JPS6343756B2 - - Google Patents

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JPS6343756B2
JPS6343756B2 JP58069898A JP6989883A JPS6343756B2 JP S6343756 B2 JPS6343756 B2 JP S6343756B2 JP 58069898 A JP58069898 A JP 58069898A JP 6989883 A JP6989883 A JP 6989883A JP S6343756 B2 JPS6343756 B2 JP S6343756B2
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JP
Japan
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musical instrument
plastic
ivory
parts
japanese musical
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JP58069898A
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English (en)
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JPS59195689A (ja
Inventor
Naoyuki Suzuki
Masaaki Takebashi
Seiji Inoe
Tomohiko Yoshida
Yasuo Kinoshita
Kojiro Ishii
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Stringed Musical Instruments (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリエステル系複合材料からなる邦
楽器部品に関する。更に詳しくは、象牙製邦楽器
部品と同様の音色、外観及び感触を有する邦楽器
部品に関する。 三味線の撥、駒、糸巻、琴柱、琴爪等の邦楽器
部品には、良好な音色を演出するために高度の弾
力性、適性な重み、耐摩耗性、感触、バランス、
並びに、弦を損傷しないこと等が要求される。 例えば、三味線の音色は含まれる倍音の状態に
よつて決るが、弦に幅広い(特に高音部)の振動
を与えるには演奏用具の撥の素材に高い弾性と適
度の重量がなければならない。又、その感触の良
否はデリケートな動きを要求される演奏者にとつ
て大きな影響を及ぼし、又、絹糸の弦の摩耗、損
傷を防止するべく耐摩耗性と共に潤滑性等が要求
される。これらは演技又は補助的手段で補うこと
が出来ない重要な要素である。 現在、邦楽器部品のこれらの要求に最も適合し
た材料として、象牙がある。特に、演奏会用等と
しては、三味線の撥、駒、糸巻、及び琴柱、琴爪
等の邦楽器部品には専ら象牙製品が使用されてい
る。 然しながら、象は過去数世紀に亘る乱獲から、
今や僅少動物となり、手厚い保護下におかれるに
至り、象牙の採取量は年々減少している。特に、
三味線の撥のように、大きな象牙製品の場合には
大きな象牙を必要とし、1本の象牙から採れる量
に限度があるので象牙製邦楽器部品の生産量は近
年減少の一途をたどつて来た。その結果、今日で
は、象牙製邦楽器部品は極めて高価になり、入手
し難い状況となつている。 一方、練習用の木製品はもとより、象牙代替品
には、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂や尿素樹脂等
の熱硬化性樹脂があるが、これらの素材から得ら
れる邦楽器部品は音響特性が象牙製品に比べてか
なり劣り、満足なものでは無かつた。 例えば、象牙製の三味線の撥と木製や合成樹脂
製のものを比較すると、三味線の音色で非常に大
切な周波数の高い倍音が象牙製品では多く含まれ
ているのに対しこれら代替品では少ない。その結
果、木製や合成樹脂製の三味線の撥は象牙製品の
ものに比べて音色が劣つている。 かかる状況にあつて、象牙製邦楽器部品と同様
な音色、感触、外観を有する邦楽器部品の開発が
強く望まれていた。 本発明は、象牙と同等の音色、感触、外観を有
し、且つ、安価に供給することが出来るプラスチ
ツク製邦楽器部品を提供することを目的とする。 本発明者等は上記目的を達成すべく鋭意検討し
た結果、ポリエステル樹脂に繊維状充填剤、フツ
素樹脂粉末及び結晶化促進剤を配合した組成物を
成形することにより象牙と同様の特性を有するプ
ラスチツク製邦楽器部品が得られる事実を見出
し、本発明を完成した。 即ち、本発明のプラスチツク製邦楽器部品は、
ポリエステル樹脂100重量部、繊維状充填材60〜
100重量部、平均粒径が50μm以下のフツ素樹脂
粉末10〜40重量部、結晶化促進剤0.05〜5重量部
から配合されてなり、且つ、比重が1.60以上、曲
げ弾性率が110000〜200000Kg/cm2であることを特
徴とする。 以下において、本発明を更に詳しく説明する。 本発明で用いるポリエステル樹脂とは、テレフ
タル酸或いはそのエステル形成性誘導体とジオー
ル或いはそのエステル形成性誘導体とを主成分と
する縮合反応により得られる重合体又は共重合体
である。 共重合体は、通常、その酸成分の30%以下が他
の共重合成分で置換したものが用いられる。 共重合成分としての酸成分はフタル酸、イソフ
タル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレンジ
カルボン酸、アントラセンジカルボン酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸及びこれらの組合せを、ジ
オール成分はエチレングリコール、トリメチレン
グリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、デカメチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、レゾ
ルシン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニ
ル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフエニル)
スルホン及びこれらの組合せを挙げることが出来
る。 共重合体として、特に好ましくは、エチレンテ
レフタレート単位又はブチレンテレフタレート単
位を80重量%以上含むポリエステル樹脂が用いら
れる。 ポリエステル樹脂の固有粘度[η]は通常0.4
以上とし、好ましくは0.5〜1.6とする。[η]が
0.4より低いと十分な強度が得られず、破損しや
すくなるため好ましくない。一方、[η]が高す
ぎると射出成形時のスクリユー回転トルクが高く
なり、スクリユーが停止したり、喰い込み不良を
起み易く、又、得られた成形品表面の外観が悪く
なる。従つて、実用上、1.6が上限となる。 尚、ここで固有粘度[η]とはフエノール/テ
トラクロロエタン=50/50(重量比)溶媒中25℃
で測定した溶液粘度より求めた値を言う。 繊維状充填材はプラスチツク製邦楽器部品の曲
げ弾性率と強度を高めその音色等を改善する成分
である。 繊維状充填材としてはガラス繊維、ガラス繊維
以外の無機繊維、炭素繊維、耐熱性有機繊維を挙
げることができ、より具体的には繊維径1〜20μ
m、繊維長10mm以下のガラス繊維又は炭素繊維の
チヨツプドストランド、ガラス繊維ミルドフアイ
バー、ピツチ系炭素繊維、繊維径0.05μm以上の
チタン酸カリウムウイスカー、炭化ケイ素ウイス
カー、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリイミド
繊維、芳香族ポリアミドイミド繊維及びこれらの
組合せを挙げることが出来る。 これらの内、ガラス繊維のチヨツプドストラン
ド、チタン酸カリウムウイスカー、炭化ケイ素ウ
イスカーが特に好ましく、又、炭素繊維は成形品
が黒色となり独特の風合を持つ外観となる等、特
徴のある製品が得られることから同様に好まし
い。 繊維状充填材の含有量はポリエステル樹脂100
重量部に対して60〜100重量部の範囲とする。ポ
リエステル樹脂に対し60重量部未満では邦楽器部
品としての曲げ弾性率が低く、象牙製邦楽器部品
並の音響特性が悪く、特に、周波数の高い倍音が
得られにくい。一方、100重量部を超えると邦楽
器部品の表面状態が悪化するため好ましくない。 フツ素樹脂粉末はプラスチツク製邦楽器部品の
感触を良くし、且つ、繊維強化樹脂の硬度を低下
させると共に象牙様の潤滑性を付与せしめるため
の本発明に不可欠な成分である。 フツ素樹脂粉末としてはポリテトラフルオロエ
チレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
共重合体、ポリフツ化ビニル、ポリフツ化ビニリ
デン、クロロトリフルオロエチレン−フツ化ビニ
リデン共重合体が挙げられ、特に好ましくはポリ
テトラフルオロエチレンが用いられる。 フツ素樹脂粉末の平均粒径は50μm以下とす
る。平均粒径が50μmを超えると成形品の外観及
び特性が不均一に成つてしまう。 フツ素樹脂粉末の有含量はポリエステル樹脂
100重量部に対し10〜40重量部とする。10重量部
未満では優れた象牙様感触の成形品が得られ難
く、又、40重量部より多いと微妙な成形精度を要
求する邦楽器部品としての賦形性や射出成形性が
著しく悪くなるため好ましくない。 結晶化促進剤はポリエステル系樹脂の結晶性を
高め、プラスチツク製邦楽器部品の外観及び感触
を改善するための成分である。 結晶化促進剤としてはポリエステル系樹脂の結
晶核剤として効果を有する有機カルボン酸の周期
律表第Ia族又は第a族の金属塩、安息香酸エス
テル又は安息香酸誘導体のエステル、脂肪酸エス
テル、イオン性共重合体の金属塩、結晶化促進剤
として効果のある無機粉体等が挙げられ、具体的
にはラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウ
ム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリ
ウム、ミリスチン酸カルシウム、ステアリン酸ナ
トリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸
カルシウム、オクタコサン酸ナトリウム、オクタ
コサン酸カルシウム、安息香酸ナトリウム、安息
香酸カリウム、安息香酸カルシウム、テレフタル
酸リチウム、テレフタル酸ナトリウム、テレフタ
ル酸カリウム、エチレングリコールモノベンゾエ
ート、エチレングリコールジベンゾエート、プロ
ピレングリコールモノベンゾエート、プロピレン
グリコールジベンゾエート、ネオペンチルグリコ
ールモノベンゾエート、ジエチレングリコールジ
ベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾ
エート、エチレングリコールプロピレングリコー
ルジベンゾエート、エチレン−アクリル酸ナトリ
ウム共重合体、エチレン−メタクリル酸ナトリウ
ム共重合体、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛等及
びこれらの組合せを用いることが出来る。 これら結晶化促進剤には、更に、これらと併用
させると結晶化速度を向上せしめる化合物、例え
ばポリオキシエチレン誘導体、エポキシ化合物、
ソルビタン誘導体等を加えることも出来る。 結晶化促進剤の含有量はポリエステル樹脂100
重量部に対し0.05〜5重量部とする。5重量部を
超えるとポリエステル樹脂が劣化する傾向にな
り、成形が困難となる傾向になるため好ましくな
く、又、0.05重量部未満であると結晶化度がやや
低くなり、成形品は外観が劣り、感触の悪いもの
となる。 本発明の邦楽器部品の比重は1.60以上とし、好
ましくは1.65以上とする。組成物の比重が1.60未
満であると象牙と同様の音色は得られず、又、象
牙特有のずつしりとした重みに欠けるため好まし
くない。 又、本発明のプラスチツク製邦楽器部品の曲げ
弾性率は110000〜200000Kg/cm2とし、好ましく
は、120000〜190000Kg/cm2とする。曲げ弾性率が
110000Kg/cm2未満では音響特性が劣り、高周波領
域に倍音波が現れなくなつてしまう。一方、曲げ
弾性率が200000Kg/cm2を超えると硬度が過大とな
り、摺動もしくは摩擦時に相手材料を損傷せしめ
る。 本発明のプラスチツク製邦楽器部品は、例え
ば、ポリエステル樹脂、繊維状充填材、平均粒径
が50μm以下のフツ素樹脂粉末及び結晶化促進剤
を所定量秤量配合した後、これを均一に混合し、
成形することによつて得られる。 ポリエステル樹脂、繊維状充填材、フツ素樹脂
粉末及び結晶化促進剤の混合の方法としては公知
の方法、例えば、上記秤量配合物をV型タンブラ
ー、ダブルコーン型タンブラー、ナウターミキサ
ー等に装荷して混合方法を用いることが出来る。 本発明に用いられる樹脂組成物は、通常、熱賦
形されて取扱いやすいペレツト状の成形材として
供される。熱賦形には、公知の一軸又は二軸の押
出機を用いることが出来る。 押出機のシリンダー先端ヘツド圧は好ましくは
20Kg/cm2以上とし、突出口樹脂温度は350℃以下、
特に好ましくは260〜320℃とする。このような条
件によつて得られる樹脂組成物は、通常、比重が
1.60以上となる。その際、必要に応じて熱や光に
対する安定剤、射出成形時の離型性改善のための
離型剤、象牙色を出すための染・顔料を加えるこ
とができる。象牙色は黄色顔料、茶又は赤顔料、
白顔料、黒顔料を用いて容易に得ることができる
が、用途に応じてそれらの使用量が決定される。 次に、上記ペレツト状組成物は、例えば、射出
成形機によつて本発明の邦楽器部品に成形され
る。その際、邦楽器部品は肉厚部を有する成形品
である場合が多いので射出成形には特別な配慮が
必要である。即ち、金型温度は80℃以上、ゲート
は太く、射出時間は長くするのが好ましく、射出
圧力はシヨートシヨツト圧力より50Kg/cm2以上高
くし、取出した成形品は直ちに温水又は冷水に浸
積する等の配慮が必要である。又、金型温度以上
の温度で成形品をアニール処理すると成形品の品
質が向上する傾向がある。 本発明のプラスチツク製邦楽器部品は、引張強
度・弾性率の高い繊維状充填材によつて繊維強化
されているので機械的特性に優れ、耐摩耗性が高
く、演奏用具としては高周波領域に倍音波を現わ
す等の音響特性を有し、琴柱、駒等の音伝導体部
品としては弦振動を減衰することなく共鳴体に伝
える。又、フツ素樹脂粉末を含有するので象牙様
の外観、感触を呈し、且つ、耐摩耗性を更に改善
する効果を有する。又、結晶性の高いポリエステ
ル樹脂を基材とするため、マトリクスの機械的特
性、耐摩耗性及び耐熱性が優れ、しかも、艶、光
沢等の外観が象牙と類似している。更には、熱可
塑性樹脂であるので成形には従来の射出成形、押
出成形の方法を適用することが出来、その結果、
本発明のプラスチツク製邦楽器部品は量産性に優
れ、且つ、その成形品は廉価である。 以下、本発明を実施例に添つて詳説する。 実施例1〜3及び比較例1〜4 固有粘度[η]が0.75のポエチレンテレフタレ
ート、繊維経10μm、繊維長3mmのガラス繊維チ
ヨプドストランド、平均粒径3μmのポリテトラ
フルオロエチレン粉末及び安息香酸ナトリウムを
次表に示す7種類の量比に配合した後、これらを
ダブルコーン型タンブラーに入れ5分間混合し、
次に、これら配合物をシリンダー温度280℃、圧
力30〜70Kg/cm2、スクリユー回転数90rpmで、65
mmφ、L/D=36のスクリユーをもつベント一軸
押出機によつて押出し、押出ストランドを切断し
てペレツト状に賦形した。得られたペレツトの比
重はいずれも1.60以上であつた。これらのペレツ
トの比重を次表に示す。 次に、これらペレツトを日本製鋼製射出成形機
N−140Bに装荷して、10×10mmのゲート寸法
を持つ三味線撥の1個取り金型を用い、シリンダ
ー温度270℃、成形サイクル150秒、射出時間45
秒、冷却時間90秒、射出圧力300Kg/cm2、金型温
度140℃で重量135gの三味線撥を成形した。又、
別の金型を用いたこと以外は上と同一の射出成形
条件で、上記7種類のペレツトから、ASTM D
789ロツクウエル試験片及びASTM D 790曲
げ試験片を成形した。 更に、基準試料として、上質象牙撥を用意する
と共に、象牙を切出加圧することによつて
ASTM D 789ロツクウエル試験片及びASTM
D 790曲げ試験片を得た。次に、上記の方法に
よつて得られた三味線撥に関して、その外観、感
触、音色及び三味線の弦の損傷の程度の試験を行
つた。音色の試験は三味線を演奏し、調子4本の
の糸開放弦を繰返し弾いて判定した。 三味線撥の外観、感触、音色及び三味線の弦の
損傷の程度の評価は上質象牙製品を基準にとつて
比較し、これらの特性を次の○、△及び×の三の
区分に分類することによつて行つた。 外 観○:象牙と同等の艶と光沢。 △:象牙よりやや劣る艶と光沢。 ×:象牙よりかなり劣る艶と光沢。 感 触○:象牙と同等。 △:象牙よりやや劣る。 ×:象牙よりかなり劣る。 音 色○:象牙と同等。 △:象牙よりやや劣る。 ×:象牙よりかなり劣る。 弦の損傷 の程度○:象牙と同様に弦の損傷が少ない。 △:10万回以下の繰返し 弾きで弦が切れる。 ×:1万回以下の繰返し 弾きで弦が切れる。 又、ASTM D 789ロツクウエル試験片を用
いてロツクエル硬度試験を、ASTM D 790曲
げ試験片を用いて曲げ弾性率測定試験を行つて成
形品の機械的特性を求めた。 これらの結果をまとめて次表に示す。 又、以上の試験とは別に上記実施例1の本発明
に係る三味線の撥と象牙撥、木撥、汎用プラスチ
ツク撥と音響効果を比較するため、それぞれの音
響波形及び音響スペクトルの分析を行なつた。 音響波形及び音響スペクトラムは無響室(温度
12℃、湿度65%)中央位置で三味線を弾き、マ
【表】 *印は押出時ストランドが切れ易く、押出性が
不良であつた例である。
イクロホンを三味線の胴から1.2m離して設置し、
株式会社小野測器製作所製FFTアナライザーCF
−500型によつて測定した。 これらの測定結果を第1図及び第2図に示す。 第1図は、象牙製撥、実施例1で得られた本発
明のプラスチツク製撥及びカシ製木撥をそれぞれ
調子4本のの糸開放弦で三味線を弾いたときの
波形の立上がり約800msec後の31.25msec間にお
ける音響波形である。 図中、曲線a,b及びcはそれぞれ象牙製撥、
実施例1で得られた本発明に係る撥及びカシ製木
撥についての波形を表す。 尚、図の横軸は時間を、縦軸は音圧の大きさを
表し、a,b及びcについて、縦軸の5つの目盛
は同一の大きさを有する。 図から明らかな通り、本発明に係る撥の音響波
形は象牙撥のものと酷似している。特に、点線円
の部分は本発明に係る撥と象牙撥に共通する特徴
的な高周波数領域の倍音波形部分である。この倍
音波形はカシ製木撥の音響波形には現れない。 又、第2図は象牙製撥、実施例1の本発明に係
る撥、ABS樹脂製撥及びカシ製木撥をそれぞれ
調子4本のの開放弦で三味線を弾いたときの音
響スペクトラムである。 第2図において、曲線1,2,3及び4はそれ
ぞれ象牙製撥、本発明に係る撥、ABS樹脂製撥
及びカシ製木撥の音響スペクトラムを表す。 第2図から明らかな通り、本発明に係る撥の音
響スペクトラムはABS製及びカシ製の撥の音響
スペクトラムに比較し、象牙製の音響スペクトラ
ムに最も近く、象牙撥と同様に周波数の高い倍音
が明確に現れている。 実施例 4 実施例1で得られたペレツトを住友重機製ネオ
マツトN75/150射出成形機で琴柱成形用金型を
用い、シリンダー温度275℃、成形サイクル10秒、
金型温度140℃で重量20gの琴柱を成形した。得
られた琴柱を琴に取付けて演奏を行つたところ弦
の切れは無く、音色も象牙製琴柱と同様であつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るプラスチツク製撥、象
牙製撥及びカシ製木撥をそれぞれ調子4本のの
糸開放弦で三味線を弾いたときの音響波形であ
る。第2図は本発明に係るプラスチツク製撥、象
牙製撥、ABS樹脂製撥及びカシ製木撥をそれぞ
れ調子4本のの開放弦で三味線を弾いたときの
音響スペクトラムである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエステル樹脂100重量部、繊維状充填材
    60〜100重量部、平均粒径が50μm以下のフツ素
    樹脂粉末10〜40重量部、結晶化促進剤0.05〜5重
    量部から配合されてなり、且つ、比重が1.60以
    上、曲げ弾性率が110000〜200000Kg/cm2であるプ
    ラスチツク製邦楽器部品。 2 該プラスチツク製邦楽器部品が三味線の撥で
    ある特許請求の範囲第1項記載のプラスチツク製
    邦楽器部品。 3 該プラスチツク製邦楽器部品が三味線の駒で
    ある特許請求の範囲第1項記載のプラスチツク製
    邦楽器部品。 4 該プラスチツク製邦楽器部が三味線の糸巻で
    ある特許請求の範囲第1項記載のプラスチツク製
    邦楽器部品。 5 該プラスチツク製邦楽器部品が琴柱である特
    許請求の範囲第1項記載のプラスチツク製邦楽器
    部品。 6 該プラスチツク製邦楽器部品が琴爪である特
    許請求の範囲第1項記載のプラスチツク製邦楽器
    部品。
JP58069898A 1983-04-22 1983-04-22 プラスチツク製邦楽器部品 Granted JPS59195689A (ja)

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