JPS634252Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテープレコーダーに関し、特に左右の
チヤンネルを有するステレオ式テープレコーダー
の録音制御回路に係る。

左右のチヤンネルを備えたステレオ式テープレ
コーダーは一般に左右のチヤンネルに対応したマ
イクロフオンのプラグが挿入される２つのマイク
ロフオンジヤツクを備えているが、最近ではワン
ポイントマイクロフオンジヤツクと呼ばれる一つ
のマイクロフオンジヤツクに左右の信号入力端子
を備えたマイクロフオンジヤツクを備えたテープ
レコーダーが普及しつつある。斯かるマイクロフ
オンジヤツクを備えたテープレコーダーではモノ
ラルマイクロフオン用プラグが挿入されると左右
のチヤンネルの一方の信号入力端子が接地される
ように構成されている。

本考案は前述した一つのマイクロフオンジヤツ
クを備えたステレオ式テープレコーダーの録音制
御回路を提供しようとするものであり、以下図面
を参照して詳細に説明する。図示した回路は本考
案の一実施例であり、図において１及び２は録音
動作状態になると共にテープレコーダー本体に組
込まれている第１第２の内部マイクロフオン、３
は外部マイクロフオンであるステレオマイクロフ
オン用プラグ又はモノラルマイクロフオン用プラ
グが挿入されるマイクロフオンジヤツクである。
該マイクロフオンジヤツク３は接地端子４、前記
第１内部マイクロフオン１からの信号が印加され
る第１切換接片５と接続されていると共にモノラ
ルマイクロフオン用プラグが挿入されると接地さ
れる第１信号入力端子６及び前記第２内部マイク
ロフオン２からの信号が印加される第２切換接片
７と接続されている第２信号入力端子８を備えて
いる。９は前記第１信号入力端子６からの信号が
印加される第１前置増幅回路、１０は該第１前置
増幅回路９により増幅された信号が第１信号路１
１を通して入力される第１録音用増幅回路、１２
は該第１録音用増幅回路１０からの信号が印加さ
れると共に磁気テープに該信号を録音する第１録
音ヘツド、１３は該第１録音ヘツド１２にバイア
ス電流を供給する第１バイアス発振回路である。
１４は前記第２信号入力端子８からの信号が印加
される第２前置増幅回路、１５は該第２前置増幅
回路１４により増幅された信号が第２信号路１６
を通して入力される第２録音用増幅回路、１７は
該第２録音用増幅回路１５からの信号が印加され
ると共に磁気テープに該信号を録音する第２録音
ヘツド、１８は該第２録音ヘツド１７にバイアス
電流を供給する第２バイアス発振回路である。１
９及び２０は電源線路２１と前記第１信号入力端
子６との間に直列接続された第１及び第２のバイ
アス設定用抵抗、２２はベースが抵抗２３を介し
て前記第１バイアス設定用抵抗１９及び第２バイ
アス設定用抵抗２０の共通接続点Ａに接続されて
いると共にエミツタが接地されている検出用トラ
ンジスターであり、コレクタは抵抗２４を介して
電源線路２１に接続されている。２５はコレクタ
が前記第１信号路１１に接続されていると共にエ
ミツタが前記第２信号路１６に接続されているス
イツチングトランジスターであり、そのベースは
抵抗２６を介して前記検出用トランジスター２２
のコレクタに接続されている。斯かる構成におい
て、第１バイアス設定用抵抗１９及び第２バイア
ス設定用抵抗２０等の抵抗値はマイクロフオンジ
ヤツク３の第１信号入力端子６が非接地状態にあ
るとき前記検出用トランジスター２２を導通状態
に、接地状態にあるとき該検出用トランジスター
２２を非導通状態にせしめる値に設定されてい
る。

以上の如く本考案は構成されており、次に動作
について説明する。図示した状態は内部マイクロ
フオンを使用した録音動作状態を示すものであ
り、斯かる状態ではマイクロフオンジヤツク３の
第１信号入力端子６が非接地状態にあるので検出
用トランジスター２２は導通状態にある。該検出
用トランジスター２２が導通状態になるとスイツ
チングトランジスター２５が逆バイアスされて非
導通状態になるため第１信号路１１と第２信号路
１６とは遮断された状態にある。斯かる状態にお
いて、第１内部マイクロフオン１によつて電気信
号に変換された録音信号は第１切換接片５を通し
てマイクロフオンジヤツク３の第１信号入力端子
６に印加され第１前置増幅回路９に入力される。
該第１前置増幅回路９に入力された録音信号は、
増幅された後第１信号路１１を通して第１録音用
増幅回路１０に入力される。該第１録音用増幅回
路１０に入力された録音用信号は増幅された後第
１バイアス発振回路１３からのバイアス電流と共
に第１録音ヘツド１２に印加され該第１録音ヘツ
ド１２によつて磁気テープの第１トラツクに録音
される。また他方のチヤンネルの信号である第２
内部マイクロフオン２によつて電気信号に変換さ
れた録音信号は第２切換接片７を通してマイクロ
フオンジヤツク３の第２信号入力端子８に印加さ
れ第２前置増幅回路１４に入力される。該第２前
置増幅回路１４に入力された信号は増幅された後
第２信号路１６を通して第２録音用増幅回路１５
に入力される。該第２録音用増幅回路１５に入力
された録音信号は増幅された後第２バイアス発振
回路１８からのバイアス電流と共に第２録音ヘツ
ド１７に印加され該第２録音ヘツド１７によつて
磁気テープの第２トラツクに録音される。このよ
うに第１内部マイクロフオン１及び第２内部マイ
クロフオン２によるステレオ信号の録音動作は行
なわれるが、次に外部マイクロフオンによる録音
動作について説明する。

まず外部マイクロフオンとしてステレオマイク
ロフオンを使用する場合について説明する。ステ
レオマイクロフオン用プラグをマイクロフオンジ
ヤツク３に挿入するとステレオマイクロフオン用
プラグを構成する接地端子、第１信号出力端子及
び第２信号出力端子が夫々該マイクロフオンジヤ
ツク３を構成する接地端子４、第１信号入力端子
６及び第２信号入力端子８に接続されると共に第
１切換接片５及び第２切換接片７が夫々第１信号
入力端子６及び第２信号入力端子８より切離され
る。その結果外部マイクロフオンより得られるス
テレオ信号がマイクロフオンジヤツク３を構成す
る第１信号入力端子６及び第２信号入力端子８を
通して夫々第１前置増幅回路９及び第２前置増幅
回路１４に入力される。また斯かるステレオマイ
クロフオン用プラグが挿入された状態では第１信
号入力端子６は非接地状態にあるので前述したよ
うにスイツチングトランジスター２５は非導通状
態にある。従つて前記第１前置増幅回路９及び第
２前置増幅回路１４に入力された外部マイクロフ
オンからのステレオ信号は第１録音用増幅回路１
０及び第２録音用増幅回路１５によつて増幅され
た後第１録音ヘツド１２及び第２録音ヘツド１７
に印加されて磁気テープの夫々のトラツクに録音
される。

このように外部マイクロフオンとしてステレオ
マイクロフオンを使用した場合の動作は行なわれ
るが、次にモノラルマイクロフオンを使用して録
音する場合の動作について説明する。モノラルマ
イクロフオン用プラグをマイクロフオンジヤツク
３に挿入するとモノラルマイクロフオン用プラグ
の接地端子がマイクロフオンジヤツク３の接地端
子４及び第１信号入力端子６に接続されると共に
該モノラルマイクロフオン用プラグの信号出力端
子が第２信号入力端子８に接続され、また第１切
換接片５及び第２切換接片７が夫々第１信号入力
端子６及び第２信号入力端子８より切離される。
その結果第１前置増幅回路９の入力端子は接地さ
れ、第２前置増幅回路１４にのみモノラルマイク
ロフオンからの録音信号が入力されることにな
る。またマイクロフオンジヤツク３の第１信号入
力端子６が接地されるので検出用トランジスター
２２のベース電位が降下し該検出用トランジスタ
ー２２は非導通状態にある。該検出用トランジス
ター２２が非導通状態になると該トランジスター
２２のコレクタ電位が上昇するため該トランジス
ター２２のコレクタにベースが接続されているス
イツチングトランジスター２５が導通状態にな
り、該トランジスター２５のコレクタ・エミツタ
間を通して第１信号路１１と第２信号路１６とが
短絡された状態になる。従つて斯かる状態では、
第２前置増幅回路１４の出力信号であるモノラル
マイクロフオンからの信号は第２信号路１６を通
して第２録音用増幅回路１５及び前記スイツチン
グトランジスター２５のコレクタ・エミツタ間を
通して第１録音用増幅回路１０に入力される。そ
の結果前記第１録音用増幅回路１０及び第２録音
用増幅回路１５の出力信号である同一の信号が
夫々第１録音ヘツド１２及び第２録音ヘツド１７
に印加されて磁気テープの両トラツクに録音され
る。従つて外部のモノラルマイクロフオンより入
力されるモノラル信号は、マイクロフオンジヤツ
ク３の一方の信号入力端子にのみ入力されるにも
かかわらず磁気テープの両トラツクに録音される
ことになり、一方のトラツクにのみ録音する場合
に比較してSN比の高い録音動作を行なうことが
出来る。

尚本実施例では第１信号路１１と第２信号路１
６とを接断するスイツチング素子としてトランジ
スターを使用したが、機械式のリレー等を使用す
ることも出来る。

以上に説明したように本考案はステレオマイク
ロフオン用プラグ及びモノラルマイクロフオン用
プラグが挿入されると共にモノラルマイクロフオ
ン用プラグが挿入されると左右のチヤンネルの一
方の信号入力端子が接地されるマイクロフオンジ
ヤツクを備えたステレオ式テープレコーダーにお
いて、ステレオ録音を行なう場合には左右の信号
を左右のチヤンネルに対応するトラツクに録音
し、モノラルマイクロフオンを使用して録音する
場合には両トラツクに同一信号を録音するように
したので、SN比の高いモノラル録音を行なうこ
とが出来るものであり、超小型のテープレコーダ
ーのように２つのマイクロフオンジヤツクを設け
ることが出来ないテープレコーダーに実施した場
合に極めて大きな効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図示した回路は本考案の録音制御回路の一実施
例である。 主な図番の説明、１……第１内部マイクロフオ
ン、２……第２内部マイクロフオン、３……マイ
クロフオンジヤツク、６……第１信号入力端子、
８……第２信号入力端子、９……第１前置増幅回
路、１０……第１録音用増幅回路、１１……第１
信号路、１２……第１録音ヘツド、１４……第２
前置増幅回路、１５……第２録音用増幅回路、１
６……第２信号路、１７……第２録音ヘツド、２
２……検出用トランジスター、２５……スイツチ
ングトランジスター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステレオマイクロフオン用プラグ及びモノラル
   マイクロフオン用プラグが挿入されると共にモノ
   ラルマイクロフオン用プラグが挿入されると左右
   のチヤンネルの一方の信号入力端子が接地される
   マイクロフオンジヤツクを備えたステレオ式テー
   プレコーダーにおいて、前記マイクロフオンジヤ
   ツクの接地される側の信号入力端子の接地及び非
   接地により異なる動作状態になる検出用トランジ
   スターと、該検出用トランジスターにより制御さ
   れると共に左右のチヤンネルの信号路間の接断を
   行なうスイツチング素子とより成り、モノラルマ
   イクロフオンによる録音動作時前記スイツチング
   素子により左右のチヤンネルの信号路間を接続す
   るようにしたことを特徴とするステレオ式テープ
   レコーダーの録音制御回路。