JPS6340823Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、確実に防水できるようにした集魚灯
に関する。

〔従来技術の説明〕

一般に、イカ漁等にあつては、イカを集めるた
めに集魚灯が点灯される。この集魚灯は、海水に
晒されやすく、ソケツト内での電気的短絡事故を
防ぐために、ランプとソケツトの螺合部を防水構
造としなければならない。

従来の集魚灯の防水構造としては、ソケツトに
ランプを螺合させ、ソケツトとランプに渡つてシ
リコンゴム等からなる筒状バンドを被せ、この筒
状バンドの両端部をランプとソケツトにそれぞれ
金属製の締付けバンドで緊密に固定するものがあ
る。しかし、この構造にあつては、金属製の締付
けバンドでランプのバルブ部が締付けられている
ため、ランプの熱膨張によりランプが破損する欠
点があつた。

また、従来の集魚灯の他の防水構造としては、
ソケツトの開口端部にガスケツトを配設し、この
ガスケツトをランプのバルブ部より膨らむ肩部に
当接させたものもある。しかし、この構造にあつ
ては、肩部の形状に適したガスケツトを必要とす
るが、ランプの球体の形状は製造上の問題から必
らずしも一定していない。このため、ランプの交
換等により防水が不完全となる場合もあるという
欠点があつた。

〔考案の概要〕

本考案は、上記の従来の集魚灯の防水構造を一
層改善すべくなされたもので、ランプのバルブ部
にランプカバーを緊密に嵌合し、ソケツトの開口
に、前記ランプのバルブ部の外周に密接する喉部
と前記ランプカバーに当接する舌部とを有するソ
ケツトカバーを設けて、二重の防水構造とした集
魚灯を提供することを目的とする。

〔実施例の説明〕

以下、本考案の実施例について、第１図ないし
第３図を参照して説明する。第１図は、本考案の
集魚灯の一実施例を示す組み付け断面図、第２図
は、第１図に示す集魚灯をソケツトとランプに分
離させた外観図、第３図は、第１図の集魚灯にお
けるランプカバーを詳細に示す平面図である。

第１図ないし第３図中、ソケツト１は、ホーロ
びきされた金属製ケース２の上面に取付部材３が
配設され、その内側には口金挿入部４が配設され
ている。この口金挿入部４は磁器等の絶縁体５
に、雌ネジ状の電極６とネジ軸上の他の電極７と
が配設され、これらの電極６，７にはソケツト１
の外部に導出される配線８が接続されている。そ
して、口金挿入部４の開口には、シリコンゴム等
の弾性を有する合成樹脂で形成されたソケツトカ
バー９が配設されている。このソケツトカバー９
は筒状であり、後述するランプ１６のバルブ部１
７の外周に密接する喉部１０と筒状の端部を柔軟
な形状とした舌部１１が形成されている。さら
に、ケース２の下部には、軸１２，１２によりＬ
字状の固定部材１３，１３が口金挿入部４をはさ
んで揺動自在で、かつ対向するように配設されて
いる。そして、固定部材１３，１３の自由端は、
後述するランプカバー２０の外周に臨むよう構成
されている。さらに、固定部材１３，１３には〓
状の長孔１４，１４が穿設され、この長孔１４，
１４に一つのリング１５が貫通している。

これに対し、ランプ１６は、バルブ部１７の先
端に口金１８と電極１９とが配設され、口金１８
をソケツト２の雌ネジ状の電極６に螺合させて、
ランプ１６の電極１９をソケツト１の電極７に当
接せしめて、ランプ１６の電気的接続を行なわし
めている。そして、ランプ１６のバルブ部１７に
は、シリコンゴム等の弾性を有する合成樹脂から
なる筒状のランプカバー２０が緊密に嵌合されて
いる。このランプカバー２０の筒状の上端部に
は、内側に張り出して肩部２１が形成され、ま
た、筒状の外周には、第３図に示す如く筒軸に平
行な凹凸２２が形成されている。

本考案の集魚灯は上述のごとき構成からなり、
以下のとおりに組み付ける。

まず、リング１５を〓状の長孔１４，１４の第
１図で上方に移動させて、固定部材１３，１３の
自由端を、第２図に示す如く拡げる。この状態で
ソケツト１にランプ１６を螺合させると、ランプ
１６の口金１８と電極１９はソケツト１の雌ネジ
状の電極６と電極７に電気的に接続される。そし
て、ソケツトカバー９の喉部１０はランプ１６の
バルブ部１７の外周に密着して、第１の防水構造
が構成され、さらに、ソケツトカバー９の舌部１
１はランプカバー２０の肩部に当接して、第２の
防水構造が構成される。

ここで、リング１５を〓状の長孔１４，１４
の、第１図で下方に移動させると、固定部材１
３，１３の自由端は互いに近ずき、ランプカバー
２０の外周の凹凸２２に圧接され、ランプ１６の
螺合方向の回転を阻止する。なお、ランプ１６と
ランプカバー２０との間に接着剤を塗布して、両
者を固定することが望ましい。

しかして、ランプ１６は振動等によりソケツト
１からゆるむことがなく、また、喉部１０と舌部
１１との二重防水により確実に防水することがで
きる。さらに、リング１５を上下に移動させるの
みで、固定部材１３，１３の自由端はランプカバ
ー２０の外周の凹凸２２に圧接若しくは分離さ
れ、ランプ１６の組み付け取り外しが迅速、かつ
容易になし得る。

〔考案の効果〕

以上説明したように、上記構成になる集魚灯に
よれば、ランプのバルブ部にランプカバーを嵌合
し、前記バルブ部の外周に密接する喉部と前記ラ
ンプカバーに当接する舌部を有するソケツトカバ
ーをソケツトに配設した構成としているため、ソ
ケツトカバーの舌部と喉部とで二重の防水がなさ
れ、これにより、防水性能を著しく改善すること
ができ、また、ランプカバーは定形寸法が規格さ
れているランプのバルブ部に嵌合させるため、ラ
ンプの形状が変更されても確実に防水がなし得、
さらに、ランプを締めつけることがないため、ラ
ンプの熱膨張を許容でき、熱膨張によりランプが
破損することがない等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の集魚灯の一実施例を示す組
み付け断面図、第２図は、第１図に示す集魚灯を
ソケツトとランプに分離させた外観図、第３図
は、第１図の集魚灯におけるランプカバーを詳細
に示す平面図である。 図中において、１……ソケツト、４……口金挿
入部、９……ソケツトカバー、１０……喉部、１
１……舌部、１６……ランプ、１７……バルブ
部、２０……ランプカバー、２１……肩部であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ランプと、該ランプのバルブ部に緊密に嵌合さ
   れ、筒状の一端部に内側に張り出す肩部を有し、
   弾性を有する樹脂からなるランプカバーと、前記
   ランプの口金が螺合するソケツトと、該ソケツト
   の口金挿入部の開口に配設され、前記ランプのバ
   ルブ部の外周に密接する喉部と前記ランプカバー
   の肩部に当接する舌部とを有し、弾性を有する樹
   脂からなるソケツトカバーとからなることを特徴
   とする集魚灯。