JPS6342518B2 - - Google Patents

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JPS6342518B2
JPS6342518B2 JP7195084A JP7195084A JPS6342518B2 JP S6342518 B2 JPS6342518 B2 JP S6342518B2 JP 7195084 A JP7195084 A JP 7195084A JP 7195084 A JP7195084 A JP 7195084A JP S6342518 B2 JPS6342518 B2 JP S6342518B2
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JP
Japan
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epoxide
carbon atoms
organic solvent
reaction
raw material
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JP7195084A
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English (en)
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JPS60214894A (ja
Inventor
Keizo Furuhashi
Kifuku Takagi
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining Co Ltd
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は微生物を利用してシクロオレフインか
ら相当するエポキシドを製造する方法に関するも
のである。 エポキシド化合物は合成樹脂、界面活性剤、医
薬、農薬をはじめとする種々の有機化学製品の製
造原料或いは中間体として広範囲に利用されてい
る。 従来技術 微生物を利用してエポキシドを製造する方法と
しては、Nocardia属、Mycobacterium属、
Methylococcus属、Methylosinus属、
Pseudomonas属、Corynebacterium属、
Methylobacterium属又はCandida属に属する微
生物による直鎖状オレフイン或いは芳香環を含む
オレフインからのエポキシドの生成が知られてい
るが、シクロオレフインからの相当する環状エポ
キシドの生産については未だ報告されていない。 発明の目的 本発明は、上掲の微生物のうちノカルデイア属
に属するエポキシド生産菌がシクロオレフインか
らも相当する環状エポキシドを生産し得ることの
知見に基づいてなされたものであつて、ノカルデ
イア属に属するエポキシド生産能を有する微生物
を利用してシクロオレフインから相当するエポキ
シドを製造する方法を提供することを目的とす
る。以下本発明を詳しく説明する。 発明の構成 本発明の構成上の特徴は、ノカルデイア属に属
するエポキシド生産能を有する微生物を、水不溶
性有機溶剤の存在下に、シクロオレフインに好気
的条件で作用させて相当するエポキシドを産生
し、得られたエポキシドを分離、採取することに
ある。 本発明で用いられる微生物はノカルデイア属に
属するものであつて、Nocardia corallinaを例
示し得る。此の菌は工業技術院微生物工業技術研
究所にFERM−P−4094号の受託番号で、昭和
52年6月15日付けで受託保管されており、其の菌
学的性質については特公昭56−40号公報に詳記さ
れている。 本発明において上記微生物を利用してエポキシ
ドを生産するための反応基質に用いられるシクロ
オレフイン(以下原料オレフインと称する)とし
ては炭素数6ないし8のシクロオレフイン即ちシ
クロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテ
ン、ならびにそれら及びシクロペンテンのアルキ
ル化されたもの、例えば1−メチルシクロペンテ
ン、1−メチルシクロヘキセン、3−メチルシク
ロヘキセン、4−メチルシクロヘキセン、などを
例示し得る。 本発明ではこれらの原料オレフインは、単独ま
たは二種以上の混合物として反応基質に用いられ
る。 本発明において、上記原料オレフインに前記微
生物を作用させてエポキシ化を行なうに際して存
在させる水不溶性有機溶剤(以下単に有機溶剤と
称する)は、炭素数9乃至17を有するパラフイ
ン、炭素数10乃至18を有するオレフイン、炭素数
9乃至16を有するハロゲン化パラフイン、および
鎖長が6乃至15の側鎖を有するアルキルベンゼン
から成る群から選択される有機溶剤であつて、こ
れらは単独もしくは2種以上の混合物としても使
用し得る。 これらの有機溶剤について詳しく説明すると、
炭素数9〜17を有するパラフインのうちノルマル
パラフインは石油の灯油および軽油留分中に約20
〜25%含有されているものである。すなわち、沸
点約160℃〜350℃の留分を水素化脱硫した後、ゼ
オライト(モレキユラーシーブ)等を用いて分
離、回収し得るものであつて、一般にソフト洗剤
の原料として使用されている。 上記パラフインのうちでも炭素数の多いものの
方がエポキシ化の促進作用が高く、特に炭素数12
〜16のものが好ましい。因に、炭素数が9より少
ないとエポキシ化の促進作用がみられず、一方17
より多くなつても該促進作用が低下し、加うるに
室温で固化するようになるので実用的でない。ま
た、上記パラフインのうちイソパラフインは、上
述した留分中にノルマルパラフインと共存してい
るものであつて、精密蒸留によりノルマルパラフ
インと分離し得るが、実際にはノルマルパラフイ
ンとの混合物として用いるのが便利である。な
お、側鎖がメチルやエチルのような短い鎖長のも
のが一般的であるが、炭素数が12〜16を有するイ
ソパラフインがエポキシ化促進上好ましい。 次に、炭素数10〜18を有するオレフインはプロ
ピレンやブチレンの低重合体又はオリゴマーであ
つてもよく、また試薬として市販されているもの
も適用し得る。一般には直鎖状又は低分岐状モノ
オレフインである。 なお、炭素数が8より少ないオレフインではエ
ポキシ化の促進効果はみられず、一方18より多い
ものでは該効果も低く、加うるに粘性が高くなる
ので実用的でない。 有機溶剤としての炭素数9〜16を有するハロゲ
ン化パラフインは、塩素化並びに臭素化パラフイ
ンであつて、塩化デシル、塩化ウンデシル、塩化
ドデシル、塩化トリデシル、塩化テトラデシル、
臭化デシル、臭化ウンデシル、臭化ドデシル、臭
化テトラデシル、臭化ヘキサデシル等を包含す
る。なお、炭素数が9より少くても又16より多く
てもエポキシ化促進効果がみられなくなる。 次に、鎖長が6〜15の側鎖を有するアルキルベ
ンゼンは通常ハード又はソフト洗剤の中間体とし
て利用されるものであつて、炭素数6〜15の直鎖
もしくは分岐アルキル基を側鎖に有するものであ
る。 なお、上記鎖長が6〜15の範囲外のものではエ
ポキシ化促進効果はみられないか、又は低くて実
用的でない。 本発明では上述したような各有機溶剤を系内に
存在させることにより、後記実施例に示したとお
り、エポキシドの収量を著しく向上し得るように
なる。 本発明において、上記有機溶剤の存在下に、ノ
カルデイア属に属するエポキシド生産菌を原料オ
レフインに作用させるには、例えば(イ)該菌を予め
培養し増殖して得られる菌体に原料オレフインを
有機溶剤の存在下に好気的に接触させて反応させ
る方法、(ロ)上記菌を原料オレフインと有機溶剤、
および場合によつてはその他の炭素源に窒素源、
無機塩類、更には必要に応じて生長促進物質を添
加して成る栄養培地中で好気的条件下で培養させ
る方法などを適用するとよい。 上記(イ)の増殖菌体に、有機溶剤の存在下に、原
料オレフインを好気的に接触させて反応させる方
法では、まず炭素源として糖質例えばグルコー
ス、シユクロース、糖蜜、澱粉加水分解物、炭化
水素、例えばプロパン、ブタン、ドデカン、テト
ラデカン及びそのほか酢酸の如き菌体増殖作用の
高いものを用い、これに塩化アンモニウム、硫酸
アンモニウム、燐酸アンモニウム、硝酸アンモニ
ウム、尿素、アンモニア水、アミノ酸及びその他
の資化性有機窒素化合物のような窒素源、燐酸カ
リウム、燐酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫
酸マンガン、硫酸第1鉄、塩化第2鉄、塩化カル
シウム、塩化マンガンのごとき無機塩類、更には
必要に応じてビタミン類、酵母エキス、コーンス
テイーブリカーのごとき生長促進物質を添加した
培地に、ノカルデイア属に属するエポキシド生産
菌の種菌を接種し、好気的条件下で培養して菌体
を増殖させる。 このようにして得られた菌体培養物又は該培養
物から分離した菌体の懸濁液もしくは菌体を固定
化したものに、原料オレフイン及び有機溶剤を添
加し、空気、酸素、酸素富化ガスのような酸素含
有ガスを供給して反応させる。 原料オレフインおよび有機溶剤の上記菌体培養
液もしくは菌体懸濁液等の菌体含有水性液に対す
る使用割合は、有機溶剤の種類により異なること
もあるが、通常原料オレフインでは0.1〜25vol/
vol%、好ましくは0.5〜5vol/vol%であり、有
機溶剤では1〜200vol/vol%、好ましくは10〜
100vol/vol%である。 反応はPH5〜9、好ましくは6〜8のPH領域で
20〜50℃、好ましくは25〜45℃の温度下で1〜6
日間行う。反応は通常常圧下で行われるが、加圧
下で行うことによりエポキシドの生産性を向上さ
せることも出来る。なお、反応中に菌体増殖に用
いた炭素源、窒素源、更にはその他の成分を適宜
添加することにより、菌体のエポキシド生産活性
を維持し或いは高めることが出来る。反応は回分
方式又は連続方式のいずれでも実施し得る。原料
オレフインの供給は回分反応方式の場合、全量を
反応開始時に添加するほか反応中に連続的に又は
間歇的に供給することも可能である。 上記反応により生成したエポキシドは主として
有機溶剤相に存在するので、相分離、蒸留、抽出
等の公知の手法を適用して分離、採取し得る。 次に、前記(ロ)の培養による方法は、上記(イ)の方
法における菌体増殖時に原料オレフイン及び有機
溶剤を添加し、一段階でエポキシドの生産を図る
ものである。培養条件(PH、温度、圧力等)培養
方式及び生成したエポキシドの分離、採取は前記
(イ)の反応条件、反応方式及び分離、採取方法が同
様に用い得る。 本発明により得られるエポキシドはさきに言及
した如き従来知られている種々の広範囲な用途に
供することが出来る。 以下実施例を示して本発明を更に具体的に説明
する。 実施例 1 Nocardia corallina B−276(工業技術院微生
物工業技術研究所寄託番号FERM−P−4094)
の3白金耳をNBG培地(オキソイド社製“ラブ
レンコ”パウダーを10g、バクテリオロジカルベ
プトンを10g、グルコース10g、塩化ナトリウム
5gに水道水を加えて1000mlとし、1N苛性ソー
ダ水溶液でPH7.5とした後、オートクレーブ中で
120℃、15分間加熱殺菌した液体培地)100mlを収
容した500ml容積の坂口フラスコに接種し、30℃
で48時間振盪培養(150回/分)した。この培養
により生成した菌体を0.01モル濃度の燐酸緩衝液
(PH7.5)で1回洗浄し、次いで下記に示す反応培
地で1回洗浄後、乾燥菌体濃度として3.8mg/ml
となる様に、下記の反応培地に再懸濁して菌懸濁
液を調製した。 反応培地 K2HPO4 1.74g MgSO4・7H2O 1.50g FeSO4・7H2O 50mg 脱イオン水 1 PH 8.0 (PHは2N硫酸水溶液で調整した) 上述のようにして得た菌懸濁液20mlと、第1表
に示される各種原料オレフイン0.1ml及び同じく
第1表に示される各種有機溶剤2mlづつを500ml
容坂口フラスコにそれぞれ入れて密栓した。つい
で、30℃、150回/分で往復振盪培養して24時間
後にフラスコ内に50mlのエーテルを添加し、エー
テル抽出物を分析した。分析にはPorapak Q(ウ
オーターズ・アソシエーツ社製)80〜100メツシ
ユを充填した内径3mm、長さ2mのガラスカラム
を備えた日立163型イオン化炎ガスクロマトグラ
フを使用した。反応により生成した生成物はガス
クロマトグラフで測定し、保持時間及びガスクロ
マトグラフに連結した質量分析計で測定した質量
スペクトルを、標準試料の保持時間及び質量スペ
クトルと比較し、更に生成物が塩酸酸性下で加水
分解されることを調べて相当するエポキシドであ
ることを確認した。 第1表に原料オレフイン及び有機溶剤の種類と
相当するエポキシドの生成量を示す。エポキシド
の生成量はガスクロマトグラフイーにより定量し
た。 なお、比較例として、上記有機溶剤を添加しな
い場合並びにその他の有機溶剤を用いた場合につ
いても同様にして分析した結果を併せて第1表に
示した。
【表】
【表】 第1表にみられるように、本発明に従つて特定
な有機溶剤を系内に存在させることによつて、エ
ポキシドの収量を著しく向上させることが可能と
なる。 実施例 2 実施例1において原料オレフインとしてシクロ
ヘキセンを0.5mlおよび有機溶剤として軽油留分
から分離されたノルマルパラフイン混合物を2〜
20mlを用いることを除いては、実施例1に記載と
同様の手順で反応を行ない、得られた生成物につ
いて実施例1と同様にして分析した。結果は第2
表に示すとおりである。 なお、比較例として上記ノルマルパラフイン混
合物を添加しない場合についても同様にして分析
した結果を併せて第2表に示した。
【表】 第2表にみられるように、有機溶剤を系内に存
在させることによりエポキシドの生成量を著しく
向上し得るようになる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ノカルデイア属に属するエポキシド生産能を
    有する微生物を、水不溶性有機溶剤の存在下に、
    シクロオレフインに好気的条件下で作用させて相
    当するエポキシドを産生し、得られたエポキシド
    を分離、採取することを特徴とするエポキシドの
    製造方法。 2 水不溶性有機溶剤は、炭素数9乃至17を有す
    るパラフイン、炭素数10乃至18を有するオレフイ
    ン、炭素数9乃至16を有するハロゲン化パラフイ
    ン及び鎖長が6乃至15の側鎖を有するアルキルベ
    ンゼンから成る群から選択される1種又は2種以
    上の混合物である特許請求の範囲第1項に記載の
    製造方法。 3 ノカルデイア属に属するエポキシド生産能を
    有する微生物がノカルデイア・コラリナ
    (Nocardia corallina)である特許請求の範囲第
    1項に記載の製造方法。
JP7195084A 1984-04-11 1984-04-11 微生物を利用してシクロオレフインからエポキシドを製造する方法 Granted JPS60214894A (ja)

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