JPS6341339Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、内部を内外ダブル形に構成してそれ
ぞれに異種若しくは異色のクリーム状内容物を区
分して収納し、これらを絞り出しにより同時に、
かつ口部にて混合させて注出するチユーブ容器に
関する。

「従来の技術」 この種容器の従来のものとして、実公昭58−
11739号公報のものがある。この公報のものは第
３図乃至第５図に示すように、可撓性材からなる
外容器２１と内容器２２、液混合ケース２３、こ
のケースの液混合室２４に収容された数個の混合
子２５を備え、注出に際してはキヤツプ２６を外
し、外容器２１の上から両容器２１，２２を押圧
して両液を液収容部２１ａ，２２ａから液吐出口
２１ｂ，２２ｂを通し液混合室２４内に押出し、
この混合室２４内の混合子２５間で形成した狭い
通路を通り抜けさせることで両液を多数の細い流
れの分流状態で混合させて出口２７から吐出させ
るものである。

「考案が解決しようとする問題点」 上記従来容器によれば、混合液が均一に混合で
きる効果を奏するが、外容器２１、内容器２２は
口頚部部分以外は可撓性があり、使用に際し変形
するので、この変形により特に外容器２１の吐出
口２１ｂが塞がれるおそれがある。

本考案は、内外両チユーブの口頚部近辺の間隔
を所定に保持できる構造を採用し、特に外チユー
ブの注出が円滑に行われるようにしたチユーブ容
器を得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案のチユーブ容器は、外チユーブ１と、外
面周方向に数個の縦条８を縦設した口頚部７を有
し、前記外チユーブ内にこの外チユーブとの間に
適宜の充填空間を形成できる如く格納された小形
な内チユーブ２と、上端近くに透孔１４を明けて
下部を前記内チユーブ２１の口頚部７に内嵌した
内筒１０及び、この内筒１０と互いの頂部周縁で
一体とされ前記外チユーブ１の口頚部５に内嵌さ
れた同心状の外筒９とを有し、この外筒９下端周
面から前記縦条８頂面に当接して両チユーブの口
頚部近辺の間隙を所定に保持する足１２を櫛歯状
に垂設した中栓３とで構成している。

「作用」 上記構造において、内容物をとり出すには、外
チユーブ１の上から両チユーブ１，２を一緒に絞
るようにすればよい。すると、外チユーブ１内の
内容物は中栓３の足１２間の間隙から内、内筒１
０，９間の通路、透孔１４を経て口部に絞り出さ
れ、一方内チユーブ２内の内容物は中栓３の内筒
１０を経て口部に絞り出され、この口部から混合
状態となつて同時に外部に注出される。この場合
の混合比は、中栓３の内筒１０と透孔１４群の大
きさで定まる。

ここで、中栓３から足１２を櫛歯状に垂設し、
この足１２で内チユーブ２の口頚部７外周の縦条
８頂面を押え、両チユーブ１，２の口頚部近辺の
間隙を所定に保持しているので、外チユーブ１の
吐出路が確保でき、この吐出路が塞がれたりする
ことはない。

「実施例」 以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
るに、本考案チユーブ容器は、外チユーブ１、該
外チユーブ１内に格納された内チユーブ２、これ
ら両チユーブ１，２の口部に跨つて内嵌された中
栓３及びキヤツプとからなる。

外チユーブ１は、上部の縮径した口頚部５の外
周に螺条６を形成している。

内チユーブ２は、前記外チユーブ１より小形の
もので、第２図に外形を示しているが、上部の縮
径した口頚部７は外面四方にそれぞれ縦条８を縦
設しており、外チユーブ１との間に適宜の充填空
間を形成できる如く格納さている。

中栓３は、との外形を第２図に示しているが、
前記外チユーブ１の口頚部５に下半部が内嵌され
る外筒９の上半部を内すぼまりに傾斜させ、この
外筒９頂部周縁から、内チユーブ２の口頚部７に
下部が内嵌される長尺の内筒１０を同心状に一体
に設け、そして外筒９の中途外面からは口頚部５
の口頂部に掛け止めされる外向きフランジ１１を
設け、また下端周面からは櫛歯状に前記縦条８頂
部に当接する複数の足１２を垂設し、これら足１
２のうちの幾つかの外面に突子１３を突設し、さ
らに内筒１０の上端部周面に幾つかの透孔１４を
明けたものである。

キヤツプ４は、周壁内周に前記螺条６に螺合す
る螺溝を形成し、又頂壁裏面から前記外筒９上端
部外面に嵌合する垂環１５を垂設している。

尚、外チユーブ１と内チユーブ２には異種又は
異色のクリーム状の内容物をそれぞれ収容する
が、この場合、内外チユーブの下端底部を開放し
ておき、この開放底部からそれぞれ充填するよう
にし、充填後、両方の開放底部を一緒に溶着閉塞
すればよい。

また外チユーブ１、内チユーブ２には逆止弁機
能の吐出弁を設けないことから注出した内容物が
逆戻りし、内容物の区分状態をみだすことが考え
られるが、両チユーブ１，２としてアルミニユウ
ム等弾性復元しない素材を用い、また内容物の粘
性を適当に選択することにより問題はない。

「考案の効果」 上記本考案によれば、通常のチユーブ容器と同
じく、外チユーブ１の上から単に絞り出す操作に
より２種または２色のクリーム状内容物を所定比
率にて注出できるので便利であり、従つて通常は
区分しておき、使用時に２種若しくは２色に混合
して用いられる化粧品、練歯磨さらには練状食品
等に広く通用できる。しかして、中栓３に足１２
を設け、この足１２で縦条８を介し内チユーブ２
口頂部の頂部を押え、両チユーブ１，２の口頚部
近辺の間隙を所定に保持しているので、外チユー
ブ１の吐出物を塞いだりすることがなく、動作信
頼性が高い。しかも、中栓３は足１２を多数設
け、それらのいずれかが口頚部７の縦条８に当接
するようにしたので、中栓３の組込時にその位置
合わせを要しない利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案チユーブ容器の一実施例の右半
部縦断正面図、第２図は同実施例の中栓と内チユ
ーブの外形斜視図、第３図乃至第５図は従来のチ
ユーブ容器を示し、第３図は縦断面図、第４図と
第５図は第３図のＡ−A′線、Ｂ−B′線に沿う横
断面図である。 １……外チユーブ、２……内チユーブ、３……
中栓、４……キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外チユーブ１と、外面周方向に数個の縦条８を
   縦設した口頚部７を有し、前記外チユーブ内にこ
   の外チユーブとの間に適宜の充填空間を形成でき
   る如く格納された小形な内チユーブ２と、上端近
   くに透孔１４を明けて下部を前記内チユーブ２１
   の口頚部７に内嵌した内筒１０及び、この内筒１
   ０と互いの頂部周縁で一体とされ前記外チユーブ
   １の口頚部５に内嵌された同心状の外筒９とを有
   し、この外筒９下端周面から前記縦条８頂面に当
   接して両チユーブの口頚部近辺の間隙を所定に保
   持する足１２を櫛歯状に垂設した中栓３とからな
   るチユーブ容器。