結晶性凍
結乾燥粉末の製法に関する。 注射用製剤の製法としては、結晶性粉末を注射
用バイアルに充填する粉末充填法、あるいは凍結
乾燥により結晶性有機化合物の水溶液を容器内で
乾燥する方法等が知られているが、粉末充填法で
は、数ミクロンから数十ミクロンの異物が製造過
程で混入するという欠点があるので、異物の混入
を防止できる凍結乾燥法が好まれている。 この場合は、生物学的製剤をはじめとする水溶
液中で不安定な物質、微量分注の困難なもの、粉
末充填では無菌化の不可能なものなどが、水溶液
分注により凍結乾燥されている。しかし従来の凍
結乾燥製品は、多孔者で表面積が大きく、かつ無
定形粉末となつているため、短期間に着色、分
解、失活等が起こり、長期保存性に問題がある。 本発明は、医薬用結晶性有機化合物の水溶液
に、水に易溶でかつ前記有機化合物が難溶な有機
溶媒及び水に難溶な有機溶媒を加え、水に難溶な
有機溶媒を分散させたのち冷却して前記有機化合
物の結晶を析出させ、次いで凍結乾燥することを
特徴とする、有機化合物の結晶性凍結乾燥粉末の
製法である。 本発明方法によれば、安定で長期保存が可能で
あり、かつ用に臨んで水に溶解した場合に、浮遊
性懸濁物などの異物を含むことのない結晶性乾燥
粉末を、簡易な手段で製造することができる。 医薬用結晶性有機化合物には、遊離の酸又は塩
基のほか塩例えばアルカリ金属塩、酸付加塩など
も含まれ、その例としてはセフアピリンナトリウ
ム、セフアロチンナトリウム等のセフアロスポリ
ン系抗生物質、コカルボキシラーゼ等のビタミン
類、イノシトール等の糖類、アデノシン三燐酸等
の核酸類、グリシン、リジン等のアミノ酸類など
があげられる。 本発明を実施するに際しては、まず結晶性有機
化合物の水溶液に、水に易溶でかつ結晶性有機化
合物が難溶な有機溶媒及び水に難溶な有機溶媒を
加える。これらの操作は無菌的に行う。 結晶性有機化合物の水溶液の濃度は、化合物の
種類により異なるが、飽和溶液を100%として、
70%以上特に90%以上の濃度が好ましい。例えば
セフアピリンナトリウムの場合は、この化合物1
gを水2.5〜4.5mlに溶解した溶液が用いられる。 水に易溶でかつ結晶性有機化合物が難溶な有機
溶媒としては、結晶性有機化合物の種類により異
なるが、例えばメタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、酢
酸エステル、アセトンなどがあげられる。 水に難溶な有機溶媒としては、例えばジクロル
メタン、ジクロルエタン、クロロホルムなどのハ
ロゲン化炭化水素が好ましい。 これらの溶媒は常圧における沸点が約100℃以
下のものが好ましい。 有機溶媒の量は、結晶性有機化合物100gに対
し、水に易溶でかつ結晶性有機化合物が難溶な有
機溶媒では1〜50ml、水に難溶な有機溶媒では3
〜50mlが好ましいが、結晶性有機化合物の種類及
び溶液の濃度、有機溶媒の種類及び使用割合等に
より異なる。水に難溶な有機溶媒は、水に易溶で
かつ結晶性有機化合物が難溶な有機溶媒の1.5倍
以上の量を用いることが好ましい。 有機溶媒を加える際には、水に易溶でかつ結晶
性有機化合物が難溶な有機溶媒と水に難溶な有機
溶媒の混合物を加えてもよく、またこれらの有機
溶媒を別個に加えてもよい。なお水に難溶な有機
溶媒の2種以上を混合して用いてもよい。また水
に難溶な有機溶媒に炭化水素例えばペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン等を加え、結晶性有機化合物の
水溶液と同程度の比重を有する混合液を調製して
用いてもよい。 次いで水に難溶な有機溶媒を、結晶性有機化合
物の水溶液中によく分散させる。分散方法として
は、例えばホモジナイザー、超音波などを用いる
方法が好ましい。分散された溶媒粒子の粒径は数
十ミクロン以下、特に10ミクロン以下が好まし
く、この粒径が微細なほど結晶核の発生及び結晶
の成長が速められる。 次いで前記の処理をした溶液をバイアルに充填
し、これを凍結乾燥機内で−30℃以下に急冷す
る。その際あらかじめ冷凍してもよい。水溶液を
凍結したのち−20〜−5℃までゆつくり昇温し、
その温度で結晶化を完了させる。結晶化が完了す
るまでの時間は、通常は5〜40時間である。次い
でさらに−40℃付近に冷却し、棚温を上昇しなが
ら真空乾燥を注意深く進めると、結晶性粉末のバ
イアル入り製品が得られる。 本発明方法により得られる結晶性粉末は、従来
法による無定形凍結乾燥物に比べ極めて安定であ
る。その理由は水に難溶な有機溶媒の粒子を多数
分散させることにより、結晶核の発生が促進さ
れ、さらに水に易溶でかつ結晶性有機化合物が難
溶な有機溶媒の存在により、結晶の成長が促進さ
れ、均一な結晶性粉末となるためである。 実施例 1 セフアピリンナトリウム100gを蒸留水350mlに
溶解し、0.3〜0.45μmメンブランフイルターで無
菌過し、これにあらかじめ無菌過したエタノ
ール10ml、ヘキサン5ml及びジクロルメタン15ml
を加え、ホモジナイザーによりジクロルメタンを
分散したのち、1g力価相当の液量をバイアルに
充填する。このバイアルを凍結乾燥機内に移し、
−40℃以下に急冷して凍結したのち、約4時間か
けて−10℃まで昇温し、−10℃で約20時間放置し
て結晶化を行う。結晶化の終了後、−40℃に冷却
して真空乾燥を開始する。棚温を0℃に制御しな
がら約20時間乾燥し、最後に棚温を30℃に制御し
て6時間真空乾燥すると、バイアル入りのセフア
ピリンナトリウムの結晶性粉末が得られる。 実施例 2 セフアピリンナトリウム100gを蒸留水350mlに
溶解し、メンブランフイルターで無菌過し、1
g力価相当の液量をバイアルに充填する。このバ
イアルは無菌過したエタノール−ジクロルメタ
ン(1:1.5)混液0.25mlを充填し、超音波振動
子を充填液中に入れ、バイアル内でジクロルメタ
ンを分散させる。以下実施例1と同様に操作する
と、実施例1と同様な結晶性粉末が得られる。 実施例 3 セフアピリンナトリウム10gを水35mlに溶解
し、ジクロルメタン1.5ml、アセトン1ml及びn
−ヘキサン0.5mlを使用し、実施例1と同様にし
て−10℃で40時間放置して結晶化を行うと、実施
例1と同様な結晶性粉末が得られる。 前記セフアピリンナトリウム水溶液にジクロル
メタン1.5ml、ブタノール1ml及びn−ヘキサン
0.5mlを加えて処理するときも同様な結晶性粉末
が得られる。 この粉末の結晶は、電子顕微鏡写真(倍率1000
倍)によると、結晶の伸びが鋭い針状結晶であ
る。この粉末のX線回折図を第1図に示す。 実施例 4 グリシン100gを蒸留水450mlに溶解し、無菌処
理する。これに無菌処理したエタノール10ml及び
ジクロルメタン10mlを加えてホモジナイザーによ
りジクロルメタンを分散したのちバイアルに充填
する。次いで凍結乾燥機に移し、−40℃以下に急
冷して凍結させたのち、約4時間かけて−5℃ま
で昇温し、−5℃で約5時間放置して結晶化を行
う。結晶化の終了後、−40℃に冷却して真空乾燥
を開始する。棚温を15℃に制御しながら約30時間
乾燥し、最後に棚温を30℃に制御して6時間真空
乾燥すると、バイアル入りのグリシンの結晶性粉
末が得られる。 実施例 5 グリシン10gを水45mlに溶解し、1,2−ジク
ロルメタン1.5ml、イソプロパノール1ml及びn
−ヘキサン0.3mlを用い、実施例3と同様に処理
すると、実施例4と同様な結晶性粉末が得られ
る。 前記グリシン水溶液にジクロルメタン1.5ml、
アセトン1ml及びヘキサン0.3mlを加えて処理す
るときも、同様な結晶性粉末が得られる。 実施例 6 リジン100gを蒸留水400mlに溶解し、エタノー
ル10ml及びジクロルメタン10mlを加え、実施例4
と同様に処理すると、結晶性粉末が得られる。 実施例 7 イノシトール100gを水550mlに溶解し、エタノ
ール3ml及びジクロルメタン10mlを加え、実施例
4と同様に処理すると、結晶性粉末が得られる。 実施例 8 イノシトール10gを水55mlに溶解し、1,2−
ジクロルエタン1.5ml、n−プロパノール0.5ml及
びn−ヘキサン0.3mlを加え、実施例4と同様に
処理すると、実施例7と同様な結晶性粉末が得ら
れる。 実施例 9 コカルボキシラーゼ180gを蒸留水900mlに溶解
し、エタノール12ml及びジクロルメタン20mlを加
え、実施例1と同様にして−20℃で40時間かけて
結晶化を完了させると、結晶性粉末が得られる。
この粉末のX線回折図を第2図に示す。 実施例 10 アデノシン三燐酸160gを蒸留水300mlに溶解
し、エタノール10ml及びジクロルメタン10mlを加
え、実施例1と同様にして−10℃で40時間かけて
結晶化を完了させると、結晶性粉末が得られる。
この粉末のX線回折図を第3図に示す。 実施例 11 セフアロチンナトリウム100gを蒸留水400mlに
溶解し、エタノール5ml及びジクロルメタン15ml
を加え、実施例1と同様にして−8℃で結晶化を
完了させると、結晶性粉末が得られる。 試験例 1 実施例1で得られたセフアピリンナトリウムの
凍結乾燥品及び公知の凍結乾燥法により得られた
無定形凍結乾燥品(比較例)を、60℃で5日間放
置し、力価、PH、ハンター白度、溶解時の透過率
及び含有率を比較した。透過率は波長500nmの
可視光線、含有率は高速液体クロマトグラフイに
より測定した。その結果は第1表に示すとおり
で、本発明による製品の優れていることが認めら
れる。
【表】 試験例 2 実施例9で得られたコカルボキシラーゼの凍結
乾燥品及び公知の凍結乾燥法により得られた凍結
乾燥品(比較例)を、40℃及び50℃で1カ月間放
置し、残存率を測定した。その結果を第2表に示
す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図はそれぞれセフアピ
リンナトリウム結晶、コカルボキシラーゼ結晶及
びアデノシン三燐酸結晶性粉末のX線回折図を示
すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 医薬用結晶性有機化合物の水溶液に、水に易
    溶でかつ前記有機化合物が難溶な有機溶媒及び水
    に難溶な有機溶媒を加え、水に難溶な有機溶媒を
    分散させたのち冷却して前記有機化合物の結晶を
    析出させ、次いで凍結乾燥することを特徴とす
    る、有機化合物の結晶性凍結乾燥粉末の製法。 2 −30℃以下に冷却したのち約−20〜−5℃ま
    で昇温して結晶を析出させ、次いで凍結乾燥する
    ことを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。 3 水に難溶な有機溶媒がハロゲン化炭化水素で
    あることを特徴とする、特許請求の範囲第1項又
    は第2項に記載の方法。
JP1076481A 1981-01-29 1981-01-29 Production of crystalline freeze dried powder Granted JPS57127406A (en)

Priority Applications (1)

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JP1076481A JPS57127406A (en) 1981-01-29 1981-01-29 Production of crystalline freeze dried powder

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JPS57127406A JPS57127406A (en) 1982-08-07
JPS6344001B2 true JPS6344001B2 (ja) 1988-09-02

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ID=11759391

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US8129533B2 (en) 2005-09-28 2012-03-06 Dalichi Sankyo Company, Limited Method for production of quinolone-containing lyophilized preparation

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JPS57127406A (en) 1982-08-07

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